有紗は久保カイトからの面会の希望があり、それを受諾して蓬莱島を歩いていた。付き添いで優衣と涼子もいたが…
「ねえ、あいつ有紗にさっきから馴れ馴れしいんじゃない?」
優衣が涼子に耳打ちした。
「そうね…知り合いみたいだけど。」
ゲットーにいた頃の知り合いのようで、有紗に気があるのは一目瞭然だ。しかし、どうも一方的だ。さっきから自分が『黒の騎士団』のKMF隊で小隊を任されるほどになった、いずれはブリタニアの名うての騎士を討ち取れるなど、幼稚で中身がないアピールばかりだ。大体、今の有紗のブリタニア内での立場をまるで考えていない。
流石に有紗も迷惑し始めていて、優衣は見かねた。
「ちょっと、あんたいい加減にしなさいよ。有紗が迷惑してるじゃない。」
だが、久保カイトは…
「迷惑?どこがだ。俺は分かっているんだ、有紗はあいつに洗脳されているんだ。お前達だってそうだろうが。」
「そうだ!あのブリキ皇子がお前達を洗脳しているのは分かっているぞ。」
「俺達は目を覚ましてやろうとしているんだ。」
同調する監視の兵士達のの言い分を聞いた優衣は悟った。つまり、こいつらはライルの『洗脳皇子』という悪評を鵜呑みにしているんだ。
「なに、それ?私達がライル様に操られてるって言いたいの?」
「そうに決まっている!」
「…じゃあ聞くけど、その根拠は?」
「ブリタニアの皇子なんだから、洗脳に決まってるだろうが!!」
涼子の至極真っ当な問いに対して返ってきた答えは答えになっていない。
「そんなの答えになってないわよ!だから、イレヴンは猿だ何だってバカにされるんでしょう!?」
「なんだと、こいつ!!」
「やめて!!」
有紗が久保カイトを抑えた。
「カイト君、何度も言うけどライル様は本当に私達を助けてくれたの。私達三人とも何度も助けられてるの。」
「それは自作自演だ!その際に、お前達に暗示か何かをかけているんだ!!」
「…証拠はあるの?」
「お前達がライルを支持しているのが証拠じゃないか!!」
優衣は呆れ果てた。元々ブリタニア憎しで動いていたのが、有紗がライルに靡いていることでより悪化させている。有紗に原因がある、と言いたいが流石に見当違いだ。
こいつ、要は有紗が自分に靡かないのがライル様のせいだってことにしたいだけなんじゃないの?
「有紗、お前が無理やり奴と結婚させられたのは分かってる。本当は俺に助けを求めているのも。さあ、今からでも扇さんと藤堂さんのところに行って助けてもらおう!!そして、他の洗脳された名誉ブリタニア人達も解放するんだ!!」
カイトは有紗の腕をつかみ、無理やり連れて行こうとする。
「いや、放して!」
「ちょっと!!なんで、私達まで!?」
「あんた達、有紗の話を聞いてないの!?」
抵抗するが、男と女。勝てる道理がない。
「なんてこった!奴にこんなふうに言わされているんだ!!」
「おい、久保!こっちは久方ぶりの女なんだ!そっちはやるから、この二人は寄こせ!」
「ああ、たっぷり可愛がってやれば目が覚めるぜ!どうせ、奴の相手をさせられているんだ!!」
その言葉の意味を聞いて、優衣は恐怖した。そして悟った。こいつらは真偽なんかどうでもいい。ただ、『正義の味方』の看板で自分を正当化して、それらしいことをする自分に酔いたい。または、『正義の味方』だから何をしても許されると思っているのだ。
「やめて、カイト君!優衣と涼子は放して!!」
有紗が旧知の少年を説得する。
「何を言ってるんだよ!この二人だって、洗脳されているんだぞ!一緒に助けてあげるのに!!」
遂に有紗達を力ずくで連れて行こうとした時…
「おい、何をしているんだ!?」
眼鏡をかけた、大柄な男が声を荒げて他の団員と共に走ってきた。確か、『ブラック・リベリオン』で逮捕された最初期のメンバーの一人だ。
「お前、この子達を攫おうとしていたな!」
「み、南さん?な、なにを言ってるんです!俺達は奴に洗脳されたこの子達を助けようとしただけです!」
「そ、そうですよ!」
団員達は取り繕うが…
「嘘よ!こいつら、私達の身体を狙ったんです!!」
「そいつがリーダーよ!ウチのメイドの知り合いなの!!」
涼子が真っ先に声を上げ、優衣も続いた。南という男はそれを聞き、にらみつける。
「どういうことだ。神楽耶様の発表を聞いていないのか!?」
「え?え?だ、だって俺達は『正義の味方』なんですから今助けるのが絶好の」
「仮にそうでも、今お前が自分でぶち壊しにしたんだろうが。悪いが、これは扇達に報告する。」
「ライル様にも報告するけど良いわよね?こっちは被害者よ?」
「ああ、分かっている。双方による厳正な裁判だろう?」
事の次第はすぐに双方に伝えられ、またも会談を行うことになった。
「ごめんなさい…私が悪いんです。知り合いだから、油断して。」
「いや…君に責任があるとは言い切れない。」
有紗が真っ先に謝罪するが、扇要はフォローする。
「それを言えば、親衛隊と『フォーリン・ナイツ』を着けなかった私の責任でもあります。どこか、油断していたのでしょう。」
「面目次第もありません。」
「君達を責めているわけじゃない。」
謝罪する涼子にはライルがフォローを入れるが、問題は久保カイトだ。彼は有紗と知り合いだが、彼女がライルのメイドになってからずっと『操られている』の一点張りで最近の結婚も「無理やり結婚させられた」と触れ回っていた。
それが他の団員達にも伝染していたのだ。調べると、エレーナ・ガルデニアと張 美水も救うと騒ぎ立てているE.U.と中華連邦の将兵もいた。レイ・コウガ・スレイターについても『ブリタニアだけに迫害されたのを、双方に迫害されたとライルに吹き込まれた』と主張していた。他も様々で、ブリタニアだけに家族を殺されたのを祖国にすり替えられた、家族を人質に無理やり戦わされており、その家族も既に殺されている。
と喚きたてていた。全部を見るのも双方億劫になってしまうような内容ばかりだ。
「皇族の私が言うのもおかしいですが、反ブリタニア活動のマイナスが凝縮されたような有様ですね。」
「ええ……今回に限れば、非がこちらにあるのは明らかです。」
「……これがブリタニア国内であれば即処刑する事例です。今の有紗達は建前だけでも皇
妃ですから。国際的には、外国の王族誘拐です。」
いずれにしても、これはライルに2割、『黒の騎士団』に8割という比率で落ち度がある。扇達もそれについて異論は挟んでいない。しかも、ライルが言うとおりお飾りでも皇族である以上彼らのやったことは『外国の王族に対する誘拐』だ。
「それで、どうします?これがもし、公式の会談後でしたら処刑させるためにブリタニアに引き渡すのが一般的です。」
「しょ、処刑ですか?」
扇が困惑するが、星刻があえて厳しい意見を告げる。
「外交的にそれはある話だ。ブリタニア側の采配にもよるが、相手が皇妃であれば良くても終身刑だ。」
「参考までにお伝えしますが、私の皇妃達の不名誉なゴシップをでっちあげた連中は先日、雑誌社は業界から永久追放、主犯の日本人達は30年の懲役、これでもナナリーが減刑してあげた結果です。」
尤も、その連中は先日フレイヤで政庁ごと消し飛んでしまったが……
「不当なゴシップを捏造して陥れただけでも、私は許さない。今回は何度も彼女達を襲った誘拐事件、それが今度は『黒の騎士団』の暴走で発生したことになります。」
こちらの事実を伝え、相手にも少し動揺を誘ってやることにした。同時に、
「脅すつもりはありませんが、超合集国議会の信用という意味でも厳しい処罰をするべきですよ。これは本当に忠告と助言のつもりですから。『正義の味方』が『洗脳皇子』の部下を救出した、はいくら反ブリタニア連合でも通じませんよ。」
それは本当に脅しではないし、政治の世界で通じる論理ではない。こうなった以上、あの連中は捨て札にするしかない。現在の立場上、ディーラーの信用を失うのはゼロを喪うのと同等かそれ以上に損失が大きい。ここでフォールドを選ぶしかないのだ。そうでなければ、最低最悪のバストアウトにつながりかねない。
扇はライルの意見に逡巡した。仲間を処刑するなど……だが、確かに議会にこのことがばれれば信用を無くす。
「…扇さん、僕も彼と同意見です。僕達で処刑か、彼らに引き渡して処刑してもらうべきです。最悪、合同での処刑です。」
「ラルフ?」
「今回の件、ゼロという抑止力がなくなったことによる末端の暴走が原因なのは明白。ここで許してしまえば、余計ああした手合いが調子に乗ります。そうなれば、強引な戦争再開にもなりかねません。」
「私も同じ意見だ。彼がブリタニアへの帰参が適えば、今回を戦争再開の口実にされる。そうであろう?」
「ええ、奴らにとっても彼女達は『目の上のたんこぶ』というやつでしょうけど…王政である以上は。」
そう、今回はどう見ても扇達の命令を無視した彼らに非がある。ライルの冤罪はこの際関係ない。
「……どうしても決められないなら、私から提案があります。」
ライルが提案をした。
「なんです?」
「私個人としても連中を処刑したい、これは公私混同でも筋が通る理由があります。」
それはそうだ。仮にも皇妃を攫おうとしたのだ。さっきの論理が議会に通じるわけがない。
「ですが、そちらは頭で分かっても処刑できない。なら、いっそ私と戦わせませんか?」
「え?」
「もし、私が敗ければ部下達はあなた方に預けます。死んだ後、捕虜なり亡命なり国際法に則った扱いを前提にすると約束してください。」
「…つまり、それを利用して体よく処刑してやるという事だな?」
星刻の問いにライルは首を縦に振る。
「そちらとしても、損はないと思われます。」
確かに、損はない。命令無視をして、しかもその動機も杜撰極まりないもの。
「…副司令、免責のチャンスを与えるという名目で奴らを解放してやるべきでしょう。」
バルディーニが意見し、藤堂も唸りながらも扇を見る。
「扇、こうなった以上はこれが最善だ。」
「あ、分かりました…」
久保カイトは理解できなかった。何故、営倉入りなんだ?
俺は有紗達を助けようとしたんだぞ。助ける絶好のチャンスじゃないか。
そうか、副司令達も奴に洗脳されたんだ。この間、会談した時か捕虜になっている時に奴が暗示をかけたんだ。なおさら、奴を殺さないと。奴は超合集国の議会も洗脳するに違いない。
あの皇妃達だって、名誉ブリタニア人とハーフの女達は奴に洗脳されて、奴の専属娼婦にされたんだ。有紗を、俺の好きな人を奪いやがった悪魔め!!
俺の気持ちを理解してくれないのも奴に操られているからだ!!
そんな憎悪を燃やす中、営倉の扉が開けられた。
「出ろ。」
開けたのは中華連邦の雷 斬莉だ。
「俺達が正しいと分かったんですね?」
「いいや、お前達の処分が決定した。名誉挽回の機会を与えてくれるそうだ。」
名誉挽回?
斬莉は目の前の少年に哀れみさえ抱いた。この少年の心にあるのは、日本を…家族を奪ったブリタニアへの憎悪。元々あったものが、愛する少女がブリタニアに奪われた事で暴走している。
だが……
「無駄を承知で聞く。全てのブリタニア人が悪逆と思っているのか?」
「当たり前じゃないですか!全てのブリタニア人は他の国の人々を家畜かそれ未満としか見ていない!皆殺しにして、世界を平和にするんです!!」
「……だが、私や『ロンスヴォー』、星刻はお前がライルだけを狙い撃ちにしているように見ている。副司令達もそこに片足を入れかけているようだがな。」
そう、玉城真一郎でも…中華連邦やE.U.の軍人にもブリタニア憎し…というよりも、ライルだけを狙い撃ちにして悪と決めつけている。
斬莉はその本質に気付いていた。
ブリタニアの中では少数派、だから自分達の正義を破綻させる者として憎み、悪だとこじつける。滑稽ですらある。
海棠大佐は彼を好いているようだし、『ロンスヴォー』の士官達にもライルを高評価している者もいる。敵としても、戦争や政治の世界に身を置く者として。
シュナイゼルとコーネリア、マリーベルが敵として再注目するべき相手ならば、ライルは譲歩案を練りやすい相手と言うべきか。
皮肉だ……エリア制度の改正や世界制覇の方針転換を唱える者ほど、『虐殺皇女』以上の敵意を刺激している。いや、『虐殺皇女』の一味に仕立て上げようとさえする。
斬莉は敵と味方の双方から邪魔者扱いされる道を歩むライルに哀れみと敬意が混じった、複雑な感情を抱いた。
「もう一度言う。彼女達は今、お前達がどう言おうとブリタニア皇子の妃。外国の王族だ……国際犯罪として訴えられるところを先方が一つだけ生き残る道を用意してくれた。」
ライルが扇達との交渉で得たのは決闘方式で、ライルが敗ければ今回の件はこれで最後。ライルが死んだ場合は神楽耶と天子主導で全員の身の安全を保障してくれる。勝てば、久保カイトらを処刑。同様の主張をする者達は危険思想として除名処分、ないしライル達が蓬莱島を出るまでの間監視する方針だ。
そして、その決闘でカイトらを殺すことについては一切認知しないとのことだ。そして、ブリタニアも同じ条件を呑むと言うこと。
「自分でやっておいてなんだが、ここまで譲歩を引き出せれば良い方か?」
『貴方もだいぶ性格がよくなりましたね。』
フェリクスがそんなことを言っている気がした。
「そうだな、フェリクス……僕の大事な妃達を守るためでもある。有紗には嫌われるかもしれないが、あいつらは許せない。」
あの後、面会したがあの男は未だに有紗を自分に都合のいいようにしか解釈していない。有紗に限らず、ライルの元にいる全ての名誉ブリタニア人……彼らがブリタニアどころか祖国や同国人の腐敗で犠牲になった事実さえライルの洗脳とこじつけた。
言いようのない怒りが渦巻いた。ライル個人を憎むのは自由だし、それでいい。だが、自国の負の側面を認めないどころか、それさえもブリタニアの…否、他人のせいにする発想が許せなかった。
有紗や長野はそれらしい事態に見舞われなかった。
しかし、秀作は同国人のエゴと悪意に振り回され、人並みの人間関係さえ理解できないほどに壊れた。優衣と涼子は借金返済のために後見人に裏切られた。良二は利己的な両親に振り回され続けている。幸也はブリタニアどころか日本にまで家族を奪われた。雛は生きるために同国人の子供すら殺した、レイは日本とブリタニアの両方に迫害された、エレーナ、ヴァル、セルフィーは親に捨てられた。
ジュリアはあの女のエゴで殺され、ノエルも貴族の欲望で家族を奪われた。それはノエルの自業自得だとでも言うのだろうか?
それとも、日本人同士で起こるわけがない。ブリタニア人同士で起こるわけがないとでも言うか?
ブリタニアが悪であるから、他の国は全て善なのか?そんなことあるものか、ならばE.U.の日本人隔離政策は?ブリタニアが日本を占領したせいだから、革命政府は何も悪くないとでも言うのか?『方舟の船団』の事件で我先に逃げ出すのも、政治家の保身のために只考えなしにイレヴンを捨て石にするのも、市民を裏切るのもブリタニアのせいだから許される?
本人達がそれで『はい、わかりました。全てブリタニアが悪いから自国は悪くありません』というと、あいつらは本気で思っているのか?
反ブリタニア勢力の多くに対して、ライルが抱く疑問はそれだ。流石に藤堂や扇、カレンは言われると黙る。その程度の見識は持っている。だが、大多数は違う。
なまじ、『正義の味方』の看板に酔っている連中だともっと酷い。ゼロがいたから、それが悪目立ちせずに済んだだけではないだろうか?
『貴族共と同じだな…貴族だから、平民に何をしても許される。イレヴンのことわざで何というのだったかな?』
記憶の中のセヴィーナがライルに問い…
「確か、どんぐりの背比べだったかな?ま、私もルーカスやハンネスとはそれかな?こと女性関係では。」
『一歩間違えれば、そうでしょうね。』
『死ぬにしても、女関係のもつれでこっちに来るなよ?そっちでのお守りなんざごめんだ。』
二人が毒づいた声が聞こえた気がした。それがうれしい気もして、ライルはKMFに向かう。ベディヴィエールは動かせないため、乗るのはヴィンセントだ。
「ライル様…」
有紗達が格納庫に来ていた。
「ごめんなさい、私達のせいで…」
「気にすることはない。私のやり方なら、ああいう手合いは出てきたさ。想像より、遅かったが。」
有紗の表情はまるで明るくならない。それどころか…泣いていた。
「私の、せいなんでしょうか?カイト君が、あんなこと……」
「貴女は悪くないわよ。悪いのは、『正義の味方』に酔って貴女の気持ちを聞こうとしないで、自分に都合よく解釈することしかしないあのタコよ。」
優衣がいつもの辛辣な評価で有紗をフォローし、涼子も脇から肩に手を置く。
「貴女にとっては、戦争の後一緒にハラジュクに行ったから複雑だけど……あいつが好きなのは貴女じゃなくて、自分に都合のいい貴女よ。もう、分かってるでしょう?」
「…有紗、君が望むなら殺さないように配慮するよ?」
だが…有紗はライルに抱き着いた。そして、唇を重ねてきた。
「…お願いします、ライル様。もう、カイト君に引導を渡してあげてください。」
「………良いのか?後悔するのは君だぞ。」
「もう、良いんです。でも…私から一言だけ彼に言わせてください。」
有紗の眼は既に、覚悟を決めている眼だ。
「私は見ることと、帰るのを待つしかできない。でも…せめて、一言いうだけはさせてください。」
「……分かった、夫として尊重する。」
「じゃあ、ライル様……今回は、もう一人の名誉皇妃の私からも。」
優衣がライルの唇を奪ってきた。
「帰ってきてくださいね……新婚旅行先が地獄なんて嫌ですから。」
「しつこいね、でも………そうだね。私も地獄で新婚旅行はごめんだ。」
「はあ、まあ私も貴方が死んだら寝覚めが悪いわ。一応義理の弟だし……死んだら地獄まで追いかけて一万発くらいビンタ食らわせるから。」
それは痛そうだ。
「分かった、行ってくるよ。」
そう思った矢先……今度は日本軍人が現れた。資料で何度も見た顔……池田誠治だ。
「池田……」
前から直接会いたいとは思っていたが、先日直接会うことがかなった。当たり障りのない会話だが、不思議と話が弾んだ。
「我が国の国民の不徳を詫びる…」
そして、池田はライルに頭を下げた。
「頼む……いっそのこと、お前の手で引導を渡してくれ。」
「…………君に言われなくても、そのつもりだ。」
この通り、正義の味方の看板に酔った馬鹿共の暴走です。
ロストストーリーズでもあったそうですが……オズではもっと酷い有様。『武器がなければこんなもの』とアッシュフォード学園を占拠した連中は言ってたけど、『相手は学生なんだから丸腰で当たり前』。
そんなことも分からない馬鹿共。ゼロがいても、遅かれ早かれああいう馬鹿は暴れてたでしょうね。ゼロだったら容赦なく殺すけど、扇はそれが出来ないでしょう。藤堂は怪しいところです。