GX世界の英霊デッキ使い   作:超融合は許さない

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アニメ効果とOCG効果で違うところが多いから自分なりに解釈してテキストに落とし込んでるけれど、それが作品内で説明できているのか分からない。


闇のデュエル カイザーvsカミューラ(2)

 

 

 影すら許さないほどの眩しい光が、紫の巨体を持つ怪物を完全に消し去り塵すら残さないほどに分解させようとした時、カミューラが僅かに微笑む。

 その口の両端を上げて端正な表情を歪め、先ほどまでの焦った素振りを嘘のように消して笑みを浮かべる。

 その表情を見て動揺を生じさせ、冷や汗を滲ませるカイザーへ向けて、彼女の場に伏せられたカードが開かれる。

 

 

「永続罠『拷問車輪』を発動!」

 

 

 ヴァンパイアジェネシスを貫いていた光線が掻き消され、ジェネシスの悍ましい身体に開いた風穴は吸血鬼の高い生命力を象徴するように塞がり始める。

 そしてそれと同時にサイバーツインの後ろへ怪物の口を模った恐ろしい拷問器具が現れ、機械の身体がその黒い車輪へと結びつけられる。

 巨大な拷問器具の車輪へと括り付けられた機械の双頭龍は身じろぎをするが動けず、ただけたたましい咆哮を上げて抵抗をする。

 

 

「『拷問車輪』は相手モンスター1体を対象としてその行動を妨げるカードでスーノ」

「つまりカイザーは、効果対象となったサイバーツインでの攻撃宣言は行えない、そしてその表示形式の変更もできなくなる...」

「さらに『拷問車輪』は自分のスタンバイフェイズがくる度に相手へ500ポイントの効果ダメージを与える...」

「カミューラのスタンバイフェイズ毎に与えられる500ダメージ、それに加えて……」

「お兄さんはエンドフェイズに、『パワー・ボンド』のデメリット効果、召喚した融合モンスターの元々の攻撃力分のダメージが入ることになるっす」

「2800のダメージを喰らえば残りライフは800、そこに『拷問車輪』の500ダメージが加わったら、カイザーのライフは300しか残らないぜ……」

「まずい状況なのにゃー……」

 

 

 みんなは『拷問車輪』の効果を知っているメンバーがその情報を共有して、そしてその上で全員でデュエルの状況を再確認していた。

 その効果説明とみんなの話し合いの内容を聞いて、私も事のあらましを把握して頷く。

 カミューラの賢しい罠によって絶体絶命になるカイザーだが、しかし彼の手にはまだ残り1枚のカードがあった。

 

 

「俺は速攻魔法『融合解除』を発動する!」

「なんだとっ!」

 

「これにより『サイバー・ツイン・ドラゴン』は融合デッキへと戻り、貴様の拷問車輪も破壊される。そして先ほど墓地へ送られた2体の『サイバー・ドラゴン』を、俺のフィールドに特殊召喚する!」

 

 

 拷問器具へと繋がれているサイバーツインが光を放ち、背にしている車輪を破壊しながらその姿を変異させる。

 1つの強い光が2つへと分かれ、2つの激しい咆哮と共に光の中からその美しい姿を顕現させる。

 カイザーのエースモンスターであるサイバー・ドラゴンが2体並び、雄々しく塒を巻く。

 

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

 手札もなく、フィールドのカードも守備表示のサイバー・ドラゴン2体のみであるカイザーは腕を下ろし、自分のターンの終了を宣言する。

 速攻魔法『融合解除』は融合モンスターを融合デッキへと戻し、その後その素材に使用したモンスター全てをフィールドに特殊召喚する効果を持つ。

 しかし、この効果で特殊召喚されたモンスターは、そのターンの間は攻撃することができなくなるデメリットがある。

 

 

「よしっ!お兄さんの『融合解除』で『パワー・ボンド』のデメリットを打ち消したっ!」

「カイザーが使用した『パワー・ボンド』は、召喚したターンのエンドフェイズにデメリットが発生する。だからカイザーは融合を解くことでそれを踏み倒したのか」

「だが相手の『ヴァンパイアジェネシス』をフィールドに残しちまってるのが痛いぜ」

「ぬぬぬゥ。頑張るノーネ、シニョール亮……」

 

 

 カミューラとカイザーの手札は互いに0枚であり、伏せカードもまた同じく0である。

 そしてターン開始時と変わらずカイザーのライフは3600、対するカミューラのライフも3100のままだった。

 カイザーのフィールドには守備力1600の『サイバー・ドラゴン』が2体、そしてカミューラのフィールドには攻撃力3000の『ヴァンパイアジェネシス』と攻撃力1200の『不死のワーウルフ』が1体ずつ残っている。

 

 

「私のターン、ドロー!」

 

 

 彼女がデッキに手をかけ、その白く長い指がカードを引き、それを手札として加える。

 そのカードが闇を纏うように暗い色を放ちながら、それは光のように眩しい輝きを併せ持つ。

 そして、手札に加えたそのカードを見たカミューラは口を開いて笑い、次第にその笑い声を強くしていく。

 

 

「あはっ!アハハハハッ!」

「なんだ……?」

 

「はーッ本当に良い気分……いいわ、貴方に『英霊』を見せてあげる」

「英霊だと……?」

 

 

 カミューラは高らかに宣言し、手札のカードを天に掲げて暗い闇の力を込めるように魔力を注ぐ。

 辺りの濃霧が次第に染まり始め、闇を孕む黒い霧へと染まり、湖の上を満たしていく。

 魔力によってその霧は空まで覆い、太陽が落ちたかのように陽の光が消えて影が溢れる。

 

 

「私は1体のモンスターを生贄に捧げる!」

 

「出でよ、怪物と成り果てた竜の子よ。乙女の血を浴び、渇きを満たせ!

現れよ!『英霊 カーミラ』ッ!!」

 

 

 カミューラの叫びと共にフィールドには赤黒い霧が寄せ集まり、1つの女性型を作り上げる。

 白い長髪の美しい女性が、人ならざる美貌をその内に秘め、黒い仮面をの下で艶やかな笑みを浮かべながら姿を表す。

 高い背丈、白く長い美脚、豊満な胸、それらを隠す拷問器具のように刺々しい形状の黒いドレス、そしてその手に握られた黄金の錫杖。それら全てが彼女の美しさを構成していた。

 

 

「これが……」

「そう、これが英霊。アサシンに出会うことで手に入れた、私の新しい力……」

「……別に、あげたわけではありません。英霊がそれぞれ貴方方の元へ現れた、それだけです」

 

 アサシンとして接するために、普段と口調を変えて喋っているため言葉数が多くなって無駄に疲れる。

 そう、カミューラやダークネスだけでなく、私と関わりのあるセブンスターズはみんな『英霊』カードが手元に現れ、それを使えるようになるのだ。

 私にそんなことの心当たりはない。私には昔から英霊のカードを呼ぶ不思議な力があるが、何故かそれが最近になって他人にも作用するようになった。

 

「さて、肝心の効果だけれど……これはまだ使えないわね。効果ダメージを与える罠カードが発動する度に追加で500ダメージを与えるモンスター。だから、今はただの攻撃力2100の上級モンスターよ。でも、今の貴方にはそれだけでも絶望的でしょ?」

「くっ」

 

「カーミラとジェネシスで2体のサイバー・ドラゴンを攻撃ッ!蹴散らしなさい!」

 

 

 ヴァンパイアジェネシスが暗黒のエネルギーを放ち、カーミラもまた黒い魔力の塊を撃ち放つ。

 それぞれの攻撃がカイザーの前に立ち彼を守護する機械の龍を飲み込み、その機械の身体を貫いて破壊する。

 攻撃を受けた2体の龍は爆発し、その爆風によってカイザーも一歩後ろへと後退させられる。

 

 

「私はこれでターンエンド。さぁ、貴方のターンよ、私の可愛いお人形さん」

「くっ……」

 

 

 美しい緑の髪を掻き上げ、カミューラは勝利を確信した顔でカイザーを見つめる。

 カイザーのライフはまだ3600で削り切られてはいないが、それでも彼のフィールドにはモンスターが存在せず、伏せカードが存在しない。

 そしてその上で彼の手札は0枚であり、彼に勝ち筋が残っているかすら疑わしい状況だった。

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「俺は、魔法カード『強欲な壺』を発動する!カードを2枚ドロー!」

 

 

 カイザーはデッキから重々しい手つきでカードを引き、そして引き当てたカードで次は2枚のカードをドローする。

 しかし引いた2枚のカードを見ても尚彼の表情は険しく、現状の打破には至らないことが察せられる面持ちだった。

 彼はその荒い息を深い呼吸で整えながら、全てを出し尽くすように手札のカードを使い始める。

 

 

「相手フィールドにのみモンスターが存在する時、俺はこのカードをリリースなしで召喚できる!現れろ、サイバー・ドラゴンッ!」

 

「さらに俺は、速攻魔法『リミッター解除』を発動する!これにより、俺のフィールドの機械族モンスターの攻撃力は、倍の数値になる!」

 

 

 カイザーが『強欲な壺』の効果によって手札に加えた2枚のカードを使って、彼の即興のコンボが行われる。

 サイバー・ドラゴン自身の効果で召喚された、2100の攻撃力を誇る彼のエースモンスターが、彼の発動した速攻魔法『リミッター解除』の効果により、4200までその攻撃力を引き上げる。

 しかし、リミッターを解除されたモンスターはその代償として、エンドフェイズには破壊されて墓地へ送られることになる。これは彼にとっての諸刃の剣だ。

 

 

「俺は攻撃力4200となったサイバー・ドラゴンで、貴様のヴァンパイアジェネシスを攻撃する!エヴォリューション・バーストッ!

「くッ!この……!」

 

 

 攻撃力3000のヴァンパイアジェネシスは破壊され、その差1200の戦闘ダメージがカミューラのライフへと与えられる。

 カミューラのライフが1900まで下がることになり、彼女の顔にも一瞬の憤りが浮かんだ。

 しかしカミューラは冷静になり、自分と相手のフィールドを見渡して状況を整理する。

 

 

「でも、貴方のそのモンスターは『リミッター解除』の効果で、このターンのエンドフェイズには破壊される。結局、ただの延命処置に過ぎないのよ」

「……ターンエンドだ。これにより、俺のサイバー・ドラゴンは破壊される」

 

 

 機械の龍がその身体からスパークを放ち、ショートを起こすように壊れて激しい爆発をする。

 その爆発にはダメージこそ発生しないものの、確実にカイザーの戦況を芳しくないものへと変える爆炎だった。

 今度こそカイザーのフィールドはガラ空きの状態となり、カミューラへとターンが移り変わる。

 

 

「私のターン、ドロー!」

 

「私はカーミラで直接攻撃ッ!さぁ、この痛みをもって自身の無力さを味わいなさい!」

 

 

 カーミラがその手に持つ黄金の錫杖の先に黒い魔力を纏わせ、上から下へと力強く振り下ろす。

 絶対者の如く振るわれたそれによって彼の頭上には黒い穴が開き、異空間と繋がるそれの向こうから陰を差して何かが現れる。

 それは黄金色であり、荘厳で巨大な拷問道具。彼女、カーミラの生前の代名詞でありながら、死後に与えられた逸話の象徴。鉄の処女(アイアンメイデン)が、頭上から落とされる。

 

 

「あああアアああ!!!!」

 

 

効果モンスター

アンデット族・闇・星6・攻2100/守1900

①:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手にダメージを与える罠カードを発動する度に発動する(同一チェーン上では1度まで)。相手ライフに500ポイントダメージを与える。

作品の問題点がどこにあるか教えてほしい

  • キャラクター関連
  • 展開・ストーリー関連
  • 設定・説明関連
  • セリフ・地の文関連
  • 前書き・後書き・投稿時間等作品外関連
  • 作者関連
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