【連続長編空想科学冒険活劇小説・時空警察官怪獣島遭難記】【第1章パルの冒険編】 作:シン・ホシノヒロミツ
木々の谷間を抜けると、辺り一面巨大な植物や大樹が並ぶアマゾンのジャングルの様な光景が広がっている。
気温は28〜30度と非常に暑く湿度が高くてジメジメしている。
「ハァ…ハァ…暑いし湿度が高くて気持ち悪いよぉ…服も汗で蒸れてるし喉は渇くし気温高くて頭がボーっとするし…あぁ涼しい場所で涼みながら水を飲みたい…。」
独り言を呟きながら顔から沢山の汗を流し熱帯雨林を探索するパル
その道中、奇妙な生物を多数目撃する
ロイコクロリディウムに寄生されたカタツムリの様な肥大化した目玉と模様をしたカメレオン
蛇の目模様した緑色の芋虫の様なナメクジ
爬虫類の様な頭部と全長5mもある唇脚類の胴体の特徴が合わさり、鋭い鎌状の両前足をした生物
全身が炎に包まれた全高5m全長20mの巨大なカタツムリ
上嘴がラッパ状でオオグンカンドリの様な大きな喉袋を持ち両翼には石状の鉱物を付け、天真爛漫に踊る様な仕草を見せる若干大型の緑色の鳥類の様な生物を目撃する
パルはこの奇妙な生物を見てこう呟いた。
「この世界の生態系は一体どうなってるんだ…それぞれ独自進化をしているらしいけど、奇妙な生物ばっかりで気味が悪い…。」
パルは目撃した生物をパッドで調べながらジャングルを歩いている
「あの目玉が気持ち悪いカメレオンは【レイコクロカメレオン】
緑色の鳥の様な生物の名前は【クルペッコ】
大きくて焼けてたカタツムリは…っと【オオヤマカジマイマイ】
芋虫みたいなナメクジは…っと…【クロアゲハヨウチュウナメクジ】で…
あの長い爬虫類みたいなのは【カマデ】って言うのか…ってこのパッド、この島に生息している全生物や植物が載ってるぞ…?もしまたこの島の生物と植物の名前や特徴や危険性が分からなかったらこれを頼りにしよう…。」
パルがパッドで生物図鑑を開きながらすると…
「ギャァァァァァァァァァッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャァァッ!!フィイィィィィィィィィィィィッヒャヒヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャァァァッ!!」
悪魔の様な不気味で大きな笑い声が突然パルの耳に響き渡る、それも耳を劈くほどの大声である。
「ヒィッ!!」
驚いたパルは周りを見渡すと、足元に大玉リンゴ位の大きさのヒキガエルとアマガエルを足して割った姿の皮膚が青いカエルが口を大きく開けて鳴き声を発している。
先程の笑い声の主はルリオオダイバクショウガエルが発した鳴き声だったのだ。
「何だカエルの声だったのか…あぁビックリしたなぁもう…。」
「ギャッハハハハハハハハハハハ…イイィィィッヒッヒッヒッヒッヒヒヒヒヒヒヒ…」
ルリオオダイバクショウガエルは大きく口を開け鳴き声を発声し木々の隅へ逃げて行った
更に進むと森林の木々の隅に光が差している、光の先す場所には爽やかな水しぶきの音を立て流れる滝の音と涼しい風が吹いている
「この先に水源があるのかな…よし、行ってみよう!!」
パルが林の奥の隅を目指して駆け出すと、複数の滝と川の流れる涼し気な渓流が目線いっぱいに広がる、パルは流れている川の水を両手ですくい上げて飲んだ。
「やぁ、やっと涼しい場所に辿り着いた!それに川の水も冷たくて美味しい…あぁ生き返るなぁ…!!」
パルが渓流で涼んでいると何かの気配を察知する
ズン…ズン…ズン…
大きな足音を立て、鮭の様な魚を口に咥えた熊が青い鎧を着た様な背丈15mの大型生物が現れた。
「!?…な…、何か来る…!!」
殺気と危険を感じたパルは巨大な倒木の影に身を秘めた、
大型生物はパルが秘んでいる倒木を通り過ぎる。
通り過ぎた大型生物は鮭の様な魚を置き、両前足で何かを見つけて掘り起こそうと地面を掘っている、
大型生物は座り込んで掘り出したのは巨大な蜂の巣だった、
大型生物は蜂の巣を両手で掴み、中に溢れる飴色の蜂蜜を豪快に舐め回している。
パルは倒木の影に身を秘めながら一言呟いた
「何て言う生物なんだろう…?…熊の仲間なのかな…?」
パルはパッドを開き、生物図鑑で青い大型生物を検索した、図鑑にはその生物のデータが丁重に掲載されている
『アオアシラ:種族牙獣種(尖爪目 堅爪亜目 熊獣下目 アシラ科)別名青熊獣(せいゆうじゅう)
温暖湿潤な地域の山や森林に好んで棲息する牙獣種。
下半身や腹は柔らかい毛皮で覆われていて、頭や背中は堅い甲殻で守られている。
いずれも青い色彩が美しいため、《青熊獣》という異名で呼ばれる。
雑食性且つとても食欲旺盛な性格で、川辺で魚を獲って食べる姿を目撃されることが多い。
一番の大好物はハチミツであり、相手と対峙した際も、ハチミツを所持していると奪い取って食べてしまうこともある。
ただしあまりに旺盛な食欲故に、余程の事が無い限りは食事を優先しようとする傾向があり、
戦闘中であろうともお構いなしにハチミツを貪る事も多い。
普段は両腕を地面に付き、四足で歩行している。
外敵と対峙すると後ろ足だけで立ち上がり、唸り声を上げながら威嚇する。
分厚い甲殻に覆われた腕を主たる武器としている。
前脚には大きな鋭い爪が、腕の甲殻には硬く鋭い突起物が生えており、
これ等が前脚の攻撃の破壊力を更に上昇させる。
時には強靭な腕力で敵を拘束し、振り回したり投げ飛ばしたりといった攻撃を仕掛ける事もある。』
「【青熊獣アオアシラ】…熊に似て非なるものなんだな…あの金棒の様な両腕に殴られたり鋭い爪で攻撃されたら大怪我じゃ済まないだろうな、最悪即死かもしれない…。」
パルは足音を立てぬ様、慎重にその場を離れようとしようとするが…
カツン!!パラパラッ…チャポォン!!
パルが歩き出した時、石が転がり川のなかに落下した音が鳴り響いた
「し…しまった!!」
足元に落ちている石をパルが立ち去ろうした際、踵に当たってしまって音を立ててしまったのだ、パルの顔が一気に青褪める
「!?」
アオアシラは石が落ちた音に気付き、蜂の巣を置くと立ち上がりながら辺りを警戒し見回しているが、
何事も無かったのか、蜂の巣を拾い蜂蜜を舐め回す。
パルはアオアシラが振り向く前に倒木の裏に頭を隠していた為、見つからずに済んでいる。
「ふぅ…危なかった…気付かれる前に早くここから逃げよう。」
パルがその場を去ろうとすると大きな足音と共に大きな影がパルに覆いかぶる。
「ん!?…な…何だ!?」
パルが後ろを向くと、頭部がピンク色で一回り大きなティラノサウルスの様な風貌な大型生物【蛮顎竜アンジャナフ】が唾を垂らしてパルを見つめている、
パルはアンジャナフの顔を見て目の前が暗くなる程の絶望的な表情を見せる
「い…いつの間に僕の後ろに立ってたなんて…これは間違いなく僕を食べるつもりだ…!!」
アンジャナフはパルを見つめると目の前で咆哮をあげた
『『ヴオオォォォォォォヴァオオォォォォォオンッ!!』』
アンジャナフが一声咆哮を上げるとパルを捕食しようと口を開き噛み付こうとするが、パルは口が閉じる寸前にしゃがみ込んで回避した直後、すぐに体勢を立て直し全速力で走り出した。
「う…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
パルは悲鳴を上げ、一切後ろを振り向かず息の続く限り走り続ける、左手を右腕に嵌めているタイムシーバーに手を出し何か道具を選び混乱している
「ええっと何か無いか何か無いか何か無いか…!!」
しかしどれほど全力を尽くして逃げてもアンジャナフとの距離は縮まない、全速力で走り続けていて体力が消耗してしまった為か徐々にパルの息が荒くなる。
「うわぁッ!!」
ドサッ、ズザァァァァッ!!
大きな木根に足を引っ掛けてしまい転倒するパル、
アンジャナフは鋭い目つきでパルを睨み口を大きく開き捕食しようと襲いかかる
「グォォォォォォォォォォッ!!」
ドゴォォッ!!ズズゥゥゥゥンッ!!
アンジャナフがパルを捕食しようと口を開いた瞬間、アオアシラの痛烈な一撃が炸裂し、アンジャナフが横倒れる
「た…助かった…!?」
転倒して地面に尻を付いたパルは、アオアシラを見て
胸をなで下ろしホッと一息ため息をついて安心する素振りを見せたが安心も束の間、
アオアシラもパルを見つめると口内に沢山唾液を流し、
口周りを舌で舐め回す素振りをしながら四足歩行でパルの方へ歩み寄り、
立ち上がりながら鼻から息を吸い大声を出し咆哮を上げた
「グオォォォォォォォォォォオッ!!」
アオアシラは助けた訳ではなく、自身の障害であるアンジャナフを倒しパルを捕食しようと考えていたのである。
「や、やっぱり僕を食べるつもりなんだぁぁぁぁぁぁぁ!!」
パルは一目散に逃げ出すも、アオアシラとアンジャナフを距離を離すほど足も速くもなく、寧ろ追いついてしまう程ジワジワ距離が近づいてしまう
パルは二頭を振り切る為、木々の生えている狭い場所を駆け抜ける。
アンジャナフとアオアシラも木々を避けながらパルを追うが木に引っかかっり手こずっている
アンジャナフがアオアシラを追い越せばアオアシラが鈎爪を振りアンジャナフに攻撃し追い越し、
アオアシラがアンジャナフを追い越せばアンジャナフがアオアシラを噛み付き樹木に頭部を叩き付けながらパルの跡を追っている。
「グオォォォォォォォォォォァァァァアッ!!」
ドゴォォォォッドゥグシッッボガァ゙ッ゙ッ゙!!
アオアシラの渾身を込めた攻撃がアンジャナフの頭部に炸裂する。
「グギャァァァァァァァァァッ!!」
アオアシラの渾身込めた一撃を喰らったアンジャナフは悲鳴を上げ、鼻を膨張させ背中の両翼と鰭を広げ喉に熱を溜め「炎熱蓄積状態」となり怒りを表にしアオアシラへ高熱の火炎放射を吹き出す。
ボゴォォォォォォォォォォォォォォオッ!!
「グルルォォォォォォ!!」
しかし、アオアシラはアンジャナフが吹き出す火炎放射に一切怯まず突進し喉元に噛み付き横転させマウントを取ったが、
アンジャナフも抵抗し、つかさず立ち上がりアオアシラに噛み付くと巨樹に向かって投げ飛ばす。
パルは両者が闘っている隙を伺い全走力で逃げ出した、
一切休まず前だけを見て必死に走っている為
アンジャナフとアオアシラとの距離がどんどん遠ざかる
息を切らしたパルは全身汗まみれで膝小僧に両手を付き休憩を取っている
「ハァ…ハァ……ハァ……ハァ………う…上手く逃げ切れたみたいだ…もう足がパンッパンで動けないよぉ…。」
泣き言を呟き暫く休んだパルは自分が逃げ込んだ場所を探索し始める。
周りには巨大生物に薙ぎ倒されたと思われる倒木、地面には尻尾を引きずって抉れた跡や巨大生物や様々な動物の白骨死体が無数に散らばっている、
さらに20〜90m位の大きさの巨樹が無数に生えており、樹幹には鈎爪で傷を付けた様な痕跡が残っている。
気温は28〜30度と渓流に来る前の気温と同じだ。
「ハァハァハァハァ…またむし暑い所へ戻ったな、白骨死体も多いし何かに薙ぎ倒された樹が何本も倒れてるぞ…と言う事はここは巨大生物が通った後なのか、それとも縄張りなのかな…?」
パルが周りを見渡しながら歩いていると足を踏み出した場所が崩れしてしまい、窪みへ落下してしまう。
「う…うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあッ!!」
大声を上げ絶叫し、窪みへ真っ逆さまに落下るパル
ドスゥンッ!!
「痛ってぇッ!!」
深さ約14mの窪みへ落下し、パルは腰を強打して悶絶している
「おぉぉぉぉうぅぅぅぅぅ…強く腰をぶつけちゃったから腰が痛いぃよぉぉぉぉでもこれは一体なんだろう…辺りが僕の背より大きな壁がある…」
落下した窪みを暫く歩き回り探索しているパル
その最中、パルに何かに気が付いた。
「この窪み、まるで巨大生物の足跡みたいだな…四本指の様な別れた道があるし、踏み潰されて粉々になった様な骨や大木の残骸がある。」
そう、パルが落下した場所は縦27.9m×横22mそして深さが14mもある獣脚類型巨大生物の足跡だった。
ビィィッビィィィッッビィィッビィィィッッ
パルのタイムシーバーから警告音が鳴り始め警告が告げられた
『放射能の異常な数値が検出されました、今すぐこの場から離れてください』
パルのタイムシーバーに搭載されている大気汚染自動測定機の放射能の数値が異常な数値を出している。
「この足跡みたいな窪みに濃厚な放射能が検出している!?一体どうなっているんだ!?」
濃厚な放射能の反応に驚愕しているとパルはタイムシーバーからタケコプターを取り出し、足跡から脱出する
「ふぅ…何とか脱出出来たぞ、にしてもあの放射能の数値は凄まじかったな…」
パルが足跡を脱出して独り言を呟いていると
森林の奥から木々を薙ぎ倒し猛進する足音が近づいて来る
バギバギバキバキバキバキバキィッ!!
ドスッドスッドスッドスドスッドスンドスンドスンドスンッ!!
「な…何だ!?何が来るんだ!?」
木々を薙ぎ倒しパルの前に現れたのは、瓜類の果実とティラノサウルスの様な大型獣脚類の恐竜を足して割った大型生物【狂暴竜イビルジョー】だった。
『『『グルルルヴォォォォォォォォォォォッ!!』』』
イビルジョーはパル睨むと咆哮を上げた、
パルはイビルジョーの迫力に圧倒されて腰が抜けてしまう。
「よ、よし…一先ずタケコプターで逃げよう!」
パルはタケコプターを使い空へ飛び逃げようとスイッチを押すと
ブルルルルルルルルルルルルゥン…
「わ、わぁっ!!しまった、タケコプターが飛んで行っちゃったぁ!!」
頭に付ける前にタケコプターが飛んで行ってしまい
、パルの顔が一気に青冷める
「グルルルルルルルルゥ…」
イビルジョーは唾を沢山流しパルの前へジワジワ近付いていく、
パルが全速力で逃走しようと立ち上がろうとすると
グギィィッ!!
突然、エグい音と共に腰から電気が走った様な激痛が起こった
「ヴウッ!!」
4mの深さもある足跡から落下した時のダメージが今になって響いてしまった。
「いててて…あの時腰を強打したから腰が…!!」
パルは左手を腰に当て押さえ悶絶している間にイビルジョーが近づいて来る。
果たしてパルはこの窮地を脱する事が出来るのか?
次回へ続く