ALICE   作:オンドゥル大使

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第85話 権利の『氾濫』

 

「転生者の存在は公にはなっていない、と言うのは半年前の過去の話。もう今となっちゃ、誰が転生者になったっておかしくはないよ」

 

 右腕に装着したガジェットを操作しながら姫宮財閥の本社に向かう道すがら、こばとの話を聞いていた有栖はそういえば、と思い返す。

 

「あなたのポケモンは? ……手持ちがないってわけじゃないでしょう?」

 

「……居るけれど、あまり当てにならないんだよね」

 

 ひょいひょい、とこばとが指を振るとその傍らで浮かんでいたドローンから飛び出してきたのはオレンジ色の躯体をした電気を撒き散らす小型のポケモンであった。

 

「……電子部品に入っている……?」

 

「ロトム、って言うの。電子部品に入ってその中身とかを学習出来るけれど戦闘はからっきし。唯一の取り柄も……」

 

《ろ……ロト……。はじめまして、転生者さん!》

 

 うわっ、とカイと自分は同時に驚いていた。

 

「し、喋った……? 人の言葉で……?」

 

 目を白黒させるカイにこばとは、そこまで大した特技じゃないと前置いてから説明する。

 

「言ったでしょ? 機械の中に入れるって事は、使っている言語だとかを学べるって事なんだから。……けれど、それくらいかなぁ。あらゆる端末や装置に入れるけれど、出力自体はコラッタにも満たないレベル。電気を操れるって言ったって、小言ばっかりが多いんだよ」

 

《改善要求! 改善要求ロト! ぼくはこばとの全権を握っているんだロト!》

 

「うるっさいなぁ……。そんなこんなで……実際には転生者だけれど、二人分? みたいな感じ。喋るポケモンって珍しいのかな?」

 

「……うん。何となく何を言いたいのかは分かるけれど、完全にこっちの言語を学習して理解しているのは、多分こばとちゃんのロトムくらいだと思う」

 

《エッヘン! ロト! すごいんだロト!》

 

「褒めないで。すぐ調子に乗るんだから。……けれど、意外だったのはこっちもそう。学園都市に久しぶりに帰って来たと思ったら、まさかこんなに荒れ果てていたなんて……」

 

 こばとが空を覆う天蓋の大地を仰ぎ見る。有栖とカイの視線も自ずとそちらに向いていた。

 

「うん……。太陽光はほとんど遮られちゃって……昼間でも新都心の側は真っ暗なんだ」

 

「……あれが……鏡面界……って、ニュースとかでは言われているけれど……。有栖……と、カイ……だっけ? 二人はGIG隊員……なんだよね? 姫宮財閥の直属部隊とか言う」

 

「これでも隊長格なんだよ! ……まぁ、自分で名乗っていいんだけれどね」

 

 カイが微笑んで胸元に施されたGIGのエンブレムを叩く。カイの装甲服は特別製で、極度の暑がりのため各所に備え付けられた空調服もかくやと言う機能と肩が覗いたラインが眩しい。

 

 比して有栖はほぼ全身を覆う形での装甲服であり、GIG隊員のフォーマルな戦闘服であった。背丈が低いので最も小さいサイズであるのが自分としては少しだけコンプレックスだ。

 

「これ、着てないと咄嗟の時に何も出来ないから……。でも、こばとちゃんはわざわざ外国に居たのに、何でこの街に戻ってきたの? 学園都市が危ないのは、色んな国で報道されている通りだけれど……」

 

 純粋に疑問で問いかけると、こばとは照れたように後頭部を掻く。

 

「……うん、まぁ、ぼくってインドア派だからさ。転生者には成ったけれど、その前から交流のある友達が居て……。その友達とオフ会しようって話になって。で、その子が居るのがこの学園都市だって言うもんだから……」

 

「それで危険を押してでもここに? でもさっきの様子だと、待ち合わせだとかをしている感じじゃないんだよね?」

 

 カイが首を傾げるとこばとは言い辛そうに指先をちょんちょんと合わせながらぼそぼそと呟く。

 

「……うん。ぼくってば騙されやすいから、ひょっとして担がれたのかな……?」

 

《こばとは迂闊ロト! せっかくぼくが警告してあげたのに、ロト!》

 

「うるっさい! ロトムに世話を焼かれる筋合いはないよ!」

 

 コツンとロトムを小突くこばとに、有栖は思ったよりもいいコンビらしいと感じながら新都心に向けての道に停車させておいた装甲車へと促す。

 

「とりあえず、乗って。この辺は路線が全部ダメになっちゃって。奇襲されるのもイヤだから、装甲車が一番いいんだ」

 

 助手席に乗り合わせたカイがエンジンに火を灯すなり最大風量の冷房を点ける。

 

「暑っつい~……! こばとさんはさ、暑くないの? 髪の毛」

 

 カイがシートベルトをしながら後部座席に乗り込んだこばとへと問いかける。こばとは毛量が多く、前髪でほとんど視野も隠れている。少しだけ癖っ毛で巻いているのを、彼女はくるくると指先で持て余す。

 

「あ、それは……うぅ……ぼくは他人と目を合わせるのが苦手だから……前髪とかも切れなくって……」

 

「けれど、それじゃまるでヒスイガーディみたい! もふもふーとはしてるけれど、暑そうだよ!」

 

「が、ガーディって炎ポケモンの……? えっと、そうかな……?」

 

「カイさんは独特な形容があるからね。こばとちゃんも慣れるまでは大変かなぁ」

 

 アクセルを踏み、ハンドルを転がして有栖は新都心の大通りを突っ切っていく。

 

 実際、思うところがないわけではない。

 

 半年前までの自分はただの女子高生で、そして“ゲーム”を戦う転生者だった。それが一夜にして一変し、ここまでの被害を全世界に向ける鏡面界の浸食を許してしまったのだ。陽が差さない学園都市では植物の一つもまともに育たない。枯れ果てた広葉樹の並木道を直進し、有栖は備えておいた経口補水液を飲み干す。

 

 そこいらの瓦礫の裏側で逃げ損ねた市民が難民と化し、火を焚いているのが視界に入る。彼らは半年間、それこそ死ぬ気の思いをして生き永らえているのだ。まさか、一昼夜で全てのシステムが破壊され、そして近代機器が意味を成さなくなるとは想像もしていなかったのだろう。

 

 実際、新都心側の難民は以前までならば姫宮財閥の恩恵を受けていた裕福な家系も多いと聞く。それでも彼ら彼女らにいちいち同情していてはGIG隊員も成り立たない。姫宮財閥はあまねく全てを救えるほど万能ではないのだ。

 

『現世の民へ。もういくらか経ったかのぅ? 妾を殺しに来るのならば来い。それくらいの気概があるほうが退屈せずに済むからのぅ』

 

 街頭モニターがジャックされ、そこからほぼ毎日のようにもたらされるのは鏡面界の支配者の姿と声であった。

 

「あ……! あれが……本物の……?」

 

「うん……鏡面界の支配者、ハートの女王……」

 

 トランプ兵団を率いるハートの女王を映し出した街頭モニターへと難民達が石を投げる。亀裂の走ったビルの壁面が幾重にも重なり、一部は割れて砂嵐を生んでいる。

 

「……本当に……姫宮綺咲そっくりなんだ……」

 

 こばとのその言葉は有栖にとって胸が痛む発言であった。しかし、それは綺咲が望んだ情報公開でもある。

 

「この世に侵攻してくる異世界の支配者、ハートの女王の姿は学園都市の令嬢、姫宮綺咲と瓜二つ」――それは最早、公然の秘密と言うもので、今さら隠し立て出来るものではない。それでも、有栖は綺咲の覚悟と行動を知っているだけに辛く苦しい。要らぬ噂が立ち、学園都市の人々の姫宮財閥への不信感にも繋がっている。ともすれば、この混乱と悲劇を生み出したのは綺咲の自作自演ではないのか――その疑いを晴らしたくても、有栖には何も出来ないのだ。

 

 せいぜい、鏡面界から落ちてくるダイマックスポケモンの対処と、そして被害を抑える程度に過ぎない。それでも毎日、連日のように人死には出る。どうしようもないうねりなのは分かる。分かった、つもりであった。

 

「……アリスさん。ハンドル、強く握り過ぎだよ」

 

 カイの言葉で有栖はハッとする。

 

「……あっ……すいません……。その、ぼく何か失礼を……」

 

「……ううん。いいの。こばとちゃんは……何も」

 

 世界のほとんどの人間が何も知らないまま、綺咲を敵対視している。それどころか、綺咲の死こそがこの事象の収束なのだと吹聴する人間も少なくはない。ハートの女王はそれらの混乱を愉しむかのように現世に宣戦布告し、トランプ兵団のポケモンによっての被害も出続けている。

 

 綺咲自身、言い訳は一言も漏らさなかった。

 

 半年前の“ゲーム”の結果以来、綺咲と直接話す機会も随分と減ったのだな、と有栖は思い返す。GIGに所属し、日々激務に当たる綺咲とは顔を合わせる事もほとんどない。辛うじて兎真から無事である事は共有されるが、有栖は半年前の戦い以来、綺咲の本音と向かい合う事もまるでなくなったのだなと実感してハンドルを握る。

 

「……けれどさ、こばとさんも転生者と言う事は、バステトとは連絡が取れるの? 姫宮財閥としてはバステトに繋がっている転生者は貴重だけれど……」

 

 カイがわざと話題を逸らしてくれている。それが今はありがたい。

 

「あっ……それが……。申し訳ないんですけれど、バステトとは半年前の契約の時に会った限りで……。すいません、有益な情報は何も……」

 

「やっぱりかぁ……。街にはびこる転生者も何度か尋ねた事はあったんだけれど、同じだね」

 

「……この混乱を生み出した、バステトと直通の転生者はほぼ居ない……」

 

 半年前に出現した事だけは分かっているのに、その足取りの掴めない受付嬢の一人。同時多発的に『ポケモン』のプレイヤーへと接触し、彼ら彼女らへと契約を持ちかけて転生者にした存在――としか、まだ姫宮財閥の諜報部でも掴めていない。世界各地に現れた事から、恐らくはチェシャーと同格なのだと窺い知れたが、それでもその痕跡すら追えないのは不気味ですらあった。

 

 有栖は装甲車を停車させる。

 

 ちょうど、焼け焦げた道を横断するポケモンの一団が視界に入ったからだ。

 

「あれはデデンネだね。群れで生息するから、ここいら一帯の電気を餌にしているんだろうし」

 

 カイの補足で通路を行くデデンネの知識を得ながら、有栖はこんな光景が日常になってしまってもう半年か、と胸中に結ぶ。

 

 ポケモンは数限りなく鏡面界から降り注ぎ、その脅威に怯えながら市民は転生者になって横暴の限りを尽くすかあるいはその暴力に沈黙するほかない。

 

 この街を管理するはずの姫宮財閥は市民にとっては沈黙したままに映るのだろう。それもそのはず、GIGのメインの部隊は海外にまで飛び、学園都市の治安を守るような余力はほとんどない。自分やカイのようにたまに巡回する事はあっても、市民の生活基盤を取り戻すのには至らない。そもそもいちいち転生者を刈っていても、何一つ好転しないのはこの半年間で身に染みた。

 

 力のある者としての自覚があったとしても、力を振るうのはまた別の悲劇を生む。有栖もカイもダイマックスポケモンによる大きな被害が出る時くらいしか街には降りてこない。その被害も後手後手で、きっと市民には恨まれているのだろう。

 

「……渡り切ったね。電気設備が露出していたんだと思う。デデンネが群生すると言う事は、大きな発電所で被害でもあったのかもね」

 

「……出します」

 

 言葉少なにアクセルを踏む。姫宮財閥の地下シェルターへと往路の途中で入り込み、装甲車を横付けしてそのままシステムベルトに促されるままに任せていた。ゴゥンゴゥンと地下へと誘導され、装甲車が辿り着いたのは二層三層に耐火設備が施された地下施設で、有栖は降りるなりこばとを促す。

 

「こっちへ」

 

「……本当に地下シェルターが姫宮財閥の直下にはあったんだ……。ネットとかでは噂になってたりしたけれど……」

 

《ロ、ロロト……。写真は撮っちゃだめロト?》

 

「撮っちゃダメに決まってるじゃん……。ロトムって本当に常識ないんだから」

 

《こばとに言われたくないロトよ》

 

 やいのやいのと言葉を交わすこばととロトムを尻目に有栖はカードキーを通して隔壁の向こう側に位置するエレベーターに乗り込んでいた。カイも手すりに背中を預けて一気にビルの上層へと駆け抜けていくエレベーターの速度にこばとがわぁ、と驚く。

 

「姫宮財閥にはまだこれだけの設備が残っているなんて……! すごいですね!」

 

「……そうだね」

 

 どうしても素っ気なくなってしまう。きっとこばとには邪気がないのだと分かっていても、どこか自分達だけの特権に縋りついているようには見えているに違いない。

 

「……学園都市が見えるんだね。それに、空の鏡面界も……」

 

 こばとが後ずさりながら天空に浮かぶ鏡面界の威容に息を呑む。無理もない。空に最も近い建築物である姫宮財閥のツインタワービルから望む学園都市と、そして宙吊りの鏡面界のどこまでも広がる茫漠とした大地は圧倒の一言であろう。

 

 重力が転変した草原を駆け抜けるポケモン達が目視出来るほどの距離である。

 

 鏡面界の側では平穏は崩れていないのだろうか。いつか、幸子と一緒に現実逃避めいた戦いを繰り広げた平穏な日々を思い出す。あの時は、静謐で広大なヒスイ地方に憧れたものであったが、険しい山脈の岩肌を煤けた風に晒すその大地に今は恐れしか抱かない。

 

「……二人とも、遅いわよ」

 

 ちょうど途中の階層で乗り込んできたのは幸子であった。GIGの装甲服には袖を通していないが、オペレーター専用の服飾を纏っている。

 

「幸子さん。先んじて報告しておいたわたし達の確保した転生者が、彼女。名前は如月こばとさん」

 

 幸子が視線を振り向けてからタブレット型の端末で情報を掻き集める。

 

「如月こばとさん。年齢は十六歳。転生者になったのは半年前。バステトと契約する事で転生者となり、ゲーム仲間であるレベッカなる少女と会うためにわざわざこの危険極まる学園都市に帰国した……これでいいわよね?」

 

「あっ、その、はい……。この短時間でそこまで……」

 

「姫宮財閥のオペレーター職を舐めないでよね。それにしたって、ダイマックスポケモンと遭遇したのなら生きているだけでも奇跡よ。転生者の処遇を決めるのは私を含めた上役の判断だけれど、可能なら戦いに参加して欲しい。今は、猫の手でも借りたいのが本音なのよ」

 

 幸子を乗せてエレベーターが上昇を始める。こばとが沈黙に耐えかねたのか、おずおずと挙手していた。

 

「あの……あなたも転生者……なの?」

 

「高峰幸子、十七歳。所持ポケモンはストリンダー。GIG所属のオペレーターであり、受付嬢、シュレディンガーの転生者よ。よろしくね」

 

 その言葉振りとは正反対に、幸子はこばとへと目線を振り向ける事さえもない。警戒もしているのだろう。有栖にはそれが分かったが、こばとにしてみれば冷徹にも映るはずだ。

 

「……幸子。もっと愛想よくしたほうが……」

 

「なに、有栖のクセに生意気よ。まぁ、けれど、仲良しこよしをしているような場合じゃないのはこばとさんも分かっているでしょう。バステトの転生者だって言うのなら、どんな尋問が待っているのかくらいは分かっているでしょうし」

 

「それは……。そうかもしれないけれど、言葉くらいは選んでよ」

 

「……ごめん。今は、少しの希望でさえも惜しいくらいなのよ。厳命が下ったわよね? 合衆国大統領の保護任務。姫宮と兎真さん、それにGIG特殊部隊が急行。作戦は無事に成功を収め、合衆国大統領は代表と会談しているわ」

 

「それってさ、わたし達にしてみれば前進だと思っていいのかな?」

 

 カイが後頭部を掻いて問いかける。カイにしてみれば、この世界のパワーバランスはいまいち緊張感に欠けるらしい。それもさもありなん、彼女はヒスイ地方の出身であるのだ。それでもまだ、その記憶には封が施されたままで、自分達の仲間で居てくれるのはありがたいのだが時折、それも危うい均衡なのだと思わされる。

 

「もちろん、前進よ。代表は合衆国大統領と会談の後に条約を締結し、この局面を大きく動かす推進剤を得た事になる」

 

 幸子は一度として自分へと目線を向けようとはしない。エレベーターの中から望める学園都市の惨状と、空から吊り下げられた鏡面界を視野に入れているのみだ。

 

 それもこれも――この半年間の断絶が関係しているのだろう。

 

「あの……! ちょっと険悪じゃない……かな?」

 

 堪らずに口にしたのはこばとで、少し重苦しい沈黙が流れ過ぎたかと反省するよりも前にロトムが浮かび上がって抗議する。

 

《ロト……。静かなのはニガテなんだロト》

 

「こらっ、ロトム……! あの、すいません……空気読めませんでしたか……?」

 

「……いいえ。むしろよっぽど空気を読んだ結果でしょうね。それにしても……所持ポケモンがロトムとは。転生者としての戦力には当てにならなさそうね」

 

「今は。一人でも協力してくれる転生者が必要なんだと思う。あたし達だけじゃ、鏡面界やハートの女王には勝てないだろうし……」

 

 不安げに口にすると、幸子は首筋をさすりながら端末を片手で操作する。

 

「ハートの女王、ね……。鏡面界の支配者であり、半年前に独立国家の宣言をぶち上げた……この現世にとっての敵。けれど、未だに武力行使に出た各国は煮え湯を飲まされている。現行兵器では、鏡面界とハートの女王には掠り傷一つ負わせられない」

 

「それも……よく分かっていないって言うか……。その! 半年前に動画サイトに横流しされたものなんだけれど……」

 

 こばとが右腕のガジェットを操作し、そこに克明に映し出されたのは米国主導のステルス爆撃機が鏡面界より出現した漆黒のポケモンに撃墜される模様であった。一瞬の出来事であり、堅牢なはずの兵器がまるでピザでも斬るように容易く断ち切られていくのは悪夢そのものであった。

 

「……ハートの女王のポケモン……と見て間違いないでしょうね。けれど、この映像が残っていると言う事は、鏡面界の宣戦布告を半信半疑で記録していた一派も存在していたって事かしら。あるいは……姫宮財閥だけではなく、ポケモンの存在を公表しようとした派閥があったか」

 

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