名前含めて0点取るほど吹っ切れた思考は出来なかったのでファイヤくんが原作より賢そうになってしまってるかもしれません(ガバ)
結局うちのサリエルを止めきることもできず、原作の方のサリエルをシバくために夜の学校にやってきた。
ちなみに、パンドラはいないけどなぜかうちのウリエルとサリエルは当たり前のように顕現してる。パンドラいない場所での顕現って普通にやっていいんだっけ…?
ゲームはそこそこ楽しんでたけど別に漫画はそこまで読んでた訳じゃないから設定に勘違いでもあるのかもしれない。
ついでに言うと、学校って本来夜間に入れる機会なんてそうそうないよね。この小学校は警備システムもうちょい何とかした方がいいと思う。
さて、原作の方のサリエル…めんどいから野良のサリエルってことでいいか。野良は記憶が正しければ体育館に現れるはずなんだけど、ファイヤくんを引きつけるためにアピールするから多分まだいないんだよね。
たた待つのも退屈だし、せっかくだから校内に入って久々に見て回ろうか。そろそろ夏休みが終わるけど、学校は通えなさそうだからね。
今の自分の体はお世辞にも大きいとは言えないから、小学校の下駄箱のサイズとかもあまり違和感を感じないかな、と思いながら学校に入る。
…あの、すごい自然に正面扉から入ったけど鍵閉まってなかったのおかしくない?
「主がこの扉から入ろうとする際に我が鍵なんぞ壊してやったぞ」
「なにやってんの」
うちのサリエルが犯人でした。修理必要になっちゃうじゃん。職員の方ごめんね…
やっちゃったもんは仕方ないので現実逃避がてら構内を散策する。
モンスターがいた。
「予想できてたけど、やっぱ居たね…」
「偽物の手先か。我が一瞬で片付けてやろう」
「主殿は少し下がっていてくれ。あの堕天使は力加減が下手だからな」
「出せる力もないヘボ天使ごときが囀りおる」
険悪な感じだけど敵がいるので2人ともさすがに喧嘩はしなさそう。
まあ、サリエルもなんとか育成終わりまで間に合わせたからまず負けないだろう。ふたりともがんばれー!(小学生並)
「おお…?」
「これは…」
なんか2人の動きがいつもより早いな…?
あと、サリエルは闇の裁き以外の攻撃は入ってないはずなのに槍で殴ってる。やっぱカードのコマンドと現実はちょっと対応しきってない感じがあるね。
2体とも育成の甲斐あってかなり強いので、そのまますぐに敵を倒しきる。
パンドラがいなかったからか、本来カード化できるはずのモンスターもカードにならなかったな。やっぱ基本的にはパンドラがいないとモンスターは現れないんだろうか。
その後1回だけ追加で戦って、私たちは体育館にたどり着いた。
「野良サリエルはまだ来てないのかな…?」
「そう…いや、まさに今現れるようだ」
ウリエルがそう言った直後、体育館のステージに大きな魔法陣が現れた。そしてそこから出てくる野良サリエル。ボス性能だからってことなのか分からないけどちょっとうちのサリエルより体が大きい。
「フン、姿を現したな偽物め。我が直々に始末してやる」
「何故我の紛い物がここに居るのだ? まあいい、パンドラが言っていた人間が来る前の前座として痛めつけてやろう。」
うちのサリエルが挑発すると、野良も声高々と言い返す。
このまま戦闘に入るわけだけど…パンドラ居ないから勝手に戦闘してもらうことになりそうだな…
『おうおう、オレを置いてバトルしようとすんなよー。』
あ、出てきた。そういうことなら追加でもう1体召喚して、ちゃんとしたバトルとしてやらせてもらおうか。
といっても、天使2人以外で前世から気に入っていたモンスターたちはほとんど実装されていないので、一応ちゃんと育成している耐久役としてロボ参式を召喚しておく。
きちんとベンケイ立ちで3リールが埋まっているので、強くて安定性の高い盾だ。
戦闘が始まるとすぐに、参式が前に出てかばう姿勢をとった。もう君も素早さとかの順番無視しちゃうんやね…好都合だから別にいいけど。
それに続いて、うちの天使達もコマンドを待たずに行動を始める。こうなっちゃうとコマンドの意味ある…?と思わないでもないけど、私がコマンドを使用するとその行動はちゃんととってくれるから別にバトル上で支障はないから諦めちゃった。
さて、ちゃんと私もバトルに参加しとこうか。
さっそくリールを止める。サリエルは最適構成でも3リールが少し不安定だが今回は一発で最終リールまで到達できた。
旧1章基準だと4リール到達後とはいえ毎ターン200安定はかなり強い方なのでありがたい。
「闇の裁きを食らうがよい…!」
ゲームとはちょっと違うセリフを言いながら闇の裁きが放たれる。さすがに現実で全部同じフレーズってのはおかしいからこんな感じでちょっと言い替えたりしてるんだよね。
さて、こちらの攻撃が野良サリエルにしっかり刺さる。ダメージは…250?なんか出すぎじゃない?
本来だと倍率的に200程度しか出ないはずなんだよね。現実補正みたいなのも入ってるんだろうか? 今回はどっちかと言えば野良サリエル許すまじの気合いパワーとかかもしれないけど…
とにかく、なかなか大きなダメージが入って、野良サリエルも大きくよろける。その隙を逃さずウリエルが追撃した。ウリエルの方もいつもより多めにダメージが出た気がする。
向こうの攻撃は参式がしっかり庇ってくれてほとんど被害なし。結構すぐ倒せちゃうかな?
このまま倒しきっちゃった場合、ファイヤくんがサリエルと遭遇できないのは原作ブレイク要素になるけど、まあ今後のストーリーに響くこともないしいいでしょ。ファイヤくんは代わりに宿題ちゃんと持って帰ってちょうだいな。
原作のファイヤくんはサリエルとの戦闘のあとそのまま宿題は取り忘れて帰っちゃうんだよね。潜入の意味…
なんて、余裕かましながらファイヤくん…もとい原作のことを考えていたからだろうか。
運悪く、私は遭遇してしまった。
「居たぞ! …あれ、鳥のオバケは既に戦ってるのか…?」
原作主人公、俺牙ファイヤに。
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「これは…どういうことなんだ?」
オレが怪しい爆発音が聞こえた体育館へと向かうと、そこには鳥っぽいオバケが同じ見た目をしたオバケと…もう一体の鳥のオバケ、それにオレが持っているのと同じようなロボ参式が戦っていた。
「小癪な!!」
「余裕が無いのが丸わかりだぞ偽物が!」
「図体が大きいだけで、存外大したことはないようだな…大人しく我らに屈するといい」
あの大きい方の鳥のオバケが学校にモンスターをばらまいた犯人なのだろうか? ならば、残りの3体のバトラーもいるはず…と思い、辺りを見渡すと―そこには、小さな女の子が居た。
その女の子はこちらを見て少しびっくりしたような顔をしていたが、すぐに視線をバトルの方に戻し、またスロットを押し始めた。
何が起きているのかまだよく分からないから、ひとまずこの女の子に聞いてみようか。
「おーい、そこのおまえ! おまえのモンスターが今戦ってるのか!?」
「…(あ、声掛けられた。気まずい。とりま頷いとこ…)」
その女の子は俺の声を聞いてこっちを向くと、黙ったまま小さく頷いた。
つまりは、敵はあのデカいのだけだってことだ。
「そういうことなら、オレも一緒に戦うぞ! パンドラ!」
「いや、いい。だって―」
オレがバトルに参加しようとパンドラを呼んだその時、彼女がそれを妨げた。
「―もう倒したから」
そう言った直後、本当にデカい方のオバケがボロボロになって落ちてきたんだ。
「クソ…紛い物如きに…」
「偽物がよく吠えるな。そのまま塵となれ。」
同じ見た目の大きくない方のオバケにデカいオバケは槍で刺されて、そのまま消えていった。
彼女のモンスターは…最低限しか怪我をしていない。そして、そいつらは彼女の傍に戻っていった。
「我が偽物を仕留めている内に新たな人間が現れたのか…おいニンゲン、貴様は何者だ」
「サリエル、いいよ(別にファイヤくんに覚えられたいわけでもないし)」
「主…そうか。ニンゲン、我が主の寛大さに感謝するといい」
どうやら、あの女の子自身には敵対の意思はないみたいだ。だが、両脇に立つヤツらはオレを露骨に警戒しているみたいだ。
パンドラの方をチラリと見る。コイツは、彼女たちのことを知っているみたいだ。彼女もまた、本物のオレカバトルのバトラーなんだろうか。
「なあ、オマエたちは―」
そう、オレが声をかけようと改めて視線を戻そうとすると―
―彼女たちは、既に居なくなっていた。
『ファイヤ、ボーッとしちまってどうしたんだ?』
「いや、今そこの女の子たちが突然消えて…」
『あー、アイツらはシャイだからな。あんま気にしないでいいぜ』
そう言って、パンドラは帰ろうとする。
『んじゃ、またな』
「待ってくれパンドラ!」
『お?どうした?』
「アイツらも…オマエが誘って本物のオレカバトルをやってるのか?」
『あー、アマネに関してはそうというか違うというか…とにかく、今いちばん本物のオレカバトルで強いのはあのアマネだぜ。』
そう言うと、今度こそパンドラは消えてしまった。
アマネ…それがバトラーの名前らしい。
本物のオレカバトルが1番強いと言われると、バトルしてみたくなる。次会った時には、戦ってみたいな…と思っていると、外が騒がしい。
「ええ、学校にバケモノが…」
「やっべえ…!」
センセーがモンスターに遭遇して倒れてたのを今更思い出して、オレは見つからないように気をつけながら慌てて体育館から逃げ出すのだった。
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あぶな…下手に色々喋ったらボロが出そうで怖かったから隙を見て逃げ出してきちゃった。
ということで一旦私の家に帰ってきました。天使2体はもう完全にパンドラ抜きで出現できるようになったみたいだね。なんでだろう…
「とりあえず皆お疲れ様。一気に撤退させてごめんね」
「他ならぬ我が主の頼みだ。問題ない」
「ロボを魔法陣で送れたのは助かったな…もし運ぶとなったら骨が折れていただろう。」
「あはは…それもそうだね。とりあえず、私は寝る準備をして今日はもう寝ちゃうから、2人も自由にしてていいよ。」
そう言って、私が入浴―最初の数日は少し緊張していたが、今は完全に慣れてしまった―と歯磨きを終わらせてリビングに顔を出すと、ウリエルとサリエルは珍しく落ち着いた様子でひそひそと話をしていた。
「どうしたの?」
と聞くと、2人は少し驚いた様子で、なんでもない、と返してきた。
なんだか不審だったが、気にしても仕方ないし何となく察しはついたのでそこには言及せず、私はそのまま自室へと向かった。
あと数日すれば2章だし、次に育成するキャラも考えとかないとね。
「天使、つまり我が主は…」
「…ああ、そういう事だ、堕天使。」