魔王様は義理の娘と冒険者になって旅に出ます   作:Revak

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第36話

 

「はいどーん」

 

 レイは空から特殊能力(スキル)<気功弾>を使う。

 これは高位のモンクが習得する特殊能力(スキル)で生命エネルギーを弾丸にして放つという特殊能力(スキル)だ。

 実際は魔力を消費する特殊能力(スキル)だが。

 モンクの数少ない遠距離攻撃手段である。

 レイともなるとレベル四十以下なら即死するだけの火力を出す。

 

 今このエルミードには多数の悪魔が出現している。

 どれもレベルは一から十までの雑魚ばかりである。

 その為軍人や冒険者たちによって対処出来ているがそれでも数が多い。レイは不利そうな所へ飛んで行って対処していた。

 既にライブ会場の者達の精神操作は解除済みである為出来る事だ。エルミナも多数の天使を召喚して自身も空を飛びながら悪魔の対処に移っている。

 エルミナは信仰系呪文詠唱者(スペル・キャスター)の為悪魔とアンデッドにめっぽう強い。逆を言えば悪魔とアンデッド以外には弱いが。

 

「む」

 

 レイがインプに向けて手を向けた瞬間悪魔が掻き消えた。

 術者が解除したか死んだかのどちらかだ。

 レイは取り合えず元の場所に戻るか、と空を飛んだ。

 

 

 

 ■

 

 

「あ、お父さん」

 

 空から元居た場所、ライブのステージ前に降りたレイは娘のカレンと目を合わせた。

 

「そっちはどうだった?」

「……首謀者には逃げられちゃった」

「なんだと?」

 

 レイはカレンのその言葉に驚く。

 カレンのレベルも成長限界であるレベル五十五だ。それで相手を逃がすとなれば相手は相当な曲者に違いない。

 

「……何ともないか?」

 

 レイはカレンを心配しそう尋ねる。

 

「私は大丈夫。怪我もしてないよ!」

 

 カレンは胸を張って自身が健康であるとアピールする。

 

「ならよかった……さて、それでどうする?」

 

 レイは続々と集まるcrystal Vividの面々を見て尋ねる。

 

「まずは今回の事件について、解決に協力していただきありがとうございます」

 

 鏡宮刀奈はそう深くレイに向かって頭を下げた。

 

「礼ならパーティリーダーのカレンに言え」

「いや私も冒険者として当然の事したまでだし……」

 

「それでも礼を。貴女達がいなけれライブの参加者は皆亡くなっていたでしょう。本当にありがとうございます」

 

 そう言われカレンは少し照れた。

 

「まぁいい。問題は奴らが何故こんな事をしたか、だ」

 

 レイはそう発言する。

 

「それは……わかりませんね。単に悪意ある人間だった、という可能性が高そうですが……」

「けどここ最近サタニストは色々と暴れてるらしいぜ。何か理由がないと気味が悪い」

「ふむ……個人的に調べてみるか」

 

 アーリンドラは情報系魔法にも優れている。彼女の力ならばある程度目的を見つけ出す事も可能だろう。

 と言っても相手が上の可能性もあるので何も得られなかったということもあり得るが。

 

「とーう!」

 

 そこに少女がやって来る。

 

 身長百五十センチ程度の小柄な女だ。

 容姿は美しいと言える金髪碧眼の少女である。

 子間と胸だけ隠せばいいだろ見たいな極薄の服を着ている。

 

「やーやーやー! crystal Vividと黒風の皆さん! この度はどうも!」

 

 少女は駆け寄るとそう大声を出す。

 

「誰だお前」

 

 レイがそう尋ねる。

 

「あ、自己紹介がまだだったね! 僕はソフィラ! このエルミードの冒険者ギルドのギルドマスターだよ!」

「ギルドマスター……?」

 

 レイは痴女の間違いではないか、と疑問の目を向ける。

 

「取り合えず話したい事あるからさ、ギルドまで来てちょーだい?」

 

 ソフィラはにこりと笑みを浮かべた。

 

 

 ■

 

「まずは感謝を。あなた達が居なければこの街に甚大な被害が出ていました」

 

 エルミードの冒険者ギルドの客室でソフィラはカレンと刀奈相手に頭を下げていた。

 残る面々は一回の酒場で軽食をつまんでいる。流石にあの人数だと部屋に入りきらないのでリーダーだけ呼ばれたのだ。

 

 ソフィラは先程までの軽薄な雰囲気は消え静寂な女と言った雰囲気を出している。

 

「いえ、冒険者として当然の事をしたまでです」

 

 刀奈はそう言う。その表情に偽りは無かった。

 

「私も自分の出来る事をしたまでです。そうお気になさらずに」

「そう言ってもらえるとありがたいよ……ただそれとは別に報酬を出すよ。あと、聞きたいことがある」

 

「なんなりと」

「今回の事件の主犯について知っている事を教えて欲しい」

「わかりました──」

 

 刀奈とカレンの二人は知っていることを話していく。

 

「やっぱサタニストか……ありがとうね」

 

(最近のこの動きは気になる。奴らの頭が変わったか、何かの目的が出来たか……魔王復活の具体的な計画でも浮かんだのか?)

 

 ソフィラはそう考える。

 

「今日はありがとう。この報酬を受け取ってくれ」

 

 ソフィラは刀奈に百万セラ、カレンに二百万セラ渡した。

 

 カレンは大金を受け取る事に慣れてきたなぁ、と遠い目をしながら受け取った。

 

 

 

 ■

 

「しかしなんで親子で冒険者何てしてるんだ?」

 

 つむぎがそう疑問を口にした。

 冒険者ギルドの一階の酒場で。黒風とcrystal vividの面々は雑談を交わしていた。

 

「娘が冒険者に成りたいと言ってな。冒険者は危険なので余が同行している」

「いや危険なのはわかるが同行するのはやり過ぎじゃ……?」

 

 日和がそう疑問を口にする。

 

「冒険者になった当時はレベルも三十程度だったからな。今はある程度安心できるが……」

「いやレベル三十て白金級じゃねぇか。安心だろ」

 

 つむぎがそうツッコんだ。

 つむぎたちcrystal vividもレベル三十代の白金級である。これでも上から数えた方が早いぐらいには強いのである。

 

「散歩してたらドラゴンに襲われるかもしれないだろう」

「んなことありえねーよ」

 

 つむぎは冷静にそんなのあり得ないとツッコんでおく。

 

 そうこう話していると二階から刀奈とカレンが降りてくる。

 

「戻ったか。どうだった?」

 

 デヴォンがそうカレンに問いかける。

 

「ん-、結局進捗ゼロかな。サタニスト何もわかってないし……」

 

 カレンはレイの方を見る。

 魔王である父なら何か知ってるかも、という視線だったがレイは気づかなかった。鈍感である。

 

「取り合えず今日はここで晩飯にしようぜ!」

「だな。腹も減って来た」

 

 黒風とcrystal vividの面々は楽しい食事会を送った。

 

 

 

 ■

 

 翌日の朝。エルミードの駅にて。

 エルミードの駅もそこそこ大きい。列車が四台は止まる事が出来る。

 列車の前で黒風とcrystal vividの面々は集まっていた。

 

「じゃあな、カレン! また会ったらうちのライブ来てくれよな!」

「勿論! 今度はちゃんと最後まで堪能させてもらうよ!」

 

 カレンとつむぎはそう話していた。

 

「もしかしたら東雲皇国に行くかもしれん。その時はよろしくな」

「はい! 案内させて頂きますね!」

 

 日和はそう笑顔で言い、刀奈が微笑ましく見守った。

 

「んじゃ時間だし行こうぜ!」

「ああ、ではな」

「また会おうねー!」

 

 そうして黒風一行は列車に乗り込み聖王国首都聖都ルミナリアに向かって出発した。

 

 

 ■

 

 

 ルミナリアまで六時間かかる。

 道中暇なので駅弁食べたりUNOやらトランプなどのゲームをするなどして過ごして一行は昼過ぎにルミナリアに到着した。

 

「おおー……」

 

 駅から出たカレンは感嘆の声を出した。

 神聖、というのが似合う街並みだ。

 白い家が多いこの都市は広大だ。広さで言えばエルフェリアと同等かそれ以上。

 家々も大きく住民は裕福なのだと分かる。

 

 先ずは宿をとろうと一行は冒険者ギルドに向かう。

 この街でもギルドからの紹介状があれば多少は融通して貰える。黄金級の冒険者を舐めてはいけない。

 

 冒険者ギルドの作りはエルフェリアとそう変わらず受付を軽く済ませこの都市の高級宿に向かう。

 

 二十分程歩くと目的地につく。

 光翼亭という高級宿だ。四階建ての横にも大きい建物である。

 

 自動ドアを潜って黒風一行は中に入る。

 作りは雪華の館とあまり変わらない。受付にラウンジにエレベーターがある。

 一か月分の宿泊の受付をすます。

 

 部屋について各々荷解きをすます。レイは一人部屋に必要な物、歯磨きセット等を置き部屋から出る。

 其処には既に荷解きを済ませた他の面々が居た。

 

「じゃあいこっか」

「あ、それでしたら私行きたいところがあるんです」

「いいよー。何処行く?」

「大聖堂の方へ行きたいなと……」

「いいよー」

 

 レイは一人だけ嫌な顔をしながら了承する。

 

 一行は外に出てタクシーを拾って大聖堂へ移動する。

 黄金級になって得た金額が大きいのとこの国ではタクシーも普及していて一般的な移動手段として使えるからだ。

 タクシー車に乗る事十分で目的地である大聖堂に辿り着いた。

 

「でっか」

 

 カレンは思わずと言った風に声を漏らした。

 その建物はデカかった。これまで見てきた建物の中でも一、二を争うレベルで。

 もしかしたらエルフェリアのクリスタリアと同等の規模からも知れない。

 白い聖堂の門を潜って中に入る。

 

 大聖堂内は入ってすぐは講堂でもある。奥に講壇があり両端に椅子が置かれている。

 

 奥には女神セラを象った像がある。布で陰部だけを隠した全裸よりもエロいのではないかと思われる像だ。

 一行は自然と奥へと足が進む。

 

 奥には四人の男女が居た。

 

「は?」

 

 その一人の顔を見てレイは素っ頓狂な声を上げた。

 

 そこに居たのは勇者一行だった。

 

 赤い髪に赤い瞳。天真爛漫という言葉がよく似合いそうな美少女。

 腰には名高き聖剣カラドボルグを下げている。

 勇者リナ・フェイルーン。

 

 身長は百五十センチ強程度。

 もじゃもじゃの白い髭に兜を被っている。

 それ以外には鎖帷子しかつけていない。背中には己の身長以上の戦斧を背負っている。

 洞窟小人(ドワーフ)の戦士ゴルディン。

 

 高身長。身長は百八十センチ程。

 流れる長髪の銀髪に碧眼。そして長く鋭い耳。

 動きやすい服装にへそ丸出しのファッション。

 ハイエルフの魔術師ソフィラ。

 

 大天使。雰囲気からして神聖存在だと分かる。

 身長は百六十センチ程。

 背中からは二対の真っ白な天使の翼が生え頭上には天使の輪がある。

 真っ白な神に銀色の瞳。聖女として相応しい白いシスター服を着ている。

 大天使にして大聖女ファリエル。

 

 かつての勇者一行その物が魔王の前に現れた。

 

「久しぶりね。魔王」

 

 その言葉を聞いた瞬間レイはカレンを掴んでダッシュした。

 この場で勇者一行と戦って溜まるかという思いから。

 

<捕縛輪獄>(プリズン・サークル)

 

 だがそこに魔法が唱えられる。

 光に輪にぶつかりレイは止まった。

 

「ちっ」

 

 <捕縛輪獄>(プリズン・サークル)は結界魔法だ。

 範囲こそ狭いが屈指の防御力と転移阻害能力を持つ結界である。

 結界系魔法は破るには二つの手段がある。一つは結界のHP、防御力をゼロにするまで攻撃して破壊する。

 もしくを術者が殺すか気絶させるかだ。

 

「殺そうとしないから逃げないで。話が面倒になるわ」

 

 リナはそうレイに告げる。

 何もわからず混乱したままのカレンを横に置いてレイは元の位置に戻った。

 

「何用だ。勇者リナ・フェイルーン」

「それはこちらの台詞だけど? 魔王さま」

 

 二人の視線によって火花が散る。

 かたや魔王、そして勇者である。この場で殺し合いにならない方が可笑しい。

 

「お待ちください! この場は平穏にいきましょう!」

 

 エルミナがそう叫んで主張した。

 

「その通り。憎き魔王と言えどここは平和に生きましょう。かつてのように殺し合う必要はないのです」

 

 そう同意するのはファリエルだ。

 大天使ファリエルは平和主義者であった。

 

「余から話す事など何もないが……勇者側は何の話をするつもりだ?」

 

 レイはジロリと睨みながら問いかける。

 

「そうねー、あんた今の世界で何をするつもりなの?」

 

 レイはファリエルを睨みながら答えを考える。

 高位の天使は相手の嘘を見抜く常時発動型(パッシブ)特殊能力(スキル)を持つ。嘘は通じないと思っていいだろう。

 次元追跡無効のネックレスならその常時発動型(パッシブ)特殊能力(スキル)も探知系なので無効化出来る可能性があるが流石に大天使相手に試す度胸はレイには無い。

 

「…………今のところは特に何かデカい事を起こすつもりはない。平和に暮らすつもりだ」

 

 リナはその返答を聞いてファリエルに視線を向ける。

 ファリエルからは嘘だという発言は無い。つまりは真実だという事。

 

「その平和の定義は?」

 

 魔王にとって平和とは村を焼いて人の赤子でスープを作る事の可能性がある。

 嘘探知の特殊能力(スキル)は便利だが相手が嘘だと認識してない場合には働かないという欠点がある。

 相手が虚実を真実と思い込む狂人の場合にはあまり使えないのだ。

 

「いたって普通だ。家でコーヒー飲みながら小説読んだり映画を見に行ったり飯食いに行ったり娘とピクニックに行ったりするだけだ」

 

(凄い平和的だ……)

 

 リナは一瞬そう呆然とするが頭を振って平常心を取り戻す。

 

「えー、じゃあ……二百年前、何故世界征服という野望を抱いて行動に移したの?」

 

 それは魔王に殺された者達全員の思いだ。

 何故自分たちは戦火に巻き込まれたのか。何故死ななくてはいけなかったのか。

 その答えが遂にわかる。

 

「………………その場のノリと勢い。世界征服できそうだと思ったからやった」

「は?」

 

 それは余りにもあんまりな回答だった。

 出来そうだからやりましたなんて、蛮族か何かか。

 リナは思わず超スピードでファリエルの方を見るがファリエルは嘘ではないと表情と目線で訴える。つまりはこれが真実。

 大陸一つ巻き込んで世界の命運をかけた戦争を巻き起こした張本人はその場のノリと勢いで全てを起こしていた。

 これでは死んでいった者達が余りにも哀れである。

 

 実際は少し違う。

 確かに最初こそその場のノリと勢いで世界征服を始めたが途中からは異形種の地位向上や亜人種の受け入れの為やら国家間の争いや宗教戦争の解決などの為に動いていた。

 それを語る気はレイには無い。語った所で侵略者の都合の良い妄言にしか聞こえないからだ。

 だから最初の頃の事だけ言っておくことにしたのだ。

 

「……再びそれを起こす気は?」

「ない。世界征服なんていう面倒な事もう一度やれと言われてもやらんわ」

「そう……そうなのね」

 

 リナは聖剣カラドボルグを抜いた。

 超高速。黒風のメンバーでは視認すら出来ない速度での抜刀だ。

 レイの首筋に剣が置かれる。

 

 夜空のように輝く剣だ。

 刀身は分厚く夜空の星々の輝きを持っている。

 これこそが聖剣カラドボルグである。

 

「首を刎ねたところで死なんぞ」

「……けどダメージは負うでしょう?」

 

 レイは首を刎ねられたり頭を破壊された程度では死なない。

 大ダメージには違いないが<肉体操作>の固有(ユニーク)特殊能力(スキル)で生存できるのだ。

 

「今ここで罪を償う気はある?」

「無いな。余がした事で死んだ奴らに哀れみは抱くがだからと言って償いの為に死んでやろうとは露ほども思わん」

 

 レイは前までの本音を言う。

 レイの本音は自分だけ良ければいいという考えだ。自分だけ幸福を享受し他の者は不幸になればいいと思っている。

 だが今は少し違う。娘のカレンには出来得る限り不幸は訪れないで欲しいと思っているのだ。

 まぁ娘以外はどうなっても気にしないが。

 

「──なら私が償わせてあげるわ」

 

 リナは剣を仕舞った。

 その行動にレイは怪訝な眼をする。

 

「貴方を殺さないで上げる。その代わり……貴方が殺した人数の倍、人を救ってもらうわ」

「んな面倒な事誰がするか」

「あら、しないというのなら再び最終決戦と行くわよ?」

「其方ら程度に負ける余ではないわ」

『──なら私も居たらどうでしょう?』

 

 そこに空から声がかかる。全員の視線が空に動いた。

 

 そこに居たのは緑色の髪に緑色の目。身長は百六十センチ程の美少女だ。

 腰まで届く挑発に非常に整った、絶世という言葉がこれ以上無い程に似合う容姿。

 白いトーガを纏う姿は神聖なる存在であると強く主張している。

 女神セラの姿がそこにはあった。

 

「女神か」

「初めまして、魔王レイ・アーヴェルス。こうして話すのは初めてですね」

 

 レイは嫌な顔をする。苦手な食べ物を前にした子供のような顔だ。

 

「貴方には罪を償って貰います」

「死ねと言うのか?」

「貴方にとって死は償いに成り得ません。ですので、成したことの悲惨さを知ってもらい、人を救って貰うのです。殺した数以上に」

「断ったら殺すと?」

「……殺しはなくとも、封印ぐらいはさせてもらいますよ」

 

 魔王レイ・アーヴェルスは死んでも転生できる。

 それはレイを転生させた神との契約だ。

 レイが満足するまで転生を無限に繰り返すという契約をレイは邪神と交わしている。

 だからレイにとって死は死たりえない。

 例え魂を破壊するような攻撃を受けても世界から破損する前のデータをぶっこ抜いて蘇生されるだろう。だから殺せない。

 

「……はぁ、いいぞ。百年ぐらいなら付き合ってやる」

「決まりですね。では私はこれで」

 

 女神セラは光の柱と共に帰って行った。

 何しに来たんだこいつという目線が全員から向けられたがセラは気づかなかった。

 

「じゃ、今日から奉仕活動して貰うわよ」

「……冒険者は辞めろと?」

「やめては貰わないわね。冒険者として活動して貰う事もあるだろうし……ま今日は色々と話したいことあるから私の部屋まで来て。他の者は解散!」

 

 リナはそう手を叩く。

 それに異を唱えるのはカレンだ。

 

「いや急に父が奉仕活動するとか言われても受け入れられません! うちのパーティの主力なんですよ!」

「そうは言っても罪を償って貰わないと魔王生存を知った各国首脳が何言いだすかわからないし……貴方の父親が再び世界と戦争起こしてもいいって言うの?」

 

 リナはそう正論を突きつける。

 その言葉にカレンは黙るしかなかった。

 

「流石に娘と金輪際関わるなとは言わんだろう?」

「そうね、さすがにそれは無理ね……だからまぁ折り合い着けるために話し合いましょうか」

 

 そうして魔王と娘と勇者の話し合いが始まる──

 

 尚話し合い中暇だったのでエルミナとデヴォンは勇者パーティと雑談を交わしていた。

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