【まのさばネタバレ】魔法少女ノ魔女裁判-異譚蜃問-【Ano-ode671 実況プレイ】   作:味噌のミカ

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 お勉強がてぇへんなので初投稿です。本学派は、「エマの学力が低かったのは脳のリソースがヒロちゃんで埋め尽くされているため」という説を提唱しております。




Part7

 

 

 言っても聞かないので殴り倒した実況、はーじまーるよー。

 

 どうも、クソ共犯者です。

 

 

 

 〜前回のあらすじ〜

 

レイア「あ、UFO!」

 

ノア「なにっ」

 

レイア「しゃ──」

 

リオナ「あ……あの、自分…ファンなんスよ。人殺しやめてもらっていいスか」

 

レイア「しょうがないなプライベートで人殺してる時に……。」

 

リオナ「あざーす」

 

ガシッ

 

……

 

レイア「あ、UFO!」

 

ノア「なにっ」

 

レイア「しゃ──」

 

リオナ「しゃあっ」

 

 蓮見レイア屈辱

 専属メイドに失神KO

 ネットに動画を晒される

 

 

 ……だいたいこんな感じです。有名人が殴られてライブ配信で晒されました。

 

 

 さあ、ここからが勝負です。何食わぬ顔で仲裁に入ります……エマちゃんが仲裁に入った直後みたいですね。【仲裁に加わる】というヒントの通り同調しましょう。状況判断が早い。

 

「もうすぐレイア様の配信が始まるというのに……仮に盗まれたとして、先程まで懲罰房にいた紫藤さんがやった確率は極めて低いでしょう……?」

 

 “気が急く。間違いなく殺していないが……治療を施すなりしなければ、最悪後遺症を残しかねない。まだか……!?”

 

「……そうね。ごめんなさい、紫藤アリサ。」

 

「クソっ、人を勝手に疑っといて……!」

 

 すると、高みの見物をしてたマーゴちゃんが煽り始め、今度はそっちで喧嘩が始まりますが……

 

 

「ぎゃああああっ!?!?」

 

 

 配信の準備をしてたココたんのクソデカ悲鳴が響き渡りました。マーゴがスマホを見れば、ココたんの配信……じゃない!?(すっとぼけ)

 

「これは、一体……!?」

 

「マーゴちゃん、何か──レイア、ちゃん……!?」

 

 “よし、気づいた!”

 

「っ……!! 氷上さん!! 魔法発動準備っ!」

 

「えっ……!?」

 

 はい。気絶させたレイア様が映し出されました。メルちゃんに指示したら抱き上げて、小刻みに時を止めて医務室に移動させます。……階段の前にココたんとおじさんがいますね。念の為魔法を弱く見せておきましょうか、解除して姿を見せましょう。すぐ再停止して移動。

 さて、医務室にメルちゃんを置いてきたら再び停止。アンアンが青ざめてビクビク震えてますね。かわいい。地下通路の入り口で解除してココたちに顔を見せたら、レイアの房の前まで駆け抜けて、状況保存のためにマッハで写真を撮ってから時を止めてレイアを連れて行きます。戻る時、背負った瞬間を映すのも忘れずに。【瞬間移動】ということにしないといけませんからね。

 

 ……ほぼノーヒントでサクサク工作してやがるなと思ったでしょ。

 

 共犯者の皆さん。皆さんの前にいるのは、1000回以上魔女になったクソ共犯者です(服従の魔法)

 

「治療を! まだ息はあります!」

 

「は、はいいっ……! 絶対死なせません……。」

 

 これで一安心。娯楽室に戻りましたが……突然の悲劇で恐慌状態です。曇り顔がまぶしいですね。えっ、逆?何言ってるんですか、共犯者ならこれで正解では?(迫真のヘイトスピーチ)

 

「皆様。このような事態です……一度この場にいらっしゃらない方も集めませんか?」

 

 流石にこのままでは何も始まらないのでみんなとぼとぼ歩き始めて医務室に全員集合しました(ました工法)しっかしギスギスした空気が漂っていますね……

 

 さて、ここからは無編集でお送りします……実を言うとしばらく先なんですよね、裁判パート。なのでここいらで無編集(小説)パートを入れてみます。

 

 

 ……え?誰か死ぬの確定してるじゃねーかって?

 

 

 ……………………。

 

 

 まのさば異の実況だからいいんじゃないですかね(やけくそ)

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 牢屋敷の数少ない娯楽である、配信。

 

 一次会で浮かれ切ったレイアが、二次会でコラボ配信を提案していた(実際は計画的なものだが)。

 だから、ライブ配信を待ち侘びていたアンアンやスマホのセッティングをしていたココが、【レイアちゃん配信中!】という通知を見つければ、『気が早い奴だ』だとか『あんの浮かれ芸能人抜け駆けしやがった!』だとか言って様子を見てみるのも当然のことだろう。

 

 

 そうして何の気なしに開いたライブ画面に映っていたのは、恐らくナノカが言っていたであろうリボンで目を隠され、房で気絶していた蓮見レイアだった。

 

 

 牢屋敷中にココの絶叫が響き渡る。面白半分でナノカを煽っている最中、たまたまスマホを開いていたマーゴが何かあったのかと配信を見て、娯楽室の全員が異変に気づく。

 それからの対処は、極めて迅速だった(当たり前といえば当たり前だが)。

 

 アンアン曰く、リオナが消えたり現れたり── 『とんでもない早業』で蓮見レイアは一命を取り留めたのだった。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 医務室の空気は最悪だった。

 

 現実を受け入れられず焦燥する者、この中に犯人がいるのかと様子を窺う者……失神しているレイアを除き、誰もが気まずそうに目を合わせない。

 

「大丈夫ですか? エマさん。」

 

「今にも倒れそうですわ……。」

 

 大好きなヒロは殺され、自身を庇ったリオナは丸一日動けない程の重傷──初日に立て続けに起きた悲劇から何とか立ち直ろうとした矢先のこの事件である。

 別グループだったとはいえ、リーダーとして少女たちを守ろうとしていたレイアが襲撃されたという事実は、エマを疲弊させるには十分だった。

 

「……シェリーちゃん、ハンナちゃん。うん……大丈夫。きっと、ショックなのはみんな同じだから……。」

 

「犯人以外は、ですよね。」

 

「……っ。」

 

(犯人なんて、いるわけないよ……。)

 

 現実逃避しようとはしたものの、この中に犯人がいるという疑念を振り払うことは到底できそうにない。無言が続く中、バサバサと羽音が近づいてくる。

 

「やれやれ……未遂みたいですが、起きちゃいましたね。殺人事件。ただまあ幸い死者は出てないみたいなので、魔女裁判は開廷致しません。私としても助かりましたよ、それでは……。」

 

 魔女裁判という面倒事がなくなり、これ以上の面倒事に巻き込まれることを嫌がったのか、飛び去ろうとする。

 しかし、【瞬間移動】したリオナにキャッチされ、止められてしまった。

 

「お待ちください。貴方はこの事件の重要参考人……逃げてもらっては困ります。」

 

「え、ええ? 私ただのかわいいゴクチョーなので何も……。」

 

「人か鳥かどうかなど些事です……あくまでシラを切るつもりですか?」

 

「いや、そんなフクロウどうでも良くね? ……もっと怪しいヤツいんじゃん。」

 

 唐突に、ココが切り出した。

 

「……お前らさあ、全員一緒だったってホント?」

 

「それがどうした。黒部がウチを泥棒だっつって、突っかかって来やがったんだよ……。そのリボンってのはコレだろ?」

 

「……そうね。ごめんなさい。」

 

「チッ……そんな大切なモンならもう落とすんじゃねーぞ。」

 

「あの時は確か……マーゴさんも先にいましたわね……。ナノカさんを追ってわたくしたち4人が来て……。

 

「その後にリオナさんも仲裁に入ってましたね。」

 

「……あ、あてぃしとそこのザコなんだけどさ、配信の準備で一緒にいたんだよ。」

 

 そう言ったココが怖気付きつつも睨んだのは、城ケ崎ノアだった。

 

「ひっ……。」

 

「多分、そこの病人には無理っしょ? なら……こいつしかいねーんじゃねーの?」

 

「なるほど! 現場不在証明、アリバイってやつですね!」

 

 ココが主張したのは、囚人のアリバイの有無。

 

「っ……違う、違うよ! のあはやってない……!」

 

「ココちゃん! シェリーちゃん! そんな言い方……!」

 

「じゃあ他に誰がいるってんだよ!?」

 

「そ、それは……。」

 

「案外、瞬間移動のできるリオナちゃんなら出来るかもしれないわ。娯楽室に最後に来ていたわよね?」

 

 訝しむような表情で、マーゴが疑念を口にする。

 

「……随分とまあ、フラットな視点をお持ちな様で安心致しましたよ。」

 

「おい、湯浅? まさかお前がやる訳ねえよな……?」

 

「勿論ですとも。この事件の犯人に……最も憤りを覚えているのは、一体誰だと思っているのです?」

 

 嘘ではない。

 

 今の彼女にとって最も許し難い存在とは、レイアの説得に失敗し、やむを得ず気絶させた犯人(役立たず)──即ち、自分自身だからである。

 

「そして……私には、犯人らしき存在に心当たりがあります。レイア様の舞台を台無しにしようと躍起になっている、裏切り者──すなわち、【黒幕】です。」

 

「黒幕……!?」

 

「私たちの中に裏切り者が!? らしくなってきましたね!」

 

「ちょちょちょ、ちょっとお待ちなさい! あなた何でそんなこと知ってやがるんですの!? 流石に怪しいですわよ!?」

 

「黒幕、ね。そんな人物都合良くいるのかしら♡」

 

「あてぃしらの中にそんなヤツホントにいんのかよ〜……!?」

 

 疑いの目を向けられれば、仕方ないといった様子で説明を始める。

 

「輝かしき舞台に泥を塗る訳にもいかず黙っておりましたが……レイア様が襲撃に遭った以上、仕方ありません。」

 

 そう言ってリオナが取り出したのは、1本の針だった。

 

「リオナちゃん、これって……!?」

 

「針、ですわね……?」

 

「ええ。食事会の際、食べ物に仕込まれていたものです。恐らく、黒幕の仕業なのではないかと……。」

 

「ええっ……!? そ、そうなんですか……!?」

 

「えっ!? そんなことした覚えないんですがね……? 我々のせいにされましても……。」

 

 メルルが狼狽する。少女たちの中に黒幕がいて、そんな存在が犯人であるならば、ゴクチョーを見据えて驚くのも無理はないだろう──否。

 

 実際には、この針は宝生マーゴが戯れに仕込んだものである。黒幕であるメルルだが、そんなものは知らない。仕込んだ覚えもない。ゴクチョーの独断かと思いそれとなく疑ってみれば知らぬ存ぜぬの様子。

 

 なぜか知らない罪状を勝手に増やされ、なぜか黒幕の存在を疑われている。

 黒幕とはいえ、あんまりな冤罪にしてもらい事故であった。

 

「もしかして……あの時のってそれ?」

 

「あ、あれそれって何の話だっての! ちゃんと説明しろって!」

 

「う、うん……リオナちゃんがね、ご飯食べてた時ブルって震えた時あったんだ。それでね、なんでか分からないけど、嘘ついてるなって……。アンアンちゃんとナノカちゃんも見たよね……?」

 

「そういえば……そんなこともあったわね。」

 

「まさか……あの時口を怪我していたのか?」

 

「ええ。すぐ魔法で除去しましたので、大事には至っていませんが。」

 

「リオナさんも後で治しますからね……。」

 

「マジ……? じゃあ…………。」

 

 ココが小声で呟いた言葉は、誰にも拾われることはなかった。

 同情や理解を得たところでリオナが畳みかける。

 

「そして、沢渡さん。恐れながら、アリバイの問題を考えた時、挙げる相手は城ケ崎さんだけでは不十分かと。」

 

「えっ!? リ、リリリリオっち……とか、言わねーよな……?」

 

「言いませんよ? まあ、論理的には疑ってくださる方が安心できますが。私が挙げる対象は──看守です。」

 

 誠心で悪辣な一手を打つ。

 

「確かに! アリバイがないのは看守さんも同じですね!」

 

「アリサさんを追いかけようとした時の速度なら、多分できますわ……!」

 

 何人もの少女がそれに同意する。

 まだ、殺人事件自体は起きていない。視野を広げ、挙げるべき犯人候補が不十分であると指摘する……という大義名分で、無理矢理前提を覆す。囚人の少女ではなく看守が犯人だ、という結論を推す。推すことができてしまう。

 

 なぜならこの中の大半は、各々の理由や黒幕云々はともかくとして、心のどこかで殺人鬼の魔女なんているわけがない(いて欲しくない)と思っているのだから。

 

「…………本当に、黒幕が仕込んだ物なのね?」

 

「恐らくは。」

 

 マーゴが問いかけるが、はぐらかされる。

 

 彼女の内心も穏やかではなかった。針の犯人は間違いなく自分であるため、黒幕の証拠にはなり得ない。しかし、訂正したところで自分が黒幕であると言っているようなもの。

 やっていない【蓮見レイア襲撃事件】すらも自分が犯人にされかねない。

 

(まずいわね……それとも……最悪、これも計画の内、ということ……?)

 

 レイア襲撃の件だけではない。

 中高生辺りの女子には、否、そこに限らずとも、暗黙のヒエラルキーやらカーストやらが存在する……と言ってもまあ、比較的人数の少ない牢屋敷ではその限りではない。あったとしても、エマとレイアのように今後の方針で分かれる程度だろう。

 

 しかし、全員が団結すれば話は別。流石に上下関係は生まれないにせよ、その中での発言力には差が生じるようになる。

 

 独立独歩の立ち位置ならば、尚更。いつ殺されても殺人犯として糾弾されても文句は言えない。非協力的に見える上にアリバイが脆弱になりやすく、殺人鬼の魔女にとっても身代わりに適しているからだ。

 

 つまるところリオナは、被害者のレイアと仕込まれた針を旗印に信頼を得て、()()()()()()()()()()()()団結する気なのだ。そうなれば、自然と疑念を向けることは少なくなる。というより、向ける側がアウェーになりやすくなる。

 

 そうなった時、浮き位置は誰か? 最初に殺しやすいのは誰か?

 

 そして、もしもリオナが針の犯人がマーゴだと知っていた場合、今生きていて都合が悪いのは、誰か?

 

(……最初に殺される可能性が高いのは、私……!!)

 

 殺意の邪推も、その推測に至る思考も通常の環境ではありえない。しかしここは牢屋敷で、彼女は魔女候補。

 僅かな可能性が、死への恐怖が、魔女因子に侵された身体と共振し、少女の脆い心を揺さぶる。

 

「宝生さんや黒部さんを始め既に話した方もいらっしゃいますが、改めて。恐らく【黒幕】の目的は我々の魔女化。だとすれば、我々囚人の精神に負荷をかける必要があります。」

 

 淡々とリオナが説明を続け、少女たちがそれに頷く。完全に空気が彼女のものとなっていた。そしてこの状況下で、マーゴすらも味方側に引き込もうとしている。

 

 マーゴからすれば、それはまるで、警戒心を強めたことすらも見透かしていて、全てが手玉に取られているようで。

 

(何がしたいの……!? 本当に平穏な生活がしたいだけ? 彼女は一体……!?)

 

 意味が分からない。ここまで来たのなら犯人として自分を糾弾すれば磐石なはずだ。なのに、そうしない。

 詐欺師として生きてきた頃の直感が、そして魔女因子が、【湯浅リオナは危険だ】とアラートを鳴らし続ける。具体的な何かはまだ判断がつかないものの、とにかく何らかの異質さが垣間見えるのだ。

 

(…………針の事件を手打ちにしてあげたはずが、逆効果だったでしょうか……? 思っていたより他人を信じない質のようですね……まあ、警戒して正解ではあります。)

 

「我々囚人一同、貴方達の奸計程度乗り越え、この牢屋敷生活を生き延びてみせましょう。」

 

「え、ええ……? この件我々はさっぱりなのですが……? 表明ならご勝手にどうぞ……あの、そろそろ離してくださると……。」

 

「おっと、失礼致しました。」

 

 敵対の視線を鬱陶しく感じたのか、とっとと飛び去ろうとする。

 

「さて……今後の話でも致しましょ──」

 

 リオナが今後の話を始めようとした途端、破裂音が鳴り響く。

 

 ゴクチョーが、黒部ナノカによって撃ち落とされていた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 はい。順当にユリちゃんのヒントに従った結果、マーゴちゃんとメルルちゃんがお労しいことになってます。

 

 可哀想なマーゴとメルル……!!ひとえにてめェらがロクでもないことしてるせいだが……

 

 しかし、原作ではヒロちゃんがすぐ死んだり、マーゴ自身が第一犯人としてすぐ退場したりと、マーゴにとって脅威になったり対立するような相手があんまりいなかったんですよね。強いて言えば、シンプルに殺しに来てる黒幕一味と魔女化ココたんヒロちゃんぐらい。周りが対立してる暇なかったとも言うけれども。

 

 実はこれには明確な理由があるんですが……それはそれとして。

 

 生殺与奪的にも騙し合い的にもメチャクチャヤバい相手がいるからと内心ビビり散らかしているマーゴちゃん……いやーメチャクチャ可愛いです。ちなみに投稿者は箱推しですが、強いて言うならココとマーゴとナノカが好きだったりします(隙自語)

 

 作中屈指の頭脳派で掴みどころのない、愛を知っている(知らない)ハイスペックガール。その本質は、人並みに何かを怖がって、人並みに愛し合いたかった、そんな普通の女の子だったはずのDV被害者。あとエッチでヘタレ。

 

 そして地味にエマへの矢印がクソデカき者……

 

 メルル殺害時、本人を操作しても真意が分からなかったのですが……マーゴ自身も自分の真意が分からず、魔女因子で増幅された殺意任せなせいで殺した結果しか残らなかった……つまり、愛ゆえに殺したのも、黒幕を殺すべきと考えたのも、どちらも本音という説が有力だったり有力じゃなかったり。

 そいつ黒幕だぞとかココたんに言われたり、解読中に黒幕がフツーにボロ出したりした時の動揺は中々に芸術的です。

 

 トラウマ絡みで無自覚に【こういうキャラにならなきゃ】とか思いがちな辺り、ある意味で精神構造はシェリーとかハンナに近い……のかも?

 

 しっかし、愛だと嘘をついたナニカに縋らないと正気でいられないわ、メルルの献身に向き合えなかった(を殺せなかった)かもしれないわ、やっぱりとんでもない尊厳破壊を施されてますね。人間の屑がこの野郎……(DV男への憤怒)

 

 ……脱線したのでほんへに戻ります。ゴクチョーが定時帰りしようとしたらなのちゃんの神エイムの餌食になったとこですね。ということは……

 

「このデスゲームをいつまで続けるつもり? 黒幕……佐伯ミリア。」

 

「──えっ!? おじさん!?」

 

「ミリアちゃんが、黒幕……!?」

 

 “黒部さんが佐伯さんに銃を向ける……不味い不味い不味い! いくら何でも早合点が過ぎる! ”

 

 はい。なのちゃんの殺してやるぞ天の助イベントです。実はこれ、ほとんど撃たないしほとんど当たりません。ちょっと反論されたり庇ったりされると、撃つ前に妨害が入るかガバエイムになります。

 

「黒部さん、何を!?」

 

「湯浅リオナにはもう話したけれど……私の魔法は、【幻視】。その人自身や想いの詰まった物に触れると、対象の過去や未来が映像として視えることがある。この銃も、かつてここに囚われた人が魔法で制作し、隠していたのを視て回収したの。装填数は6発、1日1発自動で弾が回復する魔法の銃よ。」

 

「……確かに、それなら辻褄は合うわね。そんな凶器、流石にアンフェアだと思っていたのよ。」

 

「となると、ナノカさんはここに来る前から牢屋敷のことを?」

 

「ええ。だから、黒幕がいることも知っていた……ただ、私の魔法は完璧じゃない。触れたら絶対に視えるような万能なものではないわ。だから、囚人に混ざって私たちが魔女になるのを見て楽しんでいる外道──黒幕を探していた。」

 

「じゃあなんだ……? 佐伯が黒幕だって証拠が視えたってのかよ……?」

 

「私は佐伯ミリアに……いや、そこで彼女のフリをしている悪魔に触れた時、偶然視たの。【本来の佐伯ミリア】に詰め寄って、【入れ替わり】の魔法を使わせて……彼女の肉体を奪い取った瞬間を。」

 

「入れ替わりの魔法って、そ、そんな……マジですの?」

 

「キモすぎてドン引きなんだけど。」

 

「え、あ……違っ、違うんだよ……!? おじさんは、本物の佐伯ミリアで……!?」

 

 “くっ、どう見ても怪し過ぎる……! 全員ドン引きだ……! だが黒幕には見えない、けれど弁護しようにも説得力が……説得力……不味い! ただの不審者が紛れ込んでいたら、私の論理にまで説得力が無くなる……!”

 

 “針の犯人が、黒幕ではない誰かである可能性が生まれてしまう……!”

 

 ひっでえ言われようで笑っちゃうんスよね。でも戻ってきた自覚はありながらおじさんロールプレイしないとトラウマが再発するのはメチャクチャ可哀想です……エッチな自撮りしたことある一人称おじさんの見た目ピチピチギャル(ネットミームに詳しい)は性癖展開し過ぎじゃないですかねA〇a〇ia大先生?

 

 それはそれとして、ユリちゃんが珍しく大慌てです。黒幕が犯人の方向に持っていこうとしたらなのちゃんが先に黒幕(違う)にキレました……というか、なんかなのちゃん原作よりメチャクチャキレてない?なんで……?

 

「あなたが黒幕なんでしょう? ここで唯一大人の、あなたが……!」

 

「だから違うって! これには……その、複雑な事情があって……!」

 

「看守をけしかけて、私のリボンまで使って、蓮見レイアを襲撃しておいて……!!」

 

 …………あっユリちゃんのせいじゃん!リボンを目隠しにしたり黒幕が看守に命令したとか言ったりしたからじゃーん!役満じゃーん!

 

 アカン!マジで躊躇せずに撃つパターンだこれ!こうなったら仕方ありません。【佐伯さんを庇う】ヒントの通りおじさんを庇います。

 

 “くっ、私の撒いた火種か……! ここで殺人を起こすわけにはいかない、責任は取らなければ……!”

 

「この茶番を終わらせるために、あなたには死んでもらう……!!」

 

 “身体に、ぞわりと悪寒が走る……。今はそんなことどうでもいい! 佐伯さんを弁護しなければ……!!”

 

「お待ちください!」

 

「っ……!? 湯浅、リオナ……!?」

 

「リオナちゃん……! そ、そうだよ! いきなり殺そうとするなんて……!」

 

「退きなさいっ! 私たちには、時間がない!」

 

「お断りします、中身の差異と黒幕であるかはイコールではない! 無関係かもしれない相手まで殺すのは早合点が過ぎます!」

 

 “彼女の目的は復讐か……! 時間がないとは、魔女因子のことか? ならば尚更形振り構わない可能性がある。ここはブラフを使ってでも圧をかけ、誤射の恐怖を煽る……!”

 

「貴女の目的が黒幕への復讐だとしても、彼女も被害者の可能性がある限り、看過はできない!」

 

「どうして……どうして退かないの……!? どうして庇うのよ……!? 自分も大事にしなさいって、私言ったじゃない!!」

 

「貴女が! お姉さんと同じ被害者かもしれない相手を! 殺してしまうかもしれないからでしょう!?」

 

「…………何故、あなたがそれを……!?」

 

 “明らかに動揺している。姉を失った彼女なら、被害者の痛みは分かるはずだ。魔女化でもしなければ、無差別に撃つような真似はしないだろう……。”

 

「やはり、でしたか……。幻視の魔法、牢屋敷の知識、そして、復讐という動機。考えられるのは……姉のような存在がこの牢屋敷の犠牲になった、くらいです。」

 

 推理力が高すぎる。というか推理できたとはいえ、ヤマカンを張る速度も度胸もヤバいんすよね。強いって意味でステータス詐欺なのはなかなか珍しいです。ホントに一般囚人メンタルか……?実はなんか厄ネタあったりしない……?

 

「私は……もう誰も死んで欲しくないと同時に、人殺しにもなって欲しくない。無力な私に願えるのは、それだけしかないのです。」

 

「………………っ」

 

 “よし、ひとまず銃は下ろしてくれた……。”

 

 ……レイアが殺人鬼になりかけただけに説得力ありますね。自分のガバを自分で何とかしようとしている +671点

 お、ここで新しいゴクチョーがやって来て、なのちゃんが外に逃げ出しました。残念だったな、トリックだよ。ゴクチョーもなのちゃんを追っかけてどっか行きました……まだ就寝時間は先ですね。

 

「ねえ、みんな!」

 

 “桜羽さんが全員を呼ぶ。”

 

「やっぱりボクは、ここを脱獄するしかないと思うんだ。ここにいたって、救いなんかないんだよ。」

 

 はい。エマっちの脱獄提案イベントが始まりました。基本的にはマーゴが加入しますが、今回はどうなるんでしょう?ユリちゃんのおかげでバチクソに警戒されてますが……

 

「そうかもしれないけれど、規則を破れば懲罰房行きよ?」

 

『問題行動を起こすべきではないと思う』

 

「……邪魔する気はねえ。けど、ウチはどうなっても知らねえからな。」

 

「経験者は語る、ってヤツ? まあだよね。あてぃしだってこんなとこ出たいけどさ……。最悪、捕まるどころかぶっ殺されんじゃん。」

 

「アリサちゃん、ヘトヘトだったもんね。のあも、疑われたままだったら捕まっちゃってたのかな……。」

 

 “否定的な意見が多い。紫藤さんも去っていってしまった……無理もない、丸2日間飲まず食わずを経験したばかりだ。レイア様は大人しく生活することを重視していたが、私は……。”

 

「その通りです……と、レイア様の従者である身としては言いたいところですが。どうやら、悠長なことは言っていられないようですね。」

 

「リオナちゃん、手伝ってくれるの!?」

 

「ええ……元々ここを調べていたのは脱獄のためでもありましたので。レイア様に相応しい舞台は、断じてここではない。」

 

「これは頼もしいですわね……! どっかのゴリラ女より探偵してるリオナさんなら百人力ですわ!」

 

「それ私のこと言ってます?」

 

「あなた以外に誰がいるんですのこのゴリラ女。」

 

「酷くないですかー? ぐすん。」

 

 そういやなのちゃんとアリサに筋肉式解決法しかけてるんでしたねシェリーちゃん……なんかやっぱり原作以上にシェリハンが仲良くなるスピード早くない??ノア殺害(未遂)が前倒しになったから……じゃないですね絶対。エマちゃんを庇った時に何らかのバタフライエフェクトが起きてますねクォレハ……

 

「エマちゃんは偉いわね。私はとても、みんなを信じることなんてできないわ。」

 

「マーゴちゃん……でも、ボクたちにはそれしか……!」

 

「心配しないで、出るために協力し合うことには賛成よ。その方が合理的よね。」

 

「それじゃあ……!」

 

「ええ。協力させて頂戴♡」

 

「そ、それならあてぃしも乗らせてもらおっかな〜? 」

 

「すぐに死んじゃうのも怖いしなぁ……うん、やっぱりのあも手伝うね。」

 

 “思ったより賛同が得られている……少々複雑な気分だが、まあ利害の一致が理由だろう……先程から、夏目さんの表情が優れない。というか、先程よりも苦しそうだ。疲れているのだろうか?”

 

「夏目さん、どうか致しましたか?」

 

「…………何でもない。」

 

 “……そうか。レイア様は、頻繁に私の見舞いに来ていたらしい。夏目さんも城ケ崎さんの件で医務室にいた。となれば、この2人……いや、氷上さんもか。必然的に交流が多くなる。夏目さんはかなりのショックを受けているはずだ。”

 

 うーむ惜しい。と言ってもこんな死と隣り合わせの環境がいいって考えてるの、多分頭が良ければ良いほど想像つかないんじゃないでしょうか。魔法や積極的なコミュなしで、殺人前にアンアンの内心を察した671ちゃん、私がプレイした中だと2人しかいないんですよね。

 そもそもアンアンの内心を的中できるような境遇になること自体がそうそうないので……

 

「て、てかさ……ここで相談していいん……? いるかもしれねーじゃん、黒幕……。」

 

「問題ないでしょう、黒幕からすれば分かっていても止められはしませんから。」

 

「それってどういうこと?」

 

「我々囚人が密告して得がない以上、運営側に流すのは黒幕のみ。となれば、密告が分かった時点で黒幕の存在を公に認めることになります。逆に尻尾を掴まれたり、最悪殺されでもしたら元も子もない。」

 

「確かに、我々に紛れてるのなら殺されるリスクもありますよね。」

 

 “ただ、私の予想が正しければ、黒幕は恐らくそのリスクを踏み倒せる可能性があるが……脱獄計画の参加者ならしばらく単独行動はできないはずだ。せいぜい歯噛みしていてもらおう。”

 

 ……誰のこと言ってるんでしょうね、これ(すっとぼけ)

 

「あの……お、おじさんは、やっぱり邪魔だよね……。」

 

「え? ボクは、ミリアちゃんにも協力してほしいって思ってるけど……。」

 

「そうですね。今のところ怪しくはありませんし、むしろ協力して下さった方が皆様も見張りやすいのでは?」

 

「確かに! 黒幕でも人手にはなりますからね!」

 

「あ、ありがとう……っ」

 

 “黒部さんを説得したり今後のことを考えている内に、思考がまとまってきた。黒部さんの証言が正しいなら、やはり佐伯さんが黒幕の可能性は大幅に下がる。それにアレで黒幕だとするなら……あらゆる点が杜撰過ぎる。”

 

 もしかして何か凶悪な入れ替わりの使い道思いついてたりするタイプ?……いやつってもどこぞの牛乳とかメロンパンがやってるのぐらいいですかね?

 

 さて、全員ストレスがヤバめですし解散の空気ですね。明日の朝相談すると決めて各自医務室を出ていってますが、【就寝時間までレイア様を見守る】というヒントが出てるので従います。ホントは探索した方がいいのですが、ヒントが出たからにはギリギリまで見守ってあげましょう……反対側のベッドからアンアンがちょっかいをかけてきていますね。

 

 “夏目さんに服を引っ張られる。心配そうな顔をしている……やはり怖いのだろうか? 手でも握ってあげよう。”

 

 脱獄したくないし怖かったりでかまって欲しいモードに入ってますね。座り直して手を握ったら少しホッとしたようです。

 

「……リオナ。」

 

「どうか、致しましたか?」

 

「………………何でもない。」

 

 “……またはぐらかされてしまった。仕方ない、話したい時にでも話してもらおう。”

 

 リオアンの熟成が始まりました。就寝時間手前までこのままだったので倍速します。お、メルちゃんに口の中を治してもらえました。

 

「ありがとうございます。レイア様を、どうかよろしくお願い致します。」

 

「は、はい! もちろんです……!」

 

 “貴女なら、ちゃんと治してくれると信じていますよ。”

 

 

 “もし貴女が黒幕だったとしても、魔女化しそうな相手が死ぬのはできるだけ避けたいでしょう?”

 

 

 正解(エサクタ)

 ねーっなんなのこのユリちゃん。水精の間の隠し階段に黒幕の正体にまで勘づき始めてるとかあーもう終わりだ猫の屋敷。

 

 房に戻ってきて……ん?

 

「リオっち!」

 

 房に入ろうとしたら、ココたんに呼び止められました。なんか用でもあるんですかね。

 

「あ、あてぃし、リオっちのこと、すげーって思ってっから! 仲間だと思ってっから! それじゃ!」

 

 妙なこと言い残して去っていきましたね……もしかしてリオっち、疑われてる〜?

 まあ冷静に考えるとゴリ押しを超えたゴリ押しをしてるのでバチクソに怪しいのですが……まだみんな裁判脳になってませんし、あの感じだと被害者フィルターがかかってたりナノカの暴走を止めたりで味方寄りには見えてるはずなんですよね。エマっち達からは好感触でしたし。

 

 おや?また誰かやって来ました……おじさんですね。何か言いたそうです、ちょっとだけでも聞いてあげましょう。

 

「あ、あのさ! さっきはありがとう……おじさんのこと、庇ってくれて……。」

 

「いえ、佐伯さんは怪しくないと思っていたので。先程の黒部さんの証言で、むしろ貴方が黒幕である確率は下がりましたから。」

 

「ええっ……!? わ、我ながらやっぱり怪しいと思うんだけど……。そうだ! 明日の相談が終わったら、リオナちゃんと一緒にゴクチョーに頼みたいことがあって……く、黒幕だからじゃないよ!? 本当はあの時聞ければ良かったんだけど、腰抜かしちゃってさ……。」

 

「承知しました。頼みごと、と言いますと?」

 

「その……おじさん、こんな感じだろう? だからゴクチョーに頼んで、リオナちゃんと房を代われないかお願いしようと思って。」

 

 “…………? 最後の方が聞き取れなかった。”

 

「…………今、何と?」

 

 

 

「えっと、おじさんがレイアちゃんと同室なの、良くないだろう? こうすれば、リオナちゃんはレイアちゃんと一緒の房で、おじさんは1人になれるから、いいんじゃないかな〜って…………。」

 

 

 

 

 

 “…………………………?????”

 

 

 

 

 

 ……急な役得展開でフリーズしてますね、これ。

 

 リオっちの時が止まったところで今回はここまで! ご視聴ありがとうございました!

 

 

 





 全裁判含めたプロットを完成させるよりもキャラに会話させる方が難しかったので失踪します。
 毎日投稿どころか毎週投稿もキツすぎるヤンケ……

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