仮面ライダーW ~魔法世界に吹く風~   作:オレンジタロス

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最後だいぶ変えました。
今見るとだいぶ文がお粗末に見えます(笑)
まぁ今もどうかとおもいますが。


EP3/鉄の戦車

朝。

 

誰もいない公園に空き缶を並べる翔太郎。

 

そして離れると翔太郎は白い箱を取り出す。

 

その箱、荘吉が持っていた箱には黒いトリガーマグナムと一枚のメモが入っていた。

 

トリガーマグナムのマガジン部のWの文字は一部が赤くなっており、まるで[J]を描くようであった。

 

「さしずめジョーカー・・・マグナムってとこか」

 

翔太郎はマグナムを左手に持ち変え、右手でメモを開く。

 

[きっとお前のことを守ってくれるだろう。]

 

メモにはそれだけ書かれていた。

 

翔太郎はメモを懐ポケットにしまい右手にマグナムを持ち変え空き缶に狙いを定め撃つ。

 

空き缶のど真ん中には綺麗な円で貫通されていた。

 

変身せずとも翔太郎は仮面ライダー。

 

今昔問わず多彩な姿、戦闘スタイルで戦ってきた。

 

変身せずともジョーカーの体術やメタルの棒術、トリガーの銃技は身体に染み付いている。

 

そのまま翔太郎は空き缶を撃ち抜いていく。

 

たまに隠されたダイヤルで威力を調整して缶を弾いたり、凹ませたりしながら新たな力を試す。

 

そして弾かせて空き缶全てをゴミ箱に叩き込む。

 

「ふぅ〜」

 

息を吐く翔太郎。生身で銃撃という慣れないことをしたせいか肩に力が入っていた証拠だ。

 

「すごぉ〜い」

 

「あ?」

 

いきなり賞賛された翔太郎は声の元を見る。

そこには十代入りたてであろう片方の額が現れたトレーニングウェア姿の金髪の少女がいた。

 

「君、ここら辺の娘か?」

 

「あ、はい。いつものコースで・・・。そしたら音が聞こえたから・・・」

 

「何だか恥ずかしいな」

 

「でもカッコいいですね。帽子・・・」

 

早朝ながらも翔太郎の服装は抜かりない。

 

「お、わかるか? 小さい割にはしっかりしてるな」

 

「えへへへ♪」

 

少女は照れながらも満面の笑みだ。

少女はふと公園の時計を見る。

 

「あ、戻らないと遅刻しちゃう。さようなら・・・えっと・・・」

 

「左翔太郎だ。今は探偵・・・じゃねぇが・・・まぁわかりやすく言えば正義の味方だな」

 

「へ、へぇ〜」

 

少女は苦笑い。

 

(今俺、外したか?)

 

「私、高町ヴィヴィオって言います」

 

「そうか。じゃあな、ヴィヴィオ!」

 

翔太郎は指鉄砲をヴィヴィオに向ける。

 

「はい。左さん!」

 

ヴィヴィオもウインクして返す。

 

二人はまた会おうことを知らずに公園を出る。

 

 

―――――――――――

 

 

「・・・・・大変お世話になりました」

 

翔太郎はゲンヤ達にお辞儀をする。

 

「まぁ、これからもだろうがな。ちなみにスバルの性感帯はt・・・・、あべしぃ!」

 

禁句を言いかけスバルから鉄拳をもらい悶絶するゲンヤに翔太郎は苦笑いを浮かべる。

 

「じゃあ行こっ! 翔太郎さん」

 

スバルが翔太郎の手を引っ張る。

 

「あ、ああ。じゃあまたな、皆ぁ!」

 

無愛想なノーヴェを含め他の四人も二人を見送る。

 

ゲンヤのお下がりの服装や生活良品をスバルの車に任せ、翔太郎はハードボイルダーに乗る。

 

 

―――――――――――

 

 

スバルの家についた二人。

 

と言ってもあまり実家からは離れていないが。

 

「・・・・・あり得ねぇ。19でこんな家買えるなんざ・・・」

 

「実際管理局ってあまり年齢関係ないんですよ。知り合いには10歳で入った子だっていますし・・・」

 

「マジかよ・・・。つーかマジで俺、お前と二人きりで住むのか?」

 

「いけませんか?」

 

スバルが上目使いで聞く。

 

(ぐはっ! 駄目だ! 断れねぇ!)

 

「ふ、ふつつか者だがよろしく頼む・・・ぜ」

 

「はい! 頼まれました♪」

 

少々下がり気味の翔太郎に対しスバルは満面の笑み。

外から見れば十分なバカップルに見える二人はそのままスバルの家に入っていった。

 

 

―――――――――――

 

 

その頃翔太郎が会っていた少女、高町ヴィヴィオは初等部4年生の始業式が終わり教室で記念撮影をして図書館に向かっていた。

 

ヴィヴィオは友人のコロナとリオに朝のことについて話し始める。

 

「左? 何だか変わった名字だね―?」

 

「朝から洋服で公園って・・・変わった人だね」

 

「でも優しい雰囲気だったよ。悪い人には全然見えなかったよ?」

 

「まぁ、ヴィヴィオが言うんだったら間違いないね。へぇ〜〜〜。そういえば知ってる? 二人ともあのこと」

 

「「あのこと?」」

 

リオの急な話題にヴィヴィオとコロナはシンクロして聞く。

 

「やだなぁ。あのことって言ったら"仮面ライダー"のことだよ」

 

「「かめんらいだぁ?」」

 

「そう。バイクに乗って怪人を倒すヒーロー。しかも三つ色があるんだってー」

 

リオの声のトーンが上がる。

 

「へぇ〜〜〜」

 

「仮面ライダーか〜。会ってみたいね」

 

コロナとヴィヴィオは興味を持つ。

 

「でも怪人には会いたくないけどね」

 

「「だね」」

 

三人は笑いながら図書館に向かう。

 

 

―――――――――――

 

 

特別救助隊オフィス。

 

スバルは簡潔に翔太郎のことを、頬に傷のある上司や同僚達に説明していた。

ちなみに速攻な就職だったので翔太郎は普段の格好である。

 

「そうか。まぁナカジマも側近がいた方が楽だろうからな。じゃ、今日からよろしくな。えっと・・・」

 

「あ〜、左翔太郎です。よろしくお願いします」

 

一応上司になる人の前であるため翔太郎は帽子を取って挨拶する。

 

「そういや左さんの格好は何ですか?」

 

男性の同僚が聞く。

 

「あ〜、これは前の職業だった探偵の格好で・・・、長かったからこの格好が一番落ち着くっつ―か、他の格好が慣れないっつーか・・・」

 

翔太郎は曖昧に答える。

 

「じゃあ左さんって彼女いたんですか。っていうかいるんですか?」

 

唐突にもほどがあるが色恋事が好きそうな女性の同僚が目を光らせながら聞く。

よくいる他人の恋路に興味がある女性の類だ。

これには若干スバルも耳を傾ける。

 

「いや〜、いたこともないすねぇ〜。それにこの街には来たばっかだから今もいねぇっすよ」

 

「じゃあ今は何処に住んでるんだ?」

 

「ああ。今は・・・」

 

上司が聞く。

実際はスバルの家に同棲しているが、こんなことを答えられる訳がなく・・・。

 

(よし、スバルの近所に越したって言えば・・・。)

 

しかしスバルのライダーキック並の破壊力の一言により翔太郎のプランは粉々にぶち壊される。

 

「翔太郎さんなら私と一緒に住んでます。」

 

「そうそう。スバルと同棲・・・・・、あぁぁぁ!」

 

翔太郎は弾丸並のスピードでスバルを見る。

 

「・・・・・」

(スバルぅぅぅぅ〜〜〜〜!)

 

開いた口が塞がらない翔太郎だったが、心の中では元の世界で所長様を呼ぶようなトーンで大絶叫がこだまする。

 

「はっはっはっは。マジかぁ〜〜〜」

 

こんな事実に上司は笑う。

 

「「「えぇ〜〜〜〜」」」

 

その場の同僚達は戦隊ヒーローを軽くしのぐチームワークで叫ぶ。

 

その後二人は質問責め、特に翔太郎は男性の同僚から殺気立たれて聞かれ続けた。

実際明るいキャラクター、美人、スタイル抜群のスバルの倍率は低いわけがなく多くの男性の同僚がスバルを狙っていた。

 

しかし突如現れた何処の馬の骨かもわからない輩が憧れの存在と同棲とは心底穏やかなわけがなかった。

挙句翔太郎の出勤初日の大半は同僚質問により消化されてしまったことは言うまでもない。

 

 

―――――――――――

 

 

「スバルぅぅぅ〜〜〜!」

 

スバル宅で翔太郎はスバルに吠える。

夜ではあるもののそんなことで今の翔太郎は止まらない。

 

「な・ん・で・事実をいうんだぁ? あぁ?」

 

まるでチンピラな翔太郎。

 

「・・・・・すいません。あんなことになるとは思わなくて、翔太郎さんに迷惑かけちゃって・・・」

 

笑いながら答えるスバル。

激情している翔太郎だったが、半ば呆れたのかさすがにブレーキをかける。

 

「・・・・・わ―った、わ―った、分かった。俺が悪かった。お前には俺と同居とかどーでもいいことだったな」

 

「・・・・・あんな風にすればライバルができないと思ったんですよ~~~だ」

 

「ん? なんか言ったか?」

 

「なんでもないですよ~~~」

 

「? 変な奴だな」

 

「あ~~~。今の失礼です! 傷つきました~~~!」

 

「嘘つけ! バイオ〇イダーみたいにタフなメンタル持ってるくせに何言ってんだ!」

 

「レディーを泣かせるなんて男の風上にもおけませんよぉ」

 

「ぐはぁ!」

 

「・・・・・ま、まぁ頼み事を聞いてくれるなら許してあげます」

 

「なんで上から目線?」

 

「ズバリ今日はあたしの隣で一緒に寝ることです!」

 

「無視したうえで爆弾ぶっ放すな!」

 

翔太郎は思わず叫ぶように聞く。

 

「怒る翔太郎さん、怖かったです。思い出したら夜怖くて眠れません。なので隣で寝てくださ~~~い♪」

 

「思い出さなきゃいいだろうが!」

 

「わ、私は寝るときに一日のことを頭で整理しなければ寝られないんです!」

 

嘘である。

基本スバルは熟睡だ。

 

「・・・・・俺に拒否権は?」

 

「そんなのありません♪」

 

スバルの笑顔は翔太郎にはダークに見えて仕方がなかった。

 

(あ〜、ドーパントが出てくれれば疲れですぐ熟睡できんのに! 頼む! 何でもいいから出てきてくれぇ〜〜〜)

 

初めてドーパントの出現を求める翔太郎。

すると神様は翔太郎を見捨てなかった。

 

スバルのマッハキャリバーが鳴り出し上司が映る。

 

《スバル! 今夜到着する豪華客船内で怪人が暴れてる。至急来てくれるか?》

 

「そうそう、ドーパントが現れて・・・、あぁ!」

 

「え? わかりました。現場に向かいます。翔太郎さんは・・・あれっ?」

 

スバルが振り向いたときにはそこに翔太郎はいず、既にハードボイルダーにまたがっていた。

 

 

―――――――――――

 

 

翔太郎は夜のミッドをハードボイルダーに乗って走る。

 

腰には既に巻かれたロストドライバー。

左手をジョーカーメモリを持つ。

 

『ジョーカー!』

 

ジョーカーメモリをスロットし右手を目の前で握る。

 

「変身!」

 

右拳を開き、左手でドライバーを開く。

 

『ジョーカー!』

 

翔太郎の身体を風が覆い、仮面ライダージョーカーとなる。

ジョーカーはハードボイルダーを走らせる。

 

走り去る道端の市民は唖然としてジョーカーを眺める。

 

「おい、あれって・・・」

 

「仮面・・・・ライダー?」

 

「マジかよ」

 

外野が視線を向けていることも知らず、ジョーカーは現場に向かっていった。

 

 

 

そんなジョーカーを上空から追いかける影。

しかしそれは人型ではなくまるで戦車のようなシルエットであった。

 

 

―――――――――――

 

 

野次馬が集まる現場から一番近い海湾冲。

 

「落ち着いて! みなさん落ち着いてください!」

 

管理局が精一杯に野次馬達を押さえている。

 

すると野次馬達を飛び越してハードボイルダーに乗ったジョーカーが現れる。

 

「仮面ライダー・・・」

 

「仮面ライダーだ・・・」

 

「本物?」

 

野次馬達の話題は一気にジョーカーに集まる。

 

マスコミに限ってはジョーカーにカメラを向け、シャッターを切り続ける。

局員はジョーカーに近寄る。

 

「仮面ライダー・・・さん・・・ですか?」

 

「さんはいらねぇ。状況はどうなんだ?」

 

「・・・。あぁ。はい。状況は屋上に怪人が一体、屋内にはまだ一人女の子が閉じ込められています」

 

「くっそぉー、俺が飛べれば・・・、せめてタービュラーユニットがありゃあな〜〜〜」

 

ジョーカーがうなだれたその瞬間、空から黒い装甲車のようなビークルが飛んできた。

前面の斜めった部分には今までのようなユニットと同じような数字、しかも[5]と刻まれていた。

 

「あぁん!? 何だおめぇ?」

 

ジョーカーが聞くと、黒いユニットは返事のように電子音を鳴らす。

それによりジョーカーは敵ではないことを悟った。

 

そしてユニットに一枚の紙が張り付けてあることに気付き、剥がす。

 

[いざ飛べないと不便だろう。使え]

 

ただそれだけが書かれていた。

 

「おやっさんらしいな。・・・まぁ、助かったぜ! 名前は・・・え〜っと・・・ブラスターユニットだ!」

 

ジョーカーが即興で名づけられた黒いユニット、ブラスターユニットは喜ぶように高い電子音を出す。

 

「っしゃあ! 行くぜ! ブラスターユニット!」

 

ジョーカーは左手をスナップしてハードボイルダーに乗る。

するとブラスターユニットが後部に合体、ハードブラスターになる。

 

「さぁ、行くぜ!」

 

ジョーカーはハードブラスターで燃え上がる客船に向かった。

 

 

―――――――――――

 

 

「足りない。まだ暴れ足りないぃぃぃぃ!」

 

客船ではトライセラトップスドーパントが手に棍棒型武器を手に吠えていた。

 

「誰かぁ、俺と遊んでくれないのかぁ!」

 

 

 

「うおりゃあああああ!」

 

すると上空からジョーカーが飛び交ってきた。

 

「てめぇは!」

 

「どりゃあぁ!」

 

「ぐお!」

 

ジョーカーはトライセラトップスに横蹴りを叩き込み吹き飛ばす。

 

「俺か? 俺は仮面ライダー・・・ジョーカー」

 

「仮面ライダぁ?」

 

「さぁ・・・お前の罪を・・・数えろ」

 

ジョーカーは左の人差し指をトライセラトップスに向ける。

 

「誰がだぁぁぁ!」

 

「行くぜ!」

 

トライセラトップスとジョーカーは互いに走って取っ組み合った。

 

 

―――――――――――

 

 

相変わらず人がうごめく海湾。

そこにバリアジャケットのスバルが駆け付けた。

 

「湾岸警備隊、防災士長のスバル・ナカジマです。どんな状況ですか?」

 

スバルは場の局員に聞く。

 

「はい。今夜入港予定だった豪華客船アルセール号内で怪人が現れて火災を起こし、現在怪人は屋上。内部に要救助者が一名。今さっき仮面ライダーという方が変な乗り物で飛んで行ってしまいましたが・・・・・」

 

「翔太郎さ・・・、仮面ライダーが!?」

 

「? はい!」

 

「・・・私も合流します。後から来た方にも説明お願いします」

 

「えっ? ちょっ・・・ナカジマ士長? すでに船の炎はバリアジャケットに耐えられる温度では・・・・」

 

「ウイングロード!」

 

局員の制止を聞かずスバルはウイングロードを客船に伸ばし、走っていった。

 

 

―――――――――――

 

 

「はっ!」

 

「ぐおっ!」

 

トライセラトップスの棍棒がジョーカーの腹部に放たれ火花を散らす。

 

トライセラトップスは引き続き棍棒を叩き込み続ける。

 

「ぐあぁぁぁぁぁぁ!」

 

ジョーカーは吹き飛ばされる。

 

「っつ〜〜〜。んなろぉ!」

 

『メタル!』

 

ジョーカーはメタルメモリを鳴らしながら立ち上がりメタルメモリをロストドライバーにスロットし開く。

 

『メタル!』

 

ジョーカーは風を纏い仮面ライダーメタルになり、背中のメタルシャフトを持つ。

 

「行くぜ!」

 

メタルとトライセラトップスは互いの武器をぶつけ始める。

メタルはシャフトを縦、横、後ろ払いで振り回し互いの武器をぶつけ合う。

 

 

「翔太郎さぁ〜ん!」

 

「この声は・・・・」

 

聞いたことのある声にメタルはやな予感を感じつつ、声のもとに首を向ける。

スバルがウイングロードで走ってきた。

 

「うおっ!? なんだそりゃあ! 魔法ってやつか?」

 

「私のはこういうので・・・」

 

「・・・まぁ良いぜ! こいつは俺がなんとかすっから、スバルは中の人を頼む!」

 

「はい!」

 

スバルはウイングロードで船内に入る。

 

「させるかぁ!」

 

「こっちの台詞だ!」

 

トライセラトップスはスバルの後を追おうとするが、メタルが拒み二人は再び武器を交える。

正面、横、後ろからメタルはシャフトを振り回しトライセラトップスに放つ。

 

トライセラトップスも棍棒で受け止めるがその素早さや技により徐々に追い詰められる。

 

「どりゃあ!」

 

トライセラトップスの手から棍棒が弾かれる。

やはりパワーとパワーでは経験状メタルが有利らしい。

 

「うおりゃあぁぁぁ!」

 

メタルは下からの突き上げによりトライセラトップスを宙に浮かせ突きで吹き飛ばす。

 

「ぐおぉぉぉぉ!」

 

「っしゃあ!」

 

メタルは左手をスナップさせる。

 

「まだだ! まだだぁぁぁ!」

 

しかしトライセラトップスは手から巨大化し、巨大トライセラトップスになる。

 

「マジかよっ!」

 

メタルはハードブラスターに跳躍して乗り込む。

 

巨大トライセラトップスは足を踏み込み船上で暴れる。

その度に炎は燃え上がる。

 

「! あんにゃろ〜〜! させっか!」

 

メタルはハードブラスターで接近。

 

巨大トライセラトップスの尻尾が迫るが、避けブラスターの二つの砲身からは光弾、ハードの前輪の二つのバルカンからは実弾を放ち巨大トライセラトップスを攻撃する。

 

「ぎゃおおおおおお!」

 

巨大トライセラトップスは叫びながらのけぞる。

 

「決めるぜ!」

 

『バット!』

 

メタルはシャフトにバットショットを合体しドライバーから抜いたメタルメモリをシャフトにスロットする。

 

『メタル・マキシマムドライブ!』

 

「はあああああああ!」

 

シャフトの先端に真空の鎚が生成されてゆく。

メタルはそのままブラスターから飛びシャフトを振りかざしながら巨大トライセラトップスにとびかかる。

 

「メタルソニックプレッシャー!」

 

鎚を纏ったシャフトが巨大トライセラトップスの後頭部に炸裂。

 

「うおおおお。おりゃあああああ!」

 

そのまま押し潰し巨大トライセラトップスは爆発を起こし、犯人らしき男が横たわっていた。

 

「後は局に任せるか」

 

メタルは跳躍し犯人をブラスターに乗せる。

そして自らは再び船上に。

 

「頼んだぜ!」

 

ブラスターは犯人を乗せ局員達が野次馬達を押さえている海湾に向かい飛んでいった。

 

「さてと・・・行くか! あのじゃじゃ馬を助けに!」

 

メタルは火の中に飛び込んでいった。

 

 

―――――――――――

 

 

燃え盛る炎の中。

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

「・・・お姉ちゃん・・・」

 

「・・・大丈夫・・・。絶対助けるから!」

 

スバルは要救助者らしき少女を抱え、息を切らしてした。

実際トライセラトップスの放った光弾が火種になり燃え上がった炎の勢いはすでにバリアジャケットが耐えられる温度ではなく、スバルの皮膚を一部焦がす。

 

(どうしよう・・・。障壁でも受け切れないし、バリアジャケットも耐えられない。このままじゃ・・・・・翔太郎さん・・・)

 

スバルが心の中で強く願った瞬間炎を浴び天井の一部が落ちてきた。

 

「!」

 

少女、そしてスバルが目をつむった瞬間。

 

『ジョーカー・マキシマムドライブ!』

 

「ライダーパンチ!」

 

「うおりぁああああ!」

 

駆け寄ってきたジョーカーがライダーパンチで落ちてきた天井を粉々に砕く。

 

「助けに来たぜ! スバル!」

 

「翔・・・太郎・・・さん?」

 

「ああ、遅れ・・・うおっ!」

 

ジョーカーが喋っている最中にスバルは右手で軽くジョーカーの腹部に一撃。

 

「ホントだよ! 全く、女性を待たせるなんて! 探偵さん失格だよ!」

 

スバルは立ち上がりジョーカーに説教。

 

(翔太郎さん・・・)

 

しかしその顔は駆けつけていたジョーカーに安心し安堵の表情が浮かぶ。

 

「とりあえずはこっから出ねぇとな。しっかし・・・」

 

ジョーカーはやけどを負っているスバルを見る。

 

「正面からはきっつそうだな」

 

「いざとなったら翔太郎さん、この子を連れて・・・」

 

「ざけんな! この街で誰一人死なせやしねぇ。・・・今の俺は・・・この街を・・・笑顔を守る仮面ライダーなんだ。それが・・・俺が俺に決めた誓いだ! だから・・・。んな弱きなこと言うんじゃねぇよ!」

 

弱音を吐くスバルにジョーカーが激を入れる。

 

「翔太郎さん・・・」

 

「安心しな! 男は一度決めたことは必ずやり遂げる。それがハード・・・ボイルドだからな。」

 

ジョーカーはスバルの頭をなでる。

スバルは耳まで赤くなる。

 

これは炎の影響で見えるのではなかった。

しかし現実は厳しい。

実際にはジョーカーだけであれば正面からの脱出はたやすい。

 

しかし今はスバルと少女がいる。

少女は生身、スバルのジャケットも耐えきれないのは明らかだった。

 

(どうすりゃいい。考えろ、考えろ・・・。俺に水かなんかを使えたら・・・。俺は・・・肝心な時に・・・無力だ・・・)

 

「ちっ・・・きしょおがぁ!」

 

ジョーカーは壁を殴る。

すると。

 

「翔太郎さん? それは?」

 

「ああん? ! これは・・・」

 

ジョーカーは足元を見る。

 

そこにはジョーカーの足元から魔法陣が現れていた。

 

「すごい。これは魔力変換? こんなの見たことない・・・・・」

 

スバルはジョーカーを呆然と眺める。

 

「・・・・・へっ・・・、やっぱり切り札って奴は常に俺に味方するようだな・・・。有りがたく使わせてもらうぜ! はああああああああ!」

 

ジョーカーは手首をスナップし力を込める。

 

すると魔法陣はを右手に集まり、留まる。

ジョーカーは炎が立ち込める廊下に身体を向ける。

 

「はあああああああ・・・・・、はあ!」

 

そのまま力を込め、正拳突きを放つ。

するとジョーカーの右拳から水色の波動が放たれ、廊下に燃え盛っていた炎を一瞬で消し去る。

 

「マジかよ・・・。・・・・やっべ、ンなこと言ってる場合じゃなかった。行くぞ! スバル!」

 

ジョーカーはスバルに手を伸ばす。

 

「はい!」

 

スバルは手を掴み、少女を抱き立ち上がる。

 

三人はジョーカーを先頭に船上を目指す。

 

 

―――――――――――

 

 

船上に出る三人。

 

「来たか」

 

犯人を海湾の局員に預け戻ってきたハードブラスターが浮遊していた。

ジョーカーは少女を抱き抱えるスバルを抱き、跳躍してハードブラスターに乗り込むとまたがる。

 

「目ぇ開けな」

 

ジョーカーは少女に言い、少女は泣きながら目を開ける。

 

「もう心配いらねぇぜ! お母さんに合わせてやっからな。」

 

ジョーカーは少女の頭を撫でる。

 

「・・・・・うん!」

 

少女は涙を拭き笑う。

 

「へっ! さぁ、戻るか!」

 

そんなジョーカーをスバルは、微笑ましく眺めていた。

そんなことも知らずジョーカーはハードブラスターのアクセルを捻る。

 

 

―――――――――――

 

 

「お母さん!」

 

少女は母親らしき女性と抱き合う。

 

二人ともボロボロではあるが、顔は嬉しさに溢れていた。

 

「・・・・・良かったですね」

 

「あぁ。」

 

親子を見て笑うスバルと仮面の鼻に当たる場所を拭うようにこするジョーカー。

そんな余韻に浸る二人に一気にマスコミが駆け寄る。

 

「仮面ライダーさん! 貴方は一体何者なんですか?」

 

「管理局の関係者なんですか?」

 

「何故そんな姿なんですか?」

 

マスコミがジョーカーにたかる。

その迫力にはさすがのジョーカーもたじろぐ。

 

「わりぃな。ちょっと用事を思い出した」

 

すぐさまハードボイルダーにまたがり走っていった。

 

「ま、待ってください!」

 

マスコミは追いかけるも相手はバイク、ましてや時速580kmのモンスターマシンだ。

あっという間に見えなくなってしまった。

 

 

その後マスコミはスバルにも迫ったが、当のスバルはウイングロードで離脱し、その場を他の局員に任せ、去っていった。

 

 

―――――――――――

 

 

ベッドの上で寝間着姿の翔太郎はスタッグフォンで報告書を打つ。

 

[二日続きで起こったドーパントの事件。この街に何が起きているのかは今の俺にもわからない。とりあえず明日ドーパントになっていた連中を拘束しているらしい108部隊に行って何かの情報を得たい。今後の、新たな戦いに向けて」

 

「ふぅ。」

 

保存し息を吐く翔太郎。

 

「翔太郎さん♪」

 

そこにスバルが走ってベッド、というより翔太郎にダイブ。

 

「うお! おい、スバル!」

 

「翔太郎さ〜ん」

 

「おい、スバ・・・・・、うお!」

 

「んぎゅううううううう!」

 

翔太郎に抱き付くスバルの胸が大きく形を崩す。

 

「すすすスバル。おまっ・・・・あ、柔らかい・・・・。いやいやいや! 離れろ! 恥ずかしいだろうが!」

 

「翔太郎ってばかわいいの〜〜〜♪」

 

「からかうな!」

 

半ギレの翔太郎に対しスバルは嬉しそうだ。

 

「それに翔太郎さん、さっき一生懸命に助けてくれた。だからお礼! それに・・・」

 

「それに?」

 

「ちょっとは意識してもらおうと思って♪」

 

「んな!?」

 

再び翔太郎に抱きつく。

 

「は、離れろスバル! あ、いい匂い・・・・、じゃなくて!」

 

「本当は?」

 

「もっと強く・・・・・、じゃなくて!」

 

「えい♪」

 

「おおう!」

 

「翔太郎さん!」

 

「な、なんだよ・・・・」

 

(大好きです・・・・・)

「べっつに~~~~♪」

 

翔太郎に笑顔で返すスバル。

 

「・・・・・あああああ~~~。んもうわっけわかんねえええええええ!」

 

頭をかきむしりながら翔太郎の絶叫がミッドチルダの夜空にこだました。

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