前世ファンだったヤツのイナイレ転生 作:Lcrcl (エルマル)
side三雲拓也
試合直後に馬寅さんが来て、理事長が事故に遭ったと伝えた。急いで古株さんに連絡しバスで病院まで行くと…
「すまない、心配掛けて」
「お父様!」
頭に包帯を巻いた雷門理事長が出てきた。一先ず意識はあるようで良かった…原因は原作通りばら影山だな。
「君達が無事でよかった」
「ソレってどういう──」
「その件は私から説明しよう」
『鬼瓦さん!?』
鬼瓦さんによると、やはり理事長は影山の策略によって事故に巻き込まれたらしい。
「影山って、確か帝国学園の総帥だった人ですよね?」
「そんな人がどうしてこんな事を…」
「…そうか、一部しか知らなかったか。ならば一から説明しよう」
ーーー
影山の悪事や、何故帝国から居なくなったかを一通り説明する。すると皆、特に円堂が激昂した。
「勝つために相手選手を潰すって、そんなのサッカーじゃない!」
「なんでそんな人が捕まってないんですか!?」
「…ヤツの権力は計り知れない、ただ証拠を押し付けるだけでは潰されてしまうんだ」
「そこで私が調査しようとしたのだが…このザマだ。すまない」
「大丈夫なんですか?」
「後遺症はないらしい、気にしないでくれ…ソレよりも君達だ。どうか気を付けてくれ」
『………』
静まった部屋で、ピロリン♪と着信音が鳴った。どうやら音無からのようで、彼女がメールを確認すると…次の瞬間、青ざめた。
「え、そんな…!」
「どうした音無、何かあったのか?」
「帝国学園が…」
一旦置いて、彼女は衝撃の内容を話した。
「8-0で、世宇子中に大敗しました」
『!?』
ッ…ダメだったのか…!
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ーーー
ーー
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side三人称
帝国学園vs世宇子中。常勝校と特別枠の試合で、相手がどのような者か帝国学園も、観客すら分からなかった。
──しかし、こうなると予測できた人は誰一人いなかっただろう。
「皇帝ペンギン──」
「「2号!」」
試合開始早々、帝国は攻め込み必殺シュートを放つ。しかしキーパーのポセイドンは──
「フン」
「は…!?」
ソレをいとも簡単に止めてしまった。
「人間の力じゃ所詮こんな物か…俺の出番はココまでだ、デメテル」
「あぁ…神の力を見せてやろう」
そう言って世宇子中キャプテン、デメテルは…歩き始めた。
「ッ、舐めやがって!サイクロン改!」
「真キラースライド!」
「ヘブンズタイム」
指を鳴らすと、気付いたらデメテルはフォワード陣背後まで移動していた。
「なっ、いつの間に──ぐぉっ!?」
「何だコレ…うわっ!」
2人は吹き飛ばされ…地面に激突。
「っ…!(何も見えなかった、一体何が起きたんだ…!?)」
「お前が帝国のキャプテンだったな。降参するなら今の内だぞ?」
「…抜かせ!スピニングカットV4!」
進化した衝撃波でボールを奪おうとする。しかしデメテルはソレを気にも留めず、技を発動する。
「愚かな。ダッシュストーム!」
「なんっ、ぐぁぁぁ!」
鬼道も吹き飛ばされる。ソレを見たディフェンス陣は衝撃を受けた。
「鬼道さんがあんな簡単に…!」
「ッ、怯むな!ボールを奪うんだ!」
「「「キラースライド改!」」」
雷門との戦いでも披露した、3人同時のキラースライド──
「ヘブンズタイム」
「「「うわぁぁぁッ!」」」
──でも、意味を成さなかった。
「くッ……来い!止めてやる!」
「あの光景を見ても怖気づかないか、だが無駄だ!ハァァ!」
地面から岩石が浮かび上がり、デメテルはボールを蹴る。するとボールは岩石で何度も反射し、やがてゴールに向かった。
「リフレクトバスターV2!」
「エンパイアシールド!」
源田は魔法陣を中心に何層もの衝撃波を発生させ…
「っぐ、ォォォ!」
「…!ほう、止めるか。面白い」
…最後の一層にヒビが入ったところでボールは勢いを失った。しかし本当にギリギリ、もう一度撃たれようものなら───
「源田、ボールを寄越せ!あの技をやる!」
「鬼道…分かった!」
「この技なら…ッ!」
寺門、洞面、佐久間の3人が宙に跳び上がり、デスゾーンの体勢に入る。そこに鬼道がボールを蹴ると、同時にソレを蹴り込み…落ちてきたボールを鬼道が蹴った。
「「「「ツインブーストD!!!」」」
濃い紫色のオーラを持ったシュートがゴールに向かう…しかしポセイドンはつまらなそうな顔をしている。
「フッ、貧弱だな…やれ」
「「裁きの鉄槌」」
シュートブロック。頭上から巨大な足が2つ現れ、ボールを踏みつぶして止めた。
「キーパーにすら届かないだと…!?」
「デメテル、今度は決めてしまえ」
「言われなくとも、やってやるさ。フンッ!」
「ッ、スピニング──」
「ダッシュストーム!」
「っぐあぁぁ!」
先程と同じようにキーパーの源田以外がダッシュストームやヘブンズタイムに吹き飛ばされ…デメテルは再びゴール前まで来た。
「さっきのは小手調べ…そしてコレが世宇子の力だ!」
「ッ!」
デメテルは飛び上がると背中に六枚羽が生え、ボールは強烈なオーラに包まれる。
「ゴッドノウズ!」
「エンパイア───ぐォォォッ!?」
『ゴ、ゴォォル!世宇子、圧倒的な力で帝国から点を奪ったーッ!』
世宇子に先制点が入り、そこからは───一方的な蹂躙だった。
「メガクエイク!」
「裁きの鉄槌!」
「ヘブンズタイム!」
「ダッシュストーム!」
見たこともない技の応酬でチームメンバーは吹き飛ばされ…
「リフレクトバスターV2!」
「ディバインアロー改!」
「ゴッドノウズ!」
とてつもない威力の技にゴールは粉砕された。
「くっ…ハァ、ハァ…!」
「立っているのはお前だけだ…試合を放棄した方が身のためだぞ?」
デメテルが膝を突く鬼道にそう言った…皆はボロボロになって倒れている、放棄しなければ選手生命にも関わる可能性があるだろう──だが、彼らは違った。
「ダメだ、鬼道さん…!」
「放棄するな、俺達はまだ…戦える…!」
「お前達…っ!そうだ!俺達は最後まで諦めない!」
「…勇気と無謀を履き違えたか。いいだろう…トドメを刺してやる」
デメテルはまたゴッドノウズを撃つ体勢に入る。
「ッ…スピニング、カッ──ぐ!」
撃たれる前にブロックしようとするも、鬼道は足の痛みに怯んでしまった。その間にデメテルは跳び上がり、羽を生やしてシュートを放った。
「ゴッドノウズ!」
「───」
ボールは鬼道の眼前まで迫り──ソレを見覚えのある人影が遮った。
「ッ、ぐはぁっ!」
「佐久間!?」
その人影は佐久間だった。ボールをぶつけられ、佐久間は地面に倒れる。
「どうして俺を庇って…!」
「鬼道…後はたの、んだ…」
「佐久間───ッ!」
ピッ、ピーッ!
前半の笛が鳴るが、鬼道含めて誰もベンチに戻れなかった。
「…コレじゃあ後半は無理だな」
試合は継続不可として中止になり…結果は8-0と帝国の惨敗に終わった───。
ほぼ死んでるな、こりゃ。
8-0になったのは帝国が原作より強くなってるからですね。原作世宇子と戦ってたら多分5-1ぐらいでしょうか。
豆知識:最後で佐久間が庇わなかったら、鬼道はリベンジで雷門に転校できなかった…あ、ネタバレやコレ。
次回もよろしくおねがいします。