連邦生徒会長が失踪した、探して前を見えなくしてやりてぇ 作:スピリタス原液
頑張って投稿します。
あと今回は長かったので分けました。
……突然だが、目の前に倒れている女性が現れたらどうするのが正解だろうか?
……………これは人それぞれ、二つの答えが出るだろう。
あるものは関わりたくないとして離れるだろうし、あるものは助けようと近づいていく。
……性格や状況によりこれらはある程度左右されるが、基本はこの二つだ。
………ん?何が言いたいかって?
それはこの状況になった時、俺はみすみす通り過ぎるほど人に対して無関心でも無ければ薄情でもない。
そんな時、俺は……………
____________________
「あべし!」
……リンからビンタを食らった。………いや、何で!?
「ちょ、ちょっと先輩!何やってるんですか!?よりにもよって、しょ、初対面の女性に対して胸に顔を埋めるなんて!? わ、私と言うものがありながら……(ブツブツ」
……いや、本当に下心は一切なく心音の確認をしようとしただけなんだが……
………というかリンってこんな声を出すのか……
そんな中、紅葉色に腫れた頬を押さえつつも必死に弁明する。
「……行政官、俺は単純に心肺機能の状態を把握しようとしただけだ。特段やましい意味がある訳ではない」
「知りません!最低です!変態です!先輩のバカ!おたんこなす!会長と一緒に車に轢かれて入院して休んで下さい!」
……えぇ……いや、リンってこんなキャラだったっけ?
そう考えて彼女の顔をよく観察する。
すると彼女の端正な顔立ちの中、一際目立つ隈があった。
……それに心なしか目のハイライトが濁って見える。
……あの大きさの隈だと一徹から二徹か?
………確かに丁度、精神が不安定になる期間の徹夜数だ。
…そっとしておいてやるか……
……そんなことを考えていた中、先程現れた女性が気まずそうにこちらを見ているのに気がついた。
“……えっと……これって私が割り込んでも問題ない?”
……少し草臥れたスーツを着た大人の女性は、戸惑いながらもコチラに視線を向けている。
リンもその事に気づいたのか軽く咳払いをした後に、メガネのフレームを指で押した。
「……ん゛ん゛……はい、問題ありませんよ」
……どうやらリンは人に見られていることが分かったのか、羞恥で赤面しつつもきちんとスイッチを入れ替えたようだ。
……よし、さっきまでの事は見なかったことにしてやろう。
…だが、それはそうと俺はこの女性が誰なのかすら分からない。
……説明を求めるしかないが、あいにくこれから俺は『会見』を控えている。
「……すまない、リン行政官。俺にはこの状況がどのようなモノか判断しかねる。その上…………これから会見もあるから、これがひと段落ついた時点でもう一度しっかりと教えてくれ」
………そのように伝えるが、リンは少し思案した後、思いついたように手を叩いた。
「先輩……いえ『連邦生徒会副長』に提案があります。……この大人、……連邦捜査部シャーレの『先生』にシャーレ奪還の件を一任することにしませんか?」
…………ふむ、シャーレの奪還……
明らかに戦闘経験が無さそうなこの大人……『先生』と一緒に?
推定凶悪犯がいる状況で?
と言うか人員は?
色々な考えが渦巻くが、口から出た言葉は……
「「え?」」
驚愕の一文字だった。
"……これ、もしかして私が戦う流れ?"
先生は怖気付きジリジリとすり足で後退する。
……まさに突然の提案。俺と『先生』はただただ顔を見合わせる事しかできなかった。
主人公
先生が倒れているので、心肺機能の確認をしようとしたらビンタされた人。
紅葉色の手形がついた状態で部屋から出てきたため、『リン行政官に振られたんだろうなー』と思われている。
『先生』に対してはマジで下心が一切ない。
と言うか下心を持てるような状況じゃない。
先生
結構美人な女先生。
主人公が心肺機能の確認をしようとした時には起きていた上、リンちゃんとの痴話喧嘩を見せられた可哀想な人。
自分が戦闘させられると思い、怖気付いた。