パチンコ大好き山伏女がダンジョンの下層階で遭難した美人配信者に注文通りハンバーガーセットを届けたら全世界に激震が走った件 作:羽黒楓
「ちょ、ちょ、いったいなんなのぉ?」
虹子が
ヤミは壁にべったり背中をつけて、
「え? え? え? なにこれ?」
と戸惑いの表情だ。
「オン マユラ キランデイ ソワカ! クーちゃん、おいで!」
「ニャオ?」
「クーちゃん、アッちゃんが襲ってきたらみんなを守って!」
まずいわね、と
完全にイッちゃってる。
敵と味方の判別もできていないようだ。
その
「アルフス、行けっ!」
と怒鳴るように言った。
途端に、アルフスが
アルフスの孔雀の羽からは青く指の先ほどの小さな五芒星がキラキラ光りながら無数に飛び散った。
まるで彗星の尾のようだった。
「クーちゃん!」
「ニャオーー!」
クーの羽からはピンク色の光が粒となってはじけ飛ぶ。
「ニャオ!」
「ニャオー!」
クーとアルフスは空中で激突する。
閃光が爆発した。
二羽とも反対方向に吹っ飛ばされるが、空中で体勢を立て直すと、再び激突。
「クーちゃんとアっちゃんは互角みたいね……。
幻覚を見させられているのかもしれない。
どうにかして正気に戻させることはできないだろうか?
神を呼び、邪を払う法螺貝。
「全力全開で行くわよ! 虹子さん、ヤッちゃん、耳をふさいで!」
そして
大音響が部屋の中に満ちる。
空気が震動する。
岩でできている壁にひび割れができ、破片が落ちた。
耳をふさぐのが少し遅れた虹子は法螺貝の爆音をまともに受けて、
「痛い痛い痛い!」
と耳を押さえながら床に崩れ落ちた。
ヤミは部屋の隅に向かってしゃがみ、耳を押さえている。
そして。
「ドーマン!」
錫杖を掲げて叫ぶ。
すると、いつか
法螺貝の狂暴なまでの音は、
だが。
それも長くは続かない。
光り輝く格子は、法螺貝の音の衝撃で、端の方からボロボロと崩れていく。
「く! この妖怪め!
「ゼーゼー、オン マユラ キランデイ ソワカ! もういっちょ! すぅぅ……」
「やだ、待って待って次は死ぬ!」
虹子がそう言いながら耳の穴に指を突っ込んだ。
同時に、法螺貝の音が空気を切り裂く。
強烈に鳴り響く法螺貝の音、揺れる空気、天井からも壁からも破壊された岩の破片が落ちてくる。
「くそ、このカマキリ妖怪……!」
「ゼーゼー、誰がカマキリよ! みんな美人ってほめてくれるんだからね! ゼーゼー、ゼーゼー、すぅぅっ、プオオオオオオン!」
その魔を払う法螺貝の音は今度こそ確実に
「やっぱり! なにかいる!」