ふー子のまったり天国ライフ   作:猫太鼓

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コロ、ふー子先輩を見つけるの巻

第5話 コロ、ふー子先輩を見つけるの巻

 

天国の中央広場。

今日は新人の小犬・コロの歓迎会だ。

 

コロは尻尾を巻きながら震えていた。

 

「こ、こん…こんにちは……ふー子さん、ミケミケさん、クロベエさん……

ど、どうぞよろしくお願いします……」

 

ふー子は明るく笑って後ろからコロの背中をトントン。

 

「コロ、大丈夫にゃ!怖くないにゃ〜!」

 

しかし歓迎会の最中、動物たちの噂が耳に入る。

 

「今日、シロクマ長老が来るらしいぜ」

「昔、鬼神と殴り合ったとか」

「ああ、背中にも顔があるとんでもない鬼神だったらしいな ⋯」

 

コロの瞳が点になった。

 

「ひぃぃ……む、無理です!!ぼ、僕帰ります!!」

 

そのまま逃げ出してしまう。

 

「コローーー!待つにゃーー!!」

 

ふー子は急いで追いかけた。

 

 

雲の森の入口で、

コロが白い巨大な影の前で固まっていた。

 

「ひ、ひぃぃ……!」

 

ふー子が駆け抜けると、そこにいたのは——

 

シロクマ長老。

 

大きく、たしかに威厳のある佇まい。

 

堂々と座り、

森の風がふわりと毛並みを揺らす。

 

長老がゆっくりとコロに近づく。

 

コロはガクブル。

 

「やめるにゃああーー!!」

 

ふー子がばっと前に飛び出した。

 

「コロはふー子が守るにゃ!!」

 

長老は目を細め、静かに口を開いた。

 

「……勇ましいな、ふー子殿」

 

ふー子は威勢よくにゃっと鳴く。

 

「ふー子、負けないにゃ!」

 

長老はさらにふわりと息を整え、

 

「ならば……

覚悟するがよい……」

 

コロ

「ひぃぃぃぃぃ!」

 

ふー子

「ごくり……」

 

そして長老は、

 

「……さあ……

 もふれ……」

 

ふー子

「……にゃ?」

 

長老は堂々と胸を張る。

 

「……遠慮するな……

 好きなだけ……もふれ……」

 

コロ

「えっ!? えっ!?

な、なんかすごい技みたいです!!」

 

ふー子は状況が飲み込めないまま、

 

「と、とりあえず……失礼するにゃ……?」

 

ぽふっ。

 

ふー子の肉球が長老の胸毛に沈む。

 

長老は天にも昇る表情で目を閉じた。

 

「……ぬぁぁぁ……極楽……」

 

ふー子はぽふぽふと“戦っているつもり”。

 

それを見たコロは涙を流す。

 

「ふー子さん……すごい……

シロクマ長老さんと互角に……!!」

 

(実際はもふってるだけ)

 

 

 

長老はとろけた顔で言った。

 

「……見事……良いもふりであった……

そなたら、もう怖がらずとも良い……」

 

ふー子は胸を張る。

 

「当然にゃ!ふー子は強いにゃ!」

 

コロは感動して震えながら頭を下げた。

 

「ふー子さん……

いえ……」

 

深く息を吸い—

 

「ふー子先輩!!」

 

ふー子

「……にゃっ!!?」

 

しっぽピーン。

 

(先輩……! ふー子先輩……!

いい響きにゃ……!)

 

 

 

そこへミケミケとクロベエが追いついてきた。

 

ミケミケ

「長老、またもふられたかっただけでしょ?」

 

クロベエ

「威厳はあるけど、中身はもふられ好きだからなあ」

 

長老

「う、うむ……バレておる……」

 

しかし。

 

肝心のふー子とコロには聞こえていない。

 

二人はすっかり“戦友”気分で語り合っている。

 

「コロ、これからは安心するにゃ!」

「はい!ふー子先輩!!」

 

シロクマ長老は満足げに空を見上げ、

ミケミケは呆れながらも笑い、

クロベエは肩をすくめた。

 

雲の上には、あたたかい風が流れた。

 

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