前世ファンだったヤツのイナイレ転生 作:Lcrcl (エルマル)
side三雲拓也
「ゴォォォル!雷門中、ついに先制点を決めましたァ!」
「っぐ…ありえん。しかし何だ、この気持ちは。まるで…かつての…」
ちょっと困惑してるようだな…
「どうだった?」
「どう…とはどういう事だ」
「感想だよ。お前の心に、何か響いてたらと思ったんだが」
「………」
杉森は俯き、自分の手を見つめる。その目は先程とは違い、熱が籠っていた。
「君たちのシュートを受けて、私は思い出したよ。サッカーへの…情熱を」
「…そうか」
「感謝する。もう、データには頼らない。正々堂々とサッカーをするんだ!」
そう言って杉森は洗脳装置を投げ捨てた。ソレを見た御影の監督は動揺し叫ぶ。
「何ィ!?何をしているんだ杉森!ヘッドギアを装着しろ!!!」
しかし杉森はソレを聞き入れず、試合は再開する。
「フォーメーション、シータ20だッ!」
そう指示する監督…だが。
「…フォーメーション、オメガ24!」
「なっ──」
ソレを無視して、杉森は別の指示を出した。
「お前達!これからは全力で、データに頼らずサッカーをしろ!…改!」
「…っ!はい!」
ボールは下鶴に渡り、直後に彼は洗脳装置を捨てる。ソレを見た他の選手たちも次々と装置を外した。
「何故だッ、何故装置を外す!?勝ち試合をドブに捨てるような物なのだぞっ!」
テメェには分からんだろうな、そのまま影山に切り捨てられてろ。
「クイックドロウ!」
「とうっ!」
マックスがボールを奪おうとするが、奪われる直前に下鶴はボールを蹴り上げた。アレは…!
「パトリオットシュート!」
ボールからエンジンのような物が噴射され、ゴールに向かって飛んでいく。そこに山岸が割り込み──
「ダイナマイトシュート!」
シュートチェイン。その技使えたのか。
「コイルネットぉ!」
「ゴッドハンド!」
影野の新技で威力を削ぎ、円堂がしっかり止める。
「三雲!」
「あぁ!…ヴァーゴ!こっちもシュートチェインだ!」
「オーケー!」
ボールを受け取り、シュート体勢に入る。
「ブルーインパクトV2!」
群青色のシュートは空中にいるヴァーゴへ飛んでいき、そこにかかと落としが叩き込まれる。
「真あびせげり!」
こっちのシュートチェイン、止めてみろ!杉森!
「絶対に止めてみせる!うおおおおッ、シュートポケットV2!!!」
土壇場で進化したか、どうなる…!
強固になった防護膜とシュートはしばらく拮抗し…やがてボールは勢いを失った。
「…むんッ!ハハハ、やったぞ!」
「マジか…流石だな」
「行け!今度こそ点を取るんだ!」
「「はい!」」
ボールは再び下鶴と山岸に。
「行かせるか!突風──」
「大部!」
「…!」
「ダッシュアクセル!」
技を発動する直前にパスされ、そこで技を使われた。ダッシュアクセル…野生中からパクったなさては!
「ココには俺がいるんだぜっと!キラースライド!」
「ナイスだ土門!」
「…っ、あぁ!風丸!」
「シーフアイ」
「なっ」
パスされた傍からミッドの藤丸が奪った。ソレGOの技じゃねぇか。
「山岸!」
ボールは空中に蹴られ、その先には山岸がいる。ダイレクト狙いか?
「…フッ。とう!」
「!?」
フェイントかっ!ボールはいつの間にかペナルティエリア付近まで来てた下鶴まで行き──
「ブルーインパクト!」
そこで技を発動された。まずい、円堂は体勢が崩れている…熱血パンチじゃ危うい!
「円堂!」
「だぁぁぁぁっ、熱血パンチィ!」
円堂の拳がボールと拮抗してるが、押されている……しかしそこで諦める円堂ではなかった。
「1回じゃ止まらないなら、何回でも…ッ!ハァァ!」
「!」
2回、3回と何度もボールにパンチを撃ち込み、ボールを弾き返した。
──そして。
ピッ、ピッ、ピー!
試合終了。1-0で俺達の勝ちとなった。
「円堂、三雲──ありがとう、お陰で私たちは目を覚ますことができた。また一緒にサッカーをやるのを楽しみにしている」
「へへっ、今度は最初から楽しくやろうな!」
「あぁ!」
…杉森、チクチク頭以外はいいヤツだな。サッカーへの情熱もある…間違いなく今後は良き好敵手となるだろう。
御影の監督は…うん。原作通りベンチで発狂してる、恐らく影山にクビ宣告されたな。乙。
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side三人称
その夜。2人の中学生が密会をしていた。
「こんな所に呼び出してどうしたんすか、鬼道さん?」
1人雷門中の転入生、土門。もう1人は帝国学園のキャプテン、鬼道だ。
「お前がスパイをする必要がなくなった」
「えっ?どうして…」
「総帥からの指示だ。理由は分からないが、する意味が無くなったと」
「は、はぁ…」
「帝国に戻るか?」
「…いや、俺は雷門にいます。アイツらといるのが楽しくなったんで」
「そうか…もう一つ、お前に伝えたい事がある。コレの方が重要だ」
「?」
「お前への指示など、諸々を伝えた後───」
「──総帥が帝国学園から姿を消した」
御影専農中との試合が終わった、その夜の出来事であった。
この試合で進化した技一覧
あびせげり(改→真)
ドラゴンクラッシュ(改)
ドラゴントルネード(改)
ファイアトルネード(改)
ブルーインパクト(V2)
シュートポケット(V2)
めっちゃ進化しましたね。…ネタバレすると次の試合もいっぱいするかも。
次回もよろしくおねがいします。