第6話 ミケミケ、虹の橋からの帰り道。女子会はじまる の巻
天国の朝。
ふー子は雲の上で伸びをしながらお散歩していた。
「にゃ〜……今日もいい天気にゃ〜」
と、ふと前方に見慣れた三毛模様。
ミケミケが虹の橋の欄干に前足をかけ、
静かに下界をのぞいていた。
いつもより少し背中が静かだ。
ふー子はそっと近づく。
「ミケミケ……?」
ミケミケは振り返り、少し照れた笑顔を見せた。
「おはよ、ふー子。
ちょっとね、下界の様子を見てただけだよ」
ふー子も虹の橋をのぞき込む。
ミケミケが見ていたのは、
かつて守った子猫たち。
その子たちが地域猫たちと
仲良く日向ぼっこしていた。
「……ほら、元気にしてるでしょ」
ミケミケの声は優しかった。
ふー子はじんとした顔で見つめる。
「ミケミケ……かっこいいにゃ……
ふー子も、おじさんを守りたかったにゃ……」
ミケミケはふー子の頭を軽くぽんぽん。
「ふー子は十分やってたよ。
あんた、おじさんにすっごく甘えてたじゃない」
ふー子は恥ずかしそうにしっぽを揺らした。
「……にゃあ……」
虹の橋のそばに腰を下ろすと、
自然とお互いの“生前の話”が始まった。
ふー子は笑って話す。
「ふー子、生前は食いしん坊だったにゃ。
でも……カリカリ食べながらも
おじさんのこと見ちゃうんにゃ」
ミケミケは呆れ笑い。
「なにそれ、甘えん坊すぎるでしょ」
「だって、ふー子はおじさん大好きだったにゃ」
ふー子は続ける。
「ブラッシングも嬉しくて嬉しくて……
おじさんが7000円のブラシ買ってくれて……
でもふー子、100均のやつが好きで……
おじさん、ちょっと複雑そうだったにゃ」
ミケミケは声を上げて笑った。
「それ、かわいすぎるでしょあんた!」
ミケミケの思い出も、静かに語られる
ふー子は真剣な顔で聞く。
「ミケミケは……大変だったにゃね……
子猫を守って……」
ミケミケは優しい目で虹の橋を見つめた。
「後悔はないよ。
守った弟妹たちが幸せなら、それで十分」
ふー子の胸が熱くなる。
「ミケミケ……すごいにゃ……
ふー子、尊敬してるにゃ」
ミケミケは照れたように笑う。
「ありがと。
でもね、あたし、あんたのことも大事な友達だからね」
ふー子の目がうるっとした。
「ふー子も……ミケミケ……大好きにゃ……」
そこへ。
「ふー子先輩ー!ミケミケさんー!」
コロが元気いっぱい走ってきた。
「みんなで女子会するって聞いたので……
ぼ、ぼくも参加していいですか……!」
ミケミケは吹き出す。
「あんた女子なの?」
コロは焦って手を振る。
「ち、違うんです!
天国の“女子会”は……えっと……
ふんわりした集まりのことかと思って……!」
ふー子はお腹を抱えて笑った。
「にゃはは!コロ、可愛いにゃ!」
ミケミケも大笑い。
さっきまでのしんみり空気が、
すっかり晴れた。
そして3匹で、ほんわかカフェへ
ふー子はしっぽを揺らしながら言う。
「ミケミケ、コロも来たし……
女子会、やるにゃ!」
ミケミケは微笑む。
「うん、行こっか。
甘いものでも食べながら、続き話そ」
コロは嬉しそうに飛び跳ねる。
「ふー子先輩とミケミケさんと……
夢みたいです!!」
3匹は並んで歩き出した。
空はまぶしく、
雲はふわふわで、
天国の風はとても優しかった。
しんみりも大事だけど、
最後はやっぱり…
みんなで笑って、今日も天国はほんわか日和。