ありふれた爆弾で異世界爆発   作:黒霧 氷

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これは、一人の殺人鬼であり一人の人間の物語である。


※ジョジョの奇妙な冒険第4部のネタバレを多く含みます。ご容赦ください。





#3 吉良吉影は衝動を抑えたい

 

 

 

 

私が檜山大介を自分の能力でぶっ飛ばした事件から二週間が経った。

あの事件は〝能力の暴発〟という事で最終的に結論が出て、私も表面上は謝罪したよ……本人はあまりの火傷の痛さ等でこっちなんか見てはいなかったがね。

全く、あの時の怯え顔と来たら本当に今でも笑みがこぼれてしまいそうだ。

そうそう、今私はこの世界で生き延びてみせる為に王宮にある図書館で各国の地図を書き写しながら情報を調べている所だ。

 

あの事件の後、畑山愛子からの説教と天之河光輝からも気を付けてくれなどの言葉を受け取る羽目にはなったがハイリヒ王国側は特段何か問題にする事はなかった。

そのお陰で結局問題は大きくもならず、謝罪だけで済んだという訳さ。

そして、メルドロギンズ騎士団長の薦めによって防具を渡される事になった私はついでにスーツの製作を頼み……今こうしてジャンフランコ・フェレのスーツに似ているものを着ているんだ。

薄紫色のこのスーツ、とても気に入ってるよ……お気に入りの髑髏柄のネクタイも自分で作ってみたんだ。まぁ、利便性や周りの視線を考えて女もののスーツにせざるを得なかったのだがね……なんだか風が通りやすくて足の間がスースーするぞ、これは……

まぁいいだろう。不便さが目立つ訳じゃあないんだからね……寧ろ今までより気が引き締まる想いだよ。

 

 

さて、私のステータスプレートを確認してみよう。

 

 

 

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吉良ヨシカゲ 17歳 女 レベル:6

 

天職:爆弾魔

 

筋力:250

 

体力:140

 

耐性:120

 

敏捷:140

 

魔力:300

 

魔耐:300

 

技能:爆弾製作・熱源探知・追跡・灼熱耐性・言語理解

 

==================================

 

 

 

これが、二週間きっかり訓練した成果だ。

なんだかとってもいい気分だね…ステータスやレベルというものは自分の成長ってものを感じさせてとっても気分が上がるんだ。

しかも、この成長性は天之河光輝のステータスの成長率に近い。最近はメルド・ロギンズにステータスを見せていないがね。

それにメルド・ロギンズの方も「そう毎回は見せなくていいぞ?」と言ってくれたお陰で鍛錬一日目に一度見せた後はもうここ最近見せてないね……

また何か言われるかと思ったが、これはハイリヒ王国の方が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と南雲ハジメとの間で起きた一件を痛感したのかステータスプレートの確認やステータスの模索は控えることにしたそうだ。

くくっ、こうして幸運が回ってくるとなんだかこの吉良吉影……幸運の女神が私に微笑んでくれる気がするよ。

 

 

そうだ、鍛錬の時に分かった事があってね……どうやら私には魔法の適性が高いことも分かった。

この世界、トータスにおける魔法は……体内の魔力を詠唱により魔法陣に注ぎ、魔法陣に組み込まれた術式の魔法が発動するという順番で発動する。

魔力を直接操作することは出来ない、だからこそどのような効果の魔法を使うかによっては正確な魔法陣を構築しなければならないそうだが……

私にはこの魔法陣を構築する才能がとてもあるそうだ。爆弾製作は魔力を使用するとはあるが私自身、まさかこんな魔法の才能があるとは思わなかったよ……

そうして作り上げたのが爆弾製作の爆弾の火力を跳ね上げる〝強化魔法陣〟というものだよ。これに爆弾を通す事でより強力な爆弾を作り上げる事が出来る。

もちろんただ爆弾を強化するだけじゃあない、私自身の身体能力や、果てにはスタンドも強化出来るのだよ……くくっ、私の才能が怖くなるね。

しかしスタンドはあまり多用できない、基本は身体能力と爆弾の強化にリソースを使うことになるだろうがね……

 

 

 

それと、魔法陣は一般には特殊な紙を使った使い捨てタイプか、鉱物に刻むタイプの二つがある。前者は、バリエーションは豊かになるが一回の使い捨てで威力も落ちてしまい、後者は性質上、値段が高くなってしまうが何度でも使えて威力も優れているという利点と問題点がある。あのイシュタルとかいう神官共が持っていた錫杖の中にそれがあるとか、何とかだが……

そして、魔法が得意だと言ったが近接も出来ない訳じゃあない。

 

 

「(スタンドのビジョンと身体を被せる事で自分を守る盾として、更に自分自身を強化する方法があるとはな)」ズォッ

 

 

この通り、スタンドを身に纏う事で身体能力をスタンドのパワーだけ強化する事が出来る。キラークイーンであれば東方仗助の〝クレイジー・ダイヤモンド〟には劣るがかなり高いパフォーマンスを生み出せる。

それに加え、スタンドの身体能力にさっき言った〝強化魔法陣〟が適応される。

対象には直接手を触れなければ効果を発揮しないキラークイーンの特性上、スタンドを露見させてしまうという問題点が私にとっては痛かったがこれのお陰でまるで岩を簡単に砕けるだけのパワーを手に入れる事が出来たよ。

それに、粉砕するタイミングで私の手に〝爆弾〟を取り付けて爆破する事で更なる火力強化を求める事も出来る。

東方仗助の様な近接パワー型、スピードも速い相手には私の体自体に爆弾を取り付けて〝接触爆弾〟で殺してやれるから、どんどんと強くなっていく感じがするよ……

 

 

 

それと裏腹に、二週間ですっかりあの生徒共の中から無能が排出された。それがあの南雲ハジメだ。

私がたまたま、助けてしまったそうだがあれは私の能力の暴発という事で処理されている。それに関して()()()()()()()()()()()()()()と広がった瞬間、またこうも排斥的な扱いが広がった。

本当に馬鹿な奴らだ、そうやって恨みを買った時に助けてくれと懇願されても助けてくれやしないのにな……人の平穏を脅かすから、次痛い目に遭うまで懲りやしないんじゃあないのかね?

しかも、だ。今彼は気付いていないが南雲ハジメがこの図書館にいる。私の目立ちたがらない性分で図書館の隅で地図の書き写しと必要な情報をキラークイーンのスピードで書き写させているとはいえ……本当に気が付かないのか?

 

 

『………………』ガリガリガリガリ……

 

 

スタンドというのは私の分身の様なもの。こうして私が南雲ハジメの方を向きながら地図の方の書き写しを続けてくれている。スタンドを身に纏う戦法や、爆発の解釈を増やす方法、更に強化魔法陣等で外部的な強化……戦力は着々と上がっている。

だがこうして強くなっているのにも理由はある。私自身、戦闘狂ではない。

一番の私の悲願は〝植物の様に静かで争いのない人生〟を送る為に、こうしてハイリヒ王国から抜け出す方法や地図の書き写し…果てにはあまりやる気が起きない戦闘訓練をしているんだ。

ここ二週間私の性分に合わない訓練に付き合ってやるのも、私の悲願を手に入れる為の行動なのだが……

 

 

「(いっそあの男の様に無能でも良かったかもしれん。女共と関わるのは面倒だ……男だとしても、3位4位程度に納めるのも面倒くさそうだが)」

 

 

叶うはずのない話に花開かせながら、南雲ハジメが頭を傾げていた時に、この空気を邪魔するように扉をノックする音が響いた。

すぐさまキラークイーンを引っ込ませ、私は視線を左目を扉の方に向けながら右目を南雲ハジメの方向を見つめる。その表情はまるで驚愕の人物が来た、そんな表情だった。

 

 

「南雲君、起きてる?ちょっといいかな?」

 

 

そこには、純白のネグリジェにカーディガンを羽織っただけの白崎香織が図書館に入ってきていた。

 

 

「……なんでやねん」

「えっ?」

「(なんという事だ、この女薄い服でっ……まさかこんな所でおっぱじめるつもりか!?)」

 

 

衝撃的な光景を見てしまい、関西弁でツッコミを入れている南雲ハジメと困惑している白崎香織の目に映らないように机の下に隠れる。助かったのか、物音などはよく聞こえなかったのか二人は気付いていない事だ。

にしても……白崎香織のあの服とあの手、なんという魅力だ……厄介な〝技能〟とやらを持っていなければすぐにでも〝彼女〟にする所だった。

南雲ハジメが慌てて気を取り直す様に身体を動かしながらなるべく白崎香織を見ないように目を逸らしながら要件を聞く姿に私も耳を立てる。

 

 

「あぁいや、なんでもないよ……えっと、どうしたの?何か連絡事項かな?」

「ううん……その、少しだけ南雲くんと話したくて……やっぱり迷惑だったかな?」

「…………ど、どうぞっ」

「うん!」

 

 

「(……私は何を見せられているんだ)」ハァ

 

 

 

若干混乱したが、一先ず変な事が起きる事はないようだ。

南雲ハジメの顔が恥ずかしさで赤くなっていたが、それを誤魔化す様に少々、早口で話を促していった。

 

 

「それで……話したいって何かな、明日のこと?」

 

南雲ハジメの質問にそうだよ、と頷いている様子から、白崎香織はさっきまでの笑顔を浮かべていたものが嘘のように思いつめた様な表情に染まる。

 

 

「明日の迷宮探索、南雲君には町で待っていて欲しいの。

教官達やクラスの皆は私が必ず説得するしっ、だから、お願い!」

 

 

そう言って、身を乗り出して懇願する香織。南雲ハジメがただただ困惑していた。……いくら南雲ハジメが足手まといだからというには少々必死過ぎやしないか?

確かにあの女、私の記憶を頼りにすると南雲ハジメに好意を寄せている筈だ。私があの女に対してキラークイーンで〝彼女〟にしないのはそういった理由もある。

こういう女を手をかけるとトラブルの元になる……おっと、関係ない話だったな。

 

 

「えっと、確かに僕は足手まといだし弱いとは思うけど……流石にここまで来て待っているっていうのは認められないんじゃ……」

「違うの!えっと、足手まといだとかそういう訳じゃなくて……」

 

 

白崎香織が南雲ハジメの誤解に慌てて弁明している。まぁ、あの男からしたらそう解釈されてもおかしくはないだろう……

 

 

 

「あのね……なんだか凄く嫌な予感がするの。

さっき少し眠ってて、それで夢を見て……南雲くんがいたんだけど、声をかけても全然気が付いてくれなくて、走っても全然追いつけなくて、それで最後は……」

「……最後は?」

「……消えて、しまうの……」

「……そっか」

「(……スタンド能力か?未来を予知する様なスタンドなど聞いた事がないが、そんな能力があってもおかしくはないかもしれん)」

 

 

夢にしては随分と具体的だ。最初こそそういうスキルか?と思ったがこの女に直感のスキルや夢関係のスキルはなかった気がする。だとするとスタンド能力……と思ってしまう。

俯いたままの白崎香織を見つめるハジメの表情は何とも言い難いだろう。

確かに不吉な夢である事は間違いない。しかし、所詮夢であるって、そんな理由で待機が許可されるとは思えないがね。

もしそんなのが許された場合はあの生徒共から批難の嵐だろう、行きたくないが不本意で行かされる者もいる。

いずれにしろ本格的に居場所を失えば、私の時のように『スキルの暴発だった』……として殺されてもおかしくはないだろう……南雲ハジメに行かないという選択肢はなくなっている。

 

 

 

「でも夢は夢だよ、白崎さん。今回はメルド団長率いるベテランの騎士団員が一緒に来てくれるんだし、天之河君みたいな強い奴も沢山いる。僕達のクラス全員チートだし、敵が可哀想なくらいだし……打って変わって僕は弱いし、実際に弱いところを沢山見せちゃったから、そんな夢を見たんじゃないかな?」

 

有り得てしまうような話を例に出しているが……皮肉を言っているのかね?

 

「それでも、それでも不安なら……」

「……なら?」

「守ってくれないかな?」

「え?」

「ほら、白崎さんは〝治癒師〟だったよね?治癒系魔法に天性の才を示す天職だから何があってもさ……僕が大怪我する事があっても、白崎さんなら治せるよね。その力で守ってもらえないかな?それなら、絶対僕は大丈夫だよ」

「(治癒系魔法、か。この女の回復力は、あの〝クレイジー・ダイヤモンド〟を彷彿させるくらいには高いのはそうだが……)」

 

 

確かに治癒士としての適性は高いだろうが、この女はまだ未熟だろう。ほぼ致命傷に近い大怪我を追った時この男は果たして無事でいられるのだろうか?

……相当な幸運がない限り、ないだろう。

 

 

「やっぱり、変わらないな……」

「?」

「ううん、何でもない。でも、約束する。

私が南雲くんを守るよ」

「ありがとう」

 

 

……本当に私は何を見せられているんだ?いや、全く……ああやって学生気分でこんな空気を作れるのは相当な『愛』って奴のものじゃないのかね、うん?

一つ気になるのは、『変わらない』という言葉である。はぐらかした様に見えたが……私が気にする事でもないか。

それから南雲ハジメと白崎香織がしばらく雑談した後、白崎香織が帰っていった事で南雲ハジメも戻っていった。

 

 

「……全く、何で奴らだ。異世界でも変わらずあんなものを見せられるとは、なんだか少し恥をかかされた気分だっ」スッ

 

『………………』サッ

 

「ああ、キラークイーンか。地図の模写は……うん、終わっているな。戻っていい」

 

そんな間、キラークイーンは無心に地図の模写を終えてくれていた。本当に大したヤツだ、お前は……

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

私が部屋に戻ろうと図書館から出ると、何者かの影が私達の為に用意された王宮の一室の向かう為の廊下を通っている姿が見えた。キラークイーンに追跡させると、その存在が私が爆破させた檜山大介という事が分かった。

その表情が醜く歪んでいた様に見えたが、私が来るという事を知ったという事か?

……いや、タイミング的に噛み合わないな。私は徹底的に痕跡を消した筈だ、あの男が私を追ってくるのはおかしいだろう。

という事は、南雲ハジメか?

 

 

「また厄介な事になってきたな……あんなものを見せられた上でトラブルの種らしきものが降り掛かってくるなんて……本当に運がない」

 

 

そう呟きながら檜山大介が通った道を歩いていくと、偶然にも一人の人物に出会った。

 

 

「吉良様、お探ししておりましたよ」

 

「ああ……すまないね、図書館で勉強をしていたんだ」ニコ

 

 

この女は私の侍女だ。私がトータスに召喚された時、イシュタルが用意した生徒一人一人のメイド。

名前はなんだっけか……シェリーとか言っていたかね?まぁ、いいだろう。名前に興味はないからね。

それにしても……メイドとして身なりを綺麗にしているがいつ見ても綺麗な手だ。

とっても、美しい……

 

 

「そうでしたか。お部屋に案内します」

 

「ああ、お願いするよ」

 

 

そう言って彼女が私の手を取って案内してくれる。

ふぅうううう……いい手の感触だ、とても柔らかくて質感が伝わってくるよ。なんだかとってもいい気分だ。

……爪の伸びが早くなってきた。そろそろ、衝動が抑えきれなくなってきたな。

よし、この女を綺麗な〝彼女〟にしてあげよう。

私の手を取る君も実に美しいが、喋らない君はより美しくなるだろうね……

 

 

「(キラークイーン)」

 

『………………』ゴゴゴゴゴ……

 

 

キラークイーンを発現させ、周囲を粗方監視させた後にゆっくりと私の部屋に案内させる。

流石に、道の真ん中でやってやる程私も馬鹿じゃあない……しっかりと私を見つけれる様な輩から君の視線を遮ってあげなければね。

 

 

「吉良様、到着なさいました」

 

「ああ、ありがとう」ニコ

 

 

最後まで、笑顔は絶やさない。

そうして彼女が扉を開け、私が部屋に入ったタイミングでキラークイーンが彼女の口を塞ぐ。

 

 

「――――――!?」

 

「うん、実にいい!その表情もだが……君のその手、とても美しいね……実は、爪切りを持ってきていてね……爪、切ってくれないか?」スッ

 

 

そう言って、髑髏の模様が描かれた銀色の爪切りを取り出す。

彼女の手に添えながら、手袋を外した私の爪に爪切りを当てて……パチンと音を鳴らしながら爪が切られる。

 

 

「ふぅう……はぁあ、とっても、いい気分だね……」

 

「―――、―――!?」バタッガタッ

 

「そんなに暴れなくてもいいだろう、あまり荒ぶると手がブレてしまう……いや、これ以上は悲鳴を上げられては困るね。キラークイーン」ドドドドド……

 

「―――!?」

 

 

そして、私のキラークイーンが彼女の手に触れる。

 

 

「抵抗しない君も、とても美しいよ……ああ、名前は何だったかな?覚えておこうと思ったが……」

 

 

「―――ッ……」ガタガタッ

 

 

「なんだね、その目は……私に尽くしてくれるのだろう?なら、君は私のモノになっても何も問題はないだろう?

それじゃあ、また別の形で会おうか……キラークイーン

 

 

『………………』カチリ

 

 

「――――!!!」

 

 

 

音もなく、消し飛ばせたね……やはり喋らない君は実にカワイイよ。

 

 

「さて、いい気分だし……」ムク

 

「―――吉良さん?」

 

 

―――空気が、凍った。

比喩に感じるが、本当に凍った様に感じたんだ。

私がキラークイーンで後ろに振り向かせると……そこに居たのは、

 

 

「落としてたペン、拾ったんだけど……」

 

 

「南雲、ハジメ……」ドドドドド……

 

 

 

南雲ハジメ、その者だった。

そして手には、キラークイーンが使っていたペンが。

 

 

「(しまった―――キラークイーンに使わせたまま、拾っていなかった!)」

 

 

「さっき変な音が聞こえたけど、大丈夫?」

 

「あ、ああ……!問題ないよ……」ドッドッドッ…

 

 

待て、いや……待つんだ。こういう時こそ、落ち着くしかない。

心を落ち着かせて、彼女の手をゆっくりとスーツの胸の裏側にある隠しポケットに彼女の手を納める。

しっかりと奥にしまったから、落ちる事はない、筈だ……

 

 

「吉良さん、汗かいてるけど……本当に大丈夫?」

 

「あ、ああ……勉強で、疲れてね。最後に一風呂入って眠る所だったんだ」

 

 

バレていない……のか?

 

 

「なら良かったよ。実は気付いたの扉の向こうにいる白崎さんなんだ。気付いてたみたいで」

 

「――――――そう、か。ありがとう」ニコ…

 

 

何とか、平静のまま笑顔を浮かべて彼を追い出す事が出来た。

扉にカギを掛け、ドアノブに手を置いて一気に息を吐き出した。

 

 

「はぁっ、はぁっ―――!南雲、南雲ハジメッ……!命拾い、したな!?」

 

 

マズイ……もし南雲ハジメがさっきの光景を見ていた可能性があるとすれば、本当にマズイ……!

今始末するにしても、南雲ハジメと白崎香織の二人を始末せねばならない……

 

 

「くっ、この吉良吉影がっ……こんな、こんな所で捕まる訳には!」ガリッ

 

 

今夜はゆっくり眠れる事は、無いようだ……

 

 

 








to be continued……



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