ここから物語は動き出す。
それはとても、珍しくて、奇妙な話…
魔理沙は3人分の食べ物を買った。
シュウはまだ食べ物の店を見て回っているようだ。
魔理沙「何か気に入ったものがあったら買ってやろうか?」
シュウ「え…いいよ、私が買うから…」
魔理沙「…でも、オマエ
シュウ「あ…」
魔理沙「ハハハ、どれが欲しいんだ?」
シュウ「こ、これ…」
シュウはチョコレートを指さしている。
魔理沙「お~!これ美味いよな」
シュウ「ありがとう、魔理沙!」
「私、甘い物が好きなんだよね」
「ね、ねぇ、魔理沙はどんな食べ物が好き?」
魔理沙「ああ、私は…」
二人はそんな他愛のない話をしながらやがて博麗神社…の前の階段に着いた。
二人は階段をのぼりながら話している。
シュウ「ここ、神社?」
魔理沙「ああ、博麗神社って言ってな、幻想郷の結界を管理してる場所なんだよな」
シュウ「結界…?なんか、すごそうだね…!」
(それにしても、結界とか、魔法使いとか、ルーミアって子とか、変なことがいっぱいだな…)
2人は階段を登り、
ただ、シュウは森から神社まで歩いたことで、かなり疲れているようだ。
魔理沙「着いたぜ。ここが博麗神社だ。」
シュウ「ハァハァ、魔理沙、ちょっと疲れた…」
魔理沙「結構歩いたもんな。ここら辺に座って待ってな。」
「お~い、
魔理沙は神社の中に入って行く。
魔理沙を待っているシュウは神社の適当な場所に座っている。
シュウ「…?だ、誰?」
シュウがそう言うと
急に空間に奥に目玉のような物が見えるスキマが現れ、そこから奇妙な雰囲気の女性が現れた。
??「あら、私に気がつくのね」
「ふふ、初めてまして。私は八雲紫。」
紫「あなた、幻想郷じゃ見ない顔ね。」
シュウ「は、始めまして。紫さん。私は…シュウ。」
「その…魔理沙から幻想郷入りしたって聞いたんですけど…」
紫「あら?そうなのね。」
(珍しいわね。ここ最近幻想入りなんて起きてないし、それに結界を通り抜けた気配は感じなかったわよね…?)
そこに、魔理沙が戻ってきた。
魔理沙「おい、シュウ。飲み物を持ってきたぞ。ホラ。」
魔理沙はシュウに飲み物を渡す。それと同時に紫に気がつく。
魔理沙「あれ、紫。そこにいたのか。」
「ほら、こんな時間だし、飯を買ってきてやったぞ。」
魔理沙は二人に食べ物を手渡す。
紫「あら、気が利くのね」
「それより、この子幻想入りしたそうじゃない。」
魔理沙「ああ、そのことで話に来たんだよ。住む場所とか、探さなきゃいけないし、帰せるなら元の世界に帰さなきゃだろ?」
「霊夢は"行方不明"だし、紫がいろいろしてくれるんだろ?」
紫「ええ、そうね……」
「霊夢がいなくなってから初めての幻想入りね…」
「この子に幻想郷のことはどれくらい説明したのかしら?」
魔理沙「ああ、幻想入りのことくらいだな…」
紫「それじゃあ質問も多そうだし、いろいろ話していくわね。」
シュウは幻想郷には、魔法や能力が存在すること、妖怪や神がいること。
について聞かされた。
シュウはまだ信じられない様だ。
シュウ「魔法…妖怪…能力…まだ信じられないよ…」
魔理沙「信じられないなら見せてやるよ。」
魔理沙はそう言うと手から魔法陣を出し、そこから炎が出る。
魔理沙「これが魔法だ。ちなみに私は魔法を使う程度の能力があるんだぜ。」
シュウ「すごいね…」
「あ、紫さんの能力は?」
魔理沙「紫は境界を操る程度の能力だな。急に現れたりするから結構怖いんだよな…」
シュウ「ねぇ、私にも能力はあるの?」
魔理沙「うーん、どうだろうな?幻想入りした奴が能力を手にいることがあるが、本当に少ししか聞かないんだよな。」
(小声で)「でも、コイツ魔法使いの体を持ってるんだよな…そのことも紫に相談しなきゃだな…」
その小声に紫は気が付いた。
紫はシュウに気が付かれないように話しかける。
紫「それはどいううことかしら?」
魔理沙「ああ、コイツ、魔法使い特有の魔力器官があるんだよな。」
「幻想入りしてるはずなのに魔法使いってのも変な話だろ?」
紫「なんで貴方は幻想入りしたと判断したの?」
魔理沙「ああ、コイツ、記憶喪失で幻想郷に関することとか、妖怪とか、魔法とかいろいろ知らなくて。」
「記憶喪失って常識は残るだろ?だから幻想郷の住民にしてはおかしいなと思ったんだよな。」
紫「そういえばさっきも幻想郷について何も知らなさそうだったわね。」
「でもそれならおかしいわよね?幻想郷を隔離したときに外の魔法使いは全員勧誘したはずだわ。」
魔理沙「コイツはどうするんだ?元の世界に帰すのか?」
紫「それも無理な話よ。外の世界にとって魔法使いは存在しない認識…」
「忘れられた存在はすぐに幻想入りしてしまうわ。」
魔理沙「なるほど…それならコイツは元の世界に変えれないことになるな…」
紫「帰るも帰らないも本人の意思。いったんこの子に聞いてみましょう。」
魔理沙「それもそうだな。」
シュウは2人が話し終わるのを待っていたようだ。
魔理沙「なあ、シュウ、オマエは元の世界に帰れるって言ったら…帰りたいか?」
シュウは少し考えてこう言う。
シュウ「私は記憶が無い…元の世界に帰ってもここにいても変わらないと思うけど…」
「帰れるなら帰りたいかな。きっと、家族とか、大切な人がいるから。」
「帰れないならそれまでだと思うけどね。」
魔理沙「その…聞いといて悪いんだが、オマエは元の世界に帰れないんだ…」
「言ってないことがあるんだが、まず、お前の体は魔法使いなんだ。」
「魔法使いは外の世界には居ない…幻となった存在なんだ。」
「そういった存在はすぐに幻想郷に来るんだ。だから、元も世界に行っても、すぐに幻想郷に戻ってきちゃうんだ。」
シュウ「そっか…」
「さっきも言った通りこっちの世界で過ごしても変わらないと思うし…」
「それに、私、魔法使いなの?」
「元の世界ではそんなの無かったし、今はそっちに興味があるかな。」
魔理沙「無理はするなよ…」
(突然記憶を失って、知らない場所に来て、人間関係も無くなって、元の世界に帰れないと言われて…不安…だろうな…)
「紫?」
魔理沙は紫を呼ぶが、どこかへ行ってしまったようだ。
そこで、急にシュウに眩暈が襲う。
シュウ(これ…また、めまい…それに、この気持ち…”心配”、”不安”…)
「魔理沙…」
かすれるような声で魔理沙を呼んだ。
シュウは1つの魂の夢を見る。
沢山の声がこだまする。
?「犯罪者の家族はこの村から出ていけ!」
?「よく平気そうな顔していられるわよね…私だったら自殺してるわ…」
?「アイツ、人殺しの娘なんだぜ!」
??「お前のせいでお母さんが殺したんだぞ。」
??「それにしても、母には似ないが、いい体をしてるな…」
??「お父さん…服を脱いで…何するの…怖いよ…」
??「お前が生きていられるのも、俺のおかげなんだぞ!」
??「私…もう…疲れたな…」
???「…ゥ!おい、シュウ!」
シュウ「…?魔理沙…?わ、私…」
魔理沙「シュウ!急に倒れたから心配だったんだぞ。大丈夫か?」
シュウ「うん…でも、すごく嫌な夢を見てた気がする…」
魔理沙「お前が気絶してからかなり時間が経ってるな…」
(もうこんな時間か…仕方ないから、私の家に泊めてやるか。)
「もうこんな時間だし私の家に泊めてやるよ。住む場所ないだろ?」
シュウ「うん…魔理沙、ありがとう…」
シュウは魔理沙の家に着くとすぐに客人用のベッドで寝てしまった。