ミアレシティがおかしくなってる件   作:フォッサ

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デカヌチャンと足場

「報告されている箇所は5箇所……。ラシーヌ工務店近くの足場が巨大なハンマーを持っているポケモンに壊されたと。この地方にハンマーを持ったポケモンはいません」

「私のポケモンです……。デカヌチャンっていうパルデア地方でゲットしたポケモンで」

「パルデア地方? そこ出身か?」

「あ、いや、私はミアレ出身なんです。旅が大好きで、いろんな地方を旅してるんです」

「そうか。いい趣味やな」

 

 ラシーヌ工務店まで歩いて行くと、ヘルメットを被った爺さんと見たことのあるカナリィという配信者の人がデカヌチャンと対峙していた。

 ドリュウズとシビルドンがデカヌチャンと向き合っている。

 

「足場を壊されちゃたまったもんじゃないからのぅ。仕事にならんわい」

「カヌ!」

「これパルデア地方のポケモンじゃん。なんでここにいんの?」

「カヌーー!」

「勝負じゃ!」

「カヌー!」

 

 デカヌチャンは速攻で足場を立てて行く。

 ドリュウズも負けじと足場を立てている。

 

「なにしとるんや?」

「あー、デカヌチャン、戦おうとしたけど何か見せられて勝てないと判断して別の勝負に走ったかな」

「賢いですね」

 

 デカヌチャンは足場をものすごく早く建てていく。そんなことはさせた覚えがないが、なんでか知らないがめっちゃ組み立てるの早い。

 勝負は互角。

 

「ドリュ……」

「やるなぁあのポケモン! じいちゃんのドリュウズと互角なんて!」

「ドリュウズ、落ち込むことないわい! 丁寧さではお前の勝ちじゃ!」

「カヌ〜……」

 

 瞬間、デカヌチャンは巨大なハンマーを振り下ろし自分で組み立てた足場をぶっ壊していた。

 

「えぇ!?」

「なに、しとるんじゃ……?」

「カヌ!」

 

 その光景に唖然とする爺さんとカナリィ。

 

「……なんで壊したん?」

「あれは破壊までが芸術だと思ってるタイプなんです……」

「芸術は爆発だ、なんて言いますしね……」

「カヌ?」

 

 デカヌチャンが私に気づいた。

 その瞬間、デカヌチャンはトコトコと走ってくる。

 

「カヌ〜!」

「おっとっと」

 

 デカヌチャンは抱きついてくる。

 ジプソさんが少し体勢を崩した。

 

「君がその子のトレーナー?」

「はい。ご迷惑を……」

「ええわいええわい。うちに欲しいくらいじゃ。素人であんな早く足場を組み立てるとはやるわい」

「いや、すぐ足場を壊すんならいらねーっしょ……。なんで壊したかも意味不だし。でも、こんなちっこいのにデカいハンマーを振り回すのはギャップすごいな! 配信映えしそー」

「カヌ?」

 

 デカヌチャンは二人に頭を撫でられる。

 元より、デカヌチャンは甘えるのが好きだ。撫でられたデカヌチャンはものすごく顔を緩ませる。

 すると、デカヌチャンはどこかに走っていくと、また戻って二人にきのみを渡していた。

 

「くれるの?」

「ありがたくいただくわい」

「撫でただけできのみくれるなんていい子だね〜」

「元より人間大好きっ子なんで。それより誰かこいつに追われてませんでした?」

「そーいや、助けて〜とか喚きながら走ってたやついたよねじいちゃん」

「おお、いたのぅ。野生のポケモンに追われるなんてよほどのことしたんじゃな」

「ま、余程のことやな。ジプソ、次行くで」

「了解です」

「ありがとうございましたー! カナリィさんいつも配信観てますーーー!」

「そーなん!? ありがとー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

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