セイトライドォ! ディケイド×ブルアカ   作:Uruto

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比宮じょーず先生の『ゲマトリア先生』と、野川セロリ先生の『門矢士先生概念』見て思いついた。

pixivより転載。


ライダー総力大戦

・始まり

 

「…。」

 

 

寒々しい感覚が目を覚まさせる…。

 

 

「…。」

 

 

煙たいニオイが辺り一面に広がる瓦礫のふもとにいる…。

 

 

「…ここはどこ?」

 

何気なく空を見上げる…。

 

「んなっ…!?」

 

真っ赤に染まる空と宙を舞う瓦礫。

そしてそれらを覆い隠さんとする爆炎だった。

 

「…いったい何が?」

 

「いたぞっ!いたゾォォォォ!!!」

「撃てぇぇぇ!!!」

 

「なっ何!?」

 

いろいろな学園の生徒たちが、自分の方に向かって銃を構えている。

 

「ウラァァァァ!!!!!」

 

「ちょっ、待って待って!!」

 

 

 

思わず床にへたり込んでしまう少女。

しかし…。

 

 

 

 

「突撃ィィィィ!!!」

「ゲヘナ魂を見せてやるゥ!!」

 

「……え?」

 

向かってくる生徒たちが、腰を抜かす自分を無視し通り過ぎてしまう。

 

「た、助かった?」

 

 

 

 

「キヒヒィ…。」

「おうおう派手にやってんな!」

 

「…? 彼女らは?」

 

明らかに格の違う生徒らがゆっくりと歩いてくる。

 

「うへ、どうやらマズそうだねぇ~。」

「だいぶ戦力は削られてるわね…。」

「ナギちゃんたち無事かな~?」

 

「…。」

 

たたずまいだけで彼女らはただ者でないと分かる。

そんな彼女たちでさえ自分を無視し、高速で走り抜ける。

 

「いったい何が何だか…?」

 

 

ドガァアアアアアアアーーーーーーーーン!!!!!

 

 

「わっぷ!?」

 

彼女らの向かう先の爆炎はさらに増し、煙が少女を飲み込んでいく。

 

「…あ。」

 

 

 

 

 

 

 

徐々に透明になって行く視界…。

煙が晴れ…

 

「……え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに広がるは数多の死体であった…。

しかし、血は出ていない。

 

「あ、あぁ…。」

「だ、だれがこんな…!」

 

「うぅ…。」

 

「い、息がある!?」

 

思わず駆け寄り、声をかける少女。

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「ディ…ディケイドォ……!」

 

「……ディケイド?」

 

謎の強い光が、彼女らを照らす。

 

「なっ、何!?」

 

空中からこちらに降りてくる謎の人影…。

マゼンタ色の後光によりはっきりは見えないが、明らかに奴がそうであると確信があった。

 

「あ、あなたが…ディケイド?」

 

「…。」

 

少しの間、言葉を交わさず顔を合わせる。

 

ザッ,ザッ,ザッ,…。

 

少しずつ、こちらに歩いてくる。

 

「…ううっ。」

 

気絶していたピンク髪の一人の生徒が立ち上がる。

 

「待てェ…。」ガシャン…

 

盾を構えつつ、リロードを終わらす。

 

「……やめて。」

 

謎の存在に銃を構える生徒。

 

「…。」

 

負けじと腰にある板に手を伸ばし、銃に変える。

 

「…やめて。」

 

「ハァアアア!!!」

「…。」

 

 

 

 

 

「やめてぇぇぇ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

・日常

 

「んぅ…。」

「うぁ~…でぃけいどぉぉ…。」

 

「ハッ…!」

「…またあの夢。」

 

「ディケイド……いったい何なんだろ?」

 

私は『光莉ナツミ』

ここ学園都市キヴォトスにおける一般的な生徒です。

とある学園にて写真部をやっており、部室として『光写真館』にて活動しているのですが…。

 

 

 

 

「ちょっとどういうことよ!?」

「責任取んなさいよっ!!」

 

「えぇ…何ぃ?」

 

 

三人くらいの別々の学園の生徒に囲まれた、うちの部員。

実は写真部最古参の『光里エイ』

名前は似てるけど姉妹じゃないの。

 

 

「た、助けてくれナツミぃ~!!」

 

「どうしたんですかエイちゃん!?」

 

「あんたがここの部長!?」

 

「え? あ、はいそうですけど…。」

 

「お前んとこの奴に無料で写真撮ってやると言われて、せっかく整えてきたのにこれだぞ!」

「世界で一枚だけの写真とか言ってのにだぞ!?」

「酷すぎるだろ!?余りにも!?」

 

 

そう言われ突きつけられたのは、言葉にも出ないほど歪んだ写真の数々だった。

 

 

「酷いっ!酷すぎます!!」

 

「「「ですよね!?」」」

 

「今度という今度は…!!!」

 

「え?ちょっ、ナツミちゃん!?どこに行くんだいっ!?」

 

 

 

 

・門矢ツカサ

 

『門矢ツカサ』

突然ウチの部…というか、写真館(部室)に現れてはうちを代理店扱いして各地でピンボケ写真を撮ってくる。

その度にヒラリヒラリと(かわ)しては、飄々(ひょうひょう)と逃げるいけ好かないヤツです!

黒いコートにマゼンタ色のカメラを持っていつの間にかいなくなる。

その本人の肝心の居場所といえば…。

 

 

 

「いたっ!」

 

 

 

公園にずかずかと入るナツミ。

その行く先には、一人の生徒が複数人の生徒をカメラに収めている。

制服的に、ミレニアムの生徒だろうか?

 

 

「ハイっ、チーズ。」

 

「…って、オイッ!なんだこの写真は!?」

「あら、これはまた…。」

「アハハ!リーダーがすんごい顔になってる。」

「そのカメラでこんなに歪む芸当ができるのか…?」

 

「ちょっとツカサくん!」

 

「おっ、ナツミカン。」

 

「ナツミですっ!…じゃなくてっ!」

「何勝手に営業してるんですか!?」

 

「なに、さびれた写真館にいい風を吹かそうとな。」

 

「余計なお世話ですよっ!」

「もう今後、うちの写真館と部をキミの代理店扱いするのは辞めてください!」

 

「おう、待て待て…。」

「お前、写真撮るのめっちゃヘッタクソじゃねぇか!!」

 

「俺の腕じゃない。被写体が悪い。」

 

「あぁっ!?オメェふざけん…なっ!!」ブンッ!

 

「きゃっ!」

 

ミレニアム生の一人が、ツカサに殴りかかる。

思わず目をふさぐナツミ。

 

「んー…。」ヒョイ

 

「んなっ!」

 

「おぉ~、よけたぁ~!」

 

「言ってる場合かッ!」

 

背の高い生徒が、背の低い生徒をはやし立てる。

 

 

「オメェ、ナニモンなんだよ…。」

 

「なに、ただのカメラマンだ。」

 

背の低い生徒の反撃をかわしつつ、ナツミに近寄る。

そんなツカサに、ナツミはどことなく質問を投げたくなった。

 

「ツカサくんは、何でそんなに写真を取り続けているんですか?」

 

「俺は俺の世界を探しているんだ。」

 

「ツカサくんの世界…?」

 

「あぁ。」

 

 

さっきまで客だった生徒たちをほっといて、光写真館に帰るツカサ…。

それを追いかけるナツミは、その背中がどこか哀愁漂う様に見えた…。

 

 

 

 

・二人の門矢

 

写真を現像するツカサ。

その目はどこか悲愁を感じさせた。

 

「どうやら、ここも俺の世界じゃないらしい。」

 

「…ツカサくんのの世界ってどこなんですか。」

 

「さぁな。俺はそれを探す旅路のまだ途中だ。」

 

そう言いながら、歪んだ写真を手に取りこちらに見せる。

 

「この世界が、俺に撮られることを拒んでいるんだ。」

 

「世界が、ツカサくんを拒絶してる…?」

 

「あぁ。」

 

飄々(ひょうひょう)とした態度は相変わらず変えないが、その眼には今何が映っているのか。

ナツミには考えようもなかった。

 

「そろそろ暗くなってきたな。」

 

小さな窓から差し込む闇には、どこか不穏な面影をおぼえた…。

 

「あ、ホントだ。そろそろお店閉めますね…。」

 

ピンポーン…。

 

「ん?今鳴ったか?」

 

「見たいですね。誰でしょう?こんな時間に…。」

 

入口に向かうと、扉を開けるの待たず一人の男が入ってきた。

 

「ちょ、ちょっと!」

 

「ほぉ、相変わらずって感じだな。」

 

「ちょっと困りますって!」

「いったい何なんですかあなた!」

 

「お前も相変わらずうるさいな、ナツミカン。」

 

「…っえ?」

 

今、ツカサくんと同じ…。

我が物顔で椅子に座り、足を組むその男。

よく見るとヘイローが…ない!?

 

「へ、ヘイローがない!?」

 

「「なんだそれ」」

 

「…。」

「…。」

 

「「誰だお前。」」

 

「なんでハモってるんですか…。」

 

 

ヘイローとは、この学園都市キヴォトスの『生徒(セイト)』ならば全員が持つ輪っかのようなもの。

実は人によってヘイローの形が違うなんて都市伝説もあるけど、みんな与太話だと思ってる。

だって、()()()()()()()()()()()()()だもん。

 

 

 

「…なるほどな。大体わかった。」

「つまりお前がこの世界のディケイドか。」

 

「!」

 

この人…今、ディケイドって……!?

 

「ディケイド…?」

「なんだそれ。俺は怪しいセールスは受けてないぞ。」

「まぁ、いずれ分かるさ。」

「…?」

 

何だこの男…。

見たとこそのヘイローとやらが無いから、キヴォトスの外から来やがったみたいだが…。

 

「…?」

 

…あいつの腰についてるヤツは?

 

「オイ!なんだそれは!」

「ン…このベルトのことか?」

 

謎の男が指さすそれ(・・)

黒の基盤にマゼンタ色のフレーム、中心に赤のディスプレイ。

そして、その周りに何かしらのクレストが施されたでデザインのようだ。

 

「なんですかそのピンク色のベルト。」

 

「「ピンクじゃない!マゼンタだ!」」

 

「…あ、はい。」

 

「それをどこで…?なんだか見覚えが…。」

「なんだ、見覚えでもあるのか?」

「…ああ。」

「だが、こいつはやれないな。」

 

「いりませんよそんな変なもの。」

「ねぇ、ツカサくん!」

 

「あ、あぁ…!」

「当たり前だ!そんな変なデザインのベルトなんて欲しくないね!」

 

「…なんだか目が泳いでませんか。」

 

「気のせいだ!」

「そうだな、こいつはお前にやれない。」

「だが、代わりにコイツをやるよ。」

「…正確に言えば、似たものだが。」

「…?」

 

「なんですかその曖昧な表現。」

 

「まぁ、なんでもいい。そいつはどこにある?」

「もう、お前が持ってる。」

「え?」

 

「つ、ツカサくん!その手に持ってるものって…!」

 

「これは!?」

 

 

いつの間にか手に持っている二つのモノ。

黒い基盤、赤いディスプレイ、黒のクレストは同じだ。

しかし、マゼンタ色のフレームは白色に。

クレストのデザインもどうやら違う物のようだ。

もう一つは板のような何かだ。まるでカード入れのような…。

 

 

「…いつの間に。」

「それじゃ、俺は帰るぞ。」

 

椅子から立ち、飄々(ひょうひょう)とした態度で入口へと向かうその男。

 

「ちょ、ちょっと待ってください!」

 

「あぁ、そうそう。近く一人の大人(・・)が来るそうだ。そいつが道しるべだ。」

 

「はぁ!?」

「いや、そもそもあなたはいったい何なんですか!?」

 

「そうだ!まだ名前を聞いてないぞ!」

「…お前はいったい何者だ。」

「俺か…? 俺は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「門矢士。通りすがりの仮面ライダーだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()…ツカサ?」

 

「俺と同じ名前…?」

「そういうことだ。じゃあな。」

 

 

そう言い残し、彼は過ぎ去る嵐のように去っていった。

 

 

 

 

・もう一人のディケイド

 

「何なんですかあの人!?」

「ツカサくんの生き別れの兄弟ですか!?」

 

「俺は女だぞ。」

 

「じゃあ、ツカサくんのドッペルゲンガーかい?」

 

「正解はバツだ、エイ。だったら俺は死んでる。」

「というか、あいつのことを俺は一切知らん。」

 

「じゃあ、何なんですかあのいけ好かないヤツ!」

「まるでツカサくんが二人になったかのような気分でしたよっ!」

 

「それはつまり……最高ってことだな?」

 

「最悪ですぅっ!!」

 

「俺考えるにやつの正体は……。」

 

「「正体は…?」」

 

「ズバリ……。」

 

 

「「…!」」 (;゚д゚)ゴクリ…

 

 

 

「俺の……ファンだな!」

 

「「…。」」

 

「なるほどォ~!」

 

「なるほどじゃありませんっ!!!」

「とどのつまり、何もわからないって事じゃないですか!?」

 

「そりゃそうだ。会ったのはアレが初めてだしな。」

 

「だろうと思いましたっ!」

 

「まぁ、そう気にすることもないだろ。」

「また会えるだろうしな。」

 

「なんでそんな楽観的なんですか。」

「自分のニセモノが現れたって言うのに…。」

 

「まぁまぁ。いいじゃないか、ナツミ。」

「どうせ深く考えても何も分からないんだから。」

「なら、いっそ考えずゆったり休むのがいいんだよぉ~…。」

 

「エイちゃんはちょっと傍観的です。」

 

「あ、はいぃ…。」

 

「まったく、そんなにツンツンし過ぎたら、売れ残っちまうぞ。ナツミカン。」

 

「光里ちゃん秘伝!笑いのツボ!」ブスリッ!

 

 

「グッ……はははははは!!!」

 

「あぁらら~~、怒らせちゃた。」

 

「な、何だこれ…は、ハハハハハ!!!www」

 

「笑いのツボです。次また同じようなことがあったら、こうですっ!」

 

「は、ハハハッハハハハハハwww!!!!!」

「グッ、ぐふぅ…w」

 

ツカサが笑い転げ、ナツミがそれを眺める傍ら、エイは鎖を引いていた。

 

「ん?んんっ…!!」

「あれ?おかしいな?」

 

「どうしたんですか?エイちゃん?」

 

「な、なんだか固いんだこの背景ロールが…ぐあっ!」

 

 

写真屋にある背景ロール。

そのストッパーが、急に緩み背景ロールが一気に現れる!

 

 

「こ、これはっ!」

 

「D.U.地区…?」

 

「はて?こんな背景あったかなぁ?」

 

 

ビル街が並び、遠くにそびえたつ特徴的な塔が見えるこの景色。

間違いなくキヴォトスの中心地区『D.U.地区』『サンクトゥムタワー』

今現在、なぜか機能せず各自治区で大騒ぎらしいが……。

 

 

 

 

 

 

 

「「「キャアアアアアアアア!!!!」」」

 

 

「なんだ!?」

 

「外で悲鳴だっ!」ダッ

 

「ちょっ!ツカサくん!」

 

 

光写真館の扉を蹴飛ばし、外へ駆けるツカサとナツミ。

 

 

「っ!ここどこだ!?」

 

「ちょっとまっ……え?」

 

「って、オイ見ろ!上だっ!」

 

先ほど背景ロールで見たばかりの特徴的な、光のあふれる塔『サンクトゥムタワー』

本来の写真館の立地では絶対に見えないはずだが…。

 

「…なるほどな。大体わかった。」

 

「っえ?ど、どういうことですか!?」

 

「要は俺たちが建物ごと移動したんだろ。」

「D.U.地区にな。」

 

「…。」

 

 

普通なら建物が一瞬で移動するなど馬鹿げた話である。

しかし、この状況がナツミの中のこれまで常識を否定している。

 

「は、はは…。」

 

「オイ、ナツミ!しっかりしろ…!」

 

「ハッ!じゃ、じゃああの悲鳴は!?」

「あの外から聞こえた騒ぎは何だったんですか!?」

 

「それは……。」

 

 

ズダダダダダダッ!!!!!!!!!!

 

 

「じゅ、銃声!?」

 

「キヴォトスなら日常だろ…いや、待て伏せろ。」

 

「えっ、なっなん…うおっ!」

 

「いいから伏せてろ!…あれは!」

 

 

ツカサとナツミの見る先にあるモノ。

…それは、爆炎の中を舞う一匹の狐だった。

 

「はははははは!!全て壊れなさいっ!」

 

「…だいぶご乱心だな。」

 

「なんですかあれ。」

 

「確か矯正局から抜け出した連中。」

「七囚人の一人だろ。」

 

「あっみてください。あの飛行船!」

 

「クロノススクールの報道……厄災の狐か。」

「一面火の海か…。」

「つまり、あいつを止めたら解決するわけだ。」

 

「と、とめるって……どうやってやるんです?」

 

「コイツでだよ。」

 

その手には銃ではなく、白いあの機械…。

 

「そ、そんなもの使ってどうにかなるんですか!?」

「と、というかあの人からもらったもの信用していいんですか!?」

 

「知るか!」

「だけど、四の五の言ってらんないだろ!」

「行くぜ、世界を救ってやる。」

 

ブンッ…ガシャ!

 

「そのベルト…夢で見た…?」

 

動揺するナツミを置いてけぼりに、ツカサはカードを抜き、構える。

 

 

『変身!』

 

 

《KAMENRIDE》

 

 

カードを差し込み、ベルトを押し込む!

その動作で、ツカサは姿を変える。

その名は……

 

 

 

《DECADE》

 

 

 

幾重ものモノクロの影が重なり、一つの姿を作っていく。

その顔を飾るは、幾重ものカード状の板と黄色の光。

 

「ディケイド…ツカサくんが?」

 

「そうだな。」

「と、さっさと不良共と、あのおっかない厄災姉ちゃんを止めに行くぞ!」

 

 

 

 

・カメンライド

 

「ほら邪魔だ邪魔だ!!」

 

カードを差し込み、カード入れ(ライドブッカー)を銃へと変形させる。

 

《ATTACKRIDE》

《BLAST》

 

ライドブッカーが幾重もの影への分離を繰り返し、銃撃の量も増加する。

マゼンタ色の閃光が、不良たちを襲う。

 

「「「ぎぃゃああああああああ!!!!」」」

「だ、だれだお前は!?」

 

「通りすがりの仮面ライダーだ。」

「覚えておけ!」

 

新たなカードを取り出し、ベルトに差し込む。

 

《KAMENRIDE》

《KABUTO》

 

「姿が、変わった!?」

「どうせ見掛け倒しだ!数で囲め!」

 

「そいつはどうかな?」

 

ディケイドはライドブッカーを剣に変形し、新たなカードをベルトに刺す。

 

《ATTACKRIDE》

《SLASH》

 

不良たちの間をすれ違いざまに、幾重もの斬撃が(ほとばし)る。

 

「「「…?」」」

 

「な、なんともありませんよね…?」

 

何も起こらぬ困惑する一同。

しかし、それもつかの間…。

 

「なっ!?」

「えっ!?」

 

不良たちの手元の銃が、粉々に砕け散る。

まるで何重もの斬撃で刻まれたかのように。

 

「今回は銃だけにしといてやる。」

「俺は優しいからな。」

「どうだ?俺のやさしさに心が震え…」

 

「「「あぁア”ア”ア”ア”!!!???」」」

 

「私の銃がァ!?」

「お気にの銃がァアアアアア!!!???」

「マイフェイバリットォオオオオオオオオオオ……!!!!!!」

 

「銃を壊すなんて酷すぎますよ!」

「いくら不良だからって、流石にやり過ぎですっ!」

 

「……そんなもんなのか。」

「なに、まぁ教訓だ教訓。」

 

「ちょっとツカサくん!」

 

「ちょ!やめろ突っつくな!」

 

 

不良たちを放り、じゃれつくナツミとディケイドは…

 

 

「オイ…アレ(・・)はまだか……?」

「待て、慌てるな…。」

「よし!来たぞッ!」

 

…かなり近くまで来ている巡航戦車に気づかずにいた。

 

ガラガラガラガラ……。

 

「ちょっ!やめろってナツミ!」

 

「いーや、やめません!」

 

 

「今だ!食らわせろ!」

「銃の仇ィ!」

「砲弾発射ァ!!」

 

「「え?」」

 

 

 

 

 

 

 

ドガァアアアアアアアーーーーーーーーン!!!!!

 

 

 

 

 

「フュ~!!!」

「やったぜ!!」

「これで流石のアイツも…」

 

爆炎の煙の中からディケイドとナツミを探そうとする不良たち。

しかし…

 

「い、いねぇ!」

「そんなはずねぇ!?」

「「「消えた!?」」」

 

「誰をやったって?」

 

「「「な!?」」」

 

少し離れた歩道橋の上に、ナツミを抱えたディケイドカブトが立っていた。

 

「お前いったいどうやって…!?」

 

「光を超える高速のヴィジョンで歩いてきた…ただそれだけだ。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「きゃっ!」

 

 

《ATTACKRIDE》

《CLOCK UP》

 

 

 

時間の流れが変わり、世界は限りなくゼロに静止する。

当然、飛んでくる砲弾もその対象である。

 

「今のうちに逃げるとするか。」

「おっと、ナツミカンを忘れてたぜ。」

 

 

《CLOCK OVER》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「っち!何だか知らねぇが、アタシ達の仲間はまだいる!」

「戦車もまだいるしな!」

 

「戦車ってのはそのゴミくずのことか?」

 

「「え?」」

 

今しがた、戦車があった場所にはバラバラに刻まれた鉄くずが鎮座していた。

周りにはのばされている操縦士もいた。

 

「「なっ、なぁにぃ!?」」

「慌てるな!」

「まだだ、まだ増援が来る!!」

 

「ツカサくんアレ!」

 

「あん?」

 

歩道橋のある交差点の四方から、多くの不良たちが押し寄せてくる。

武器を破壊された連中の言ってたやつはこれか。

 

「…。」

 

「さすがのお前も、これでお終いん・ざ・みらー(ジ・エンド)ってわけ!」

「そうそう、そう言う訳(?)」

 

「ど、どうしましょう!?」

 

ディケイドは無言でカードを引き出す。

 

《KAMENRIDE》

HIBIKI

 

ディケイドの体は紫色に燃え、その身は『鬼』の姿に変化する。

 

《ATTACKRIDE》

ONGEKIBOU REKKA

 

どこからともなく二本のバチを広げ、その先に火を灯す。

 

「ッハァア!!!」

 

掛け声から振り落とされた炎は、拡散、分裂し、接触した敵を容赦なく爆破する。

 

「に、逃げろォ!!」

「うわぁああああああ!!!!!」

 

「逃がすかっ!」

「ハッ!!」ブンッ

 

ドガァアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!

 

 

「…。」

 

辺り一面は伸びた生徒たちと、破壊され尽くした兵器たち。

そして、それらの上にただ一人立つディケイド。

 

「ディケイド……。」

 

ナツミの中で、以前夢見た光景と結びつく。

 

「あなたはいったい…?」

 

「…。」

「ナツミ。」

 

突然ヘルメットを投げてくるディケイド。

 

「…え?」

 

「あの女狐を追うぞ!」

 

「…。」

 

「急げ、おいてっちまうぞ!」

 

「は、はい!」

 

きっと…大丈夫。

そんな心配を胸にしまい込み、ナツミはバイクの後部に乗る。

 

 

 

 

・シャーレとの邂逅(かいこう)

 

バイクでDU地区を、しばらく走り抜けること5分ほど。

何度か、暴れている不良には出会ったものの、肝心の『厄災の狐』には出会えずにいた。

 

 

「ん?あれは…。」

 

「また不良ですか?」

 

「いや、今度は様子が違う…。」

 

 

大人が、生徒たちを指揮している?

 

 

「オイ、ナツミカン。あれが誰だかわかるか?」

 

「誰がナツミカンですか!」

「えーと、あの黒い制服はトリニティの正義実現委員会ですね。」

「白いのも多分、同じトリニティです。青はミレニアムで、多分残りの子はゲヘナですね。」

 

「違う、あの大人だ。」

 

「あの人?誰でしょう…?」

「不良を制圧するように、指揮を執ってるみたいですが…。」

 

「見たとここっちには気づいてないっぽいな。」

 

等と考えにふけっていると…。

 

「む?」

 

「どうやら戦闘を始めたみたいです!」

「あっ、あの七囚人ですよ!」

 

「戦車もな。」

 

「あっ、七囚人が逃げました!」

 

「…苦戦しているみたいだな。」

 

「どうするんですか?ツカサくん。」

 

「まぁ、このまま放っておいてもいいが、目の前で死なれたら目覚めに悪いしな。」

「敵だと誤認されない程度に、加勢するか。」

「ナツミ、離れてろ。」

 

「は、はい!」

 

そう言うと、ライドブッカーからカードを取り出す。

 

 

『変身!』

 

 

《KAMENRIDE》

《RYUKI》

 

「コイツを使うか。」

 

《ATTACKRIDE》

《ADVENT》

 

 

巨大な赤色の鉄の龍を呼び出し、戦闘中の一団にけしかける。

 

 

 

『ヴガァアアアアアアアアアア-----------------!!!!!!』

 

 

「「「何だコイツは!?」」」

 

「「「あ、赤い龍!?」」」

 

双方がどよめきを上げる中、龍ことドラグレッダーはその片方に対し爆炎を放った。

 

 

『ヴォガアアアアアアアーーーーーー!!!!!』

 

 

「…み、味方……?」

「…っことでいいの?」

 

「分かりません。ですが…。」

「今はこの状況を最大現利用しましょう。」

 

「同意します。」

 

「先生!再び指揮をお願いします!」

 

 

 

 

 

”任せて!”

 

 

 

 

「くっそ、こいつ邪魔だぞ!?」

「ああ、もう!戦車がひっくり返ったぞ!」

「に、逃げるか!?」

 

『逃がしません。』

 

『閃光弾、投擲っ!』

 

『まだ、終わらなわよ!』

 

 

度重なる攻撃により、殲滅した不良たち。

 

 

 

「ヨシッ制圧完了!」

「それにしても、あの龍は何だったの?」

 

「そういえば、いつのまにかどこかに行ってしまったみたいですね。」

 

「今は任務を優先すべきです。」

 

「そうですね。先を急ぎましょう。」

 

 

”…。”

 

 

「先生?どうかしましたか?」

 

 

”いや、なんでもないよ。”

 

 

”(今何か、視線のようなものを感じた気が…。)”

 

 

「おぉ!やったみたいですね。」

 

「じゃあ、今度こそ帰るか。」

 

「あれ?追わなくていいんですか?」

「あの狐ちゃん。」

 

「まぁ、いいんじゃないか?」

「あの大人が何とかしてくれそうだしな。」

 

 

 

ブゥンッ…カサカサカサ…。

 

 

 

ベルトを操作し、変身解除するディケイド。

バイクにまたがり光写真館にもどるツカサ達だった。

 

 

 

 

・始まりの旅へ。

 

「…まて、何かがおかしい。」

 

「どうしたんですか?かえって来て早々。」

 

「なんとなしに使った、カブト響鬼(ヒビキ)龍騎(リュウキ)のカードが灰色になっている!?」

 

「あの時の使ったやつですね。」

 

「…どういうことだ。」

「一度でも使えば使えないのか?」

「いや、でもディケイドは使えるままだぞ?」

 

「まぁまぁ、そんな考え込まず。コーヒーでもどうだい?」

 

「イイですね!そうしましょうエイちゃん!」

「ほら、ツカサくんも。」

 

「あぁ。」

 

 

そうして一旦コーヒーブレイクを挟む一同。

 

 

「…しっかし、あのもう一人のツカサくんは何者だったんでしょうか。」

 

「さぁな。考えれば考えるほど沼に沈んでいく。底が見えない…。」

「…そう、俺みたいにな。」

 

「…自分で言わないでください!」

「ともかく!あの七囚人の事件も終わったし…。

「…これでようやくツカサくんの『借金』の話ができますね!」

 

「は?」

 

「は?じゃないです!」

「家の名義の使用量やフィルム代!それにコーヒー代や家賃高熱費!」

「諸々含めて、『10万』はもらいますからねっ!」

 

「いやいや、不当だろっ!?」

 

「これでもかなり激甘です!」

「だいたいっ!ツカサくんはいい加減節制をですねっ!?」

 

「悪徳金融ナツミカンめ!」

 

「はぁ~!!??」

「光里ちゃん直伝!笑いのツボっ!」

 

「グッ…クァハハハハハハ!!」

 

 

ナツミが刺し、ツカサが笑い転げている時…

エイはと言うと…

 

 

「あれ?おかしいな?」

「背景変えるチェーンが動かない…。」

「ふんぬぅぅ~!!」

 

「あれ?エイちゃんまたですか?」

 

「は…ははぁ……オイ、ナツミカン!」

 

「うわっ、びっくりしたぁ~…。」

「あ、引けた。」

 

解放されたかの如く勢いよく降りる背景ロール。

 

「これはいったい…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アビドス砂漠か…。」

 

 

 

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