ミレニアムの秘密の研究室   作:まったり愛好家

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第五十五話 唸る胃袋 コハク過去編あり

机の上には、相変わらずの光景が広がっていた。

 

レイ、ユリ、サラ――三人はまるで電源を切られた機械のように、机に突っ伏したまま微動だにしていない。背中の上下で、かろうじて生きていることがわかる程度だ。

唯一の例外は久遠ミコトで、彼女だけは椅子から立ち上がり、壁際でゆっくりとストレッチをしていた。腕を伸ばし、肩を回し、太ももを軽く叩きながら血流を促している。その表情はまだ疲労の色を残しているものの、最低限の自己管理は怠らないという意志が見て取れる。

 

コピー体――サンゴはというと、私が出て行った時とまったく同じ姿勢で椅子に座っていた。背筋は伸び、両手は膝の上。瞬きの回数すら一定で、まるで部屋の一部のように溶け込んでいる。

 

私は慣性固定の箱を机の上に置き、留め具を外した。

 

「昼ごはん、持ってきましたよー」

 

その一言が合図だったかのように、レイとミコトが顔を上げた。

レイは目を細め、焦点が合うまでに少し時間がかかっている様子だ。

 

「ああ……持ってきてくれたか……ありがとう……」

 

声はかすれていて、普段の軽快さは微塵もない。

それでも礼を言うあたり、彼女らしい。

 

私は箱の中から、ひとつひとつ料理を取り出して机に並べていった。

フタを開けるたびに、湯気と共に匂いが立ち上る。

 

唐揚げの油の匂い。

カレーのスパイス。

魚の焼けた香ばしさ。

蒸し鶏と胡麻の優しい香り。

そして、牛丼とラーメンの暴力的な存在感。

 

一瞬で部室の空気が変わった。

 

「……っ」

 

ミコトが、思わず目を見開いた。

さっきまで疲労を隠していた彼女の顔に、はっきりとした期待の色が浮かぶ。

 

その匂いに反応したのは、ミコトだけではなかった。

 

「……おお……」

 

机に突っ伏していたユリが、ゆっくりと顔を上げる。

髪は少し乱れ、目は半開きだが、鼻だけはしっかりと仕事をしている。

 

「……ありがたいっす……もう腹ペコで……ほんとに……」

 

その声は、レイ以上に力がなく、まるで魂だけで喋っているようだった。

 

私はサラの方へ視線を向ける。

 

「……サラさん?」

 

呼びかけてみるが、反応はない。

机に突っ伏したまま、完全に沈黙している。

 

「……まだ起きないみたいですね」

 

私はそう判断し、小さく息をついた。

 

「じゃあ、先に食べちゃいましょうか。冷めると美味しくないですし」

 

誰からも反対は出なかった。

というより、反対する体力が残っていない。

 

私はそれぞれの料理を、本人の前に配置していく。

レイの前には山盛りの唐揚げ定食。

ユリの前には、カツカレーとサラダ。

ミコトの前には、蒸し鶏と雑穀ご飯のプレート。

サラの前には、焼き魚定食をそっと置いておく。

そして、サンゴの前にはハンバーグ定食。

 

最後に、自分の分をまとめて机の端に置いた。

 

「……とはいえ」

 

私はレイとユリを見て、少し考える。

 

「今の状態だと……レイさんもユリさんも、一人で食べるのは厳しそうですね」

 

レイは試しに腕を動かそうとして、途中で止めた。

 

「……うん、無理だね。腕が言うこと聞かない」

 

その様子を見て、ミコトが静かにレイの隣へ移動した。

 

「レイは、私が食べさせておく」

 

そう言って、自然な動作でスプーンを手に取る。

まるで以前にも何度かあったかのような、迷いのない動きだった。

 

「助かる……」

 

レイは抵抗する気力もないのか、素直に身を任せている。

 

「じゃあ……」

 

私は視線をユリへ向ける。

 

「ユリさんは、サンゴに食べさせてもらいましょうか。

サンゴ、ユリさんにカツカレーとサラダ、お願い」

 

「わかりました」

 

指示を出した瞬間、サンゴは椅子から立ち上がった。

動作に一切の淀みはない。

 

まずユリの背中に手を添え、ゆっくりと姿勢を正す。

次に、どこから取り出したのかタオルを肩にかけ、服が汚れないように整える。

その一連の動きは、まるで訓練された介護士のように的確だった。

 

スプーンでカレーをすくい、適温かどうかを一瞬だけ確認してから、ユリの口元へ運ぶ。

 

「……はい、どうぞ」

 

「……うっわ……」

 

ユリは少し照れたように目を逸らしながらも、素直に口を開けた。

 

「なんか……介護されてるみたいで……むずむずするっすね……」

 

そう言いながらも、咀嚼のペースは早い。

よほど空腹だったのだろう。

 

サンゴは無言で、しかし確実に次の一口を用意する。

口元を汚さないように角度を調整し、食べ終わるたびにナプキンで軽く拭く。

 

その様子を横目で見ながら、ミコトも同じようにレイに食べさせていた。

唐揚げを小さく切り、口元へ運ぶ。

 

「……ん、美味しい……」

 

レイは目を閉じ、心底幸せそうな表情を浮かべる。

 

部室の中には、食器の小さな音と、ゆっくりとした咀嚼音だけが響いている。

先ほどまでの疲労と緊張が、少しずつ溶けていくのがわかる。

 

私は、その様子を一歩引いた位置から眺めていた。

 

「……さて」

 

小さく息を吐き、椅子に腰を下ろす。

 

「私も……食べますか」

 

目の前には、自分用に用意した料理が並んでいる。

湯気はまだ立ち、香りは十分。

 

箸で牛丼をすくい上げた瞬間、汁だく特有の重みが指先に伝わった。

白米の隙間という隙間にまで染み込んだつゆが、わずかに糸を引くように垂れ、照明の光を反射して艶を放っている。牛肉は薄切りで、火を通しすぎていないからか、繊維がほろりとほどけそうだ。玉ねぎも、透明感を残したまま柔らかく煮込まれている。

 

私は一度だけ香りを吸い込んでから、口に運んだ。

 

「……あ」

 

思わず、声が漏れた。

 

甘辛い。

だが、ただ甘いわけでも、ただ辛いわけでもない。

醤油の角は丸く、砂糖の甘さは舌の奥に残る程度で、牛脂の旨味が全体を包み込んでいる。汁だくにした分、白米は完全に脇役だ。主役は、つゆそのものと言っていい。

 

噛むたびに、じゅわっと音がしそうなほど水分が溢れ、喉を通る瞬間に一気に体温が上がる感覚があった。

 

「……やっぱり、疲れた後はこれですね」

 

誰に向けたわけでもなく、独り言のように呟く。

再生能力のせいか、私は空腹を感じる頻度が異常に高い。その代わり、こうして食べ物を口にした時の幸福感も、普通の生徒より強い気がしていた。

 

牛丼を数口食べ進める。

箸の動きが止まらない。

汁を吸った米が、舌の上でほぐれ、噛む前にほとんど溶ける。牛肉の脂が喉を滑り落ちていき、胃に到達した瞬間、じんわりと熱が広がる。

 

ふと顔を上げると、レイがこちらをちらりと見ていた。

 

「……コハクちゃん、すごい幸せそうな顔してるね」

 

ミコトに唐揚げを食べさせてもらいながら、そんなことを言う。

 

「え、そうですか?」

 

「うん。さっきまでの理屈っぽい顔と全然違う」

 

「それは……」

 

私は箸を止め、少しだけ考えてから答えた。

 

「単純に、お腹が空いてたからだと思います」

 

「それでそこまで変わるの、逆にすごいよ」

 

レイは苦笑しつつ、また口を開けて唐揚げを受け取っていた。

 

私は再び視線を自分の食事に戻す。

牛丼を半分ほど平らげたところで、一度区切りをつけ、次は醤油ラーメンに手を伸ばした。

 

蓋を開けた瞬間、湯気がふわりと立ち上る。

鶏ガラと醤油が混ざった、どこか懐かしい匂い。油膜が表面に薄く張っていて、スープは透き通った琥珀色をしている。

 

レンゲでスープをすくい、まずは一口。

 

「……はぁ」

 

今度は、自然とため息が出た。

 

牛丼の甘辛さとは対照的に、こちらはすっきりとした塩味と醤油のコクが前面に出ている。だが薄いわけではない。喉を通った後、じわじわと旨味が追いかけてくる。

 

私は箸で麺を持ち上げた。

細めのストレート麺。湯切りも適切で、べたつきはない。

 

ずず、と音を立てて啜る。

 

麺が歯に当たった瞬間、ほどよい弾力が返ってくる。噛み切ると、小麦の香りが鼻に抜け、スープと絡んで完成する。

 

「……これも、いいですね」

 

ラーメンは、単体で完成された食事だが、牛丼の後に食べることで、また別の顔を見せる。甘さをリセットし、口の中を一度まっさらにしてくれる役割を果たしていた。

 

スープを飲み、麺を啜り、チャーシューを一口かじる。

柔らかく、脂身はとろりと溶ける。

 

その間にも、横ではユリがサンゴに食べさせてもらいながら、何やらぼやいていた。

 

「……なんか、味がいつもより美味しく感じるっす……」

 

「それは、疲労と空腹が重なっているためだと推測されます。エネルギーが不足した状態で食事を摂ると、脳の報酬系からドーパミンが放出されます。この快楽物質が「美味しい」という感覚を増幅させ、脳に「生きるために必要なエネルギーを摂取した」という喜びを与えます」

 

サンゴは淡々と答えながら、次の一口を用意している。

 

「解説しなくていいっす……普通に食べさせてほしいっす……」

 

そんなやり取りを聞きながら、私はラーメンを半分ほど食べ終えた。

 

次に手を伸ばしたのは、たらこドリアだった。

 

表面は、こんがりと焼けたチーズの膜に覆われている。

スプーンを入れると、チーズがゆっくりと伸び、その下から白いソースと、ほんのりピンク色のたらこが顔を出した。

 

一口分をすくい、口へ運ぶ。

 

「……っ」

 

今度は、言葉にならない。

 

牛丼とラーメンが「力」の食事だとしたら、たらこドリアは「甘やかし」だ。

クリーミーで、塩気は控えめ。たらこの粒がぷちぷちと弾け、バターの香りが鼻腔を満たす。

 

舌に乗せた瞬間、温度と共に幸福感が広がる。

 

「……危険ですね、これは」

 

思わずそんな感想が漏れる。

食べる手が止まらなくなるタイプの味だ。

 

ホワイトソースとご飯が一体化し、スプーンを動かすたびに形を崩していく。

噛む必要すらない。

飲み込むだけで、体が「満たされていく」。

 

「コハクちゃん、それ一人で全部食べる気?」

 

レイが、半ば呆れたように聞いてくる。

 

「ええ。ちゃんと、全部」

 

「すごいね……」

 

「代謝がいいので」

 

私は真顔でそう答え、再びスプーンを動かした。

 

ドリアを食べ終える頃には、さすがに胃の存在をはっきりと意識するようになっていた。それでも、不快感はない。ただ、確かな重量感があるだけだ。

 

最後に残ったのは、フライドポテト。

 

紙袋を開けると、塩の匂いと揚げ油の香りが立ち上る。

カリッと揚がった細めのポテト。表面には、細かな塩が均一に振られている。

 

一本つまみ、口へ。

 

外側はカリッと、中はほくほく。

シンプルだが、これほど完成度の高い食べ物もそう多くない。手軽、それでいて満足感がありながら、いつだっていくらでも食べたくなる。

 

ジャガイモの品種、揚げ方、下準備を変えることで、さまざまな姿に変わる。

一つとして頂点はなく、シンプルさも複雑さも兼ね備えた、ジャンクフードの顔だ。

 

ポテトは、今まで食べた三品の「締め」に最適だった。

甘さも、塩気も、油も、すべてを程よくまとめてくれる。

 

一本、また一本と、無心で口に運ぶ。

 

気づけば、袋の底が見えていた。

 

私は、最後の一本をゆっくりと噛みしめ、飲み込む。

 

そして、深く息を吐いた。

 

「……ごちそうさまでした」

 

机の上には、空になった容器だけが並んでいる。

胃の中には、確かな満足感。

頭の中には、久しぶりに余計な思考のない静けさ。

 

私は椅子の背にもたれ、天井を見上げた。

 

この一時だけは、研究も倫理も、神秘も関係ない。

ただ、食べて、生きているだけの時間。

 

それが、今はとても心地よかった。

 

ーーー

コハク過去編 8

 

私は、コンタクトレンズをつけたまま、しばらく自分の体を観察したり、部屋の中を歩き回ったりしていた。

視線を向けるたびに、私自身から立ち上る黒い神秘の流れが、わずかに揺らぎ、環境や意識に応じて微妙に形を変えていくのが分かる。呼吸が深くなれば緩やかに脈打ち、思考を一点に集中させれば、波は鋭さを帯びる。

 

(……見える、というだけで、こんなにも情報量が違うんだ)

 

これまで、感覚と勘だけで扱ってきた神秘が、いまや可視化された“現象”としてそこにある。

私は夢中になり、時間の感覚さえ忘れていた。

 

そのときだった。

 

「……そろそろ、よろしいでしょうか」

 

背後から、静かな声がかかる。

 

振り向くと、黒服さんが、いつの間にかソファのそばに立っていた。先ほどまで机に向かっていたはずなのに、足音ひとつ立てずに近づいてきたらしい。

 

「私は契約内容を達成しました。気に入っていただけたようで、何よりです」

 

その言葉に、私は思わず笑みを浮かべたまま頷く。

 

「はい……正直、想像以上です。これだけでも、十分すぎるくらいで……」

 

「でしょうね」

 

黒服さんは、満足そうでもあり、どこか冷静でもある曖昧な表情を浮かべた。

 

「さて」

 

彼は一拍置いてから、続ける。

 

「今度は、あなたにもこちらの求めるものを差し出してもらいますよ?」

 

その言葉は、柔らかい声色とは裏腹に、はっきりとした境界線を引くものだった。

私は、胸の奥で小さく息を吸う。

 

「……いよいよ、ですか」

 

「ええ」

 

黒服さんはそう言って踵を返し、リビングの出口へ向かう。

 

「ついてきてください。私の研究施設に向かいますよ」

 

私は、未だ興奮が冷めきらないまま、その背中を追った。

恐怖がないわけではない。

だが、それ以上に、未知への期待が私の足を前へと進めていた。

 

エレベーターに乗り込み、下降する。

箱の中で、機械音が低く唸り、わずかな浮遊感が胃の奥を揺らす。

 

やがて扉が開き、私たちはビルの外へ出た。

 

夜のアビドスのオフィス街は、昼とは違い、無機質な光に満ちている。

街灯やビルの窓明かりが直線的に並び、人の気配はほとんどない。

足音だけが、やけに大きく響いた。

 

黒服さんは迷いなく別のビルへと向かう。

その建物も、外観だけ見ればごく普通のオフィスビルだ。

 

中へ入り、再びエレベーターに乗る。

今度は上昇。

 

数字がひとつ、またひとつと増えていく。

 

「……ここ、本当に研究施設なんですか?」

 

思わずそう聞くと、黒服さんは肩越しにちらりとこちらを見た。

 

「ええ。表向きは、ただの空きフロアですがね」

 

やがて、目的の階でエレベーターが止まる。

 

「着きました。ここです」

 

扉が開いた瞬間、私は思わず息を呑んだ。

 

そこに広がっていたのは、想像していた“研究室”という言葉の枠を、はるかに超えた空間だった。

 

巨大だ。

 

ほぼ立方体に近い構造で、一辺は軽く百メートルを超えているように見える。

天井は高く、見上げると照明が星のように点在している。

 

壁は、黒い炭素鋼のような金属で覆われ、鈍い光を反射していた。

触れれば冷たく、硬く、容易には傷ひとつつかなさそうだ。

 

床も同様で、歩くたびに、低く乾いた音が返ってくる。

 

部屋の各所には、大小さまざまな装置が配置されていた。

どれも、見たことのない形状ばかりだ。

円筒状のもの、アームのついたもの、宙に浮いているように見えるものまである。

 

(……これ、本当に人が作ったもの?)

 

「すごいですね……」

 

私は、思わず呟いていた。

 

「圧巻です……」

 

大きな研究施設だとは覚悟していた。

だが、ここまでとは思っていなかった。

 

黒服さんは、私の反応を特に気にする様子もなく、部屋の中央へと歩いていく。

 

「それで」

 

私は、彼の背中に声をかける。

 

「私は、何をするのでしょうか?」

 

問いかけには、不安よりも期待が滲んでいた。

何をされるか、というよりも、何を体験できるのか――そんな感覚だ。

 

黒服さんは、部屋の中央付近に設置された、ひときわ異様な黒い装置の前に立っていた。

 

それは、椅子とも台ともつかない形状で、複数の固定具が突き出している。

腕、脚、胴体、首。

人を拘束するために最適化された形だと、一目で分かる。

 

彼は、装置のパネルを操作しながら、淡々と説明を始めた。

 

「こちらの装置に固定されてもらいます」

 

指し示される固定具を見て、私は小さく喉を鳴らす。

 

「……見るからに、それっぽいですね」

 

「でしょう」

 

黒服さんは、どこか楽しそうに続ける。

 

「これは、ヘイローを持つ生徒に、恐怖を流し込む装置です」

 

さらりとした口調で、とんでもない単語が出てくる。

 

「神秘と感情は、大きく関係しています。希望や幸福といった正の感情によって神秘は増幅され、反対に、恐怖や絶望といった負の感情によって減衰する」

 

彼は、装置の一部を叩きながら説明する。

 

「これを、完全に神秘が無くなるまで恐怖を流し込み続けると、何が起こるのか。それを観察します」

 

穏やかな表情で、えげつない内容をすらすらと語るその姿は、まさしく悪役そのものだった。

 

だが、不思議なことに。

 

説明を聞いても、私の心には、ためらいがほとんど湧かなかった。

 

それどころか――

 

(……感情と、神秘が、連動……?)

 

私の思考は、すでに別の方向へと全力で走り出していた。

 

そんな話は、今まで聞いたことがない。

理論として考えたこともなかった。

 

もしそれが事実なら、神秘の制御や増幅、あるいは抑制の方法論が、根本から変わってくる。

 

(どうやって、そんなことを突き止めたんだろう……)

 

想像すると、背筋が少し寒くなる。

同時に、研究者としての好奇心が、猛烈に刺激された。

 

この短時間で、私はすでに二つの大きなものを手に入れている。

 

神秘を“見る”ための装置。

そして、神秘と感情がリンクしているという、決定的な新情報。

 

目の前の男が、危険な人物であることは、もはや疑いようがない。

自分自身の身に、明確な危険が迫っていることも、理解している。

 

それでも。

 

それでも私は、この人と契約して正解だったと、心の底から思っていた。




食レポをな、食レポを書くのをやめられんのじゃ。

ちっちゃい子がうまそうに飯を食べてるのが好きなもんで、コハクの食レポに熱が入ってしましました。
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