前世ファンだったヤツのイナイレ転生 作:Lcrcl (エルマル)
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side三雲拓也
「エンゼルレイ!」
「突風──っ、無理だこりゃ」
壁山と豪炎寺の連携シュート技、イナズマ落としが完成して数日。俺は河川敷でヴァーゴと攻守の練習をしていた。…にしても眩しすぎだろ、エンゼルレイ。
「見たら驚くよ~?とうっ!」
ヴァーゴはそう言っていつも通りあびせげりの動きをする…いや、動きが速くなってる?
「あびせげり改!」
「改…技を進化させたのか!」
従来より威力の上がったシュートがゴールに刺さる。見た限りだと1人でドラゴントルネードを撃つぐらいの威力になってるな。
「どう、驚いた?」
「そりゃな…いつの間に?」
「拓也くんが1年生たちに技の生み出し方を伝授してた時からだね」
「結構早いな…もしかして豪炎寺や染岡もか?」
「うん」
マジか、コレじゃ予選はヌルゲーになってしまわないか?
「俺もブルーインパクトを進化させないとな」
「その前にあびせげりをまた進化させちゃうかもね?」
真あびせげりか、どれぐらい強くなるんだろうな…ん?
「…っ!」サッ
何処からともなくボールが飛んできたので咄嗟に避ける。
「えっ、ボール!?何処から…」
「楽しそうな事をやってるね」
「「!」」
声のした方を見ると、そこには金髪の"美少女"が…美少女?…待て、ありえない。
「ごめんね、乱入するような事をしちゃって…"私"は亜風炉照美、照美と呼んでくれ。できれば私も混ぜてくれないかい?」
一人称が私、だと…
「(TSアフロディじゃねーか!)」
めっちゃ美少女だな。ヴァーゴで耐性つけてなかったら鼻の下を「拓也くん」伸ばして…
「どうしたの、拓也くん。ねぇ」
隣からそんな声がしたので見ると…ハイライトオフのヴァーゴがいた。
「ゑ。あーいや、なんでも「もしかしてだけど」…うッ!?」
「見惚れてた?あの子に」
「ソ、ソンナ事ハ「ふーん?」…スミマセン」
「よろしい」
この一連の会話を見て、金髪美少女は苦笑い。
「面白い事するね、君達」
「はぁ…私達とサッカーしたいのは分かるけど、理由は?」
「…嫌なら無理強いはしないよ?」
「機嫌が悪いのはコイツのせいだから。気にしないで」
コイツって…いや、会ったばかりの子に鼻の下伸ばしそうになったのは俺が悪いな。反省しないと。
「あはは…少し気になってね。ユニフォームから察するに、帝国学園といい勝負したとの噂の雷門中だよね?そんな君達を見てみたくて。何より……っ」
『弱者のお前から神の称号を剥奪する』
「何より?」
「…何でもないよ。君達と少し勝負してみたいんだ」
「勝負…いいよ、やってあげる。内容は?」
「そうだね、技の威力勝負とかどうかな?」
「…ほう」
わざわざ威力勝負を持ち出すとはな。アフロディ…照美が使ってくる技は恐らくゴッドノウズだろう…ヴァーゴが負ける可能性は高いな。
「まずは私からだ。…ハッ!」
照美は背中に白い六枚羽を生やし、跳び上がる。そしてボールに神々しいエネルギーを纏わせ、蹴った。
「ゴッドノウズ!」
「ッ…!」
「………」
ゴールネットを突き破ってないのを考えると、原作よりは弱いようだ。ただ…ソレでもクソ強い。皇帝ペンギン2号を上回る威力だ。
「次は、君の番だよ」
「…へぇ、面白いじゃん」
「ヴァーゴ…」
ゴッドノウズを見たヴァーゴはむしろやる気に満ちているが…何だろう、嫌な予感がする。
「行くよ…ッ!」
ドッ!
「っ!」
改を撃った時とは段違いのスピードで宙に跳び上がり、全力で蹴り込んだ。
「超あびせげり!」
「…マジか」
先程のゴッドノウズを越える勢いで、そのシュートはゴールネットを揺らした。改からいきなり超かよ。究極進化以外で最大だ…ッ、だとしたらまさか。
「ヴァーゴ、お前無理したな!?」
「何の、事かな?…ッ」
「っと」
顔を顰めながら体勢を崩したので、咄嗟にヴァーゴの体を支える。やっぱりか…着地してから足元がふらついている。皇帝ペンギン1号を撃った後のように全身が悲鳴を上げてる証拠だ。
「彼女に勝ちたいからって、無理やり進化させるな!体を壊したらどうする!」
「…ごめん。ちょっと嫉妬で頭おかしくなっちゃってた」
「───」
『神のアクアが馴染んでいない…世宇子の面汚しだな』
『顔だけは綺麗なのが妬ましい。弱者の癖に』
「ッ…私のせいだ、ゴメンなさい…ゴメンなさい…」
突然、照美が顔をくしゃくしゃにして謝りはじめた。明らかに様子がおかしい、まるでトラウマを刺激されたかのような…
「大丈夫か…?」
「私が悪いんだ、下手に自分の技を見せてしまったから」
「…謝らなくていいよ、照美さん」
「でも、私が強いシュートを撃ったから君は無理して…」
「ワケありなんでしょ?私達に会ったのも、さっきの技を見せたのも…何か理由があるハズ」
痛みが引いてきたのか立てるようになったヴァーゴが、照美にそっと歩み寄る。
「………」
『逃げたいのなら逃げるがいい、貴様がココに居座るのはこちらも恥ずかしいだけだからな』
「言ってみて。貴女の事を、助けられるかもしれないから」
「(この人たちなら…)実は───っ!?」ドクン
「なっ、おい!大丈夫か!?」
何かを言いかけ、顔を顰めたかと思えば照美は胸を押さえてうずくまった。
「が、ミっ…の!ア、クアの副作用が……ッ!」
神のアクアの副作用だと!?原作になかったぞそんな物!
「救急車を呼ぶ!ヴァーゴは照美の様子を見ててくれ!」サッ
「うん…照美さん、しっかりしてっ!」
サッカー勝負からこんな大事になると思わなんだ…ッ!
重い、重すぎる。初めてですよこのレベルは。展開の速さはちょっとスミマセン。
亜風炉照美(TS)
神のアクアが適合せず、そのせいで世宇子中を追放されてしまった少女。薬物の副作用で入院する事になった。もちろん、適合者は副作用なんてない。
全体的なプロットはTSありなし関係なく成り立つようにはしてます。
次回もよろしくおねがいします。