GX世界の英霊デッキ使い   作:超融合は許さない

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しばらく書けてなくてすまない……


闇のデュエル 吹雪vsカミューラ(1)

 

 カミューラの暗い城の中。吹き抜けの広間の2階で2人のデュエリストが向かい合い、手札を5枚になるようにドローする。

 ギラギラとした瞳を一層強いものへと変え、吹雪さんは激しい目つきでカミューラを睨みつける。

 互いの魂を賭けた闇のデュエル。そして吹雪さんはカミューラによって人形へと封印されたカイザーを助けるため、カイザーの人形を抱えるカミューラと戦う。

 

 

「僕の先行、ドロー!」

 

「僕は『真紅眼の飛竜(レッドアイズ・ワイバーン)』を攻撃表示で召喚!さらにリバースカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

 

 吹雪さんのフィールドへ赤い眼の飛竜は降り立ち、黒い翼を広げて宙へと飛翔する。その姿は雄々しく、城内を優雅に飛び滞空する。

 攻撃力は1800。守備力は1600であり、ドラゴン族で風属性のレベル4モンスターである。

 そしてフィールドには伏せカードが1枚あり、彼の手札は4枚の状態でターンが終わる。

 

 

「私のターン、ドロー!」

 

「私は『ヴァンパイア・バッツ』を守備表示で召喚する。そして私はターン終了よ」

 

 

 フィールドに現れたのは大きな黒い蝙蝠。複数の蝙蝠の影が重なって生まれた蝙蝠の怪物だった。

 守備力は1200。攻撃力は800であり、アンデット族で闇属性のレベル3モンスターである。

 そして伏せカードはなく、小手調べのような弱い動きで彼女はターン終了を宣言し、吹雪さんへとターンが移る。

 

 

「僕のターン、ドロー!」

 

「僕は『ハウンド・ドラゴン』を召喚し、ヴァンパイア・バッツを攻撃ッ!」

「私は『ヴァンパイア・バッツ』の効果を発動するわ!デッキに存在する『ヴァンパイア・バッツ』1体を墓地へ送り、フィールドのこのカードの破壊を無効にする!」

 

 

 飛竜の放つ鋭く素早い牙の一撃が蝙蝠の怪物を襲い、そしてその牙を避けるように怪物は小さな蝙蝠へと分裂してから再び形を戻す。

 カミューラのヴァンパイア・バッツは守備表示モンスター。戦闘ダメージは発生せず、効果によって戦闘破壊すらも免れることになった。

 墓地には1枚の『ヴァンパイア・バッツ』が送られ、おそらくもう一枚の『ヴァンパイア・バッツ』もデッキにあると考えられる。

 そしてその仮定が成立した場合、それはあと一度戦闘・効果による破壊を防げるということを示している。

 

 

「まだだ!ワイバーンでヴァンパイア・バッツを攻撃ッ!」

「私は再び『ヴァンパイア・バッツ』の効果を発動ッ!デッキに存在する同名カードを墓地へ送って破壊を無効にするわ!」

 

「……僕はこれでターンエンド!」

 

 

 カミューラがカードを引き、その手札は6枚になる。僅か1枚のカードで吹雪さんの攻撃を凌ぎ切ったカミューラには、それだけのリソースが潤沢に残っていた。

 吹雪さんのフィールドには攻撃力1600の『ハウンド・ドラゴン』が1体。そして、攻撃力1800の『真紅眼の飛竜』が1体と伏せカードが1枚存在する。

 カミューラは舌なめずりをしながらその盤面を睥睨し、苦しい顔1つせずに自身の手札を見て不敵に笑っている。

 

 

「私はフィールド魔法『不死の王国ーヘルヴァニア』を発動!!」

「ヘルヴァニアだと……!?」

 

 

 フィールドには闇の魔力が吹き荒れ、世界が塗り変わっていく。城の外の景色が赤黒いものへと変わり、濃い霧が城の中まで入ってくる。

 クロノス先生や三沢が禁断のフィールド魔法だなんだと声を上げ、大きく動揺してその目を見開く。

 吹雪さんもその魔法について知っているようであり、彼の頬には冷たい汗がゆっくりと流れていった。

 

 

「ヘルヴァニアの効果発動ッ!私は手札のアンデット族モンスター1体を墓地へ送り、フィールドのモンスターを全て破壊する!私は手札の『龍骨鬼』を墓地へ送るわ!」

「この瞬間、速攻魔法『サイクロン』を発動ッ!」

「なにっ!」

 

「フィールド魔法の効果は、効果処理時にそのカードがフィールドになければならない!よって破壊されたヘルヴァニアに効果は無効となる!」

「ちっ!」

「さらにヘルヴァニアの効果を発動したプレイヤーは、そのターンの間は通常召喚を行えない!」

 

 

 涼しい澄まし顔を浮かべていたカミューラが一瞬にして激昂へとその表情を変え、手に力を込めて握りしめる。

 吹雪さんはフィールド魔法そのものの特性を突いて禁断の魔法の効果発動を無力化し、カミューラの持つ手札を2枚無駄に使わせることに成功した。

 さらに彼女はこのターン、ヘルヴァニアの効果のデメリットによって通常召喚による展開をすることを封じられている。

 

 

「私はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

 

 カミューラが忌々しい物を見る目で吹雪さんを睨み、彼女は何もすることができないままに吹雪さんへとターンが移す。

 彼女のフィールドのモンスターゾーンには守備表示の『ヴァンパイア・バッツ』が1体存在するのみであり、その守備力は1200と貧弱。さらにその効果も同名カードがデッキになければ意味をなさない。

 何もしなければ次のターンで大ダメージは必至な中、彼女はリバースカードを2枚伏せてその場を凌ぐ。彼女の手札は残り2枚となった。

 

 

「僕のターン、ドロー!僕は『スピア・ドラゴン』を攻撃表示で召喚する!」

「守備貫通モンスター……!!」

 

「そう、スピア・ドラゴンには守備貫通能力が備わっている!僕はスピア・ドラゴンでヴァンパイア・バッツを攻撃する!」

「くっ!罠カード『妖かしの紅月(レッドムーン)』を発動!私は手札のアンデット族モンスター1体を墓地へ送り、そのバトルフェイズを終了させる!」

 

 

 槍先のように尖った頭部を持つ青い飛竜が飛び立ち、その切先をもって黒い蝙蝠怪物を貫こうとするが、しかしその攻撃は赤い霧によって防がれる。

 スピア・ドラゴンの攻撃力は1900であり、ヴァンパイア・バッツへの攻撃が通ってしまえば700のダメージがカミューラを襲うこととなる。

 そしてその後の『ハウンド・ドラゴン』と『真紅眼の飛竜』の直接攻撃を受ければ累計4100のダメージとなってしまう。それはカミューラには看過できないダメージだった。

 

 

「私は『英霊 カーミラ』を墓地へ送り、貴方のバトルフェイズを終了させるわ。さらに、私は『妖かしの紅月』の効果で止めたスピア・ドラゴンの攻撃力、1900の分のライフポイントを回復する!」

「くっ!僕はカードを1枚伏せてターンエンドだ……!」

 

 

 互いに牽制をし合う状況が続き、モンスター達は幾度もバトルをするが未だダメージは発生していない状況が続いていた。

 しかしカミューラはその膠着した戦況の中でも回復によってライフに差を作り、それぞれ5900と4000のライフとなった。

 吹雪さんのフィールドには3体の攻撃表示モンスターと1枚の伏せカード。手札は4枚であり、盤石とは言い難いものの堅い布陣ができていた。

 

 

「私のターン、ドロー。私は『不死のワーウルフ』を攻撃表示で召喚するわ」

 

「私のフィールドの『ヴァンパイア・バッツ』の効果により、ワーウルフの攻撃力は200ポイント上昇。1400ポイントの攻撃力になるわ」

「確か、『不死のワーウルフ』の効果は……」

 

 

 両腕に砕けた手枷を嵌められた灰色の毛皮の人型の怪物が現れる。人狼と形容すべきそれが雄叫びを上げ、蝙蝠の怪物の力によりその力を増す。

 ヴァンパイア・バッツは自身以外のアンデット族モンスターの攻撃力を200ポイント上昇させる効果を持ち、バッツが1体なら200、バッツが2体なら400と重ねがけの可能なモンスターだ。

 しかしワーウルフの効果が1400に上昇しても、吹雪さんのフィールドの最も攻撃力の低いハウンド・ドラゴンですら攻撃力はワーウルフを上回る1600だ。

 

 

「不死のワーウルフでハウンド・ドラゴンを攻撃ッ!ワーウルフは破壊されるわ!」

「ッ!」

 

「私は『不死のワーウルフ』の効果を発動。戦闘によって破壊された時、デッキより『不死のワーウルフ』を特殊召喚する。この効果で召喚されたワーウルフの攻撃力は500ポイント上昇するわ」

「攻撃力1900……!」

 

 

 ワーウルフの効果により特殊召喚されたことによりその攻撃力は1700となり、さらにヴァンパイア・バッツの効果によって上昇した200ポイントにより攻撃力は1900ポイントとなっていた。

 それはフィールドの中で最も高い攻撃力を持つスピア・ドラゴンの攻撃力と同じ数値であり、この選局を揺るがすのには十分な攻撃力だった。

 カミューラは口角を歪めて歪な笑みを作り、怪物のような表情と声を響かせて甲高い笑い声を上げる。

 

 

「アハハハハ!!私はワーウルフでスピア・ドラゴンを攻撃ィ!!」

「くっ!!」

 

「ワーウルフとスピア・ドラゴンの両方が破壊されるわ。さらに、再び『不死のワーウルフ』の効果によりデッキからワーウルフを特殊召喚!」

「また……!!」

 

 

 再び召喚されたワーウルフの攻撃力は同じく1900。スピア・ドラゴンが破壊された今、フィールドで最も攻撃力の高いモンスターとなる。

 そして特殊召喚されたワーウルフはまだ攻撃権を残しており、フィールドのハウンド・ドラゴンもしくはレッドアイズ・ワイバーンを攻撃することができる。

 吹雪さんは苦しげに奥歯を噛み、次の攻撃による衝撃を理解しているように強張った態度で覚悟を固めている。

 

 

「いくわよ?ワーウルフで『真紅眼の飛竜』で攻撃ッ!ハウリング・スローッ!

「ッ!僕は罠カード『レッドアイズ・バーン』を発動!フィールドのレッドアイズが破壊された時、互いのプレイヤーはその攻撃力分のダメージを受ける!!」

「なんですって!?」

 

「1800のダメージだ。覚悟してもらうぞカミューラ!」

「くっ!」

 

 

 真紅眼の飛竜の黒い身体に亀裂が入り、中に内包される赤い魔力が今にも暴発しそうなほど膨らむ。

 赤い光がより一層強く増し、破裂するとともに破壊的なエネルギーの濁流が2人のプレイヤーを包み、その魂を焼き焦がしていく。

 カミューラと吹雪さんは痛みに喘ぎ、彼女は髪を振り乱して悶え、彼は天を貫くほどに叫んで痛みを振り切る。

 

 

「はぁ、はぁ……私は、カードを1枚伏せて、ターンエンド……!!」

 

「僕の、ターン……!!ドロー……!!」

 

 

 彼女のライフは3900であり、彼のライフは2100。互いがダメージを受けるが故にその差が縮まることはないが、そのダメージは確かに相手への痛手となって現れる。

 カミューラのフィールドには攻撃力1900のワーウルフと守備力1200のヴァンパイア・バッツ。そして伏せカードが2枚。手札は0枚だった。

 対する吹雪さんのフィールドには攻撃力1600のハウンド・ドラゴンが1体。そして伏せカードは0。手札はドローによって5枚になった。

 

 

効果モンスター

アンデット族・闇・星6・攻2100/守1900

①:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手にダメージを与える罠カードを発動する度に発動する(同一チェーン上では1度まで)。相手ライフに500ポイントダメージを与える。




小鳥遊優花:生唾飲み込んで観戦中。
天上院吹雪:闇のデュエル経験者。危険性を理解しているが故にダメージ覚悟で戦況を動かすことを優先している。

カミューラ:対策が十分じゃないために苦戦中。

作品の問題点がどこにあるか教えてほしい

  • キャラクター関連
  • 展開・ストーリー関連
  • 設定・説明関連
  • セリフ・地の文関連
  • 前書き・後書き・投稿時間等作品外関連
  • 作者関連
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