仮面ライダーW ~魔法世界に吹く風~   作:オレンジタロス

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はい。『なろう』のものをこちらでもこりずに。
とはいえこの作品は僕をかつてのユーザー様や今も見てくれてている皆さんを出会わせてくれた思い出の作品なので大切な作品です。
パソコンを使い始めましたのでコピペがだいぶ楽に(笑)


EP1/切り札の再来

ここは風都。

 

風とエコの街であり、街の象徴として街の真ん中には巨大な風車のような建物、風都タワーがそびえたつ。

 

一見平和な街だが、この街には以前ミュージアムという組織により地球の記憶が内包されたUSB型アイテム、ガイアメモリがばら蒔かれており、そのガイアメモリにより変貌した怪人・ドーパントにより街は度々涙を流していた。

 

しかしその涙を拭う者もいる。

 

この街の人々が希望を託した存在。

 

"仮面ライダー"である。

 

この街に現れた仮面ライダーは5人。

 

左右非対称の色により多彩な力を発揮するW。

 

自らがバイクとなり、呪われた運命を振りきったアクセル。

帽子の底に優しさと悲しさを隠して散ったスカル。

 

街の新たな希望を自称する白き悪魔・エターナル。

 

そして、Wの空白を埋め、対NEVER戦においては名の通り切札となった漆黒の切札・ジョーカー。

 

ジョーカーはWの再来により眠りについた。

 

しかし彼の復活は必然的に決まっていた。

 

第二の故郷を守るために。

 

 

―――――――――――

 

 

「「ダブルエクストリーム!」」

 

「があああああああ!」

 

仮面ライダーWサイクロンジョーカーエクストリームの必殺キック、ダブルエクストリームがドーパントに放たれ、ドーパントは爆発。

 

犯人の男が現れ倒れる。

 

それを確認すると、Wはエクストリームメモリを閉じ変身解除、私立探偵・左翔太郎と彼の相棒・フィリップが現れた。

 

「これで今回の事件は解決だね、翔太郎」

 

「ああ。後は照井達に任せるか」

 

二人が背中を向け、歩き始める。

 

「仮面・・・ライダぁーー!」

 

その時犯人が手にドスを持ってフィリップに襲いかかる。

 

「うわああああああ!」

 

「フィリップぅ――!」

 

フィリップを突き飛ばす翔太郎。

 

結果犯人のドスは・・・。

 

「! がっ!」

 

翔太郎に突き刺さり、翔太郎は膝を突き仰向けに倒れる。

 

「翔太郎ぉ―――!」

 

フィリップは犯人に蹴りをかまし翔太郎の元に向かう。

 

犯人は吹き飛ばされ気絶するのを確認もせず、フィリップは翔太郎を抱き抱える。

 

「翔太郎!」

 

翔太郎の左の胸からは血が溢れ出る。

 

「フィ・・・リップ・・・。すま・・・ねぇ。俺はもう・・・駄目みたい・・・だ」

 

「駄目だ! 翔太郎! 僕達は二人で一人の仮面ライダーだろ! 君が死んだら僕はどうしたらいいんだ!」

 

「大丈・・・夫だ。お前なら一人でも仮面ライダーになれる。これからは一人で変身する・・・んだ」

 

「無理だ。君がいなければ・・・僕は・・・」

「俺はもうすぐ・・・死ぬ。フィリップ。約束・・・してくれ。たとえ一人になっても・・・仮面ライダーとしてこの街を守っていってくれ。・・・頼・・・む。相棒の・・・・・最後の頼みだ」

 

「・・・・・分かった」

 

フィリップは泣き出すが、答えを聞いた翔太郎は静かに笑う。

 

「ありがとな・・・フィリップ。・・・やっぱり風都は・・・いい風が・・・吹くぜぇ・・・」

 

翔太郎は右手でソフト帽を掴み、自分の顔を隠す。

そしてその右手は力なく床に落ちた。

 

「翔太郎? 翔太郎!? 翔太郎!」

 

フィリップは翔太郎の身体を揺らすが翔太郎は何も答えない。

 

さらに唐突に空から大粒の雨が降り出した。

 

まるでこの風都そのものが彼の死を嘆き悲しむかのように。

 

 

―――――――――――

 

 

「─────ろ・・・」

 

(だれだ・・・・・。俺を呼ぶのは・・・)

 

「────きろ・・・」

 

(なんだ・・・。なんか懐かしい声がすんなぁ・・・)

 

「起きろ・・・・・、翔太郎・・・」

 

(え? この声ってまさか!?)

「おやっさん!」

 

彼の師であり鳴海探偵事務所の初代所長、鳴海荘吉が立っていた。

 

「でも・・・なんで・・・そうか。俺・・・死んだんだな。あ〜あ、どうせなら恋愛の一つや二つしとくんだったな〜〜〜」

 

「・・・その望み・・・叶えてやる」

 

「は? んだよその未来人の砂怪人みたいな台詞は」

 

「弟子の最後の頼みなんだ。それぐらい叶えられないでどうする」

 

すると荘吉は後ろを向いて歩きだす。

 

「おい、待ってくれ。おやっさん! ・・・・・おやっさ――ん!」

 

 

―――――――――――

 

 

「おやっさん!」

 

翔太郎は勢いよく目覚める。

 

部屋の真ん中の布団に一人、周りを見回しても無論荘吉はいない。

 

「な〜んだ。夢かよ」

 

翔太郎は再び横になる。

 

「って何処だここはぁ!」

 

その刹那、再び勢いよく起きる。

 

それは当然の反応である。

 

「・・・事務所じゃねえ・・・。」

 

なぜならここは翔太郎の本来の仕事場である鳴海探偵事務所とはかけ離れた部屋であるからだった。

 

すると、心地よい音でドアがノックされる。

 

(誰だ?)

 

「どうぞ」

 

翔太郎は考えながらもドアの開けることを了承する。

 

「失礼するぜ」

 

現れたのは、50代ぐらいの男性、短髪と長髪の青髪の女性が二人だった。

 

「おう。起きたか」

 

男性が口を開く。

 

「何処の誰かは知りませんが、なんかお世話になったみたいで・・・ありがとうございます」

翔太郎は男性に礼をすると男性がやれやれと言わんばかりに一息はく。

 

「人様の家の前でバイクと行き倒れてた割には、マナーがあるじゃねぇか」

 

「行き倒れてた? ここは一体? 風都じゃないのか・・・」

 

翔太郎の反応を気にしたのか長髪の女性が語りかける。

 

「風都? ここはミッドチルダの首都、クラナガンですよ?」

 

「ミッドチルダぁ? どこの外国だ? だが日本語は通じる。・・・どういうことだ・・・」

 

「ギン姐、この人まさか・・・・・」

 

すると青い短髪の女性が喋りだし、姉らしき長髪の女性に話しかける。

 

「うん。多分次元漂流者かも・・・えっとお名前は・・・。私はギンガ・ナカジマといいます」

 

「あ、あたしはスバル・ナカジマです」

 

「ゲンヤ・ナカジマだ」

 

「俺は左翔太郎。私立探偵です」

 

「私立探偵!? かっこいい! 何か映画みたい!」

 

「そ、そうか?」

 

すると私立探偵と聞いた直後スバルが目を輝かせて翔太郎を間近で眺める。

そんなスバルに翔太郎自身もその迫力に若干たじろぐ。

 

「まぁまぁスバル・・・」

 

「・・・・・とりあえず話を聞かせてくれるか? えっと・・・翔太郎でいいか?」

 

「あ、はい・・・。全部は数年前のクリスマスに・・・」

 

スバルをなだめるギンガを横目にゲンヤは翔太郎へ事情説明を要求、翔太郎もそれに従い語り出した。

 

 

〜〜〜〜数分後〜〜〜〜

 

 

「・・・信じ難いが、嘘じゃなさそうだな」

 

「何だか凄い話ですね。地球の記憶って・・・」

 

ゲンヤとギンガが唖然とする。

しかしただ一人、スバルだけは目を輝かせる。

 

「すごぉい。翔太郎さん! ぜひ変身してみてください!」

 

「はぁ!?」

 

「ちょ、ちょっと!」

 

「スバル・・・」

 

翔太郎、ギンガ、ゲンヤがそれぞれの反応を示す。

 

(しっかしどうすっかな〜。ドライバーがあっても一人じゃWには・・・・・あ!)

 

「ま、まぁWにはなれねぇが、もう一人にならなれます。論より証拠。外に案内してくれますか?」

 

翔太郎はソフト帽を被り直す。

 

「あ、ああ」

 

四人は退室し、庭へ歩き出した。

 

 

―――――――――――

 

 

ナカジマ家の庭。

そこのテーブルにはゲンヤ、スバル、ギンガ。

 

そして新たに赤髪のノーヴェ、眼帯のチンク、温厚なディエチ、元気っ娘なウェンディが新たに集まる。

 

 

 

「仮面ライダーっだっけ?何か嘘くせぇなぁ」

 

「まぁまぁ」

 

頭をかくノーヴェをディエチがなだめる。

 

「そうそう。それになんか面白そうっすよ」

 

「そうだな。異世界の文化に触れておくのも、大事なことだ」

 

そんな二人にのしかかるウェンディをチンクが年長者らしく彼女らをまとめる。

 

対し翔太郎は一緒に行き倒れていた愛車、ハードボイルダーの側で妙な感覚に襲われていた。

 

(何だ、この身体のそこから湧き出る力は・・・。風都にいたときはこんなことはなかったのに・・・)

 

「じゃあお見せします」

 

翔太郎は七人の視線を一気に浴びる。

 

 

 

翔太郎は慣れた手つきで左手にジョーカーメモリ、右手でロストドライバーを持つと腰に当て、ベルトが巻かれ装着される

 

『ジョーカー!』

 

ジョーカーメモリのスタートアップスイッチを押しドライバーにスロット、紫色の波動が放たれる。

 

右拳を掲げ、左拳を左腰に当てる。

 

「変身!」

 

左手でスロットを展開する。

 

『ジョーカー!』

 

翔太郎の顔に回路状の模様が現れ、風が覆い、塵状のエネルギーが翔太郎を纏う。

 

翔太郎は仮面ライダージョーカーとしてミッドチルダの大地に立った。

 

 

―――――――――――

 

 

その頃・風都

 

翔太郎の墓前でフィリップも妙な感覚を覚えていた。

 

 

手にしたサイクロンメモリが光を放ち始めたのだ。

 

放つことがない紫の光を。

 

「翔・・・太郎・・・。どこかで・・・生きているのか?」

 

フィリップは空にダブルドライバーを掲げる。

 

腰には自作したロストドライバー。

 

「翔太郎。約束したよね。例え一人でも仮面ライダーとしてこの街を守っていくって。例えバラバラでも君と僕は同じ空の下にいる。。だから・・・」

 

『サイクロン!』

 

フィリップはサイクロンメモリをロストドライバーにスロットし展開する。

 

『サイクロン!』

 

フィリップの肉体は緑の風に覆われ全身緑色・赤い複眼の仮面ライダーに変身した。

 

「守りきるよ。一人でも。君が仮面ライダージョーカーとして戦うのなら、・・・・・僕は仮面ライダーサイクロンとして風都を・・・。鳴海荘吉や君が愛したこの街を・・・」

 

サイクロンは翔太郎の墓に誓った。

 

風がサイクロンのウィンディースタビライザーをなびかせる。

 

それはまるで仮面ライダーサイクロンとして戦うことを心に決めたフィリップを後押しするようであった。

 

 

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