GX世界の英霊デッキ使い   作:超融合は許さない

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カイザーvsカミューラ リザルト

 

 

 カイザーが負けた。カイザーは自身のデッキでできる全力をもって戦ったけれど、カイザーのデッキの戦術を全てカミューラに知られているが故に負けた。

 そして、負けてしまったカイザーは闇のゲームの契約によって、成す術もなく人形へとその魂を捕えられ、その人型の中へ封印されることになった。

 当のカミューラは既に湖の向こうにある彼女の城へと去り、その姿は霧に塗れて捉えられないほどまで遠くへと消えていった。

 

 

「お兄さん……」

「シニョール亮……」

「なんだよこれッ!デュエルって、楽しいものじゃないのかよ……!!」

 

 

 翔が悲しみ、クロノス先生が心を痛め、十代が嘆く。そして他のみんなも思い思いに表情を歪め、彼の喪失が重い重圧として激しく心に伸し掛かっている。

 私は知っていた。カミューラがみんなのデッキを覗き見ていること、そして私と同じ英霊カードを持っていること。

 それを容認した時点でカイザーが負けてしまった理由の一端は私が担っているし、私にはもうみんなに合わせる顔がない。

 

 


 

 

 アサシンとしての衣装を脱ぎ、自分の部屋で横たわっていると部屋の外から翔に声をかけられ、十代が保健室へと送り返されたためにこれから様子を見に行くところだと言われる。

 そして誘われた私は、合わせる顔がないと断りを入れるが、しかし彼の意思は固く、無理やり連れ出される形で翔や隼人と共に保健室へ向かい、白いベッドに横になっているのを見ることになる。

 保健室の中には万丈目や明日香等もおり、十代と吹雪さんの寝入る姿を見ながら話し合っていた。

 

 

「兄さん、十代……」

「十代は昼には起きていたが……」

「やはり闇のデュエルには、それだけの危険が伴うのだろう……」

「闇のデュエルだなンーテ、絶対に認められませンーノ……!」

「クロノス先生ッ!まだそんなこと言ってるんすか……!」

 

「認められませンーノ!

 デュエルとは本来、青少年に希望と光を与えるためのものッ!決して、恐怖と闇を齎すものなどではないノーネッ!!」

「クロノス先生……」

「闇のデュエルの存在を、頑なに認めていなかった理由はそれか……」

 

 クロノス先生がデュエルとは何かについてを叫び、クロノス先生の持つ教育者としての、大人としての在り方を私達は見せられる。

 その姿に私達は圧倒され、今一度彼の存在を見直し、そして尊敬の念を抱かざるを得ないほどの姿を魅せられた。

 そして彼に触発されるように鍵の守り手の面々にも顔に闘志が宿り、強い意志を持って凛々しい表情をしている。

 

 

「相手がインチキ染みた戦術をとってきたとはいえ、あのカイザーが負けたんだ。次に奴が来た時は俺が相手をする」

「万丈目……だが──」

 

「俺に行かせてくれ」

 

 

 十代が徐に起き上がり言葉を発する。ダークネスとの戦いのダメージが残る身体で、2人目のセブンスターズであるカミューラすらも彼が倒そうと考えているらしい。

 よろけながら彼がその足を掛け布団の中から出し、2本の足で立ち上がって私達を真っ直ぐ見つめる。

 鋭い目で宣言する彼に私やみんながたじろぐ中、クロノス先生だけが待ったをかけて前に歩み出る。

 

 

「いけませンーノ。これは教師として、私が果たさなければいけない責務でもあるノーネ。そして何より、丸藤亮は私の受け持つ生徒の1人。ならば、彼の仇は私が討つのが道理ナノーネ」

「先生、でも──」

 

 

 十代が退くことなくクロノス先生に向かい、真剣な眼差しで何度でも自分が戦いたいと訴えかける。

 そしてクロノス先生もそれに臆さずに反論し、自分が果たす責任だと言って互いに平行線を辿る。

 互いに一歩も譲らない2人による言い合いを止めようと私が十代達の元へ歩き出した時、後ろ手に位置する白いベッドから声がかかった。

 

 

「待、て──ください……」

「貴方は、シニョール天上院……」

「兄さんっ!目が覚めたの……!」

 

「事情は、聞こえてました……」

「吹雪さん……」

 

 

 吹雪さんがよろけながらベッドから出ようとしたのを見た明日香が急いで駆け寄り、彼の腕を肩に回して支え始める。

 彼が目覚めるタイミングは予測が難しい問題だったために保健医の先生からも伝えられることがなく、完全に予想外の人物だった。

 そして明日香に支えられたまま彼はベッドから降りて立ち、自身の首にかかった金色の首飾りを手に取ってから鋭い眼差しでクロノス先生を射抜く。

 

 

「亮は、俺の親友です……!それに、俺は既に闇のゲームを何度か行い、それに対しての経験があります……!」

「……なりませンーノ。貴方はまだ立つのもおぼつかない病み上がり。そして何より、貴方は戦う資格たる鍵を持ち合わせていないノーネ」

 

「しかし、先生──!」

「……私の鍵、使って」

「ッ!」

 

 

 辿々しい喋りが少しずつ滑らかになりながら吹雪さんはクロノス先生に訴えかける。しかしクロノス先生は十代の時と同様に生徒が再び戦うことに関しては否定的で難色を示したため、私は自身の鍵の守り手としての役割を放棄することで吹雪さんに鍵の守り手として戦う資格を移す。

 元より私はセブンスターズ側として先に契約してしまった状況であったため、その鍵を手放して彼に託すことには迷いはなかった。

 ただ一点、これで吹雪さんをまた闇のデュエルに巻き込んでしまうことになり、それに関して吹雪さんと明日香に対しての申し訳ない気持ちがあった。

 

 

「君は……?」

「優花。明日香の友達」

 

「明日香の……でも、良いのか?」

「ん……私は、だけど」

 

 

 私がした発言に対して吹雪さんが首を傾げると、明日香が泣きそうな顔になりながら吹雪さんに抱きつく。

 心配そうな明日香の顔を見た吹雪さんは言葉の意図を理解し、それでもと言って明日香を優しい手つきで抱き留めた。

 吹雪さんは涙ぐむ彼女の目元を指で触れて拭い、明日香の頭を撫でながら優しく微笑みかける。

 

 

「心配するな明日香。俺は必ず、あのカミューラを倒して亮を連れて帰ってくるさ」

「兄さん……」

 

 

 明日香は力強い吹雪さんの言葉に渋々頷いて引き下がり、そのやり取りを見たクロノス先生もまた、その場を吹雪さんに譲った。

 カミューラは鍵の守り手達のデッキを監視していたけれど、元セブンスターズである吹雪さんのデッキは彼女も把握していないはずだ。だからそういう意味でも、吹雪さんが彼女に勝てる可能性は大きいものであると言えるだろう。

 十代が首にかけていた闇のアイテムの片割れを吹雪さんに託し、吹雪さんの手によって完成されたその首飾りは黄金の真円を描いて彼を飾った。

 

 






小鳥遊優花:本当に魂をやり取りする現場を見たが故に自分が楽観視していたことを認識した。
遊城十代:本調子に戻り切らないが戦おうとした。
丸藤亮:封印中で意識があるまま成す術なく愛でられてる。
クロノス・デ・メディチ:教師として先に行くべきと思っているが吹雪の考えと覚悟にも理解を示した。
天上院吹雪:カミューラと戦うことが決定した。英霊カードを持っているためサーヴァントと契約した並みの力の流入を受けており、それによって回復力が上がっている。

作品の問題点がどこにあるか教えてほしい

  • キャラクター関連
  • 展開・ストーリー関連
  • 設定・説明関連
  • セリフ・地の文関連
  • 前書き・後書き・投稿時間等作品外関連
  • 作者関連
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