ふー子のまったり天国ライフ   作:猫太鼓

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新人は白い姫!?ふー子、ヨロイにゃん ⋯トラウマ再び の巻

第8話 新人は白い姫!?ふー子、ヨロイにゃん ⋯トラウマ再び の巻

 

天国の朝。

 

ふー子は胸を張り、

雲の上をズカズカ歩いていた。

 

「にゃふふ……今日は新人が来る日にゃ!

ふー子、先輩としてカッコよくするにゃ!!」

 

横を歩くコロはというと……

 

「せ、先輩って……ぼ、ぼくも……?」

と、足がぷるぷる震えている。

 

ふー子はドンと背中を叩いた。

 

「当たり前にゃ!コロももう立派な先輩にゃ!

ほら、胸張るにゃ!」

 

「む、無理ですぅぅぅ……!」

 

 

天国管理局のホールでは

ミケミケやクロベエ、カワウソ係長たちが

ずらりと並び、新人を待ち構えていた。

 

そして——

 

「……あ、あちらから来ますぅ!」

 

カワウソ係長の声で全員が振り向く。

 

そこに現れたのは……

雪のように白い体毛の、小柄なオコジョ。

 

優雅にお辞儀をする。

 

「皆さま、初めまして。

わたくし、白雪(しらゆき)と申します。

どうぞよろしくお願いいたしますわ」

 

その声はやわらかく、上品で、

お嬢さまのようだった。

 

ミケミケ

「うわ……お姫さまみたいじゃない」

 

クロベエ

「気品あるなぁ……」

 

コロはというと——

顔を真っ赤にして固まっていた。

 

「……ひ、姫……!?

ぼ、ぼく……ぼく……無理ぃ……!!」

 

だが、ふー子だけは違った

 

ふー子は白雪を見た瞬間——

 

「…………ヨ、ヨロイにゃん……」

 

と青ざめて固まった。

 

ミケミケ

「は?何言ってんの?」

 

ふー子の頭の中では

おじさんと一緒に見ていたあのアニメが蘇っていた。

 

白いイタチの鎧武者、

“白イタチヨロイ”。

 

ふー子は当時、おじさんの膝の上で

ブルブル震えていたのだ。

 

おじさん

『子供の頃怖かったな〜これ』

と呑気に言いながら楽しんでいたが……

 

ふー子

(ち……ちびるかと思った……

いや、思っただけでちびってないにゃ!!

断じてにゃ!!!)

 

現実逃避してる間に地獄が来た

 

「ふー子先輩ー!

白雪さんを紹介しますね!!」

 

さっきまで照れていたハズのコロが白雪を連れてくる。

 

ふー子

(こ、こいつ……無敵か!?)

 

白雪はにっこり微笑み、

丁寧に頭を下げた。

 

「あなたが……ふー子先輩でいらっしゃいますのね。

お会いできて光栄ですわ」

 

ふー子

(ひぇぇぇ目が優しいのに……ヨロイにゃん!!)

 

ふー子、崖っぷちからの先手

 

後輩の前で逃げるわけにはいかない。

 

ふー子は思った。

 

(こ……ここで引くなら……

我を射よ……にゃ……!!)

 

ふー子はミケミケたちにアイコンタクト。

 

——

“ふー子、がんばるから!見届けて!!”

——

 

だが。

 

ミケミケ

「何?あんた、目にゴミ入った?」

クロベエ

「瞬き変だぞ」

係長

「花粉ですかぁ?」

 

完全に伝わっていない。

 

ふー子

(見捨てられたにゃ……!!)

 

 

 

ふー子は震える声で

なんとか話しかけようとした。

 

「よ、よろ……し……く……にゃ……」

 

白雪がふー子の目を

まっすぐに見つめ返す。

 

ふー子

「………………ッッッ」

 

固まった。

 

白雪

「???」

 

ミケミケ

「ふー子?どうしたの?」

 

クロベエ

「顔色悪ぃぞ」

 

ふー子はガタガタしながら

必死に言葉を絞り出す。

 

「す……少し体調が……

お……お腹がにゃ……」

 

そしてトイレへふらふらと撤退。

 

 

白雪は首をかしげていた。

 

「ふー子先輩……

わたくし、何か失礼を……?」

 

ミケミケ

「いや、単にビビっただけよ」

 

クロベエ

「いつものことだ」

 

コロ

「ふー子先輩……大丈夫かな……」

 

カワウソ係長

「あとで優しく声かけてあげますぅ!」

 

白雪はほっと息をつき、

優美にしっぽを揺らした。

 

「わたくしも後輩として……仲良くできるといいのですが……」

 

——その“先輩”は今、トイレで

生涯の悔いを噛みしめているのであった。

 

「……我が生涯に……悔いありにゃん……」

 

天を見上げてつぶやいた。

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