コードギアス 戦場のライル B2   作:meitoken

60 / 80
ちょっと、銀河英雄伝説っぽい場面を入れます。


BERSERK-54『新たな世界』

ライル達は会議室でゼロの動きを分析していた。ゼロが中華連邦とE.U.をまとめ上げて造り上げた超合集国。対ブリタニア連合国家とも言うべきだろう。

 

『ブラック・リベリオン』までの三国の国力比を…ブリタニアを40、E.U.を35、中華連邦を25とする。ここまでなら、ブリタニアに両国を相手取る力はまだなかった。

 

だが、ブリタニアは『ブラック・リベリオン』の後に『タレイランの翼』の決起と『ユーロ・ブリタニア』の内紛、中華連邦は『紅巾党の乱』、E.U.は『方舟の船団』の事件に乗じた少数派のクーデターが発生した。

 

これらと現在までの情勢を踏まえた結果、ブリタニアが50、中華連邦は30、E.U.は20となった。

 

「単純な数字としてはこれが妥当でしょうね。」

 

フェリクスが頷き、優衣が確認する。

 

「ブリタニアは主義者の叛乱と、『ユーロ・ブリタニア』の弱体化、この前みたいな連中のせいで増えたと言っても、内情は苦しいわよね?」

 

痛いところを突かれ、ブリタニア人の将校達は何も言えなくなる。実際に地方での正規軍の略奪はまだ発生している。それどころか、今のゼロの動きを言い訳に責任逃れまでする始末だ。実情は50どころか40にも満たない。

 

中華連邦は他と比べて規模が小さかった上に、元々親ブリタニアの立場を取っていたためにさほど国力に衰えはない。

 

E.U.は元々『ユーロ・ブリタニア』相手でもまともに戦争をやろうとせず、『方舟の船団』で政府が市民の信用を失ったところへブリタニア本国が力を入れてきた。慌てて防戦したところでイレヴンや一部の外人部隊に任せっきりの正規軍が防げるはずがなく、今までのツケが回ってきた。こちらはこちらで悲惨だ。

 

「この前のように女の子を皇族に献上してご機嫌取ることしかしないんだもの。当然の結果ね。」

 

涼子の辛口な評価に全員が頷き、ライルがパネルを操作する。

 

「そこへ、ゼロが中華連邦のクーデター派と手を組んで中華連邦を掌握、そこへE.U.を脱退した国がここに合流した結果……」

 

ブリタニアが50、超合集国が45、E.U.が5だ。

 

「もう、E.U.は終わりだな。」

 

ライルは最悪の事態を考え、山本秋水政務官に連絡を繋いだ。

 

 

 

蓬莱島から全世界へ向けて、新たな連合国家……超合集国建国の条約調印式の放送が行われようとしている。

 

国力はゼロを指導者とする合衆国日本をはじめ、ブリタニア領土となった国の亡命政権。そしてクーデターを通じて解体された中華連邦が丸ごと加盟する。更に、イタリアとポーランドを始めとした残存のE.U.加盟国も殆どが脱退し、残りの加盟国はイギリスやドイツ、一部のアフリカ諸国。E.U.は完全に力を失うこととなった。

 

式典が放送され、日本を始めとする47か国全てが合集国憲章の批准を終えた。

 

ルーカスは流石に今回はブリッジにいるようにとマクスタインらから進言があり、ブリッジにいる。ただし、女達を踊り子の衣装で侍らせているが。

 

「はぁ、身の程知らずにもほどがあるぜ。」

 

「全くですな。」

 

手下の将軍はルーカスの言葉を肯定し、ギースとエイゼルも全く同意見であるが、マクスタインやクルークハルトといった軍人達は分析をしていた。

 

「将軍、連合国家構想はやはり予想通りでしょうか?」

 

「ああ、しかし問題がある。」

 

 

 

「国ごとに編成された軍隊ということは足並みをそろえることが困難であるということです。」

 

ウィンスレットの分析にエルシリアはうなる。

 

「確かに、国力を確保するだけならE.U.と中華連邦を味方にすることで満たせる。」

 

しかし、『黒の騎士団』は元々ゼロのワンマンチームに等しい素人集団。ゼロ本人のカリスマ性と作戦立案、紅月カレンや藤堂鏡志朗といった有能な人材でその基礎能力の低さを補っていたのだ。

 

それにE.U.と中華連邦の正規軍が加わったところで、只でさえモラルの低いE.U.兵士とやる気だけは一人前と言っていい『黒の騎士団』の素人。考えただけで最悪の展開だ。ゼロや藤堂がいたところで足並みをそろえられるとは思えない。

 

「じゃあ、どうするんです?E.U.だってスペインが陥落するところでもフランス軍はまともに戦わなかったんですよ?」

 

セラフィナの言う通り、そんな連中が日本のために頑張る等とは到底思えない。

 

 

 

「ただでさえ素人の寄せ集めだった組織と正規軍、どうやって纏め上げるのかしら?」

 

「いや、一つ手がある。もっとも単純な手がな。」

 

木宮の分析に対し、シルヴィオはおおよその見当がついていた。連携不足の解消を図る最も効果的な手段を。

 

 

 

初代議長に就任した合衆国日本代表の皇神楽耶が条文を告げた。

 

〈最後に合集国憲章第十七条、合集国憲章を批准した国家は固有の軍事力を永久に放棄する。〉

 

「何!?」

 

ライルはその発表に愕然とした。そんなことをしたら、国防体勢が立ち行かなくなるし『黒の騎士団』の立場も……いや、待てよ。そういうことか。

 

〈その上で各合衆国の安全保障につきましては、どの国家にも属さない戦闘集団『黒の騎士団』と契約します。〉

 

〈契約受諾した。我ら『黒の騎士団』は超合集国より資金や人員を提供してもらう。その代わり、我らは全ての合衆国を守る盾となり外敵を征する剣となろう。〉

 

今、ライルが察した通りだ。

 

「軍事力を放棄するって、こういう意味があったんですね。」

 

有紗の質問に美水が答える。

 

「ええ、これならゼロや星刻様、E.U.のバルディーニ将軍といった優秀な人材の元で充分な戦闘行動がとれます。それに、これで父が動きにくい問題も解決しました。後方に回せば、父の介入も防げます。」

 

自分の父親のことを、とも思うが実際これなら高山将軍も合衆国中華からの人員提供という形で参加できるし、美水を閑職に回せば向こうへの人質の意味がなさなくなる。もっとも、ゼロにとってはそれはおまけだろう。

 

〈それぞれの国が武力を持つのは騒乱の元。超合集国では最高評議会の議決によってのみ軍事力を行使します。〉

 

中華連邦が解体された合衆国中華の代表の天子が文面を読み上げ、軍事力行使も最高評議会に委ねられる形となった。これにより、大宦官のような私兵集団の運用への防止策も兼ねるのだろう。

 

急ごしらえの国家ではあっても、よく練り上げられている。

 

「あの、これってつまりブリタニアは『黒の騎士団』をテロリストとして裁けなくなったってことですよね?」

 

優衣の質問にゲイリーがうなずいた。

 

「そうだ、ここまでされてはもはや我々も『黒の騎士団』を国際的な傭兵公社ないし軍隊として扱わざるを得なくなり、団員もテロリストではなく国際法に基づいた捕虜として扱う必要が出てくる。」

 

「国際的な立場を確立することで、今までのような手をこちらが打てなくするということですね。」

 

リーザも納得し、モニターでは式典は続く。

 

〈それでは私から最初の動議を。我が合衆国日本の国土が他国に蹂躙され、不当な占領を受け続けています。『黒の騎士団』の派遣を要請したいと考えますが、賛成の方はご起立を。〉

 

神楽耶の呼びかけに、各国の代表は一斉に立ち上がった。当然だろう。母体組織は日本解放が目的、その上で各エリアの解放も目指す必要になる。

 

〈賛成多数。よって、超合集国決議第一號として『黒の騎士団』に日本解放を要請します。〉

 

 

 

「良いでしょう、超合集国決議第一號……進軍目標は、日本!」

 

池田はフランスの亡命政権派として参戦していた。

 

「こんな形で日本独立のための戦いを本格的に行うとは。」

 

同じく、隣にいる海棠は肩を叩く。

 

「まあ、国の土を踏めずに死んだ連中のためにもやらないとな。」

 

「ええ……土田さんのためにも。」

 

「ここまで、来たのね。」

 

土田が命を助けた橋本は燃えており、セーラは感慨深い表情をしていた。海棠の部下や子供達も同様だ。

 

「池田、ここまで来たら戦うのみだな。」

 

「絶対に勝ちましょう。」

 

側近二人の呼びかけに池田もうなずいた。蓬莱島の日本人達も歓声を上げる中……

 

 

 

〈ゼロよ。〉

 

「皇帝陛下!?」

 

シルヴィオは思わず立ち上がった。何故、行方不明のはずではなかったのか!?

 

 

 

エリア11の政庁でもこの様子は映されていた。

 

「こ、皇帝陛下が…!」

 

「お戻りになられた?」

 

スザクと『ナイトオブテン』ルキアーノ・ブラッドリーが困惑する中、シュナイゼルは不快感をあらわにしていた。

 

「偽りの劇場を気取られますか、父上!」

 

 

 

「なんで、今まで一体どこに!?」

 

セラフィナが言うように、まるでこうなることが分かっていたかのように突然現れた。世界の構図が変わったというこの状況さえ、まるでゲームのボードを眺めているような。

 

エルシリアも疑念と困惑を禁じえない。

 

 

 

「まさか、最初からこの状況を逆手に取るためにわざと?」

 

ライルは父の動向にかつてない不信感を抱いた。あの後、自分に『インペリアル・セプター』を持たせようとしたことも。そしてレイシェフたちが自分の側にいることも………

 

この男は、一体なにを見ているんだ?

 

 

〈ゼロよ、それでわしを出し抜いたつもりか?〉

 

モニターにはあのブリタニア皇帝シャルルの威圧的な姿が映され、浅海は圧倒されてしまった。

 

〈だが、悪くない。三極の一つE.U.は既に死に体。つまり貴様の作ったこざかしい憲章が世界をブリタニアとそうでないものに色分けする。〉

 

そう、浅海もそれは分かる。既にE.U.はごくわずかな加盟国を残して殆どが本国と『ユーロ・ブリタニア』の占領下、他も超合集国に加盟した。もう、E.U.はブリタニアの敵ではない。

 

〈単純、それ故に明快。畢竟、この戦いを制した側が世界を手に入れるということ。良いだろう、ゼロ。挑んでくるがよい。全てを得るか、全てを喪うか。戦いとは元来そういうものだ…………オール・ハイル・ブリタァーーニア!!〉

 

 

 

「オール・ハイル・ブリタニア!」

 

「オール・ハイル・ブリタニア!」

 

兵士達が皇帝に続き、叫ぶがライルはそんな気にならない。

 

シャルル・ジ・ブリタニア……奴は一体。いきなり戻ってきたかと思えば!!

 

確かに、これで超合集国に攻め込むための口実作りはできた。事実上の宣戦布告だからだ。しかし、あの男は戦場には来ない。直観的にライルは確信していた。

 

 

 

「日本万歳!」

 

「日本万歳!」

 

藤堂に続き、団員達は叫ぶ。デルクはその姿は当然と思いながら、浅海の様子に気づいた。

 

「どうした?お前にとっては念願の日本解放だろう?」

 

「あ…そうなんですけど。勝ったら、租界のブリタニア人をどうするのかなって?藤堂さんやゼロは処刑する気はないだろうけど。」

 

なるほど……確かに、起こりうる事態だ。

 

「本土に攻め込んで、勝った時のための牽制がしたいのか?」

 

「……皮算用だけど。」

 

デルクは部下の頭をやさしくなでた。

 

「なら、まずは上陸作戦から始まる。俺達が上陸したところだけでも、そういうことが起こらないようにする。それからどうだ?」

 

「…はい。」

 

 

 

久保カイトは燃えていた。ついに来た。今ライルはエリア11にいる。ならば、あの総督もライルも殺せば日本人達は皆目が覚める。そう、全てが元に戻る!!有紗も俺の元へ戻ってくる!!

 

「そうだ、俺は正義の味方だ。」

 

 

 

行村は野望の火をたぎらせていた。

 

ついに、ついにこの行村鷹一が世界に君臨する時が来た。日本奪還の功績をもって、『黒の騎士団』を掌握してブリタニア本国へ攻め込む。そして、そこの者どもを皆殺しにして私が世界を救う。

 

そののち、私が世界を統べる。そう、この私は世界を統べるべくして生まれた男なのだ!!

 

解放の暁には、今捕虜となっているあのエースの女やライルの妃にされた女達を我が妃にして、我が子を産む栄誉を与えよう。ゼロやライルなどよりも私にこそ、あれほどの美女は相応しい。フランスのクラリス・ドゥ・ピエルス、オランダの美奈川浅海もこの私の物になるべくしてあるのだ。

 

 

 

世界はついに二分された。もう止めることはできない。

 

すぐさまエリア11に集結した皇族、『ラウンズ』はキュウシュウ、チュウゴク、ホクリクに軍を展開して迎撃態勢を整えていた。

 

その合間を縫って、ライルはバルテリンク家を訪問した。

 

「殿下、いらっしゃい。」

 

リュウタが体当たりをして、ライルはそれを抱きとめた。

 

「久しぶりだね、リュウタ。ゆっくり遊びたいけど…今日は旦那様も連れてきているんだ。」

 

バルテリンク卿が後ろからリュウタの肩に手を置く。

 

「リュウタ、ハコネの温泉街へユリアナや屋敷の人達と一緒に行きなさい。」

 

「え?」

 

「殿下が総督に掛け合ってくださったのだ。きっと、『黒の騎士団』がトウキョウに攻めてくるから離れるんだ。」

 

リュウタの顔がこわばった。

 

「ゼロが、来るの?」

 

「ああ、私も追い払うために戦うけど…念のためにね。分かるか?」

 

「……うん。」

 

ライルはE.U.で買ったジュースの詰め合わせとクッキーを手渡し、頭をなでる。

 

「本当は君やユリアナと一緒にいただきたかったけど、屋敷の人達といただきなさい。」

 

「……しんじゃうの?」

 

ライルは何も言わず、リュウタを抱きしめた。

 

「心配しないで、簡単にはやられないから。今は、ユリアナの側にいてあげなさい。」

 

「…はい。」

 

そして、ライルはバルテリンク婦人に小切手を渡した。

 

「万が一のための非常用資金です。今のうちに。」

 

「こんなに?」

 

「気にしないで……愚かな母のポケットマネーですから。」

 

 

 

カレンの元にライルの部下の一人、川村雛が面会に来ていた。

 

「あんたもライルの名誉騎士団の一人みたいね。どんな理由で名誉ブリタニア人に?」

 

「至極単純。生活費よ……」

 

生活費……わかりやすい動機だが……

 

「日本の立場をよくしようとか、そんな風に考えないの?」

 

あのスザクだって、ラウンズという立場から日本をよくしようとしているのが分かる。だが、彼女はそれですらないのか?

 

「なんで、他の連中のためにあたしがやらなきゃいけないの?名誉ブリタニア人で、親衛隊になったんだから少しは日本のために出来ることがある。だからやれ?」

 

「自分のことしか考えてないの?」

 

途端、雛の顔が嘲笑に変わった。先ほどまでの皮肉った態度ではない。憎悪をむき出しにした顔だ。

 

「はっ、流石独立の勇者様は仰ることが違うわ。貴族のお嬢様の地位も、人並みに暮らせる家も、学校に普通に通える生活も独立の前には取るに足らない物って訳だ。」

 

「な、何を…」

 

「はっきり言うわ。あたしね、あんたの存在を知った時から憎かったのよ。妬み結構、逆恨み上等でね。」

 

逆恨みや妬み?

 

「わ、私の何を憎んでいるのよ。」

 

 

 

「全部。貴族のお嬢様を抜きにしても、生活していくに困らない環境……自由に旅行できる身分……普通に学校に通える。どこにでもある、でもナンバーズの多くがなくした宝の山。」

 

雛にとって、どれもが戦前当たり前の物で……戦争でなくなった物だ。

 

「あたしなら、そっちにしがみつくわ。………それを全部放り投げて、独立の勇者様として崇められるのはさぞ気持ちが良いことでしょうね。素敵ね。ご立派だわ………反吐が出るくらいに。」

 

「じ、自分だけよければ良いっていうの!?」

 

「自分だけ他の人よりマシなら、それをかみしめるのが悪いの?ウチの隊長だって、何もなければ中学生になる子供のために頑張ってる。他にも名誉の同僚にはそういう事情の奴がいるの。あんた達が、裏切りの一言で片付けてる連中の後ろにはその裏切りのおかげで政策協力している法人の学校に行ける子がいるのよ。薬が買える親がいるのよ。」

 

裏切りの事情はライルの受け売りみたいなもの。名誉騎士団創設時に、名誉ブリタニア人に直接聞いた動機などだ。本当に、馬鹿みたいにお人好しの皇子様だ。が、それを雛は悪くないと思っている。少なくとも、今の雛があるのはライルのおかげだからだ。

 

「そ、それは…」

 

相手が反論に詰まるが、雛は攻撃を止めない。

 

「あんたの事情は聞いてる。その上で聞くけど……まさか、自分のママが子供のためにブリタニアにへつらうのはよくて、よそのパパとママが名誉ブリタニア人になるのは駄目とか言わないわよね?」

 

「そ、そんなこと…」

 

「言ったじゃない、さっき。自分だけよければって。あたしみたいに、自分が死にたくないから同じくらいの子供を殺したのも悪いんだ。一人分しかない薬を分け合って死ねって言ってるんだ。」

 

雛に言わせれば、それこそ独善だ。一人分しかない薬をみんなで分けたら、死んでしまう。結局、この女も死ぬのが大好きなゴミの一味だ。

 

「NACのクソジジイ共がグラスゴー百機の金をゲットーの子供の教育や食料に回したら、一体当時の小学校の教材何百人分確保できたのかしら?政策協力してる学校法人とかにもっと支援できたんじゃないの?」

 

「あ、あ……」

 

カレンの目から涙が流れた。雛の心に醜悪な感情がわいた。

 

勝った。何も言い返せまい。

 

「ほら、なんか言ってみなさいよクソ女。おたくのゼロ様の奇跡で読み書きが解決できるとか言えっての。」

 

「あ…そ、それ…は……」

 

「言い返せないんだ。じゃ、あたしの勝ちね。行く前に恨み言や繰り言ぶつけてやりたいと思ったけど。溜飲が下がったわ。」

 

所詮、この女の理屈は捨てる選択が許された傲慢だ。日本人というアイデンティティなんて、生活のために何の役にも立たない。雛はそれを嫌と言うほど味わってきた。そんな物で寒さは凌げない、飢えも満たされない。分からない奴らこそ、死ぬべきだ。

 

学校に行きたくても行けない……生活のために軍隊に入隊した雛にとっては恵まれた者の傲慢で、独善だ。

 

「ウチの雇い主はね……あたしのような人間を模範的なナンバーズだなんて言わない。」

 

「…え?」

 

呆然とカレンが聞き返した。

 

「侵略者の靴を舐めてでも、生活や家族を選んだ人って呼んでるの。僅かでもあたしらに物差し合わせたり、努力するだけあの坊ちゃんとあたしが気に入ってる皇子様の方があんたらの一億倍立派。」

 

 

 

 




どうしてもやりたかった雛とカレンの絡み、ここしかタイミングがなかったです。

雛は秀作とはまた違うベクトルでスザクどころかカレンだって効かないでしょう。

雛の言い分はある程度差はあっても、名誉ブリタニア人の多くが言いたいことだと思います。実際のところ、カレンみたいなタイプは、同世代にとっては反吐が出るくらいにご立派でしょうね。問答無用で殺したくなるほど。

まして、ありふれた生活が雛のような人にとっては宝の山。優衣と涼子はある意味、ブリタニアの恭順派でその上で学生やれてるから雛の憎悪の対象じゃありません。

カレンを憎んでいるのはライルが浅海に言った『誉れある飢え死にをしろ』と言っている手合いに見えるのです。



そして、ユリアナとリュウタに会いに行ったライル。馬鹿親の金を万が一の滞在費として渡しました。桁は貴族でも驚く額です。



国力比は銀河英雄伝説を参考にしました。アレだと、前のではアスターテまでは帝国48、同盟40、フェザーン12。それが内戦の後では54:30:16と酷い有様です。全部、フォークとグリーンヒル、ロボス、そして政府の馬鹿共のせいです。新しいのでも48:33:19と酷いもの。



こっちでは50のブリタニアも実態は悲惨な物。本国や各エリアの総督、ラウンズの命令を無視してやりたい放題の奴らを5、弱体化した『ユーロ・ブリタニア』を10としたら本国は35でしょう。その35だけじゃE.U.と中華連邦の両方を相手に出来ないですね。

E.U.はもっと悲惨な1だらけ。アムリッツァなしでこうなるんだから、ある意味凄いです。中華連邦はクーデターでそうなったのを、ゼロと星刻がまとめ上げたから助かったような物ですね。



ガンダムSEEDの場合は連合60、プラント30、オーブ10というところでしょう。運命ではオーブ含む中立国を巻き込んで70になった。

が、その70も実体は大西洋連邦20、ユーラシア15、東アジア15、南米や南アフリカで10、中立国10としますと、運命では実質戦ってるのは大西洋連邦だけ。

ロゴス暴露で連合40、プラント60。その40もオーブやスカンジナビア王国が抜けて10、破綻した同盟で20抜けて、事実上の10。大西洋連邦でさえあの有様だから酷い物。



そして、私から見た反ブリタニアの弱点は教条主義の杓子定規、悪い全体主義だと思ってます。




この場を借りて、誤字報告について。三国というのも確かに正しいのですが、本編ではあそこで三極と言われてましたので。オズの漫画版でも確認できます
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。