魔王様は義理の娘と冒険者になって旅に出ます   作:Revak

30 / 43
第30話

 

「よーし。いくぞー」

 

 黒風一行は特にこれと言った問題なく第十五層のボス部屋前まで来ていた。

 流石に全員レベル四十以上になれば大した問題も無いのである。トラップも最近レベル四十九になったデヴォンで探知出来ない物はないし。

 ただ回復魔法が使えない、というのは結構な弱点で時間だけはかかった。今はもう夕方の四時である。

 ボスを倒したら即座に帰らないと晩飯が危うくなる時間帯であった。

 

 カレンがボス部屋の扉を開け、中に入る。

 

「先手必勝! <空裂斬><鬼断流><超斬撃>!」

 

<肉体向上><肉体超向上><真・肉体向上>を使った状態での飛ぶ斬撃である。

 玉座に座るアークレイに直撃し大ダメージを与えた。

 だが流石にレベル四十はある為アークレイは耐えた。

 

 アークレイが玉座から立ち上がり左手を振るう。

 それだけでレベル三十のアンデッド精鋭隊が出現する。数も三十と下手な都市ならこれだけで攻め落とせる兵力だ。

 

<不死者浄化>(ターンアンデッド)!」

 

 そこですかさずエルミナが退散の特殊能力(スキル)を使う。

 <不死者浄化>(ターンアンデッド)は魔法ではなく特殊能力(スキル)だ。一日の使用回数制限があるがその分強力な特殊能力(スキル)である。

 自身のレベルより下のアンデッドを問答無用で退散させる特殊能力(スキル)だ。ただ完全な格下専用の特殊能力(スキル)であり同格以上にはほぼ通じない特殊能力(スキル)でもある。

 だがこの場に居るのはレベル三十程度のエルミナから見れば二十もレベルが下のアンデッドだけだ。

 

 白い浄化の光がこのボス部屋全体を襲う。

 

 結果特殊能力(スキル)は強力な効果を発揮し一撃で一対のアンデッドを残し退散された。

 そしてアークレイにもダメージが入る。レベル差が十もあるので格下判定になったのだ。

 だが一撃で消滅するような大ダメージは入らずそこそこ程度のダメージに収まった。

 ダメージを受けたアークレイはよろめいた。

 

「おんどりゃぁぁぁ!」

 

 すかさずその隙をついてカレンが<瞬歩>の特殊能力(スキル)でアークレイに接近した。

 特殊能力(スキル)を幾つも同時に使う。

朧影三絶(おぼろかげさんぜつ)><鎖閃連理刃(させんれんりじん)><断嵐・剣禍輪(だんらん・けんかりん)><鬼断流>

 更に能力向上系を合わせた系七つの特殊能力(スキル)の同時発動である。

 

 怒涛の連撃がアークレイを襲う。

 アークレイはダメージを受けつつも何とか防御の構えをとろとするがその動き出しを特殊能力(スキル)で防ぎ何もさせない。

 結果アークレイは大ダメージを受け消滅一歩手前まで追い詰められた。

 

 アークレイが配下を再度召喚しようとするがそれよりもエルミナの<不死者浄化>(ターンアンデッド)の方が早い。

 

 再び部屋が白い光に覆わる。この光はアンデッドにしか効果を発揮しないので人間であるカレンたちの視界を阻害する事はない。

 

 結果アークレイは浄化され、ドロップアイテムを落として消滅した。

 

「……勝利!」

 

 

 

 ■

 

 

 翌日。一行は昇級試験を受けこれも問題なくクリアした。

 道中要救助者が何処の階層にいるのかで手こずったぐらいで昼には問題なく達成できた。

 結果黒風はこの国初の黄金級冒険者パーティとなった。

 

 そして終わった一行は行きつけになりつつ酒場グリュムの飯と酒という店で宴会をしていた。

 といっても黒風だけで行う規模は小さい宴会だ。流石に毎回赤焔の翼やメイ子を呼ぶわけにはいかない。

 

「しかしこれ、前回もエルミナ居たら俺たちだけでいけたんじゃないか?」

 

 デヴォンがそう呟いた。

 酒も進み飯も進んできた頃の発言だ。

 

「どうでしょう。前回はセレナさんが居たから<不死者浄化>(ターンアンデッド)は使えませんでしたが……使っていたところでアークレイには届かず小隊を蹴散らすだけで終わっていたと思いますよ」

「そっかー。まぁ今は皆レベルもあがったしね!」

「余は余り上がってないがな」

 

 レイはそう言うが実際はレベル九十九にまで上がっている。レベル百まであと少しであった。

 レベル百など神々の領域である。人類が到達していい領域ではない。

 そもそも最高レベルが勇者リナの九十とされているのでそれより九も高いレイは普通に人類卒業していると言っていいだろう。

 

「それじゃあ明日はドラゴン戦だね!」

「今度はバフ魔法も問題なく使えますからね。如何に相手のレベルが高かろうとパーティで挑めば問題ないはずです」

「そうなってくると二十五層のボスも気になるな。ドラゴンの次はなんだ?」

「亡霊に竜と来れば悪魔ではないか? 氷系統の悪魔も多いしな」

「悪魔ですか……苦手な相手ですね」

「まぁ悪魔系モンスターは絡めてが多いからな。もしそうならエルミナ、頼むぞ」

「お任せください。神に遣わされた天使として役目を果たして見せます」

 

 等と一行は話し合った。

 親交を深めていった。

 

 

 ■

 

 翌日。一行は転移魔法で凍てつく王廟の第二十層のボス部屋前に直行していた。

 

「よし。開けるよ」

 

 カレンがそういいボス部屋の扉を開ける。

 ここは第二十層のボス部屋前。一行はバフ魔法を全てかけ扉を開けて中に入った。

 

「先手必勝! <空裂斬><鬼断流><超斬撃>!」

 

 カレンはアークレイの時と同じように初手から全力の遠距離攻撃を放った。

 飛ぶ斬撃が起きた直後のグレイスドラウに直撃し顔にダメージが入った。

 

「ぬぅ! 許さんぞ人間共!」

「喋った!」

 

 竜が喋ったことに一行は驚くと同時にレイが舌打ちをする。

 喋る事が出来るという事は知能が高いという事だ。相手も戦術やら戦略を使ってくるという事。

 更に面倒なのは喋れるという事は魔法の行使さえしてくるという事だ。

 

 これまでの情報が一切ない完全初見のボス相手に一行に緊張が走る。

 

「死に絶えろ」

 

 そこにレイが突進する。

 特殊能力(スキル)<瞬歩>でグレイスドラウの顔面まで移動し殴打する。

 何の特殊能力(スキル)も込めていない、肉体向上も使ってない素のステータスによる殴打だ。

 それだけで全長二十メートルのグレイスドラウがのけぞった。

 

「このままいくよ! エルミナ! 天使召喚して!」

「わかりました! <天使召喚8th>(サモンエンジェル・エイス)!」

 

 エルミナがお馴染みになりつつある天使守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)を召喚する。

 

 顔を元に戻したグレイスドラウが怒りに任せレイに攻撃しようとするが守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)の<挑発>や<庇う>によって攻撃が守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)に向く。

 グレイスドラウの爪の斬撃が守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)を襲う。

<鉄壁守>等で防御力を上げていた守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)は問題なく耐える事が出来る。

 

「<忍法・影分身の術>」

 

 デヴォンが今の自分が出せる最大数の分身を生成する。

 四体の分身が生み出され<投擲>という名の通り武器を投げる特殊能力(スキル)でグレイスドラウの注意を引く。

 デヴォンは投擲用のクナイを持っておりこのクナイは投擲すると時間経過で勝手に懐に戻って来る魔法効果がかかっている。

 

「むぅ! 虫けら共が!」

 

 グレイスドラウは怒り範囲攻撃を行う。

 尻尾を使った回転攻撃だ。何かしらの特殊能力(スキル)を込めているのか行動が早い。

 

 デヴォンはタイミングを合わせ<回避>の特殊能力(スキル)で回避しカレンとエルミナは空を飛び、レイはジャンプで避ける。

 

<魔法三重最強化・(トリプルストレングスマジック)赫焉流星>(メテオ・バーン)!」

 

 カレンがフロスト・ドラゴンの弱点である炎属性の攻撃魔法を放つ。

 <赫焉流星>(メテオ・バーン)はこぶし大の隕石を生成し炎を纏わせぶつける魔法だ。

 威力も充分高く城壁程度なら砕けるし、レベル三十程度なら即死する火力を持つ。

 

 三つの<赫焉流星>(メテオ・バーン)がグレイスドラウにぶつかる寸前。グレイスドラウは魔法を唱えた。

 

<上位炎耐性>(スペリアプロテクション・フレイム)

 

「げっ!」

 

 <上位炎耐性>(スペリアプロテクション・フレイム)は炎に対し五十パーセントの耐性を得る魔法だ。

 <赫焉流星>(メテオ・バーン)が炎属性の攻撃なので実質半減される訳だ。

 せっかく特殊能力(スキル)で強化した魔法だが本来想定したダメージより軽減された。

 

<炎耐性付与>(プロテクション・フレイム)

 

 続いて第三環の炎耐性を得る魔法を唱える。

 こちらは二十五パーセント炎に対し耐性を得る魔法だ。

 こういった魔法は上位の魔法で下位の魔法が打ち消される、と言った仕様は無い。重複するのだ。

 その為これでグレイスドラウは七十五パーセントの炎耐性を得たことになる。

 ただ実際はマイナス百パーセントの耐性というか脆弱性を持っていたのでマイナス二十五パーセントになった程度であり、まだ炎に対し二十五パーセントの脆弱性を持つ。

 

「こんにゃろ! <魔法集団化・(マスマジック)炎禍武臨>(フレア・アームズ)!」

 

 <炎禍武臨>(フレア・アームズ)は武器に炎属性を付与する魔法だ。

 マジックウェポン系魔法の上位版であり第六環魔法になる。

 これによりカレンたち全員の攻撃に炎属性が付与される。

 レイは素手なので本来付与されないはずだが素手に骨のグローブを作って装備する事で武器装備判定にして無理矢理炎属性を付与していた。

 

「お父さん! 会わせて! おんどりゃぁぁぁ!」

 

 カレンが幾つかの特殊能力(スキル)を込めた斬撃をもってグレイスドラウに遅いかかる。

 同時にレイも攻撃をする。左右からの挟み撃ちだ。

 両者同時の攻撃に一瞬グレイスドラウは迷い、その判断が命取りとなる。

 

 両腕に対し怒涛の連撃を叩きこむ。正しレイは特殊能力(スキル)を込めない素の殴りだがカレン以上の火力を出す。

 

「ぬぅぅうん!」

 

 その攻撃によってグレイスドラウの両腕がずたずたになる。もはや攻撃手段として使う事は叶わないだろう。

 

「舐めるな人間共!」

 

 グレイスドラウが大口を開ける。ドラゴンブレスの構えだ。

 

「散開!」

 

 カレンのその言葉によって各自散らばる。

 移動速度が元から早いデヴォンとレイは遠くへ。カレンは地味に<挑発>の特殊能力(スキル)を使いながら。

 エルミナは天使の翼で飛行していく。

 

 どれに攻撃するかグレイスドラウは一瞬迷ったが支援魔法持ちが面倒だとエルミナを狙ってコールドブレスを吐く。

 極寒の吐息だ。ドラゴンブレスは魔法ダメージではなく物理ダメージ判定となる。

 極台のダメージを受けるはずのドラゴンブレスを受けたエルミナは果たして、無事だった。

 

「なんだと?!」

 

 無事の訳は事前にかけた冷気耐性を得る魔法のおかげだ。

 グレイスドラウが使った炎耐性を得る魔法の冷気バージョンを事前に使っていたのだ。その為に七十五パーセントも冷気ダメージを軽減した。

 更に元から種族特性で物理ダメージを軽減できる天使なのもあって殆どダメージを受けなかったという訳だ。

 

 グレイスドラウが驚く一瞬を狙いカレンが頭上に転移する。

 

 そのまま<鬼断流>に<超斬撃><致命の斬撃><轟刃終焉斬(ごうじんしゅうえんざん)>を使って斬撃を振り落とす。

 頭に綺麗に直撃し頭から血を流させた。

 

「ぐぅ、人間風情が!」

 

 頭から血を流しながらもグレイスドラウは悪態をつく。

 

「HPまだ七割あるぞ!」

 

 デヴォンが<観察眼>でHPを確認しそう叫ぶ。

 

「死ね」

 

 カレンが引きすかさずレイが変わりに出る。

 胴体に向かって<十六連撃>の特殊能力(スキル)で怒涛の十六連撃をぶちかます。

 拳上に鱗がへこみ軋み鱗が禿げる。

 

「ぬぅぅうお!」

 

 またもグレイスドラウは何かしらの特殊能力(スキル)を使って回転攻撃を入れる。

 レイは受けて吹っ飛ぶも吹っ飛んだだけでダメージは殆どない。

 

<生命の雫>(ライフドロップ)

 

 グレイスドラウは回復魔法さえ行使し歪んだ己の腕を癒す。

 だが治るのは外見だけでその実HPは殆ど回復しない。第三環程度の魔法ではその程度だ。

 しかし側だけでも治ったという事は腕による攻撃が可能になったという事だ。

 

 グレイスドラウは二足歩行に変わりエルミナに攻撃する。

 すかさず守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)が<位置交換>の特殊能力(スキル)でエルミナと位置を交換しタンクとして受ける。

 だが流石に中位クラスの竜の攻撃だ。守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)の体力もごっそり減っていく。

 数度グレイスドラウが殴るだけで守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)は消えてしまった。

 

<魔法三重最強化・(トリプルストレングスマジック)雷召来>(コール・ライトニング)!」

 

 そこにカレンが雷の魔法を放つ。

 <雷召来>(コール・ライトニング)は最低ダメージが実際の雷を受けたのと同等の威力を持つ。レベル五十になったカレンの魔法攻撃力をもってすればそれ以上のダメージを与える。

 特殊技術(スキル)で強化し三つ同時に放った威力は相当な物だ。

 だがグレイスドラウは余裕の表情で耐えて見せた。

 

「ぬるいぬるい! こんなものか、人間!」

 

 グレイスドラウははっはっはっはと笑う。

 

「こんにゃろ! <重力力場>(グラビティ・フォースフィールド)!」

 

 カレンが最近覚えた第七環魔法の拘束魔法を唱える。

 重力の力場が発生し対象を封じ込める魔法だ。この魔法によってグレイスドラウは地面に強く打ち付けられ拘束される。

 

「ぬぅ、動けん……!」

 

 これは行動阻害に分類されるため対策されやすい魔法だが耐性や無効化を持っていない対象にはこれ以上無い程に通じる。

 対策が必須になるのも自然と分かる魔法だ。

 

「全員攻めろ!」

 

 カレンの指示によって全員攻撃に移る。

 

 エルミナ以外各々特殊能力(スキル)を込めて拘束されているグレイスドラウに攻撃を入れていく。

 エルミナは数少ない信仰系の攻撃魔法<裁断天槍>(ジャッジメント・ランス)を唱える。

 <裁断天槍>(ジャッジメント・ランス)は光の槍を召喚し相手にぶつける攻撃魔法だ。相手のカルマ値、罪の深さに応じて威力が変わる。

 レイなんかにあたれば相応のダメージを受けるだろう。

 そしてグレイスドラウもカルマ値は低い方だったらしくそこそこのダメージが入った。

 胸に光の槍を受けたグレイスドラウは苦悶の声を上げた。

 

「なぁぁぁめぇぇぇえるなぁぁぁ!」

 

 グレイスドラウは絶叫し大回転を見せる。

 回転しながら移動しこの広いボス部屋をぐるりと回転しながら移動していく。

 こりゃたまらんとカレンはデヴォンを抱えて<飛行>(フライ)の魔法で空へと飛びあがる。

 エルミナは天使なので素で飛び、レイは装備品の虚歩の靴(きょほのくつ)の力で空に立つ。

 

 回転が終わったグレイスドラウは発狂モード、ボス専用の特殊能力(スキル)である<狂醒開放(きょうせいかいほう)>を使ったのか能力値が上がっている。

 

「しゃあ! このまま攻めるわよ!」

「いや一旦引くべきじゃないか?」

 

 カレンに抱えられたままデヴォンがそう意見を出す。

 

「このままいけばごり押しで倒せる!」

「無茶苦茶だな!」

 

 カレンがそう言いながら地面に降りデヴォンを降ろすと<瞬歩>でグレイスドラウの眼前まで移動する。

 そしてグレイスドラウの爪と剣戟を行う。

 蒼風の覇剣(アエロ・ドミニオン)の方が格上の為剣に傷が出来る事は無く、逆にグレイスドラウの爪が欠けていく。

 

<天使召喚8th>(サモンエンジェル・エイス)!」

 

 エルミナが再び召喚魔法を唱え守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)を召喚する。

 守護の大天使(ガーディアン・アークエンジェル)は<位置交換>でカレンの位置と変わり攻撃を受ける。

 

 カレンがグレイスドラウの背後に回り丁度後ろに来ていたレイと合流する。

 

「いっくよー!」

「任せろ」

 

 カレンとレイは合わせて攻撃を行う。

 攻撃に炎属性が乗っている今火力は高い。

 カレンは幾つかの特殊能力(スキル)を同時に発動し、レイは特殊能力(スキル)なしで怒涛の攻めを発揮する。

 

 グレイスドラウの背中が見るも無残に抉られていく。

 

「おぉぉぉぉおおおお?!」

 

 グレイスドラウは絶叫する。余りの痛みに我を忘れる。

 

「止めだぁぁぁ!」

 

 カレンは<鬼断流>に<超斬撃><蒼閃・縦雲>を使い首を斬り落とした。

 絶命し、グレイスドラウは大量のドロップアイテムとなった。

 

 

 

「私たちの勝利だ!」

 

 カレンが勝利の勝鬨を上げ全員が声を上げた。一人レイだけは恥ずかしそうに上げたが。

 

「このドロップアイテムすげぇな……」

「竜のドロップアイテムとくれば相応の値段になるでしょうね……全て売る予定ですか?」

 

 カレンがそそくさとドロップアイテムを最近買ったドロップアイテムを入れる専用の袋に入れていく。

 

「いや。一部……ていうか肉だけは売らずにとっておこうかなって」

「というと?」

「魔王城の専属料理人によるドラゴン肉のステーキ……食べたくない?」

 

 にやり、とカレンは笑みを浮かべた。

 

 その言葉にデヴォンとエルミナはごくりと喉を鳴らした。

 

「竜の肉か……! 貴族様でも早々食べられない奴だ……」

「それを料理人のクラス持ちが調理する……なんて罪深い……! いえ食材に感謝を込めて頂くべき……!」

 

 エルミナに至っては翼がぱたぱたと動き感情の動きがもろに見えている。

 

「まぁクブールに頼めば作ってくれるだろうな」

「よーし今日はドラゴン肉のパーティだ!」

 

「いよっしゃぁ!」

 

 デヴォンは柄にもなく喜んだ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。