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「心桜は行ったかな」
SEEKERに、ETの反応があった。
「...海浜公園」
あの子を巻き込むわけにはいかない。
『恋白ちゃんさよーなら!』
「は~いさようなら。気を付けて帰んなよ~」
それに、
『おぉ、恋白君か。学校お疲れ様』
「あ、おじさん!最近暑くなってるので気を付けてくださーい!」
この人たちを、巻き込みたくない。
「...やっぱりキツイかも」
あの子からもらったET炉は数年前に壊れた。だから、最近はETの補給があまりできてない。
「でも、やるしかないか...」
例え私が、動かなくなったとしても。
「あの子だけは」
あの子だけは、守らなければならない。
「...春蘭」
春蘭なら、直ぐにこんな問題、終わらせれるのかな。
「駄目だなぁ...」
あの子はいつも戦うことに苦しんでいた。
「似てる...」
心桜と春蘭は似ている。
「...」
怖い。春蘭を失った様に、心桜を失うことが。でも、この怖さを知っているからこそ守らなければならない。
「っ...」
さすがに補給しないとやばいかも...
「手ごろなET結晶でもあれば」
でも、戦後の世界にそんなものはないだろう。...てか、あってたまるか。
(システムチェック)
ヘッド:グリーン、ライトアーム:イエロー、レフトアーム・レッグ:オレンジ。ウイングは...
「レッドかぁ...」
空中戦はできいない...というかリアクターが壊れてるから3分ぐらいしか飛べない。
「ステラキャノンも...」
ETが足りないからリペアもできない。つまり、融解したステラキャノンは使い物にならないだろう。
「アイツ...」
あのET濃度...恐らく戦争を生き残った上位種だ。
「しばらくお休みかねぇ」
それなりの損傷を覚悟しておかないといけないだろう。全盛期ならまだしも、今は満身創痍。適当なデバイスでも用意して、バックアップをしないといけないだろう。
「予備のドローンかな」
今のうちからバックアップ用の経路を作っておく。バックアップと言っても、私たちは固有の存在だ。複製することはできない、いわば精神生命体。これは単なる思考の逃げ道でしかない。
「...ここか」
到着した場所には、空を焼いているオレンジ色の太陽。規則的に聞こえる潮騒。そして───
「来ましたか」
「やっぱり、おびき出そうとしてたんだ」
漂う、高濃度のET。
「ええまぁ、これに反応ができるってことは君...」
「しゅん──「春蘭」」
「あたしは春蘭の戦友だよ」
それが私。
「そうですか。にしても、あの沈み方はまさに英雄でしたねぇ?地球を救うために突撃。まるで映画みたいでしたよっ」
「...黙れ」
「ん?なんて──「だ
「
出し惜しみはなしだ。全弾撃ち尽くす覚悟で戦う。
「やる気になりましたか?」
「お前だけは許さない」
戦闘UIを表示し、ロックオンサイトに
「君がそうまでして
「
ETを散らして、放たれる光の中で体を再構成する。
「それはそれは。敵を滅する
『たとえそれが私にとって呪いだったとしても、私はそれを果たす』
再構築が完了、私の目線は高くなり、薄だいだい色だった体は白色へと変わる。
「どうしてです?」
『お前に言う義理は、ない』
地面を蹴って急接近、ライトアームのブレードを振るう。
「おっと、危ない超兵器ですね?」
『お前に言われたくない』ギュンッ
チッ、避けられたか。
「まったく、元気なことで」
そう言うとアイツは背中から六本の触手を生やした。
『...これだからハスターは嫌いなんだよ』
Xとの戦闘において、触手は面倒だ。触手と言っておきながらカオスプレート程の硬度を持っているのに、しなやかに動くせいで予測がしづらい。
「...空に上がらせてくれませんか」
空へと上がろうとした依を、40本のマイクロミサイルで迎撃する。
『それをされると厄介なもんでね』
おそらくETキャノンは触手で防がれるだろう。近接戦で片を付けたいが...数が多い。
「フェアじゃないですねぇ?」
まずは触手の数を減らす。
『戦場にフェアも何もない』
コアビームを発射、アイツは予想通りそれを触手で防ぐ。光で視界が遮られる中、ロックオンサイトを頼りに距離を詰める。
「どうです?ここらで一時休戦にしませんか?」
『するわけないだろ...!』
「いえ、ただ───残量は平気なんですか?」
残量?まさか...まず───
『WARNING』
『っ!?そこまで図ってたのか!』
「やっと空に上がれますね♪」
心底楽しそうな声色で、怪物は言う。
『っ...』
「少々感情的になりすぎじゃないですかー?」
『...まだだ...あたしはまだ戦える...!』
高くジャンプした後に、変形。
「ほう...君、
『だったらなんだ?』
「いえ、普通の超兵器ならただ嬲り殺しますが...可変兵器なら敬意をもって嬲り殺さないといけないので♪」
ETの残量は残り19%。本当にギリギリだけど、やるしかない。
『For my mother planet!』
要らないって言ったのにとろろ昆布入れられたぁ...!