藤丸立香が東方ロストワードの主人公だった概念ss   作:ライシャ

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温かな眠りにつく覚妖怪

さとり「ここにいたんですね」

立香「さとりさん。なにか用事ですか?」

さとり「いえ、今日はまだ見かけていないので気になった程度です。それにしても・・・ふふっ、こいしったら」

立香を探していたさとりの目に入ったのは立香の膝枕で気持ちよさそうに眠っているこいしだった。

こいし「zzz・・・」

立香「頼まれて膝を貸したらいつのまにか寝ちゃって」

さとり「最近はお兄ちゃんってあなたにべったりだものね。姉としては妬けちゃうわ・・・」

立香「す、すみません」

こいしに懐かれている立香に対し、少しばかりの嫉妬の感情を出すさとりに立香は慌てた様子であやまる。

さとり「謝らなくていい、むしろ感謝しているわ。この子の相手になってくれて」

立香「大丈夫ですよ、俺が好きでやっていることですし逆に彼女に楽しませてもらっています」

さとり「そう、それならよかった」

立香「あ、よければさとりさんも膝で寝てみますか?なーんて」

さとり「ふむ・・・」

冗談混じりの提案をする立香だが、さとりは少し考え込む。

さとり「それもいいかもしれませんね」

立香「え」

立香が思いもよらぬ返答に固まっているうちにさとりは立香の膝に頭を下ろすかたちで寝そべった。

さとり「少しの間、枕役をお願いしますね」

立香「・・・は、はい」

さとりは立香の膝の感触を感じながら体と意識を楽にしていく。

鍛えているのか一般的な男性よりも少しがっしりとしているが、不思議と不快さは感じなかった。

例えるなら幼い子供が抱く父親や兄のような安心感、それでいて自分より年下で非力ながらも必死に頑張っている子供に感じるような愛おしさだった。

 

───彼の心には妖怪や妖精、神といった者たちに対する感情は過剰な恐怖や忌みなどではなく、僅かばかりの恐怖や警戒心を昇華させた畏怖や敬意、そして当たり前ながらも確かにある優しさだった───

 

───それは私たちにも例外ではなく、相手の心が常に読めてしまう私にとってそれは夢のように優しく、美酒の酔いよりも甘美なものだ───

 

───地霊殿を治める大妖怪の私が、見た目相応のか弱い乙女と錯覚してしまうほどに───

 

───だけど、どんなに良い夢でも、ずっと味わっていたい酔いも、いつかは覚めるもの───

 

───この特異点、もとい異変が終われば彼は元の世界へ帰る、背負った想いや罪をたずさえ仲間とともに彼らの世界を取り戻すため───

 

───だから、少しでも長くこの時間を大切に───

 

────────────────

 

カツカツカツ

 

燐「さとり様ー!どこですかー!」

 

ガチャ

 

燐「お空!そっちは・・・」

空「しぃー」

燐「どうし・・・あぁ。なるほど」

空「寝かせてあげよう」

燐「・・・そうだね」

 

さとり「クゥ・・・。クゥ・・・」

こいし「スヤ・・・。スヤ・・・」

立香「スピィー・・・。スピィー・・・」

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