第1話 スマホさえあれば目的地に着けると思うじゃん?
◇◇◇
「あぁぁぁあぁ……終わらないぃい……!」
シャーレに赴任してから約1週間
七神から貰った書類を片付けていたのだが…終わらない。
そもそも書類の片付け方すら最初は分からずに焦り、当番だった早瀬に泣きついた。
そりゃあもう土下座する勢いで
そうしたら早瀬はミレニアムで使っているというオススメの書類の雛形をくれた。
ついでに無駄遣いがバレて財布を管理されるようになった。
なんで!?
しょうが無いじゃん…!ロボットはロマンなんだよ!?
どうやらお金を使い過ぎたからと、お昼ご飯を抜きにしてたのが良くなったらしい…ひぃん
そうして書類の処理は何とかこの1週間でやり方を覚え、処理できるようにはなったのだが終わる気配がしない!
はっきり言って異常な量だ
おかしいでしょ!やっと終わったと思ったら次の日には新しい書類の束が積み重ねられてるんだよ!
寝る時間が!ないよ!
今日だって昨日終わらなかった書類を処理するために夜までやって今やっと終わった所だ。もう朝だよ!?
「おはようございます。先せ…先生っ?!」
「あ、おはよー…あろなぁ…」
今話しかけてきたのはアロナ。最近タブレット越しでも会話できると分かった。
アロナ的にはログインして直接会いたいらしいけどそんな時間は無いよ!!申し訳無いけどね!
最初の頃はログインをしてアロナと直接喋っていたのだけれども気付いたら3時間くらい過ぎててやべぇ…ってなったから辞めた。
因みに、今はもう疲れすぎて動けず机の上で溶けかけてるからね…もう、むり……がはっ
「先生死なないで下さい〜!ここ数日間シャーレに関する噂も広がってきて、助けを求める手紙も届くようになっているんですよ!」
「アロナ…私はもう駄目だぁ……後の書類は任せたぁ……」
「先生ー!!先生に見て欲しい手紙があるんです!起きて下さいー!」
アロナが私を必死に起こそうとしてくるがもうムリだぁ…ってん?手紙?
大事そうなのでおふざけも程々にしてアロナから手紙を見せてもらう。
ふんふん…アビドス高等学校?
どうやら学校が地域の暴力組織に狙われているのだが物資が足りずに学校が占拠されそうだから助けてくれ…と言うことらしい。
学校が占拠されそうとか…キヴォトスクオリティの治安だね…
「アロナ。アビドス高等学校ってどういう学校か知ってる?」
「うーん……アビドス高校、ですか…」
その後アロナからアビドス高等学校についての説明を受けた。
どうやら砂漠の中にある学校…らしい。
昔は大きい学校だったらしいのだが気候の変更で街から人が減り、今はもうほとんど人が居ないほどらしい
それに話に聞くところ街のど真ん中で遭難する人が出るくらい自治区が広いらしい…いやいや
これは流石にフェイクか…無いわー流石に街のど真ん中で遭難とか
でも…うん。よし
「アロナ!アビドス高等学校に出張に行こう!なんなら今から行こう!」
「今からですか!?流石、先生です!すぐに出発しましょう!」
いや、決して書類がめんどいとかそういう事では無い…よ?
暴力組織に今も狙われているらしいからね。助けに行かなくては!
善は急げと言わんばかりにアビドスへと行く準備を進めていく
まずはアビドス高等学校からの救援要請の通り物資を買い足して…っと
これはどうせ経費で落とされるので沢山買う。
正式な経費なら早瀬には怒られないもんねっー!
大人買いって気持ち良い!
次に一応砂漠なので軽く食料と水を持っていく
遭難することなんて無いとは思うけど一応少しくらいは念の為
そしたら買ったものをシッテムの箱に詰め込む
シッテムの箱は不思議なもので画面の『収納』という欄を押すと目の前にある物をいくらでも収納する事ができる。
今だって…ほら。少し時間を置くだけであんなに沢山あった物資が次々とシッテムの箱に消えていく。
収納し終わると『収納』という欄に写真と収納した物資の名前が表示され、これは私の意思一つで出したりする事も勿論できる。
因みに重さはシッテムの箱分だけだ
シッテムの箱って物理法則どうなってるんだろう…とか
これって幾らでも悪用し放題じゃないか…?とかいう疑問は考え出したらキリが無いので…
さぁ出発!
◇◇◇
「……ん?」
小鳥のさえずりが聞こえる快適な朝。
一人の少女がナニかを前に自転車の足を止める
「…ん…大丈夫?」
「……大丈夫、に……見えるぅ…?」
「あ。生きてたんだ。道のど真ん中に倒れてるから死んでるのかと」
Q.ナニかって何?
A.私
はい‥遭難しました。無事に
いや、違うんです。普通あれじゃないですか、マップ見れば目的地に着くじゃ無いですか。
うん。アビドスってアレなんだね。地図まっっったく更新されてないんだね…?
そのせいだよ!!いやまぁ確認しなかった私も悪いけども、ここですって言われて砂漠のど真ん中連れてかれた私の気持ちが分かりますか?
シッテムの箱も充電が出来ないせいで低電力モードになってスリープしたしさぁ…アロナァ!助けてぇ!
彷徨うのも仕方ないよね!
折角だし現地のご飯でも食べようかな〜って思って1日分の食料しか持って行かなかった自分をぶん殴りたい
もうアビドス砂漠に来てから4日目ですよ?そろそろ死ぬって!!
「…返事が途切れた…死んだ?」
「生きてるからね!?」
いくらなんでも失礼じゃないかな!?
っと…口が勝手に。
さて…この目の前にいる銀髪の狼っ娘は誰ですかね。
アビドスに来てから初めて出会った住人だから逃さないよ?
「…あの。お腹が、空いて…水とか、ある?」
「…ホームレス?」
失礼じゃないかな!?(2回目)
何だァ…こいつ…!喧嘩売ってんのかァ…?全然買うよ?良いの?私がボッコボッコにされんの見ることになるけど
そんなこんなしていると目の前の狼っ娘が飲み物を差し出してくれる
どうやらライディング用のエナジードリンクらしいが……神はここに居た!
差し出してくれたエナジードリンクをありがたく思いながら飲んでいく
久しぶりの飲み物うっっっま…!!生き返る思いとはまさにこんな感じなのだろう
「…ぷは…ありがとう。アビドスに用事があってきたんだけど、飲食店が一つもやって無くて…」
「なんだただの遭難者か。ここら辺は元々そういう場所だから。郊外の方に行けば市街地があるけど」
どうりで飲食店とかがやってない訳だ…
人が来ないならやる意味が無いもんね。
「そう言えばアビドスに用事って…もしかしてアビドス高校?」
そうなので頷いておく。
どうやらこの銀髪の狼っ娘はアビドス高等学校の生徒らしく学校まで連れて行ってくれるらしい。
私がお腹減って動けないからおんぶでね!
申し訳ないよ…!
「…ん。気にしないで。アビドス高校の見学でしょ?お礼は入学で良い。」
ん?入学…?いや、違っ…!って走るの早い!早すぎてジェットコースター乗ってるみたいになってるよ!?
私、ジェットコースターあんまり得意じゃないんですけどね!?
待ってぇ!?
そんな私の叫びも虚しく、少女は走り出すのだった。
◇◇◇
「ただいま。」
「おかえり…シロコせんぱ…い?……うわっ…何っ!?そのおんぶしてるの誰!?」
「わぁ〜シロコちゃんが子供を拉致してきました!」
「拉致!?もしかして死体!?ついにシロコ先輩が犯罪に手を……!!」
「みんな落ち着いて、速やかに死体を隠す場所を探すわよ!体育倉庫にシャベルとツルハシがあるからそれで…!」
うるさい…!頭がまだぐわぐわしてるのに…!
後、最後の奴。お前が一番落ち着けや
変な方向でパニックになられると怖いんだよ…!生き埋めにされそう
そんなやり取りを見ていた銀髪の狼っ娘は私を地面に下ろしてどうやら説明をしてくれーー
「…ん。普通に生きてる人だから。新入生。」
ーー無かった!
そうだった!この子に勘違いされてるんだった!
結局ここに着くまでで誤解を解こうとしたんだけどあまりにも走るスピードが速くて、
頭が揺れまくって酔ったから諦めたんだった…!
いや、あれはしょうが無いと思います。誰でも
【〜美少女のおんぶ風ジェットコースター二十分〜 勘違いを添えて】
をいきなり出されたら対処しきれないと思います!
っと…そろそろ本当に訂正しないと新入生にされてしまう
そうして口を開こうとした瞬間部屋の外から銃声が聞こえてくる
それと同時に悪役のテンプレのような声が。
今どき「ひゃーっはははは!」なんて笑い方する人居るんだね…!
話を聞いているとどうやらカタカタヘルメット団
…とかいう奴ららしく何度もアビドス高校に襲撃をしているらしい
「取り敢えずホシノ先輩連れてきたわよ!…でもこんな物資が足りない状態でどうすれば…!」
「むにゃ…まだ起きる時間じゃ無いよ〜…」
そんなこんなしていると黒髪の女の子がピンク髪の…ホシノ先輩?とかいう人を連れてきた
ちっちゃい…私とおんなじ位だ…!とかいう思考は置いといて、まずは襲撃!
物資を取り出すために残しておいた電力を使いシッテムの箱を一時的に起動する
起動したらすぐに取り出す!
「ごめっ、説明してる暇はない、けど…これ物資だから、使って…!」
5人とも驚いた顔をしている
悪いけど説明している時間も体力も無いんだ…!察してくれっ…!
「これなら…!皆さん、武器の用意を!」
赤い眼鏡を掛けた少女がどうやら察してくれたらしく皆に指示を出している
そろそろお腹が減り過ぎて起き上がるのもしんどいけど…何とかなりそうで良かった…!
あっ…安心したら眠気が…
ごめん。これ無理だ…
後は、任せた…!
うちの主人公もしかしたらプラグ建築士だったのかもしれませんね。
後、いつも誤字報告くれる人ありがとうございます。
百万回くらい見直してるのに誤字がなくならないのは何故ですかね…?
と言う事で次話でまたお会いしましょう。では