その日は鳥の鳴き声で目を覚ました。
「7時。うむ。いい朝だ。さて青龍とともに日が暮れるまで駆けようぞ。むむ?髭の調子が悪いか。しからば・・・」
関羽は風呂場でアルガンオイル配合のシャンプーで髭を洗った。
「ふーむ。硫酸系は控えていても、洗うからにはやむをえまいか。」
次にTOKIOインカラミトリートメントをつけ、15分なじませた。
「いかな美髯公とて髭が剛毛なのは摂理。なれば、これくらいの時間はしかたない。」
洗い流して次にパルガ・ヘアコンディショナー ソフト&リッチRを塗布し5分待った。
「膜の生成もしっかりせねばなるまい。」
洗い流してしっかりふき取り、着替えて、服装や服飾に乱れがないことを確認。いつものように髭をなでながら確認しようとしたが、髭の手触りがギシギシするではないか。
「なんということだ。これでは兄者に合わせる顔が本当にない。急ぎ修復せん」
次は普通のシャンプーで油分や蓄積した手入れ製品を洗い流した。トリートメントを3分して洗い流し今度はケラチンオイルをしっかり伸ばした。
「曹操殿より賜わりし髭袋にて余計な摩擦を防がん」
出発時刻を過ぎているが時間に気づかない関羽。
「15分か。そろそろ芯達したであろう。さてアルガンモロッコシャンプーを、いざ」
そしてトリートメントを少し厚めに塗りすぐに水に手をかける。
「このぬめりは慣れぬが、水分と栄養素を代謝しつつ修復するには致し方ないな。なんと!7時40分。時はもうすぎている。兄者申し訳ござらん。いざ、はせ参じようぞ」
赤兎馬が切る風は髭をたちまち優しく乾かす。30分かけて成都の評議の間に到着した。
「兄者!遅参の段、申し訳次第もござらぬ。」
「めずらしいなぁ、関羽の兄者が遅参とは。って、兄者、さては髭でもいじってたな?」
「翼徳、よくわかったな。なぜわかったのかはわかぬが、まずは翼徳にも心配をかけた。」
「雲長、そなた・・・ひげのなびき方が前よりもやわらかい。将として頭から足の先まで気遣って、しっかりと支度をしてきたのだ。それに、誰しも生きていれば遅参くらいするだろう。諸葛亮、この通りだ、雲長を許してやってほしい。」
「劉備殿。赤壁の時の皮肉ですね。では、本日は残業時間を30分短くさせていただきましょう」
「諸葛亮殿、自重されよ。拙者の遅参を肴に30分長く休んだとしても結局空が明るくなるかならないかまで尽くされておられる。」
「雲長の言うとおりだ。たまには私より早くに休み、私よりも遅く参じる日をつくったらどうだ?」
和やかに会議が始まろうとしていた。仕上げに関羽はブラシを取り出した。
「ぐっ!・・・と、とおりづらい。無念」