「江東の悪魔孫伯符。我が仙術により貴様は消滅する。」
于吉の卑劣な罠、前も見えない霧の中。孫呉はとうとう孫策を見つけることができず、孫権が後を継いだ。
孫策は目を覚ました。馬でもない足もどこにあるかわからないのが猛スピードで走ったり行列を作ったり。たくさん並んでいる大きなものは中を見ると変な格好の人がいる。ふと目についた看板に「横浜家●一●●」と書いてある。
「なんだここは?わけがわからねぇぜ。かってー土だな。どうなってんだ?とりあえずあの横浜屋・・・ナントカとかいう将の家に行ってみるか。」
そして入り口の近くで、
「おーい、ホンピンウー(横浜屋の中国発音)。俺は孫伯符ってんだ。ここはいったいどこか教えてくれ。・・・留守か。」
するといきなりドアが開き、人が出てきた。
「すまねえあんた。ホンピンウーか?」
「いえ、私は工藤会は野村と申します。」
「人違いか。すまねえな。」
孫策は右も左もわからず、町の裏路地に迷ってしまった。
金髪やパーマの若い男が鉄パイプなどをもって囲んできた。
「おう、金目のもんだしな。ぇぇ?いかにもおぼっちゃんよぉ・・・」
孫策はすっと構えた。
「俺は孫伯符ってんだ。熱い戦をしようぜ!!」
数秒後
「伯符さ・・・ん、こ、これでゆるしてください。」
「すんません・・・頭丸めますんで・・・」
孫策は差し出された財布を見ながら、
「変わった金子だなぁ・・・それにおまえ、頭ってのはもともと丸いもんだぜ。それに変わった髪の色してるなぁ。金箔にしちゃ変な色だな。とりあえず金子なんていいからよ。食い物もってねぇか?なんか腹減っちまったぜ。って、わりい。持ち合わせがねぇからよ。しょうがねぇ、借りにしてもらえねぇか?」
「伯符さん・・・いや、兄貴。どこまでもついていきやす。」
「俺の鉄パイプをあっさり止めちまうし、負け分も取らないなんて。舎弟にしてもらうお礼ってことでここは持たせてくだせぇ。」
不良たちはなんとか立ち上がりながら言った。
「お、おいおい?お前らあれできつくなっちまったのかよ。あー、俺も暑くなっちまったからな。民間人だから無理もねぇ。お詫びっちゃなんだけどよ、とりあえずこの国は右も左もわからねぇ。だからできることは協力するぜ。」
「兄貴が空腹だ。見せ探せ店!兄貴、マックとかファミレスとかありやすぜ。ここいらの勝手がわからねぇんならどんなところだってご案内します。」
「そうだなぁ・・・おう!見たことねぇけどありゃ俺にも読めるぜ!」
指さした先には鼎泰豊と書いてあった。
「え・・・あれ日本語か?わかりゃした、なんとかタイホウいってみましょう」
「あれはテイとかディンとか読むんだ。けどああいうのはディンタイフォンって読むのが普通だな。俺んとこじゃな。」
「兄貴中国語強いっすね」
「おう。江東の虎の子、孫伯符だからな。」
一行は果たしてディンタイフォンに入ると、小さな表をわたされた。
「メニューの下の英数字を書いて渡してくださいね」
「ややこしいなぁ。ラーメンがこれで・・・はっ!?兄貴、何でも選んでください!」
写真をまじまじと見て、孫策は
「これとこれだな。あとこれもだ。」
ラーメンが3個テーブルに来た。不良たちは手を付けない。
「おまえらどうしたんだ?」
「あ、その。・・・兄貴より先に手ぇつけちゃ・・・」
「なんだよ、そんなことかよ。冷める前に食えって、そいつうめぇからよ。」
「食べてもいないのにうめぇって・・・そ、それじゃお先します。すいません。」
恐縮する3人は途端に感動の色に染まる。
「う、うめぇ・・・なにこれ?家系ばかじゃねぇの?ズルズル・・・」
夢中になって食べる3人を見つめる孫策の顔はまさに江東6群の主の顔だった。
ほどなくテーブルには、小籠包、ピータン、チャーハンがおかれた。
「兄貴・・・チャーハンとほかのは?」
「ん?アヒルの卵とこうして穴をあけてっと、ショウロンポウってんだ。じゅるじゅる・・・蒸籠に直接箸入れるわけにはいかねぇんだがな。」
当たり前に食べる孫策。
「黒いし青ざめてるけどたしかに卵だ。こんなのがちゃんと鳥になるんだなぁ・・・」
「ああ、それにあの餃子っぽいのに箸さして・・・おいこれ!」
「なになに?箸で刺して肉汁を楽しんでから生姜醤油で・・・?あ、兄貴は知ってるのか」
「モグモグ・・・・ゴクリ。そりゃまぁしょっちゅう食ってたからな。別に普通の卵でも作れるぜ。生卵を泥に漬けて数日放置するだけでいいんだ。にしても、よくここまでクセのないままコクを残して・・・。あ、給仕さんしょうゆと酢を頼むぜ」
「つくる?泥に漬ける??」
「食ってみろよ・・・どれも一つずつだからな。来た来た。生姜が苦手なら餃子と同じでもいけるんだ。」
「俺たちは兄貴の背中を見て進むんだ。兄貴と同じようにそのまんまで・・・なにこれ?は?うますぎるんだが??」
「この黒い卵もゆで卵っぽいのにずいぶんしっとりと・・・」
「おまえら、財布は大丈夫なのか?」
「ヘヘ、ちょいとさっき、兄貴の前に」
「おまえらなぁ・・・水賊みたいなことはもうすんじゃねぇぞ。」
「へい。そりゃもう。ん、電話・・・もしもし親分?え、ええ暇です。はい?兄貴が行きたいっていうケンタイホウって読むんですかね?いるんですけど、ええ、兄貴って孫伯符さんて方で、なんでって、工藤3羽ガラスが知らないうちに伸されてしまってええ。あ、はい!」
「なぁ、あいつ、誰と話してるんだ?」
「ああ、俺らの親分です。」
「おいおい、片手で持てる上に顔も何もないのが親分かよ」
「あ、あれはスマホって言って、あ、電話って言ったほうが・・・」
「兄貴、親分が話たいっていうんですが・・・」
差し出されたスマホに孫策は拱手した。
「初めてだな。孫伯符ってんだ。よろしくな。」
「兄貴こうもって、そのまま耳に当てて話して・・・」
「もしもし、工藤会の野村といいますが、その声どこかで・・・」
「お?ホンピンウーと勘違いしちまったやつか?」
不良たちは、
「親分相手に動じない・・・」
「涼しい顔してる・・・」
そして
「うちの3羽ガラスを舎弟にする手腕はお見事です。うちで仕事してみませんか?」
「ありがてぇけど、国が・・・ってまぁいいか。いいぜ。一宿一飯の恩義だぜ。」
その後工藤会の会長と総裁は捕まってしまうが、早くもナンバースリーにいた孫策はそのまま総裁となった。
5年後テレビCMが流れた。
「工藤会現る!!新型CPU、驚異のグラフィック。新型ゲームハード、KDK登場!!自社オリジナルゲームを付属。オープンワールドアクション。町でおきる問題を豪快に解決!!」
完