オーバーロード 傾国狐の異世界日記   作:破戒僧

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第14章 終わりの戦場

 

 

 聖王国に『急報』が届いてから数週間後。

 カッツェ平野にて、王国軍、帝国軍の両軍が対峙していた。

 

 新たにリ・エスティーゼ王国国王として即位したバルブロは、貴族達の反対を押し切って帝国相手の戦争を決定。

 例年の『収穫期直前の宣戦布告』を待たずして、こちらから帝国へ宣戦布告を叩きつけた。

 

 その目的は、バルブロが目指す『大陸統一』、ひいては『世界征服』の一歩として、長年王国に楯突いてきた帝国を一番最初に降し、自分の支配下に置いてしまうため。

 悪魔の儀式(ゲゲル)によって力を手にしたバルブロは、自分が帝国に負けるなどとは微塵も思ってはいないし、その先にある栄光も、必ず来る未来だとしか思っていない。

 

(まずは帝国を降し、その後は聖王国だ。いや、あるいは……最近急にできたというダークエルフの国とやらを先に潰して、奴隷となる亜人を押さえておくのもいいかもしれんな)

 

 そんなことを考えながら、バルブロは軍を率いて……戦場に立っていた。

 

 しかし、数日後。

 全ての軍が布陣し終えた時……バルブロの目の前には、想定とは違う景色が広がっていた。

 

「何だ、これは……? なぜ……」

 

 

 

「なぜ、帝国だけでなく……聖王国や、ダークエルフの国の軍が来ている……?」

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

「今回の一件、どう見る? じい」

 

「率直に申しまして……考えが読めませんな。あの国で簒奪……失礼、あまりに唐突な『代替わり』が起こって以降、内通者からの情報提供がぱったりと途絶え、以降、いかなる手段を以てしても内情を探ることが困難になりました。手に入るのは当たり障りのない情報ばかりで……それ以外にも、真偽不明の怪しい情報ならいくつもあるのですが」

 

 帝国軍本陣にて、皇帝ジルクニフと、その最側近の相談役であり、帝国における最大戦力でもある『逸脱者』、フールーダ・パラダインが話していた。

 今回のこの、急すぎる、そして意図がわからない戦について。

 

「そのあたりはいい。急に防諜が硬くなったカラクリは気になるが、情報がないならないでやりようを考えるだけだ。だが、今回のこの戦は……元々聞いていたバルブロの愚鈍さを加味しても性急が過ぎる。いくらなんでも、考えもなく我が国に勝てると思っているわけではあるまい」

 

「そこは私も気になっております。バルブロ王が暗君だとしても、戦いを挑む以上は……我が国のように裏の目的がない限りは、『勝てる』という確信があるか、それ以外に道が残されていないかのどちらかが理由であるはず。例年の戦の結果を見れば、王国軍を大規模動員したところで、帝国に勝つのは難しいということくらいはわかるはずですが……」

 

「それを覆せる何かしらの『切り札』を手に入れたか? ともすればそれは、件の『エルヘヴン』のことかと思っていたのだが……どうやら違うようだしな」

 

「然り。かの国とは帝国も、外交上、まだ浅くとはいえ友好的に付き合いを持てておりますし……それに今回、こんなものを送ってくるくらいですからな」

 

 言いながらフールーダは、卓上に置かれた上質な羊皮紙を手に取る。

 先刻、この戦場に突如として現れ、布陣した『エルヘヴン共栄圏』の軍。その使者が、非常に重要な連絡であると言って持ってきたものだった。

 

 内容としては、リ・エスティーゼ王国との戦争に、エルヘヴン共栄圏も参戦するという一方的な宣言だった。

 

 ただし、同盟国として帝国を助けるため、というわけではない。

 エルヘヴン共栄圏は、バルブロ王に代替わり後の王国からたびたびちょっかい(だいぶ穏当な表現)を出されており、その中には国として看過できない被害も含まれている。

 そのため、エルヘヴン共栄圏の団結の元、そして我らを見守って下さる『神』の名のもとに征伐を行うために来た、というものだった。

 

 ゆえに、この戦いでは帝国の利となるように動くことになるが、それによって恩を売ろうという意図は全くない、とのこと。

 加えて、両軍の無駄な犠牲を避けるため、こちらが行動する間、帝国軍は軍を動かさないで防衛に徹していてもらいたい、とも。

 

「普通なら、『こちらの軍事行動に口を出すな』と突っぱねるところだが……『獲物』としての王国を我々帝国から奪ったところで、面白みも旨味もあるまい。ご丁寧にこの手紙で、『今回の戦争の結果として王国から何らかの賠償が発生したとしても、エルヘヴン共栄圏は権利を主張しない』とまで言いきり、しかもそれをこうして文面に残して我々に渡していることだしな……。こちらに都合がよすぎるこの状況が却って不気味だ。連中の意図が読めん。じいはどうだ?」

 

「推測になりますが……本当に彼らは、自分達に弓を引いてきた王国への『罰』として今回の戦争に参戦してきたともとれますな。種族にもよりますが、亜人は人間以上に、愚弄されることに対して過剰に反応することがあります。この『神』という表現が何を示すのかは不明瞭ですが……もしこれが、彼らが信仰する対象等を示し、王国がそれを侮辱したと認識している場合……」

 

「その信仰に関して『誇り』を守るために武器を取ってもおかしくはない、か。まあ、まさか本当に『神』などという存在が居るわけでもないだろうしな。……とりあえず警戒しつつ様子を見ることにするか。もし本当に連中が王国と戦うというのなら、こちらの被害が少なく済むのは喜ばしいことだし……王国の出方をうかがうための壁役にもなる」

 

「それがよいかと。私としては……亜人の中には、時折、人間よりも優れた腕を持つ魔法詠唱者が誕生することがあるという話もありますので、それを見られればと期待する次第ですな」

 

「お前がいつも通りで安心するよ、じい。さて、残る懸念は……こちらはまだ連絡の一つも寄越さない―――」

 

 

「失礼します、陛下。ローブル聖王国より、使者がいらっしゃいました」

 

 

 と、天幕の中に入ってきた伝令の声を聴き、ジルクニフは『ようやくか』とため息をついた。

 

「よし、通せ。こちらもこちらで、遠いところをいきなりやってきたわけだからな……いったいどういう用件なのか、聞いてやらねばなるまい。やれやれ……例年の戦よりよほど疲れるな」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 そしてこちらは、聖王国側の陣地。

 

 天幕の中でふぅ、と一息ついている聖王女カルカ。

 ケラルトから飲み物を受け取って飲みながら、戦の前に――もっとも、実際に『戦い』になる可能性は低いと見ているが――少しでも緊張する心を落ち着けようとしているようだった。

 

(どうにか、間に合った……)

 

 聖王国からここ『カッツェ平野』までは、聖王国自体の領土を横断する以上の距離があり……普通に考れば、軍を率いての移動で、たったの数日で到着できるような距離ではない。

 

 にも拘らず、聖王国の軍が――全力出撃レベルでの大規模動員ではないとはいえ――こうして、王国と帝国の戦争に間に合うことができたのは、協力者の力によるものだった。

 

「しかし、本当に間に合ってしまうなんて……驚きました。これが……『ヘイムダール王国』の、エルフの女王の力、ですか……」

 

 それを可能にしたのは、カルウィンの仲間であるエオンの紹介で手を組んだ、『ヘイムダール王国』の女王・ユリーシャの魔法である。

 

 聖王国でも最高峰の魔法詠唱者である、カルカやケラルトでも到底不可能なレベルの支援魔法を全軍にかけてくれた結果、馬も人も、駆け足で走っている当人たちが困惑するほどのバフを受けて行軍を継続でき、この戦場に間に合ったのだ。

 なお、走っても走っても一向に疲れない余りのバフの強さにテンションが上がったレメディオスが暴走(文字通りの意味で)しかけて、カルウィンが回収するために追いかけて連れてくる、ということが4回起こった。

 

 もちろん、間に合いはしたが体力を使い果たして戦えない、などということもない。

 多少疲労感はあるが、少し休めば問題なく戦闘可能なところまで回復するだろう。何せ、回復(それ)すらバフをかけられて強化されている。こちらはユリーシャではなくエオンだが。

 

 ……尤も、聖王国の軍が戦うような事態は、起こらないのが理想と言えばそうなのだが。

 

 そもそも、なぜ聖王国の聖王女カルカが、腹心2人という大戦力に加えて軍まで率い、国をカスポンドに任せてここまで来たのかと言えば……ラナーから聞いた情報と、届いた『急報』を合わせて考えた結果、なんとしてもバルブロを止めないといけないと思ったからである。

 

 バルブロがヤルダバオトと手を組み、さらには自国の民や部下すら食い物にして『ゲゲル』で力をつけていることや、ラナーやカルカを邪悪な儀式の『生贄』として狙っていること、そしてその魔の手を大陸中に広げることを画策していることを聞いた。

 それらが成就してしまえば、聖王国も当然大変なことになる。

 

 加えて、おそらく今のバルブロの力に加えて、ヤルダバオトが参戦するようなことになれば、帝国では勝てない。この戦いで帝国が破れてそのまま吸収されるのはまずい。

 

 いや……王国の力が増すだけならまだいい。

 恐ろしいのは、吸収した帝国の民や軍を使ってバルブロが『よからぬ方法』でさらに力をつけることだ。

 

 悪魔が使える魔法や儀式など、どんなものがあるのか、どんなことが起きるのか。

 そういった知識のないケラルト達には想像もつかないが……普通の騎士程度の力しかなかったはずのバルブロが、ガゼフを一蹴するレベルまで、短期間で強くなれたことなどを考えれば……いい予感はしない。

 

「幸いにも、『ヘイムダール王国』も協力してくれることになったのに加えて、同盟国である『エルヘヴン共栄圏』にも応援を呼び掛けてくれるとのこと。かなうならば、ここでバルブロ王を、討伐してでも止めなくてはなりません」

 

「撃退や捕縛ではだめなの、ケラルト?」

 

「捕縛できるだけの設備があれば、それでも大丈夫です。残念ながら聖王国にはそういったものはありませんので……できるとすればヘイムダール王国の女王ですね。ですが撃退はダメです。王国に戻ってしまえば、また国民の命を消費して力をさらに増すでしょうから」

 

「まさか、自国の民の命を力に変えるなんて……そんなおぞましいことを……とても信じられないけれど、事実なのよね」

 

『弱き者に幸せを。誰も傷つくことがない世の中を』

 カルカが常々掲げている、その、自分でも厳しいだろうと思いつつも捨てられない夢。

 ケラルトも、ここにいるレメディオスも、それを理解して応援してくれている……彼女が目指す国の姿そのものと言える、大切な夢。

 

 それと真逆を行くかのようなバルブロの行いに、吐き気を覚えるほどの嫌悪感をカルカはずっと覚えていた。

 すぐ隣の国に、そんなおぞましいことを考えられる……しかも、同じ人間であるのに、それを躊躇いなく実行に起こすような男がいたのかと。

 

(数か月前の『ゲゲル』と大侵攻の同時発生……そして今回の『魔元帥ゼルドラド』の一件……どちらも多くの血が、涙が流れた。……それらすら比較にならないほどの悲劇が、バルブロ王によって引き起こされるかもしれないのなら……)

 

 しかし、それらを堪えて飲み込んで、カルカは前を向く。

 

「ケラルト……きっと、苦しい戦いになると思います。それでも、聖王国が明るい未来を迎えるために……避けては通れない戦いだと思うの。だから……お願い、力を貸してね」

 

「もちろんです。この命に代え……いえ、こういう言い方は好きではないのでしたね」

 

 少し笑って、ケラルトは深々と頭を下げ、

 

「必ず、カルカ様の望む未来を聖王国に。皆で、笑って暮らせる国を……! その妨げとなる者は……私と姉が、そして仲間達が、全てなぎ倒してみせましょう……!」

 

 

 

「……ところでそのレメディオスはどこ? 先ほどから姿が見えないけれど……」

 

「……やる気になりすぎててちょっと騒がしいのと、放っておくと単独で王国軍に突っ込みかねないので、クレマンティーヌ殿とノア殿に相手をしてもらってます。適当に模擬戦とかして発散してるんじゃないかと」

 

「……いや、まあ、元気で結構だと思うけど……ええと、本番に影響はないのよね?」

 

「はい……多分」

 

「………………」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 戦場に姿を現した、聖王国軍、ヘイムダール軍、エルヘヴン共栄圏の連合軍。

 それを知って当初は戸惑ったバルブロだったが、すぐに余裕を取り戻して、ニヤニヤとした笑みを顔に浮かべていた。

 

(状況はよくわからんが……むしろ好都合だ。帝国軍を壊滅させた後、他の軍も全て叩き潰してしまえばいい。自国の軍が壊滅したとあれば、聖王国もその他の国も俺に頭を垂れるだろう……そうしなければ後から改めて攻め滅ぼせばいいだけだしな。俺や、ヤルダバオトの悪魔の力をもってすれば容易いことだ……ふふっ、思っていたよりもずっと早く、俺の大願が成就する時は来るのかもしれんな)

 

 部下に確認させたところ、帝国軍以外は、それほど多くが布陣している様子はないという。

 加えて、防柵などの防衛用の陣地を構築している様子もない。

 

 加えて、聖王国の軍には、『生贄』としての適性が見込まれている聖王女が来ているという。

 

 それらを聞いたバルブロは、元々自分の勝利を疑ってはいなかったが、より確信をもって、今日のこの戦場は、自分の栄光への第一歩だと考え始めていた。

 

(やはり天は俺に味方している。神がこの俺を選んだ……この俺に、世界の覇者となれと言っているのだ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……とかなんとか言ってるのかもね、今頃、あのお気楽王子様はさ」

 

「一応、即位したから王様じゃなかったっけ?」

 

「アレが王様の器だって思ってる奴いるの? 仮にそうだとしても、この後どうなるか知ってたら……いやあ、失笑しかできないよね」

 

 王国軍本陣……その上空にて。

 そこには、『完全不可知化(パーフェクトアンノウアブル)』で誰にも察知されない状態になって浮遊している者達がいた。

 

 ユリーシャに『ちょっと様子見て来て』と言われて、近所のコンビニにでも行くような気軽さで来ている3人……マズルカ、ティファニア、エオンのエルフ3人(全員兄弟姉妹)。

 偵察、というには随分と緊張感のない空気で、油断しきっている愚か者を笑っている。

 

 もちろん『シナリオ』を知っているこの3人は、しばし観察した後、本人の調子の乗り具合的にも問題なさそうだと判断。

 加えて、王国軍の配置などを全て調べてメモにまとめて、最後まで誰一人にも気づかれることなく――デミウルゴスがバルブロの近くに忍ばせている監視役の悪魔を除く――その場を後にした。

 

 

 

 この数分後、いよいよ戦争は始まる。

 

 しかし、それは決してバルブロの思い描くような結果にはならないし……そもそも、『戦争』と呼べるようなこと自体、起こらない。

 最初の瞬間から、愚かな『中ボス』の望みは、何一つかなわない。それが確定している。

 

 彼に許されていることは、ただ1つ。

 

 至高なる御方達の『シナリオ』どおりに動き、その偉大なる計画の一部として、身の程を知らない哀れな道化として、最後まで踊り狂ったまま死んでいくことだけである。

 

 

 

 そして来る、開戦の時。

 

 バルブロの号令で、王国軍はゆっくりと前進していく。

 そのほとんどは、『恒例』の戦の時と同じく、徴兵された農民達。気乗りしている者などもちろん1人もいないが、逆らうこともできず、槍を手に前に出る。生き残れるよう祈りながら。

 

 他には、王命によってこちらも無理やり動員され、やむを得ず私兵たちを引き連れて参陣した、貴族達もいる。

 

 戦場に出ている貴族達は、『ゲゲル』の際に代替わりしたり抜擢された、比較的まともな貴族達。

 逆に、バルブロのいる本陣近くに構えているのは、彼の命令に唯々諾々と従い、ごまをすってここまで来た、お手本のような『悪徳貴族』達だった。バルブロにとっては、耳聞こえのいい賛辞や美辞麗句を並べ、文句を言うこともなく、価値観も合う、都合がいい者達だ。

 

 どれだけ死んでも構わない農民達と、自分に従おうとしない、あるいは忠誠心の足りていない生意気な者達を矢面に立たせ、せめて自分の役に立つ名誉をくれてやろうという采配だった。

 

 しかし、それらの動きに呼応して動いたのは……帝国軍ではなかった。

 帝国軍と同じ方向に布陣している、『エルヘヴン共栄圏』の軍が、統率の取れた動きで左右に分かれ……その奥から……

 

 

 ……それは、現れた。

 

 

「何だ、あれは……アンデッドだと!?」

 

 王国軍では、予想外の展開にバルブロが困惑の声を上げていた。

 

 

 

「っ……アレが、お前の言う『死の神』か……レイナース?」

 

「はい……陛下、どうか、これから起こることをご覧になっても、取り乱さず対処されますよう」

 

「ふうむ……(魔力が見えん……何らかの手段で隠蔽しているのか?)」

 

 帝国軍では、聖王国から使者として来ていたレイナースにより、事前にその存在を告げられていた皇帝が、緊張の面持ちでその『死の神』を見据えていた。

 

 

 

「あれが……『死の神』……アインズ・ウール・ゴウン……?」

 

「なんて、存在感……! これだけ離れていても、伝わってくる……!?」

 

「大丈夫なのか!? とてつもなく強力なアンデッドなのだろう……おい、カルウィン?」

 

「取り乱すな。というか心配すんな、お前や俺が普段相手にしてるようなのとは違うから安心しろ……ちっと言い方アレだけど、いいアンデッドだから。……たぶん」

 

 聖王国軍では、教義上は悪魔に並んで相容れない存在であるアンデッドの登場に驚きつつも、こちらも事前にその正体をカルウィンから聞いていたために、兵達の動揺をなだめさせながら、様子を見るにとどまる。

 

 

 

「あれは……アインズ・ウール・ゴウン様……!? なぜここに……エルヘヴン共栄圏の軍に同行して来ていたのでしょうか……?」

 

「そのようですね。こうして姿を見せた以上は、ただ見に来ただけというわけではないのでしょうが……ひとまず様子を見ましょう、クライム」

 

(いよいよ始まるわね……最後の大芝居が。これが終われば、私とクライムは、ようやく……!)

 

 その聖王国軍の陣中では、硬い絆(注:その内容が一致しているとは限らない)で結ばれた主従が、かつて『間の世界』から救われ、さらに今に至るまでの道筋を示してくれた『神』の登場に困惑しながら推移を見守っている。

 

 

 

 戦場全体から集中する無数の視線を受けながら、アインズ・ウール・ゴウンは……その身の周囲に、半径10mはあろうかという巨大な魔法陣を展開する。

 ドーム型の魔法陣は絶えずその形を変え、同じ形を見せていることがない。誰も見たことがないその異様な光景に、この後とんでもない何かが起こると、その線上にいる全員が悟っていた。

 

 そして、

 

 

 

「超位魔法―――」

 

 

 

「―――『天上の剣(ソードオブダモクレス)』!!」

 

 

 

 

 

 その日、そこにいた者達は……決して忘れられない、神の威光を目撃する。

 

 

 

 

 

 

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