【異世界転移 114年目 ▽日目】
昨日……いや一昨日か。ともかくあの夜はすごすぎて、さすがに疲れすぎて……日記も省エネ版になっちゃった。
なので、説明も兼ねて、今日の日記はしっかり書きます。
死体を回収し、解体し、素材になってから存分に役に立ってもらった『竜王』なわけだが……最後にきちんと『本人』にも役に立ってもらう予定になっていた。
何度も言うようだが、私の『趣味』と『実益』を兼ねた形で。
その準備をデミアに頼んであったわけだが……『何でもかんでも私に割り振るんだからもー…』とか文句言いつつ、本人も超ノリノリでやってたことをここに記しておく。
では、そのデミアによる『準備』の工程を、1つずつ、説明しつつ見て行こう。
まず、龍王の死体を用意し――あらかたの素材を切り出した後なので『残骸』とでも言うべき状態になっちゃってるが――これを蘇生させる。
この時、なるべく低位階の魔法や、レア度の低いアイテムを使うことが重要である。
普通なら、死体が大きく損壊している場合、復活の成功率が低くなってしまうんだけど……竜王くらい元々の生命力がバカみたいにでかい種族なら、そのあたり余裕なので大丈夫です。
今回使うのは、第五位階の蘇生魔法『
蘇生魔法としては、これ以上に低位の魔法はないんだけど……アイテムの中にはもっとレベルの低い、イコール『蘇生時のペナルティが大きい』方法が存在する。
それが、このアイテム『黄泉がえりの丸薬』。蘇生アイテムの中では最弱というか最悪というか……とにかく一番性能が低いアイテム、というか、復活手段だ。
コレを使ってキャラクターを蘇生すると、デスペナとして経験値が500%失われる。つまりは、5レベルダウンする。
これだけなら『
なので、例えば戦闘中にコレを使って蘇生した場合、すぐさま魔法やアイテムを使ってHPを回復させないと、敵に1発殴られてまた死ぬ。
全く意味がない……どころか、レベルダウンした分ただの損である。
いくら蘇生アイテムの中でぶっちぎりで安価とはいえ、こんな性能では戦闘中はもちろん普段使いもできたもんじゃないので、相当に金がない+レベルダウンしても比較的直ぐ取り戻せる初心者とかでもない限りは、誰も使っていないアイテムだった。
……むしろ、悪辣で悪趣味なプレイヤーが、PKリスキルの手段として好んで使ってたくらいだからな……。
たびたび運営に『このアイテムなくすべき!』ってコールが飛ばされてたアイテムなんだけど……まあ例によって聞く耳はもたれてなかったな。
そういう背景もあり、ぶっちゃけ、それなりにやりこんだプレイヤーからすると、使わないどころか見たくもないアイテムなんだが……特定のモンスターを倒すと結構頻繁にドロップするんだコレ。
なので、宝物庫の中にそこそこ溜まってた。例によって『捨てるのもめんどくさい』枠で。
しかし、今回これが光り輝く。
説明の続きだけど、『常闇の竜王』の死体にこの『黄泉がえりの丸薬』を使うことで、HP1%の状態で蘇生させる。
そしたら、速攻で大火力の魔法やスキルを集中砲火で叩き込んで、また殺す。
もともとのHPがレイドボス並みなので、1%でも相当な量になるんだけど……あらかじめバフを山盛りにしておいて、私+デミア+カリン+クリムあたりの魔法アタッカー枠がノータイムで集中砲火すれば、1%くらいなら一瞬で消し飛ばせるので、問題はない。
それに加えて、この世界では、蘇生直後は意識がもうろうとしていて体が上手く動かない、魔法も使えないらしいので、なおさら楽勝である。
どうも、蘇生によって生命力(経験値とかレベル)が大きく減ることが原因で起こるらしい。詳しい仕組みまでは……よくわからんけど。
そうして殺したら、また『黄泉がえりの丸薬』で蘇生する。
そしてまた殺す。
これを繰り返して、竜王のレベルを40くらいまで下げる。
そこまで下げてしまえば、いかに竜王と言えども、100レベルである私達に対して、正面からの物理攻撃でも手も足も出ないくらいに弱体化する。
それどころか、ちょっと遠くの方にある……『アゼルリシア山脈』だったかな。あそこに住んでる、『
ステータスも当然爆下がりしてる。攻撃力、防御力、敏捷性……そして何より、彼らにとって【始原の魔法】を使うためのエネルギー源である、HPも。
しかも、ステータスだけでなく、デバフや状態異常に対する抵抗力も激減したようで、『魅了』や『昏睡』で簡単に動きを封じ、意識を落とすことができた。
この段階になったら、次のフェイズに移る。
次にやるのは……『手術』だ。
魔法と魔法薬を併用して、かなり強めに昏睡の状態異常をかけ、攻撃されても起きないレベルで深く、深く眠らせた。
全身麻酔に等しい状態で眠る竜王の体に、執刀医のデミア先生が『改造手術』を施していく。
なお、この手術で強くなるわけでも、弱点が消えるわけでもない。
むしろ弱くなる。
ただし……ある一部分についてだけはムチャクチャ強化される。
執刀医のデミア先生は、龍王の体にメスを入れ、メス以外にも色々と入れ、骨格や筋肉、内臓や神経をいじくっていく。
具体的に何をしているのかというと……他の弱い竜種や、
手術が完了した時、かつて『常闇の竜王』と呼ばれていた生き物は……見る影もない、哀れで無惨な姿になってしまっていた。
翼もない、尻尾もない。
爪も牙も鋭さを失い、腕力はもちろん顎の力も激減。
さらに、レベルダウンでHPが大幅に減ってしまった上、体中に阻害剤となる物質を埋め込まれたせいで、『始原の魔法』ももう使えなくなってしまった。
そもそも体の形、ないし骨格からして、元のドラゴンらしいそれとは全く違うものになってて……『ちょっとドラゴンに近い気がしなくもないリザードマン?』って感じになってしまってる。
腕の骨格がおかしい。殴れないし引っかけない。
脚の骨格がおかしい。走れないし跳べない。
背骨の形がおかしい。まっすぐ立てない。重心が前過ぎて倒れる。尻尾がないので重さでバランスをとることもできない。
短時間なら2本足で立てそうだけど、そのまま歩くのはちょっと無理そう。
四つん這いならどうにか動けそう。
神経すらいじられているので、繊細な動きや素早い反応が全くできない。
そんな風に、いろんなものを失って、哀れすぎる体になってしまった『常闇の竜王』だが……1つだけ、彼が新たに手にしたものがあった。
それは、ちょうど後ろ足2本の間にくっついている……というか、生えているもの。
興奮すると大きく、硬く、長くなるもの。
人間の雄にも同じように、股の間についているもの。
これから先、竜王君が生きていく上で、唯一の存在価値になってくれるもの。
ユグドラシルの時代だったら、描写した瞬間一発で垢BANされてしまうもの。
そうです。おちんちんです。
デミアの改造手術で、強化
これから先、彼には……種馬ならぬ『種竜』として頑張ってもらいます。
さっき話した骨格の改造で、歩くとか走るとかそういう動きもまともにできなくなっちゃってるけど、実は『四つん這いで腰を振る』動きに関しては問題なくできるようになってるんだよね。デミア先生の匠の技が光る。
仕事はいっぱいある。クローン竜王(雌)への種付けや、それ以外の種族との異種族間交配の実験、DNAサンプルとしての子種汁の採取……それに、生きていること自体が改造実験の経過観察資料になる。
そして何より……私とのセックス。そして子作り。
私が、『竜王』の血を引く優秀な子供を産むための父親として……彼には頑張ってもらおう。竜王と大妖怪のハーフ、どんな子が産まれるのかな? あぁ、楽しみだ……♪
あ、もちろん1人や2人じゃ満足しないよ? せっかくだし、最低50人くらいは産みたい。何十年でも相手してもらうよ。
それと多分、相手するの私だけじゃないとも思う。この拠点には、割とそういう方向に奔放で積極的なのが多いからね……改造手術担当したデミアだって興味ありそうだったし。
ヤりたくなったら速やかにヤって発散・解消。場合によってはそのまま子作り・出産。それが恥ずかしくもなんともない……っていう共通認識。それがこの『ニューコロロ空中庭園』です。
もしかしたら何年後かには、『魔女×竜王』のハーフや、『人獣×竜王』のハーフ、『エイリアン×竜王』のハーフや、『天使×竜王』のハーフなんかも生まれてるかもね。
『半人半神×竜王』は……ないかもな。あの子ガチ百合だし。
まあ、執刀したデミア曰く、割と無茶な改造しちゃったおかげで、寿命だいぶ縮んで、長くても50~60年くらいしか生きられないかも、って見込みだそうだけど……そんだけあれば十分いっぱい子供作れるね! 頑張れ頑張れ!
それまでは、かわいい女の子だらけ、ヤり放題孕ませ放題の異種族ハーレムを味わわせてあげるから! ただし拒否権はない!
やる気にならない? 種族も何も違いすぎて興奮しない? 大丈夫、魅了魔法で強制的に発情させてヤる気にするから!
体が苦しい? 息切れするしスタミナが続かない? あーデミアが内臓もいじったって言ってたからそのせいかな。大丈夫、いくらでも回復してあげる!
手術痕が痛くて眠れない? よしわかった、魅了魔法かけてあげる。それで興奮すれば脳内で
代わりにすごく興奮しちゃってそれがおさまるまで眠れなくなるけど大丈夫! 私が責任もって相手するよ!
何、覚えてろ? いつか必ず殺してやる? こら、そんなこと言っちゃダメ! 子供の教育に悪いんだから! そういうこと言う悪いお父さんは、もっともっと絞って、しゃべる元気も残らなくしちゃおうね~。
え、情けなくて死にたい? こんな屈辱耐えられない? せめて殺してくれ?
よしわかった、そんな風に苦しいのも忘れられるくらいに、頭あっぱらぱーになるくらい強烈な魅了かけてあげる! え、何? いいのいいの気にしないで! もう水臭いなあそんな遠慮しないでよ、私とあなたの仲じゃない! ほら行くよ“誘惑の魔香”!
―――死ぬまで頑張ってね、竜王パパ♪
☆☆☆
かつて『常闇の竜王』と呼ばれた、その哀れな『種竜』が、死んで解放されることを許されたのは……それからおよそ50年後のことだった。