アカデミアで送る学園生活 in 5D's   作:作者B

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リアルの事情(1年以上)とPCの修理(1か月弱)を乗り越え、今再び投稿します。




紛うことなきいいんちょな4話

俺がアカデミアに入学してから1ヶ月以上経った。高等部からの編入生も学園生活に慣れ、順調にデュエリストとしての道を歩み始めていた。そして今日、そんな俺達に、アカデミアで学ぶ上での初めての壁が立ちはだかった。その壁の名は―――

 

「それではこれより、実技の中間試験を開始します!生徒は速やかに所定の場所へ移動して下さい!」

 

そう、中間テストだ。

前日に筆記試験を終えた俺達は今日、デュエルによる実技試験を行う。やっぱりこういうところが普通の学校と違うところだと常々感じる。え?筆記試験の方はどうしたって?別に内容は、入学試験の時みたいにデュエルの知識と普通の科目が半々ぐらいで、特に言うことがない。強いて言えば、割と高得点を取れてるんじゃないかってところだな。前世知識万歳!

 

「それでは小鳥遊小南さん、7番のデュエル場に来てください」

 

おっと、俺の出番か。この日のために用意してきた俺の新作デッキが火を噴くぜ!

 

「今日はよろしくお願いします。小鳥遊さん」

「おう!よろしくな」

 

今回の相手は委員長こと"原麗華"か。相手にとって不足無し!

 

「マスタールール2に則り、中間試験決闘(デュエル)を行います。それでは……」

「「決闘(デュエル)!」」

 

 

 

 

―――――――――――――――

――――――――――

―――――

 

 

 

 

 

「ぬはぁ~……」

 

そして試験が終わり、力尽きた俺は学食近くのラウンジでテーブルに突っ伏していた。

 

「もう、いつまで落ち込んでるのよ。決闘に負けたのだってこれが初めてじゃないでしょう?」

 

俺の右隣に同席しているアキが、買ってきた飲み物のストローに口を付けながら俺に話しかける。普段なら、『ストローを吸ってる時の口って、キスしてるみたいで色っぽいな~』とか意味不明の事考えてドギマギするところだけど、あいにく今の俺にはそんな元気はない。

そう、アキの言うとおり、俺は委員長に惨敗したのだ。ダイジェストでまとめると―――

 

 

 

 

~回想~

 

『私の先行、ドローします。カードを3枚伏せてターンエンドです』

『俺のターン!ドロー!』

『スタンバイフェイズにリバースカード"仕込みマシンガン"を発動。相手の手札・フィールドのカードの数×200ダメージを与えます』

『げっ!俺の手札は6枚に場のカードは0。1200ダメージか……

 じゃあ、俺は"BF―蒼炎のシュラ"を召喚!ダイレクトアタックだ!これでターンエンド』

『私のターン、ドローします。

 永続魔法"悪夢の拷問部屋"を発動します。このカードは、私が相手に戦闘以外のダメージを与えた場合、相手に300ダメージを与えます。

 私は"ファイヤー・トルーパー"を召喚します。ファイヤー・トルーパーの効果、このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、このカードを墓地へ送ることで相手に1000ダメージを与えます。そして、悪夢の拷問部屋の効果で300の追加ダメージです。

 更に魔法カード"火炎地獄"を発動、それにチェーンし手札から速攻魔法"ご隠居の猛毒薬"を発動、チェーンして罠"ファイアーダーツ"を発動、さらにチェーンして速攻魔法"連鎖爆撃"を発動します』

『えーっと、確か

 

 連鎖爆撃はこのカードの発動を含む、積まれたチェーンの数×400ダメージ

 ファイアーダーツは手札0の時、サイコロを3回振ったときの目の合計×100ダメージ

 ご隠居の猛毒薬は自分LP1200回復か相手LP800ダメージの選択

 火炎地獄は相手に1000ダメージ

 

 するってーと合計は―――』

『猛毒薬はダメージを選択します。サイコロの目は……3・1・5。よってダメージ合計は5500ですね。ファイヤー・トルーパーと前ターンのダメージを合わせてちょうど8000ダメージです』

『うぼあぁぁぁぁッ!!』

 

~回想終わり~

 

 

 

 

 

と、まあこんな感じで、俺は何もできないまま3ターンkillされたのだった。

 

「元気出してください、コナミさん!大丈夫です!今日一番目立ってましたから!」

 

項垂れる俺の様子を見て、正面に座っているゆまが必死に励まそうと頑張っている。いや、励まそうとしてくれるのは嬉しいんだけど、それは慰めになってないぞ。

 

「ふふっ。そんなに落ち込まないで、コナミ。彼女、今日は絶好調だったもの」

 

そして、左隣に座る雪乃はからかう様に、俺の頬を指で軽くつつきながら微笑む。ああ~、誘惑しているような雪乃の仕草にも反応しないところを見ると、マジでへこんでるな俺。

 

「それで……気になってたんだけど、コナミと藤原さんっていつの間に仲良くなったの?」

 

すると、雪乃の悪戯を見かねたのか、アキが尋ねる。……なんでだろう。心なしか右側が妙に寒くなってきたんだけど。

 

「あら?いいじゃない、別に。コナミとはオトモダチ(・・・・・)なだけよ。ただ、コナミと放課後に熱い鬩ぎ合いをしたけど、ね?」

「……言っとくけど、決闘しただけだからな」

「もう、つれないわね」

 

挑発するように意味深な言い回しをする雪乃を見て、アキのこめかみがピクピクと震える。

 

「それよりも、貴女は進学組でしょ?貴女こそ、高等部編入組のコナミと随分仲がいいじゃない」

「もちろんよ。だって私とコナミは『幼・な・じ・み』だもの」

 

あ、今度は雪乃の方からピキッって音が……

 

「へ、へぇ~、そうなの。でも、時間がすべてじゃないでしょう?」

 

すると突然、俺の左腕が何か柔らかい感触に包まれた。

 

「ふふふ、そうよね?コ・ナ・ミ」

「ぐぬぬ……」

 

あれれー、何故か雪乃の声がさっきよりも近くに聞こえるぞー。具体的に言うと、耳元で囁かれているぐらい近くに聞こえるなー。なんでだろーなー、気のせいかなー。

 

「そ、そうかしら?時間をかけて育まれた絆の方が強そうじゃない?」

 

今度は右腕が触り心地のよさそうな感触に包まれたぞー。どうしたんだろー?コナミ、わかんなーい。

 

「あら、それって子供のころの延長でしか見られてないってことじゃないの?

 (まずいわ。ゆまと麗華の話や普段の彼を見る限り、コナミの好みの女性は『スタイルのいい女性』!私もそれなりに自身はあったけれど、彼女(十六夜アキ)には及ばないッ!コナミが私に中々手を出してこないような奥手だったからいいものの、それもいつまで持つか……)」

 

さっきよりも左腕が強く締め付けられ、制服越しに弾力のある感触がより鮮明に伝わる。

 

「でも、コナミって貴方みたいな敷居の高そうな女性は苦手そうだもの。

 (どうしよう。コナミのタイプは『大人っぽい女性』!まさか同年代に条件を満たす人がいたなんて……というかあの色気、本当に同い年なの?コナミはこっちがアピールしても赤面するようなヘタレだからまだ靡くことはないだろうけど、これは本格的にやばいわね……)」

 

それに負けじと右腕の方も締め付ける力が強くなり、大きく柔らかい感触が伝わってきた。

ホントもう、マジ勘弁してください。色々と限界です。誰でもいいから助けてください。ゆまも「二人ともなかよしですねー」とか呑気なこと言ってないでなんとかして!

 

「これは、一度決闘ではっきりさせた方がよさそうね

 (これは、釘を刺しておいた方がいいかしら)」

「あら、気が合うじゃない。私もそう思っていたところよ

 (コナミを貴女みたいなポッと出に渡すもんですか)」

 

すると、ごく自然な流れで決闘することになった二人は、俺の腕から離れてその場を去って行ったのだった。

やばかった。あともう少しくっつかれていたら……やめよう。名残惜しいとかもったいなかったとか思う自分が居て情けなくなる。

 

「えっと、大丈夫ですか?小鳥遊さん」

 

精神的にぐったりしていると、今度は別の女性に話しかけられた。この声は、確か最近聞いたような気がするな。

 

「あれ?委員長じゃん。どうしたの?」

 

顔を上げて確認すると、話しかけてきたのは冒頭で俺に見事に勝利した委員長だった。

 

「いえ、先ほど雪乃さんが貴方を困らせていたように見えたもので」

 

雪乃さん?随分と親しげな呼び方だな。

 

「あの~、コナミさん。こちらの方は?」

 

すると、先ほどの二人の所為で影が薄くなっていたゆまが、俺に尋ねてきた。

 

「ああ、そういえば初対面だっけ?この人は委員長。俺のクラスの学級委員長をやってる人だ」

「そうなんですか?私は宮田ゆまっていいます。よろしくおねがいします、委員長さん!」

「……適当に紹介しないでください。私の名前は原麗華です。よろしくお願いします、宮田さん」

「はい!」

 

互いに自己紹介しただけで満面の笑みを浮かべるゆま。こういう朗らかなところが、人を引き付ける魅力なんだろう。

 

「それにしても、委員長。雪乃と親しげだけど、知り合いなのか?」

「え?ええ、まあ。知り合いというか、腐れ縁というか……彼女の素行の悪さは昔からなので、事あるごとに衝突していたらいつの間にか、といいますか―――」

「あー!知ってます!それ、『強敵と書いて友と読む』ってやつですよね?昔見た漫画に乗ってました!」

 

おいおい、何をどう聞いたらそういう結論に行くんだ。正鵠を射ているとは思うけど。

ほら、委員長も突然の出来事に言葉を失っているぞ。

 

「と、とにかく!本来なら学業を重んじる場での不純異性交遊は言語道断なのですが、先ほどのは彼女が一方的に絡んでいるように見えたので、確認しに来た次第です」

 

なるほどな。知り合いが迷惑をかけてるから心配して見に来てくれたってわけか。なんだかんだ優しいな、委員長は。

それにしても不純異性交遊の禁止とか、いかにも『委員長』って要素を凝縮したような性格してんな。

 

「でも、正直意外でした」

 

ん?なんだ突然?

 

「彼女、雪乃さんは、からかいはしていましたが貴方を甚く気に入っているようでしたし、十六夜さんは雪乃さんのような真似をする人ではなかったと記憶しています」

 

あー、まーそれについてはノーコメントということで。

そういえば、二人は決闘しにどっか行っちゃったんだっけ?このままほっとくのもあれだし、一応探しにいかないとな。

 

「よっこいしょっと」

 

俺はちょっとおっさん臭い掛け声とともに立ち上がる。なんだかんだ言って、さっきの両腕に押し付けられたナンダカヨクワカラナイ柔らかいものが、俺の気力を回復させていたようだ。

 

「あら、どちらか行かれるのですか?」

「あの二人を探しにな。大丈夫だと思うけど、様子を見とこうと思って」

 

正直、今会うのは気まずいんだけど、事の発端が明らかに俺だから放置するのもなぁ……

 

「あ、じゃあ、私もついて行きますっ」

「おう。委員長も来るか?」

「いいのですか?」

「もちろんです!一緒に行きましょう!」

 

俺の代わりに、いつの間にか立ち上がってたゆまが委員長の手を引く。おーい、俺を置いて行かないでくれ!

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

――――――――――

―――――

 

 

 

 

 

「此処で会ったが100年目!この前の屈辱、俺が代わりに晴らさせてもらうぜ!」

 

姉さん、事件です。アキと雪乃を探している最中、目があったトレーナーの如く道を塞いで勝負を仕掛けられました。まあ、姉さんなんていないけども。

 

「ええっと、小鳥遊さん。この方はお知り合いですか?」

「いんや、知らん」

「おい!この間お前が決闘した勝弘と一緒に居ただろ!」

「勝弘?すまん、顔が出て来ない」

「お前なぁー!」

 

推定顔見知りの少年が目の前で地団駄を踏みながら怒ってる。とはいっても、決闘なんて結構な頻度でしてるから、この前と言われてもいつの事やらわからん。

 

「……コナミさん。前に、コナミさんが私を助けてくれた時のことですよ」

 

ゆまが俺に小声で耳打ちしてきた。あー、あのときの少年A・Bか。その時に決闘したのが少年Bだから、こいつは少年Aってことになるな。

 

「なるほどな。それで?少年A、この間戦った少年Bはどうしたんだよ」

「少年Aいうな!勝弘は筆記も実技も惨敗して意気消沈中だよ。あと、俺は徳尾重利(とくお しげとし)だ!」

 

なるほど。ということは、大して落ち込んでる様子のない少年Aは、奴よりも強いってことなのか?

 

「ぼろ負けした今のお前なら、倒すのだって簡単だ!ここを通りたかったら、俺と決闘することだな!」

「ちょっと貴方!決闘の無理強いは―――」

「いいよ。やろうか」

「小鳥遊さん!?」

 

委員長も生真面目だな。こういう輩は口で言ってもどうせ聞かないんだから。

 

「大丈夫だ委員長。こういうのは戦って黙らせた方が早い」

「ですが……」

「それに」

 

突然現れたこいつには悪いが、実験台になってもらおう。

 

「こいつのお披露目がまだだったからな」

 

実技試験でまったく出番のなかった、このデッキのな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「決闘!」」

 

 

 

コナミ LP8000 手札5枚 後攻

少年A LP8000 手札5枚 先攻

 

 

 

雪乃さんたちを探している最中、突然絡まれた生徒と決闘することになった小鳥遊さん。確か、徳尾さんは初等部から在籍していた生徒で、実技成績は平均あたり。それに対して、小鳥遊さんは高等部からの編入生で実技は上位だったはず。順当にいけば小鳥遊さんが勝つのでしょうけど、今朝の私との決闘の事を引きずっていなければいいのですが……

 

「俺の先行だ!ドロー!

 俺はモンスターをセットし、リバースカードを2枚セット。ターンエンドだ!」

 

 

 

コナミ LP8000 手札5枚

少年A LP8000 手札3枚

 

 

 

「俺のターン、ドロー。

 手札の"ハーピィ・クィーン"の効果発動。このカード手札から捨てることで、デッキから"ハーピィの狩場"を手札に加える。そして、フィールド魔法、ハーピィの狩場を発動」

 

決闘場が開けた荒野へと姿を変えます。でも、ハーピィの狩場ということはハーピィデッキなのでしょうか?確か、私とのデュエルではBFを使っていたような気がしましたが。

 

「そして俺は、手札から"ドラグニティ―ブラックスピア"を召喚」

 

 

 

ドラグニティ―ブラックスピア Lv3 AP1000

 

 

 

「ブラックスピアの効果発動。1ターンに1度、ドラグニティと名のついたドラゴン族モンスター1体をリリースすることで、自分の墓地のLv4以下の鳥獣族モンスター1体を特殊召喚する。俺はブラックスピア自身をリリースすることで、さっき墓地に送ったハーピィ・クィーンを特殊召喚!」

 

 

 

ハーピィ・クィーン Lv4 AP1900

 

 

 

「そしてこの瞬間、ハーピィの狩場の効果発動!"ハーピィ・レディ"が召喚・特殊召喚されたときに、フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚を破壊する」

「なっ!お前の場に召喚されたのはハーピィ・クィーンだろ!?」

「ハーピィ・クィーンはフィールドおよび墓地ではハーピィ・レディとして扱う。よって、ハーピィの狩場の効果が適用される」

 

特殊召喚されたハーピィ・クィーンが、徳尾さんの場に伏せられていたリバースカード"くず鉄のかかし"を破壊しました。そう、ハーピィカードの多くはハーピィ・レディ専用カードを共有できる能力を持っています。これによってアドバンテージを取っていくのがハーピィデッキの戦い方です。

 

「さらに、ハーピィの狩場の第2の効果。フィールド上に表側表示で存在する鳥獣族モンスターの攻守を200アップする」

 

 

 

ハーピィ・クィーン Lv4 AP1900→2100

 

 

 

「バトル!ハーピィ・クィーンでセットモンスターを攻撃!」

 

ハーピィ・クィーンの鋭い爪が、裏側でセットされているモンスターを切り裂きました。

 

 

 

ワーム・カルタロス Lv4 DP500

 

 

 

「お前が攻撃したモンスターは"ワーム・カルタロス"だ!カルタロスのリバース効果発動!デッキからLv4以下の爬虫類族のワームモンスター1体を手札に加える!俺は"ワーム・ゼクス"を加えるぜ!」

 

ワーム。あれは確か、リバース効果を主として戦うテーマのはずです。モンスター効果による恩恵が多いデッキなので、ハーピィの狩場の破壊効果がうまく発揮しづらいかもしれませんね。

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

 

 

コナミ LP8000 手札3枚

少年A LP8000 手札4枚

 

 

 

「ドローだ!

 俺はさっき手札に加えたワーム・ゼクスを召喚!」

 

 

 

ワーム・ゼクス Lv4 AP1800

 

 

 

「ゼクスのモンスター効果発動!召喚成功時、自分のデッキから爬虫類族ワームモンスターを1体墓地に送ることが出来る。俺はデッキから"ワーム・ヤガン"を墓地に送るぜ!

 そして、墓地のヤガンの効果発動!自分フィールド上にワーム・ゼクスしかモンスターが存在しない場合、墓地に存在するこのモンスターを裏側守備表示でセットできるんだぜ!」

 

なるほど。ゼクスの墓地送り効果とヤガンの蘇生効果がうまくかみ合ったコンボというわけですか。

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ!」

 

 

 

コナミ LP8000 手札3枚

少年A LP8000 手札3枚

 

 

 

「俺のターン、ドロー。

 俺は"BF―蒼炎のシュラ"を召喚」

 

 

 

BF―蒼炎のシュラ Lv4 AP1800→2000

 

 

 

蒼炎のシュラ?やはりあのデッキにはBFが入っていたのですね。でも、これは……

 

「どうかしたんですか?麗華さん」

 

すると、思案顔になったのが気になったのか、今まで静かに観戦してい宮田さんが話しかけてきました。

 

「いえ。ただ、少し引っ掛かることがありまして」

「引っ掛かること?」

「ええ」

 

私は眼鏡のずれを指で直し、宮田さんに解説を始めました。

 

「本来、BFとハーピィは共にサポートが豊富なテーマです。BFは大量展開からのシンクロが、ハーピィはアドバンテージを取りつつ戦う叩かう術に長けてます」

 

ですが……

 

「確かにサポートは豊富ですが、それは各テーマ専用のサポートがほとんどであり、BFとハーピィの両方にメリットのあるカードは少ないんです。2つを掛け合わせるぐらいなら、それぞれ別々に運用する方がはるかに効率的なんです」

「へぇ~、そうなんですか」

 

そう。両者の共通点なんて鳥獣族であるという点のみ。併用する意味があるとは思えません。しかし、仮にも小鳥遊さんは実技成績の上位者。この編成にも何か意味があるのでは?

 

「蒼炎のシュラでワーム・ゼクスを攻撃!」

 

そうこうしているうちに、小鳥遊さんが攻勢に出ました。

 

「ふん!かかったな!罠発動!"毒蛇の供物"!自分フィールド上に表側表示で存在する爬虫類族モンスター1体と、相手フィールド上に存在するカード2枚を破壊する!俺はゼクス、そして蒼炎のシュラとハーピィ・クィーンを破壊だ!」

 

突如、フィールドが炎に包まれ、ワーム・ゼクス、蒼炎のシュラ、ハーピィ・クィーンが破壊されてしまいました。

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

 

 

コナミ LP8000 手札2枚

少年A LP8000 手札3枚

 

 

 

「はんっ!これなら楽に勝てそうだな!ドロー!俺は"ワーム・テンタクルス"を召喚!」

 

 

 

ワーム・テンタクルス Lv4 AP1700

 

 

 

「テンタクルスの効果発動!墓地の爬虫類族ワームモンスター1体を除外することで、1度のバトルで2度の攻撃ができる!俺は墓地のカルタロスを除外!」

 

ワーム・テンタクルスに力が満ちてゆくのがわかります。まずいですね……小鳥遊さんの場にモンスターは居ませんし、ワーム・テンタクルスの2回分のダメージはとても無視できません。

 

「バトルだ!テンタクルスでダイレクトアタック!」

「くッ!」

 

 

 

コナミ LP8000→6300

 

 

 

「まだまだ!テンタクルスで2回目のダイレクトアタックだ!」

「ぐぅッ!」

 

 

 

コナミ LP6300→4600

 

 

 

「ターンエンド。どうだ!俺のワームデッキの力はこんなもんじゃないぞ!」

 

 

 

コナミ LP4600 手札2枚

少年A LP8000 手札3枚

 

 

 

小鳥遊さんのLPが一気に削られてしまいました。さて、ここからどうやって巻き返すのでしょうか、見物ですね。

 

「俺のターン、ドロー。

 俺は"BF―極北のブリザード"を召喚!」

 

 

 

BF―極北のブリザード Lv2 AP1300→1500

 

 

 

「極北のブリザードの効果発動。召喚成功時、自分の墓地のLv4以下のBFモンスター1体を表側守備表示で特殊召喚できる。俺は蒼炎のシュラを特殊召喚!」

 

 

 

BF―蒼炎のシュラ Lv4 DP1200→1400

 

 

 

「Lv4蒼炎のシュラにLv2極北のブリザードをチューニング!

 シンクロ召喚!現れろ!"BF―アームズ・ウィング"」

 

 

 

BF―アームズ・ウィング Lv6 AP2300→2500

 

 

 

アームズ・ウィング。あれは確か貫通能力を持ったモンスター。がら空きのフィールドから1ターンでシンクロ召喚するとは、流石はBFといったところですね。ですが、尚の事BFとハーピィを混ぜる意味が解りません。一体何の狙いが……

 

「バトル!アームズ・ウィングで裏側守備表示のワーム・ヤガンを攻撃!この瞬間、アームズ・ウィングのモンスター効果発動!守備表示モンスターを攻撃する際、攻撃力を500アップさせ、相手プレイヤーに貫通ダメージを与える!」

 

 

 

BF―アームズ・ウィング Lv6 AP2500→3000

 

 

 

「甘いなぁ!そんな攻撃通すと思うか!?リバースカードオープン!"W星雲隕石"!フィールド上に裏側表示で存在するモンスターを全て表側守備表示にする!これにより、ワーム・ヤガンがリバースするぜ!」

 

 

 

ワーム・ヤガン Lv4 DP1800

 

 

 

「そしてヤガンのリバース効果発動!相手フィールド上の表側表示モンスター1体を持ち主の手札に戻す!俺が選択するのは、当然アームズ・ウィングだ!」

 

ワーム・ヤガンから伸びた触手がアームズ・ウィングを絡め取り、そのまま消滅してしまいました。

 

「……俺はこのままターンエンドだ」

「万策尽きたみたいだな。だが、俺のコンボはまだまだ続くぜぇ!

 エンドフェイズ時、W星雲隕石の効果により、自分フィールド上に表側表示で存在する

爬虫類族・光属性モンスターを全て裏側守備表示にし、その枚数分だけ俺はカードをドローする!裏側守備表示になるのはテンタクルスとヤガン。つまり2枚ドローだ!」

 

一方で、相手はハンドアドバンテージを稼ぎ、小鳥遊さんよりもさらに優位に立った。

 

「これで終わりと思うなよ!更に俺はW星雲隕石の効果で、自分のデッキからLv7以上の爬虫類族・光属性モンスター1体を特殊召喚する事ができる!現れな!俺のデッキの切り札"ワーム・キング"!」

 

 

 

ワーム・キング Lv8 AP2700

 

 

 

「これでやっと俺のターンだな」

 

 

 

コナミ LP4600 手札2枚

少年A LP8000 手札5枚

 

 

 

徳尾さんの場には下級モンスター2体に最上級モンスター1体、そして手札は5枚。しかし、小鳥遊さんの場にモンスターは無し、手札も2枚しかない。

 

「流石に勝負ありましたね」

 

現状は徳尾さんの圧倒的有利。もしワーム・キングを倒せたとしても、彼の潤沢な手札ならば、すぐに立て直しが可能でしょう。でも、小鳥遊さんはBFとハーピィを混ぜたことで展開力とアドバンテージの確保が従来のデッキよりも弱くなっています。手札2枚では逆転は難しいでしょう。

 

「そんなことありません!」

 

すると、私の言葉を否定する様に宮田さんが声を上げました。

 

「コナミさんは勝ちます!だって、まだコナミさんは諦めてません!」

 

宮田さんの言葉を聞き、私は小鳥遊さんの方を見ました。確かに彼の眼には、未だ闘志が満ちているようにも見えます。……いえ、むしろこの場面で落ち着いているようにさえ見えます。もしかしたら、何か逆転の手があるのでしょうか。

 

「このターンで決めてやるぜ!ドロー!

 まずはワーム・キングの効果発動!俺の場の爬虫類族ワームモンスター1体をリリースすることで、相手フィールド上のカード1枚を破壊する!俺が選択するのは当然、お前のセットカードだ!」

 

破壊効果!?これではリバースカードによる一発逆転ができません!

 

「ミラーフォースでも伏せられてたら厄介だからな。俺は裏側のテンタクルスをリリースし、まずは1枚目を破壊だ!やれ、ワーム・キング!」

 

ワーム・キングの口から放たれた強力な溶解液が、小鳥遊さんの場に伏せられたカードに襲い掛かります。このままでは!

 

「掛かった!リバースカードオープン!カウンター罠"天罰"!手札1枚をコストに、モンスター効果の発動を無効にし、破壊する!俺は手札から"おろかな埋葬"を捨て、ワーム・キングを破壊!」

「何ぃッ!?」

 

溶解液が掻き消され、天から降り注いだ稲妻によって、ワーム・キングが破壊されました!なるほど、これを狙っていたのですね!

 

「ちっ!だが、お前の圧倒的不利に変わりない!俺はワーム・ヤガンをリリースし、"ワーム・クィーン"をアドバンス召喚!」

 

 

 

ワーム・クィーン Lv8 AP2700

 

 

 

「このモンスターは爬虫類族ワームモンスター1体をリリースすることでアドバンス召喚できる!このとき、自身の効果で特殊召喚したヤガンは、場を離れた場合ゲームから除外される。だが、そんなのは些細なことだ!ワーム・クィーンでダイレクトアタック!」

「ぐはぁッ!」

 

 

 

コナミ LP4600→1900

 

 

 

 

やはりというべきか、ワーム・キングを倒してもすぐさま最上級モンスターを召喚してきましたか。このターンは凌いだものの、次のターンが事実上小鳥遊さんのラストターンでしょう。

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド!

 ワーム・クィーンは俺の場の爬虫類族ワームモンスター1体をリリースすることで、リリースしたモンスターのLv以下の爬虫類族ワームモンスターを1体デッキから特殊召喚できる。次のターンでワーム・キングを召喚すれば、どんな壁モンスターを召喚しようとも無駄ってわけだ!これで俺の勝ちだ!」

 

 

 

コナミ LP1900 手札1枚

少年A LP8000 手札4枚

 

 

 

先ほどよりもさらに悪い状況。でも何故でしょう、小鳥遊さんの目には何か確信めいたものを感じます。

 

「それはどうかな」

「……なんだと?」

 

小鳥遊さんが、不敵な笑みを浮かべた。

 

「俺のターン!ドロー!今この瞬間、俺のコンボの条件が整った!」

「コンボだ?こっから一気に逆転するとでも言うのか?LP8000もある俺に?」

「いや、違う。もうこのターンで決める必要はない」

 

このターンで決める必要がない?それはどういう事でしょうか。

この場面、BFであれば大量展開からのシンクロ召喚、ハーピィであれば専用サポートによる火力アップ。いえ、そもそも根本的な問題として、なぜ小鳥遊さんはこの二つのデッキを混ぜたのでしょうか?鳥獣族は共通しているとはいえ、属性も風と闇ですし。これが闇と光ならば【カオス】系のカードが使えるのですが……カオス?

そういえば、確か風と闇には―――

 

「ッ!そういうことですか!」

 

ならば、後攻1ターン目からずっと伏せているあのカードは!

 

「ど、どうしたんですか!?」

 

突然大きな声を上げたことにびっくりしたのか、宮田さんが慌てて話しかけてきました。

 

「い、いえ、すみません。大声を出してしまって。小鳥遊さんのデッキの秘密がわかったもので、つい」

「秘密、ですか?」

「はい。私が説明するよりも、見たほうが早いと思います」

 

そう言って、私は視線で宮田さんをデュエル場へ向くように誘導しました。

 

「俺は手札から"ハーピィ・レディ1"を召喚!」

 

 

 

ハーピィ・レディ1 Lv4 AP1300

 

 

 

「このカードはハーピィ・レディとして扱う。よって、ハーピィの狩場の効果発動!俺は相手の場にセットされたカードを破壊する!」

「ちっ!往生際の悪い!」

 

破壊されたのは速攻魔法"月の書"。モンスター1体を裏側にする厄介なカードです。これを破壊できたのは大きいですね。

 

「そしてハーピィの狩場の効果により、ハーピィ・レディ1の攻撃力が200アップ!」

 

 

 

ハーピィ・レディ1 Lv4 AP1300→1500

 

 

 

「さらに、ハーピィ・レディ1の効果!フィールド上に存在する風属性モンスターの攻撃力を300アップさせる!」

 

 

 

ハーピィ・レディ1 Lv4 AP1500→1800

 

 

 

「ふん!いくら攻撃力を上げようと、ワーム・クィーンに攻撃力には遠く及ばないぜ!」

「それはどうかな。このモンスターは、自分の墓地の風属性・闇属性モンスターを1体ずつ除外することで、手札から特殊召喚できる!俺は墓地の風属性『ブラックスピア』と闇属性『極北のブリザード』を除外!

 現れろ!漆黒の風に包まれた常闇の王者"ダーク・シムルグ"!」

 

 

 

ダーク・シムルグ Lv7 AP2700

 

 

 

黒い羽根が辺り一帯に舞い上がり、空の彼方からその身を闇に染め上げた神鳥、ダーク・シムルグが舞い降りた。

 

「ハーピィの狩場の効果により、ダーク・シムルグの攻撃力が200アップ!」

 

 

 

ダーク・シムルグ Lv7 AP2700→2900

 

 

 

「さらに、ダーク・シムルグは闇属性であると同時に風属性としても扱う。よって、ハーピィ・レディ1の効果により攻撃力300アップ!」

 

 

 

ダーク・シムルグ Lv7 AP2900→3200

 

 

 

「ワーム・クィーンの攻撃力を上回った!?」

「バトル!ダーク・シムルグでワーム・クィーンを攻撃!」

 

 

少年A LP8000→7500

 

 

 

ダーク・シムルグの巻き起こす黒い疾風がワーム・クィーンと包み込み、その身体を切り刻みながら破壊した。

 

「ハーピィ・レディ1でダイレクトアタック!」

「ぬあぁッ!」

 

 

 

少年A LP7500→5700

 

 

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

相手のLPを削りきるには至らなかった。けれど、小鳥遊さんはもう大丈夫でしょう。

 

 

 

コナミ LP1900 手札0枚

少年A LP5700 手札4枚

 

 

 

「クィーンが……だが!お前の手札は0!そいつを倒せれば今度こそ俺の勝ちだ!ドロー!」

「スタンバイフェイズ時、リバースカードオープン!永続罠"魔封じの芳香"!この効果により、互いのプレイヤーは魔法カードを使用する際、セットしなければ発動できず、セットしたターンには発動できない!」

「面倒なことを!俺はモンスターをセッt―――」

「更に、ダーク・シムルグの効果!このカードが表側で存在する限り、相手はカードをセットできない!」

「何だと!?」

 

決まりましたね。こうなってしまえば、この状況を覆すのはかなり難しい。

 

「え、え~っと、何が起こってるんですか?」

 

隣を見ると、宮田さんが目をぐるぐる回しながら頭にハテナを浮かべていました。これは、解説した方がよさそうですね。

 

「えー、まずは先ほど召喚されたダーク・シムルグ。このモンスターの効果は、モンスターゾーンに表側表示で存在する限り、相手のカードをセットできなくする能力を持っています。すなわち、相手は魔法・罠のセット及び、モンスターを裏側でセットすることもできなくなるわけです」

 

このモンスターは、リバース効果を多用するワームデッキにとっては天敵の様なものです。

 

「そして、魔封じの芳香。これは魔法カードを発動する場合、必ずセットしなければ発動することができなくなります」

「あれ?でもダーク・シムルグのせいで、カードをセットできないですよね?」

「その通り。つまり、相手はこれで魔法カードを使えなくなります」

 

つまり、今相手に許されている行動は……

 

「これじゃあ、モンスターを攻撃表示で出すしかないじゃないか!」

 

おや、徳尾さんも気がついたようですね。

 

「ほぇ~凄いですね、コナミさん」

 

同感です。あのデッキは、今朝使ったものだと言ってました。

もし、あの時私の引きがよくなかったら。3ターン目で決められていなかったら。もしそうなら、あのコンボを決められていたのは私だったのではないか。

それを考えただけでぞっとします。

 

「くそ!俺は"ワーム・ジェートリクプス"を召喚!」

 

 

 

ワーム・ジェートリクプス Lv3 AP1200

 

 

 

「これでターンエンドだ」

 

 

 

コナミ LP1900 手札0枚

少年A LP5700 手札4枚

 

 

 

「俺のターン、ドロー!俺は"BF―疾風のゲイル"を召喚!」

 

 

 

BF―疾風のゲイル Lv3 AP1300→1500

 

 

 

「疾風のゲイルの効果発動!1ターンに1度、相手モンスターの攻守を半分にする!俺はワーム・ジェートリクプスを選択!」

 

 

 

ワーム・ジェートリクプス AP1200→600

 

 

 

「バトル!疾風のゲイルでワーム・ジェートリクプスを攻撃!」

「うわぁッ!」

 

 

 

少年A LP5700→4800

 

 

 

「ハーピィ・レディ1でダイレクトアタック!」

「ぎゃッ!」

 

 

 

少年A LP4800→3000

 

 

 

「これでラストだ!ダーク・シムルグでダイレクトアタック!」

「ぐぁぁぁッ!」

 

 

 

少年A LP3000→0

 

 

 

 

相手は結局何もできず、今回の決闘は小鳥遊さんの勝利で幕を下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~今日は危なかったな」

 

俺に敗れてその場に膝をついた少年Aを置いて、俺たちは決闘場を後にした。

 

「そんなことないですよ、コナミさん。今日もカッコよかったです!」

「ええ、今日の決闘は実に興味深いものでした」

 

おおう。なんか、こう、手放しに称賛されると照れるな。でも、いつも満面の笑みで褒めるゆまは兎も角、あの委員長まで褒めてくれるなんて意外だな。

 

「私は、正直小鳥遊さんの実力を少し軽く見ていたのかもしれません。今日の決闘を見て、自分自身の力不足を実感しました」

 

いやいやいや!なんだかんだ言って貴女、俺に勝ってるからね!?それで力不足とか言われたら俺の立つ瀬がないって!

 

「そ、そうか……でも、委員長も結構強いと思うぞ?」

「いえ、私も今後はより広い視野を持って精進していく所存です」

 

やめて!これ以上バーンのバリエーションを増やされたら堪んないから!もうメタデッキでもないと戦えなくなっちゃうから!

 

「そういえば、私たちは雪乃さんたちを探していたんでしたね。早く行きましょう」

「あ、ああ」

 

そういえば、決闘に夢中ですっかり忘れてた。さっきの決闘場には居なかったから別の決闘スペースに居ると思うんだが……

 

「あー!居ました!コナミさん、あっちです!」

 

そう言ってゆまが指を指すと、その先の決闘場には、デュエルディスクを掲げ、制服がところどころ着崩れしており、肩で息をしながら向かい合うアキと雪乃の姿があった。

 

「はぁ……はぁ……中々、やるじゃない。私のブラックローズドラゴンの攻撃を凌ぐなんて」

「貴女こそ、私の終焉の王デミス・デビルドーザーのコンボに耐えるなんて、思わなかったわ」

 

そして、二人はかたい握手を交わした。なんか、あそこだけ青春してんなー。

てゆうか、アキの奴ブラックローズ使ったのかよ!どんだけ本気だったんだ!?それに雪乃もデミスドーザーとかマジでヤバイやつじゃねえか!この間のリチュアとは一体……

 

「雪乃さん!ようやく見つけましたよ!」

「なっ!?れ、麗華……」

「さっきの小鳥遊さんに絡んでいたこと、いえ、近頃の不純行為は目に余ります!今日こそは反省してください!」

 

委員長に嗜められて、雪乃がシュンってなってる。何時もは余裕のある大人の女性って雰囲気を醸し出してるのに、なんだか珍しいものを見たな。

あ、アキが騒ぎに乗じて逃げようとしてる。でも、雪乃に腕を掴まれて失敗したみたいだ。

 

「ゆ、雪乃!?離しなさいって!」

「ふふふふふ……こうなればあなたも道連れよ、アキ」

「十六夜さんも、ちょうどよかった。先ほどのラウンジの件について、貴女にも話があります」

 

ひぇぇ~と情けない悲鳴を上げて委員長の説教を受けるアキ。

それにしても、アキと雪乃はいつの間にか名前を呼び合う仲になってたんだな!うんうん、よかったよかった!(互いに説教の身代わりにしようとしていることに目をそらしつつ)

 

「ゆま、二人は委員長に任せて俺たちは帰るか。何処か寄りたいところはあるか?」

「いいんですか?それじゃあ、購買に行きたいです。今日はドローパンの発売日なので」

「そうか。じゃあ、試験の打ち上げついでにおごってやるよ」

「いいんですか!?ありがとうございます!」

 

背後から聞こえる『何あれ買い物デート!?うらやましい!』とか『ゆまに先を越された!?』とかいう幻聴を無視しつつ、俺は少々足早に決闘場を後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ハーピィ・クィーン

効果モンスター

星4/風属性/鳥獣族/攻1900/守1200

このカードを手札から墓地へ捨てて発動できる。

デッキから「ハーピィの狩場」1枚を手札に加える。

また、このカードのカード名は、フィールド上・墓地に存在する限り「ハーピィ・レディ」として扱う。

 

 

ハーピィの狩場

フィールド魔法

「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ・レディ三姉妹」がフィールド上に召喚・特殊召喚された時、フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚を破壊する。

フィールド上に表側表示で存在する鳥獣族モンスターは攻撃力と守備力が200ポイントアップする。

 

 

ドラグニティ-ブラックスピア

チューナー(効果モンスター)

星3/風属性/ドラゴン族/攻1000/守1000

1ターンに1度、自分フィールド上の「ドラグニティ」と名のついたドラゴン族モンスター1体をリリースして発動できる。

自分の墓地からレベル4以下の鳥獣族モンスター1体を選択して特殊召喚する。

 

 

ワーム・カルタロス

星4/光属性/爬虫類族/攻1200/守 500

リバース:デッキからレベル4以下の「ワーム」と名のついた爬虫類族モンスター1体を手札に加える。

 

 

ワーム・ゼクス

効果モンスター

星4/光属性/爬虫類族/攻1800/守1000

このカードが召喚に成功した時、デッキから「ワーム」と名のついた爬虫類族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。

自分フィールド上に「ワーム・ヤガン」が存在する場合、このカードは戦闘では破壊されない。

 

 

ワーム・ヤガン

効果モンスター

星4/光属性/爬虫類族/攻1000/守1800

自分フィールド上のモンスターが「ワーム・ゼクス」1体のみの場合、このカードを墓地から裏側守備表示で特殊召喚できる。

この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。

このカードがリバースした時、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して持ち主の手札に戻す。

 

 

BF-蒼炎のシュラ

効果モンスター

星4/闇属性/鳥獣族/攻1800/守1200

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。

デッキから攻撃力1500以下の「BF」モンスター1体を特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

 

 

毒蛇の供物

通常罠

自分フィールド上に表側表示で存在する爬虫類族モンスター1体を破壊し、相手フィールド上に存在するカード2枚を破壊する。

 

 

ワーム・テンタクルス

効果モンスター

星4/光属性/爬虫類族/攻1700/守 700

1ターンに1度、自分の墓地の「ワーム」と名のついた爬虫類族モンスター1体をゲームから除外して発動できる。

このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。

 

 

BF-極北のブリザード

チューナー・効果モンスター

星2/闇属性/鳥獣族/攻1300/守 0

このカードは特殊召喚できない。

(1):このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のレベル4以下の「BF」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

 

 

BF-アームズ・ウィング

シンクロ・効果モンスター

星6/闇属性/鳥獣族/攻2300/守1000

「BF」チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

(1):このカードが守備表示モンスターを攻撃するダメージステップの間、このカードの攻撃力は500アップする。

(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

 

W星雲隕石

通常罠

フィールド上に裏側表示で存在するモンスターを全て表側守備表示にする。

このターンのエンドフェイズ時に自分フィールド上に表側表示で存在する爬虫類族・光属性のモンスターを全て裏側守備表示にし、その枚数分だけ自分はデッキからカードをドローする。

その後、自分のデッキからレベル7以上の爬虫類族・光属性モンスター1体を特殊召喚する事ができる。

 

 

ワーム・キング

効果モンスター

星8/光属性/爬虫類族/攻2700/守1100

このカードは「ワーム」と名のついた爬虫類族モンスター1体をリリースして表側攻撃表示でアドバンス召喚できる。

また、自分フィールド上の「ワーム」と名のついた爬虫類族モンスター1体をリリースする事で、相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。

 

 

天罰

カウンター罠

手札を1枚捨てて発動する。

効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。

 

 

ワーム・クィーン

効果モンスター

星8/光属性/爬虫類族/攻2700/守1100

このカードは「ワーム」と名のついた爬虫類族モンスター1体をリリースして表側攻撃表示でアドバンス召喚できる。

また、1ターンに1度、自分フィールド上の「ワーム」と名のついた爬虫類族モンスター1体をリリースする事で、リリースしたモンスターのレベル以下の「ワーム」と名のついた爬虫類族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。

 

 

ハーピィ・レディ1

効果モンスター

星4/風属性/鳥獣族/攻1300/守1400

このカードのカード名は「ハーピィ・レディ」として扱う。

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、風属性モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。

 

 

ダーク・シムルグ

効果モンスター

星7/闇属性/鳥獣族/攻2700/守1000

(1):自分の墓地から闇属性モンスター1体と風属性モンスター1体を除外して発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードが墓地に存在する場合、手札から闇属性モンスター1体と風属性モンスター1体を除外して発動できる。

このカードを墓地から特殊召喚する。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードの属性は「風」としても扱う。

(4):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手はカードをセットできない。

 

 

ワーム・ジェートリクプス

効果モンスター

星3/光属性/爬虫類族/攻1200/守 0

リバース:このターン、このカードが破壊され墓地へ送られた時、このカードを墓地から表側守備表示で特殊召喚する。

 

 

BF-疾風のゲイル

チューナー・効果モンスター

星3/闇属性/鳥獣族/攻1300/守 400

(1):自分フィールドに「BF-疾風のゲイル」以外の「BF」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

その相手モンスターの攻撃力・守備力を半分にする。

 

 

 

 




というわけで4話でした。

今回は委員長こと原麗華の登場回でしたね。といっても、コナミ君は惨敗しましたけれども。
そんなわけで、今回の使用デッキは『アロマシムルグ』でした。芳香の発動タイミングが遅すぎじゃね?とかいろいろと突っ込みどころがあるかと思いますが、そこのところは人それぞれというわけでご了承してください。
実際、作者の場合はシムルグ出す直前まで積極的に発動しない派なもので。
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