陰の実力者になっちゃった! 作:うおw
前回からかなり(当社比)時間が空いてしまった…
受験があってェ…時間が取れなくってェ…
というわけで少し短めです。
頂いたコメントは全て見させてもらっています!
めちゃめちゃモチベになってるので今後ともよろしくお願いします!
前の話に入れた小ネタに気づいてくれたのがウレシカッタ
「…ッ!アレ…クシアァッ!!」
腹を貫かれ思わず血を吐き出すゼノン。
「きゃっ!」
魔力を全て使い切り動けなくなったアレクシアを蹴飛ばすと、懐のビンの中から錠剤を取り出し口に含んだ。
「ッ…ハアッ…まさか君にこれを使わさせられる羽目になるとは思いもしなかったよ…」
アレクシアが声の方向を見上げると、そこにいたのは変わり果てた姿のゼノン。
髪は逆立ち、瞳孔は紅く染まっている。
そして、嫌でも感じ取れる魔力の奔流。
体色の変化はそれが原因なのだろうか。
気づけば、腹からの出血が収まっている。
「兎に角…私と共に来てもらう…抵抗するなよ…今度こそ命の保証はできない…」
ここで終わり?
嫌だ。せっかく新しい事も出来るようになったのに。
今度こそあいつに勝てるかもしれないのに。
ようやく、姉様に近づけたのに───
「嫌ッ!こんな所で…終わりたくないッ!!」
「よく言った、娘。」
ーーーーーーーーーー
突然現れてゼノンの手を打ち払ったその男は、シャドウと名乗った。
「成程、君が近頃教団の足元を這い回っている虫か…」
「教団の狗風情が…随分と穢らわしい風体だな。」
「わからないのか?この姿こそ私が次期ラウンズである事の証左。まぁ、小規模な拠点を潰して満足している君にはわからないだろうが…」
「その次期ラウンズとやらが魔剣士学園の生徒如きに致命傷を負わされるか…笑い物だな。」
「…ッ図に乗るな虫ケラ風情がッ!貴様の命も教団への手柄とさせてもらうッ!」
そうして始まったシャドウと名乗る男とゼノンとの一騎討ちを、私はただ見ていることしかできなかった。
正直、自分の目が信じられない。
あのゼノンが押されている。
「そんなものか!?次期ラウンズ!」
「まだ…まだぁ!!」
剣術はさることながら、魔力が元の何倍にも膨れ上がっている筈なのに、シャドウはそれをものともせず受け流していく。
「飽きるまで付き合ってやる、立て」
何か特別なことをしているわけではない。
基本に忠実な、真っ直ぐな剣。
私が追い求めた、凡人の剣。
───綺麗。
姉様も、こんな気持ちだったのかな 。
「グッ!」
ゼノンの剣が砕かれた。
「少々、戯れが過ぎたな。」
終わらせよう。
そう口にしたシャドウが魔力を放出すると、ドーム状の空間が出来上がる。
「これは…?」
「これが全て魔力だとでも言うのか!?…化け物め!!」
「かつて、最強を知った男がいた。」
「男は肉体を鍛え、精神を鍛え、技を鍛えた。」
「だが、彼はそれでも届かぬ高みにいた。」
「しかし、俺に諦める事は許されなかった」
「果てぬ努力の末、同じ答えへと辿り着いた」
「核で蒸発しない為には、自分が核になればいい」
「とくと見よ、我が最強を」
「I」
「am」
「atomic」
シャドウの絶技、アイアムアトミック。
本来体外に出した魔力はすぐ霧散してしまう為、体外で形を保つ事自体弛まぬ鍛錬の成せる技である。
ましてやシャドウの規模の魔力の放出を完全にコントロールし、周囲への人的被害を抑える事など不可能に近い。
この夜、私は知る事になる。
ディアボロス教団、この世界の闇、そして──
シャドウガーデンを。
ーーーーーーーーーー
「…所詮こんなものか」
「…っ待って!あなた達の目的は何なの!?」
「…我の質問に答えれば、教えてやろう」
「シド・カゲノーという名に聞き覚えは?」
「………私の、
彼氏よ。」
「…そうか。」
「我らシャドウガーデンの目的はただ一つ、ディアボロス教団の殲滅だ」
「ディアボロス教団って…?」
「質問は一つだ。これ以上を知るにはお前はまだ未熟だ」
「ッ…」
「……だが、先程の戦いは見事だった」
「…えっ?」
「基本に忠実な剣術、周りの環境をも利用する戦法、そして何より最後まで足掻き続けるその精神」
「素晴らしい、凡人の戦法」
「…昔、技を教えた小僧を思い出した。」
「誇れ、お前は強い」
その言葉で、私は胸がいっぱいになって。
気づけば、シャドウはどこかに消えていて。
「アレクシアッ!……アレクシア?」
姉様が来るまでの事は、覚えていなかった。
ーーーーーーーーーー
誘拐事件から数日後。
「…それで、犯人はゼノン先生だったんだ」
「ええ。姉様が専門の調査部隊を立ち上げるらしいの。私もそれに協力していくわ」
うん。アレクシアにも目立った傷はない。
…こっそり魔力で治療しておいたのが効いたか?
「それで…あなたの師匠って、シャドウ?」
「なんかそんな風に名乗ってるらしいな、師匠。こっちだって急に現れてあんな事してるんだからこっちだってびっくりだ」
シャドウとして接した時に色々適当を言ったのを素直に信じてくれてるみたいだ。辻褄合わせヨシ!(仕事猫並感)
「それで、何で急にそんな事聞いたんだ?」
「ゼノンにやられそうになった時に助けてくれたの。また会ったらお礼を伝えておいて頂戴」
「いや、弟子入りしてた時からこの前まで一回も姿を見せてくれなかったから俺からは多分無理だな」
「そう…それと、あなたにもお礼を言おうと思って。」
「俺に?」
「あなたが色々教えてくれたお陰で、ゼノンに一矢報いることができたの。…自分の剣も、ちょっとだけ好きになれたし。」
おっ?デレか?
「あの日、師匠から聞いたよ。体外で魔力を操ったんだって?すごいじゃん」
「まあ、極限まで集中しなきゃできないけど」
できてる時点で凄いんだけどね。
「………それで、ゼノンがいなくなって、偽装恋人をする必要もなくなったでしょ?」
─来た!
手帳を読み返してバッチリ予習済み!
[アレクシア、シドに惚れ恋人関係の継続を提案するが、こっ酷く振られる。腹いせにアレクシアはシドを切り刻むのだった。]
だが、一つだけ困った事がある。
何故か師弟関係になったせいでアレクシアの腹黒具合が原作に比べてマイルドになってしまった事だ。
そこで俺は事情聴取終わりの眠たい頭で解決策を思いついた!
とくと見よ!我が完璧な回答をッ!
「それで…あなたさえ良ければ、しばらくこの関係を続けてみない?」
「俺、自分より弱い人の事恋愛対象として見れないんだよね、ごめん」
どうだ!!!
「………そう。
なら私、頑張るわ。」
ん?
「あなたに勝って、いつか本当の恋人になってみせる」
んん??
「それまでまたよろしく、お師匠様?」
どうしてこうなった!!!
・シド(偽)
どうして!!!こうなった!!!(幼女軍人並感)
本人は気づかなかったが結局アレクシアから好かれるのは変わらなかった模様。
アトミックの威力も範囲も本家の下位互換。
理由は修行時間の差。
・アルファ
この小説のヒロイン。
原作のミリアを救い出すシーンは泣く泣くカットしました。
原作と違いシャドウがミリアの事を知らせた為悪魔憑き治療ができるイプシロンを伴ってアイリスの前に現れた。
当然ミリアも回収した。
・アレクシア王女
ダンまち要素を仕込んだらまさかベル君ポジションになるとはこのリハクの目を(略
シドによって治療を施された際魔力を少し吸収したので身体能力がちょっとだけ上がった。
幕間(日常回)好きかい?
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うん!大好きSA!
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本編書いて、役目でしょ