前世ファンだったヤツのイナイレ転生 作:Lcrcl (エルマル)
side三雲拓也
「出ていけ、仕事の邪魔だ」
「「はい…」」
雷雷軒のおっちゃん…響木さんなら監督になってくれるかもしれないと円堂が言ったが、原作通り即行で追い返された。
「ん?君達か…監督探しの最中と言ったところか?」
ちょうどラーメンを食べに来たのか、鬼瓦さんが来た。怪我はもう治ってるようだ。
「はい、でもすぐ断られて…あ、鬼瓦さんが監督に「無理だな、仕事柄」…そんなぁ」
刑事が監督する時間はまぁないだろうな。仕方ない。
「坊主のアテは正しいぜ、なんせアイツはイナズマイレブンの元キャプテンだからな。ついでに言うとキーパーだ。坊主と同じだろう?」
「ホントですか!?」
「あぁ本当だ…よし。少し手伝ってやろう、アイツに小言を言っておくから明日また勧誘しに来るといい」
「ありがとうございます!」
鬼瓦さんは店内に入ってったので、俺達は一旦学校に戻る。
「まさかおじさんがキャプテンでキーパーだったなんて…!」
「キーパーとしての力をみせれば、折れてくれるかもな」
「あぁ、明日言ってみる!」
ーーー
side三人称
雷雷軒に一人の客が入って来た…鬼瓦刑事である。
「いらっしゃい…またアンタか。仕事はどうした?」
「休憩だ。ラーメン一丁」
「…あいよ」
少し面倒そうにしながら、店主…響木は注文を受け取った。
待ち時間、鬼瓦は響木に話しかける。
「そういや…さっきの坊主たちの勧誘、断ったそうじゃないか」
「………。サッカーは災いを呼ぶ」
嫌そうな顔で言い返す響木。その目には後悔が滲んでいた。
「まだそんな事言ってんだな。この40年間、お前が心から笑ったのを見たことないぜ?」
そう鬼瓦が言うが、何故分かるんだそんな事。
「アンタは俺の保護者か何かか?…ラーメン一丁」
「…んん、変わらず美味いな……そうそう。大介の孫であるあの坊主も、キーパーなんだぜ?」
一瞬、響木の手が止まった。
「ソレがどうした」
「ついでに言うと、ゴッドハンドを復活させたのもあの坊主だ」
「…ソレは本人から聞いた」
「そうかい。…アイツの力を見てみるってのはどうだ?勝負で負けたら二度と誘うなとでも言えばいい」
「勝ったら俺が監督になると?…笑わせるな」
苛立ちを隠さず、響木は声を上げて言った。
「おいおい、怒らせるつもりはないぜ?ただ…お前は、心の奥底ではずっと後悔してる。ソレを解消する方法を教えてるだけだ」
「………」
「ラーメン、ごちそうさん……さっきの俺の話、よーく考えておけ」
そう言って鬼瓦は店を出て、店内には静寂が訪れた。
「…後悔、か」
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
side三雲拓也
次の日、円堂と俺は再び雷雷軒で響木さんを勧誘した。
「…お前さんもキーパーなんだってな?」
「あぁ、おじさんもそうだったんだろ?」
「その力、証明してみろ。お前が俺のシュートを3本とも止めたら、お前達の監督になってやる。1本でも逃したらこの話は終わりだ」
「…!受けて立つ!」
そう言って円堂と響木さんは河川敷のグラウンドで向き合った。俺はただ観戦するだけだな…この真剣勝負を邪魔するワケにはいかねぇ。
「まず1本目だ…フンッ!」
「!」
40年のブランクがあるとは到底思えないシュートが放たれる。円堂はソレを体勢を崩しながら弾いた。
「うおおおッ!」
「熱血パンチか…2本目だ、くらえッ!」
さっきのと段違いのシュートが放たれた。こっそり練習してただろ絶対…!
「うおおっ、爆裂パンチ!」
「…!ほう、熱血パンチの強化版か」
「へへっ」
完成した連続パンチで2本目のシュートは止められた。あと1本だ…
「コレが正真正銘、最後のシュートだ…止めたら監督になってやる。行くぞ?」
「…っ!」
響木さんが必殺技の構えを取る…アレは!?
「コロドラシュート!」
「(アレは秘伝書の!)ゴッドハンド!」
「…ッ!」
「だぁぁぁっ!」
小さな黒い竜は神の手に阻まれ…しばらく拮抗した末にボールは円堂の手に収まった。
「よし、止めた!止めたぞおじさん!」
「…ッ、はっはっは!こりゃあ完敗だな、流石は大介さんの孫だ…!坊主、名前は?」
「円堂守です」
「守、か。良い名前だ…勝負はお前の勝ちだ、これからは俺…響木正剛がお前達の監督になってやる!」
「…ッ!ありがとうおじさん、いや、響木監督!」
「俺の特訓メニューは厳しいぞ、それでもついてくるか?」
「はい!」
「…よし!」
観戦していた俺も、嬉しくて思わずガッツポーズをした…こうして、少し早めに響木監督が誕生するのであった。
響木のコロドラシュート
大介が響木に『キーパーがシュート技を持ってはいけないと誰が言った』という感じで習得させたらしい。現にロココがXブラスト覚えてるし、言ってそう。
次回もよろしくおねがいします。