パチンコ大好き山伏女がダンジョンの下層階で遭難した美人配信者に注文通りハンバーガーセットを届けたら全世界に激震が走った件 作:羽黒楓
そのとき。
「あれ? お姉ちゃんがいなくなった……」
あたりを見回す。
さっきまでいたはずの
そのかわりに、三匹の妖怪がそこにいた。
巨大なカブトムシ、それにカマキリ。
さらには。
地面から半身を出してゆらゆらと揺れている細長い魚みたいなのもいる。
「これ……チンアナゴ……?」
とはいってもその全長は150センチほどもあって、チンアナゴとしては超巨大だ。
ここはダンジョンの地下四階、海の底でもないのになぜチンアナゴが?
どう考えても妖怪の類だろう、と思った。
でも、お姉ちゃんたちはどこに行ったんだろう?
「お姉ちゃーん! 虹子さーん! どこー?」
叫んでみる。
「ギャシャシャ」
巨大なカブトムシが、カブトムシのくせに二足歩行し、身体の裏を見せながら不快な声をだした。
「オロローン、オロロロローン」
チンアナゴもうなる。
「キャシャキャシャキャシャ!」
巨大カマキリも声を出す。
そして、カマキリがそのカマ……カマでいいのかな、
「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!」
とっさに
持っていた錫杖を掲げる。
錫杖の頭部に光り輝く五芒星が浮かび上がった。
「セーマン!」
「キシャァ!」
カマキリはなんと、その五芒星をカマで叩き落した。
五芒星は床に突き刺さり、ブシュッ! という音とともに消え去る。
この攻撃を真正面から跳ね返すなんて。
そんじょそこらの妖怪じゃない。
これは、本気をださなきゃいけない、と
カブトムシはいきなりの攻撃にびっくりしたみたいで、二足歩行のまま壁際に後退する。
チンアナゴはカマキリの背に隠れるように動いた。
あれ、チンアナゴって下半身が床に埋もれていると思ってたけど、動けるのか。
まあいいよ、とにかくこいつらを倒してお姉ちゃんと合流しないと!
「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!」
「オン マユラ キランデイ ソワカ!」
すると、
「おいで、アルフス!」
「この妖怪どもをやっつけて!」
「ニャオ?」
孔雀のアルフスは困惑したようにカマキリを見、そして振り返って
「なにしてんの、アルフス! 行けっ!」