初音ミクと始めるシェアハウス!   作:難聴系以下略

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今回はほのぼの料理回です。
果たして、無事に料理を作り上げる事は出来るのか?
そして3人の中に潜む裏切り者(意味深)は誰なのか?
真実はいつも一つ!!



4.好きな物全部詰め込んで

 

縁側から真上を見上げれば、そこには確かに煌めく太陽が。

彼はミク達の作る料理を待ちながら、青空を見上げていた。

 

「…あいつら、大丈夫かな…、でも外で待ってろって言われたし行くわけにもなぁ…」

 

事の発端は単純。リンが「せっかくだしサプライズって事で、何が出来たかは出来上がってからのお楽しみ!」と言ったのだ。

 

「…ま、そう言うからには何を作るか決めてるんだろうし…心配しなくていっか……調味料とか大量に使われたら困るけども。」

 

彼は風鈴の音色を聴きながら、おとなしく外で待つ事にした…

 

 

 

 

ミク達はエプロンを着て、三角巾を被り、キッチンへと向かう。

 

「…ねぇリン、サプライズって言ってたけど…何を作るかは決めてるんだよね?」

「え?そんなの全く決めてないよ?ノープラン!」

「え〜……」

 

「…じゃあ、取り敢えず冷蔵庫とかにある物を使って作ろうか!ノープランでも大丈夫だよ、きっと!」

「そ、そうかな…まぁ取り敢えず、何があるか探さないとね。」

 

そうしてミクは冷蔵庫を開け、中を見渡す。

「…ふむふむ…、生姜とニンニクがあるよ!小麦粉とみりんもあるかな?」

リンは下段の冷凍庫を開けている。

「えーっと…これは…豚肉かな?結構分厚いのが2枚ある〜!」

そしてレンは調味料棚を漁っていた。

「塩に胡椒、サラダ油に醤油か…」

 

リンは少し考えた後、笑顔で二人に言った。

「生姜と豚肉があるならさ、豚肉の生姜焼きとかどう?」

「良いんじゃない!?」

「確かに材料は揃ってるし…4人分あるね。いいと思うよ!」

 

「よし、それじゃあ頑張って作ろう!」

 

「「「えいえいおー!」」」

 

ここまでは良かった。ここまでは。

 

 

 

レンはまな板と包丁を用意し、言う。

「じゃあ取り敢えず、豚肉を薄切りにしないとね。20枚ぐらいあれば丁度良いんじゃない?」

「分かったよ、レン!」豚肉を並べて

「結構大きいね〜…もうちょっと多めに切ろうかな〜♪」

 

そしてレンとミクも同じように切り始めるが…

「………あれ、切れないなぁ…」

「まぁちょっと分厚いからね、力を入れないと…ってミク!?

彼女は包丁を大振りに振りかざしていた。

「…あれ、これでも切れない?」

「そりゃそうだよ、ミク!お肉は繊維があるでしょ?だからこんなふうに、繊維に対して横に置いて、垂直に切らないといけないんだよ!」

「あ、ありがとう、リンちゃん…」

(…大丈夫かなぁ…ミク…)

 

開始20秒、早くもレンはミクに対して不安を覚えていた。

 

 

「よーし、切れたね、レン!」

「うん、ちょっと多いけど…まぁ大丈夫かな。」

「次は何すれば良いの、レン君!」

 

「えーっと…切った豚肉に軽く塩と胡椒をふろうか。」

「下味付けてないけどいいの?」

「まぁ後からちゃんと調理すれば問題ないよ!」

 

ミクはそんな二人の会話を聞いて、感心していた。

「二人とも、料理出来て羨ましいな〜」

「えへへ、そうかな?」

「まぁ得意って訳でもないけどね?」

 

「じゃ、軽くふろ…ミク!?それ多すぎだよ!?」

彼女は手いっぱいに握りしめた塩を豚肉にかけようとしていた。

「え、そう?」「多すぎるよ〜」「塩分で死んじゃうよ、マスター…」

 

 

「はぁ…じゃあ僕が玉ねぎとニンニクは切っておくから、ミクは豚肉に小麦粉を振って、軽くはたいてくれる?リンはミクの監視をお願い!」

「了解!」

「なんで監視されるの!?…まぁいいけど…」

 

キッチンに、野菜を切る音が響く。

(ニンニクはあった方が美味しいからね。しっかり切って_)

 

後ろから声が聞こえてくる。

「ミク!?なんでお肉を投げつけようとしてるの!?」

「え?うどんの麺ってそうやってコシを出してるイメージがあるから、これもそうかなー、って…」

 

何故だろうか。胃のあたりが妙に痛む。

レンはそれを無視し、無心で野菜を切っていく。

 

「えーっと、私は生姜をすりおろすから、ミクはみりんと醤油を混ぜてくれる?みりんが大さじ3杯、醤油が2杯ね!」

「分かった!…大さじ1…2…」

 

リンは生姜をすりながら、しっかりとミクを監視していた。

そんな中ふと眠気に襲われ、欠伸をする。

「ふにゃーぁ………ん!?」

器を見れば、真っ黒な液体が満ちた物が2つあるではないか。

「で、みりんも3杯だよね…」

「ち、違うよ!?器を2杯、3杯って事じゃなくて〜!」

 

レンは瞬間的に胃を押さえてしまう。

「……いや、まぁ…ミクが料理音痴なだけだk」

「ミク〜!!お願いだから生姜にそんな思いっきり汁をかけないで!」

 

「ウッ」明確に胃が痛い。後ろから聞こえる悲鳴(地獄)に、彼は着実に追い詰められていた…

(…後で、マスターに胃薬貰おうかな…効くか分かんないけど…)

 

 

 

「それじゃあ…フライパンで肉を焼こうか。」

「はーい、私やりm」「リン、お願い」「勿論だよ!!」

「えー、私は?」

「「………」」二人の目には一言では言い表せない、複雑な感情が籠もっていた。

「……はい。」

 

リンはフライパンに油を入れ、中火を付けて肉を焼いていく。

「……良い匂いがしてきた〜♪」

「この匂いだけで私、ご飯食べれちゃうかも…」

そんなミクに、レンはジト目で言う。

「食いしん坊…」「なんだと〜!?」

 

「…あ、そろそろ焼けてきたよ!裏返すね。」

「OK!それじゃあミク、皿を持っててくれる?今からフライパンに野菜、入れていくね。」

「は〜い!」

 

そうして、着実に生姜焼きは出来上がっていく。その香ばしい匂いに、三人は満足気な様子だ。

 

「玉ねぎもしんなりしてきたね。それじゃあ…」

調味料を混ぜた汁を加え、箸で全体に絡めていく。

「そしたら、お皿に盛りつけたら_」

 

「「「完成!!」」」

 

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彼は居間に座り、料理を待つ。

「上手く出来たの?ミク。」

「はい!とっても美味しく出来ましたよ!」

 

すると、リンとレンが4人分の料理を持って歩いてきた。

「お待たせ、マスター!」そしてテーブルに並べて、二人も座った。

 

「豚肉の生姜焼きか…美味しそうに出来てるじゃん!」

香りは勿論、肉の色味や野菜の盛り付けもキレイだ。彼の想像していたよりも、ずっと美味しそうな物が出来上がったのだ。

 

「えへへっ、そうでしょ?リン頑張ったんだ〜♪」

「僕も頑張ったよ、マスター!」

「ふふ、お疲れ様。」

 

「私も凄く頑張ったよ〜!」

「「……」」

「だから何、その目は!?」

「あはは…ミクもお疲れ。」彼は概ね察した。というかリン達の悲鳴が僅かながら聞こえてきていたので、ミクの料理の腕前は察していた。

 

そして別途用意したご飯とお茶を用意し、4人は手を合わせ…

 

「「「「いただきまーす!!」」」」

 

「んっ…美味しい!お肉とご飯が絡み合って凄く旨味が出てる!」ミクは興奮気味に語る。

「…確かにミクは、味見係が良かったかもね……でも、我ながら上出来かな。」レンも美味しそうに食べている。

「だね……それにしても、野菜も美味しく炒めれてるし…あっ、マスターはどう?」リンは微笑みながら、マスターに聞いた。

 

「俺?俺は…」肉を口に入れ、咀嚼し…

 

4人に緊張が走る。

 

 

 

「…とっても、美味しいよ!」

 

「「「やったぁ!」」」3人はそれぞれで手を合わせ、ハイタッチしていた。

 

「やったやった、大成功♪」

「うふふ、マスターがそう言ってくれて良かった!」

「作った甲斐があったね!」

 

3人は嬉しそうに、各々の気持ちを語っていた。

「…まぁ、今の所やってる事はVOCALOIDじゃなくて、COOKLOID(コックロイド)だけどな…」

「あはは、まぁそうですけど…あっ、そういえば私、もう一品作ってみたんですよ!」そう言って、ミクはキッチンに何かを取りに行く。

 

「えっ、レン。ミクの料理見た…?」

「いや、僕は何…も…」

二人に冷や汗が流れ始める。

「えっ、ミクってそんなに料理下手な__」

 

「はい!これです!」そうして、料理がテーブルに置かれる。

もしもこれが漫画として描かれていたら、100%モザイク処理されるであろう紫色のその物質を…

 

「匂いヤバッ…ミク、これ何で作ったの?」

「え?さっきの豚肉の余りと調味料で、フライパンで炒めたよ?」

「いや、炒めてもこうはならないと思うよ…?」

 

「さ、たんとお食べ!!」

彼とリンとレンは、口に出さずとも分かるほど焦っていた。

そんな中、リンが勇気を出して物質を口に含む。

「はむっ…!」「「リン!?」」

 

「…ん、結構いけ_うぁああぁぁ!?」彼女は悲鳴を上げる。

「「リンー!!」」

「…み、水……死んじゃうよっ…」そう言う彼女は涙目だった。

「え、泣くほど美味しかった?」

「泣くほど不味かったよ…」「エッ」

 

「…リンが食べたなら、僕も…」そうして、レンも物質を食べた。

「っ…ぐぅぅっ…!!」即座に水を飲み干し、流し込む。

「…はぁ……はぁ……これ、人殺せるよ、ミク…」

「そんなに美味しかったんだ…!私も食べよ!」

 

ミクは何もないように咀嚼嚥下し、満足気な表情を浮かべる。「ん〜、とっても美味しい〜」

「「「なんで?」」」「エッ?」

 

コイツの舌はイカれているのか…?教えはどうなってんだ?

「…俺も…食べるよ。」彼は意を決し、食べる。

「マスター、骨は拾うよ。」

「勝手に殺す_……ごめんトイレ行ってくる。」

彼は早足で、口元を押さえてトイレに向かう。

 

「あれ、マスターどうしたのかな…」

「…ミク、今後1人でキッチンに入るの禁止ね?」そう言うリンの声に一切の迷いはない。

「えっ、なんで!?」彼女は納得いかない様子だ。

「…じゃあ聞くけどさ、ミクはあの料理をどうやって作ったの?」

「え?まず豚肉にサラダ油をかけて、水で濡らした後にフライパンで焼いて_」

「「ごめんもうそこまでで!」」

「え〜……?」

 

そして、戻ってこないマスターを置いておいて、3人は食事を完食した。

「「「ごちそうさまでした!」」」

 

「いやー、でも何だかんだ美味しくできたね、レン!」

「うん!中々美味しい生姜焼きになったと思うよ!」

「それじゃ、お皿の片付けは私に任せてよ!」

「「絶対に任せられない!!」」

「なんでぇ〜!?」

 

以降、ミクがキッチンに入る事は殆ど無くなったらしい…

 





ミクだけで調理すると暗黒物質が出来上がってしまいます。
ちなみにもしもリン達が片付けを手伝わなかった場合、家のお皿は全部割れて更にマスター君の財布が傷を負っていました。良かったね!
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