前世ファンだったヤツのイナイレ転生 作:Lcrcl (エルマル)
side三雲拓也
「デメテルだったっけ、アイツから感じる力…凄まじかったな。でも、アイツのシュートを見て新しい技がちょっと見えた気がするんだ。やれるよ、俺達──「いや」…えっ」
「今のお前達には絶対に不可能だ」
入って来た響木監督が、そう宣言した。
「不可能って、どういう事ですか!?」
「円堂、今のお前は必殺技の事で頭が凝り固まっている。マジン・ザ・ハンドは大介さんが血の滲むような努力をした末に身に着けた技……闇雲に練習して身に着く代物じゃない」
「じゃあどうすれば…」
「一度頭を冷やすんだ。そこでちょうどいい物がある…合宿だ。飯でも食って校舎で泊まろう」
『合宿?』
「…そういや、やった事なかったな」
「部としても小さかったからね」
「何か楽しそうだ。それに…円堂はマジン・ザ・ハンドを一度忘れた方が、スッキリした状態で練習に臨めるかもしれない」
「……そうかも、しれないな」
「なら、決まりね。許可は私が取っておいたから安心して」
「一旦解散し、荷物を持って5時に集合だ」
『はーい!』
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数時間後。体育館に入ると、既に大半が集まっていた。1年生たちが枕投げをして…あ、スピカに当たった。
「…」
「ご、ごめんなさいでやんす…!」
「楽しそうな事してるね?私も混ぜなよぉッ!」
『ギャァァァ!』
「………」
円堂も来たのでカレーを作る事になった。担当の野菜を切っていく…ちなみに俺はニンジンだ。
「皮は剥いた方がいいか?」
「えっ、剥かないの?」
「ウチはな。食べても問題ないし、栄養があるんだと」
「ふーん」
鬼道はゴーグル付けてるからか、玉ねぎ切っても涙が出てないな。便利なモンだ。
「そういや、壁山は?」
「影野君とトイレに行ってるらしいよ」
「付き添いとして影野はいいのか…?」
むしろ怖くなるだけと思うが────
「うわあああああああああ!出たっすううううううう!」
『!?』
壁山が大声で叫びながら走ってきた。
「出たって、幽霊か?」
「そんなワケないでしょう、幽霊なんていな──「いや、確かに出た」…ぴぃ」
壁山の背後から影野が出てきて、目金は気絶。惜しいヤツを亡くした。
「大人の人みたいな人影だったよ」
「大人…ッ、まさか影山の手先か!?」
「だとしたらマズいな、みんなで校内を探索するぞ!」
『おぉ!』
…と、校内を探した結果見つけたのは雷門OBの方たちだった。
「ある物を用意してたんだ」
「ある物、って?」
「『マジン・ザ・ハンド育成マシーン』だ」
「!」
ーーー
「オイル、完了っと。コレで動くハズだ」
色々な障害物が入り混じった機械…ソレがマジン・ザ・ハンド育成マシーンだった。中が錆びてたようなので先程オイルを入れた。
「障害物を乗り越えても、マジン・ザ・ハンドを習得できる確証はない…それでもやるか?」
「はい!」
「…分かった、じゃあ始めるぞ。腰と臍に力を入れて踏ん張るんだ、いいな?」
それから円堂が障害物の中を通っていく。何度も失敗してやり直しながら、最終的に向こうに辿り着いた。
「やった!」
「向こうまで行けましたね!」
「よし、じゃあ次のステップだ…」
次は円堂がゴール前に立ち、イナズマブレイクを止めることになった。
「さっきやった事を思い出せ!」
「はい!」
「よし、行け」
「「「イナズマブレイク!」」」
俺、鬼道、豪炎寺の3人で技を発動する。
「マジン・ザ・ハンド!(っ、何だこのパワーは…体が燃えるみたいだぜ!)ハァッ!」
円堂は片手でボールを止め、しばらく持ちこたえる…が。
「ぐぁっ!」
「ダメだったか…」
「いや、もう一度だ」
「っはい!」
「「「イナズマブレイク!」」」
「マジン・ザ・ハンド!…うぐっ!」
「まだだ!」
何度も何度も、イナズマブレイク撃ち込んでいく。そして何度も失敗した。
「ぐわぁっ!」
ネットがまたゆれる。これで何度目だ…?
「監督…」
「…最後の一回だ。コレ以上は疲労で持たないだろう」
「「「イナズマブレイク!」」」
「(胸がポイント!胸が……)うおおっ、マジン・ザ・ハンド!」
円堂が手を心臓に当ててから技を発動した…すると。
グォォ…!
『!!!』
「ハァァァッ!」
背後に薄っすらと魔神が見えた気がした。
「っ、おわっ!…何だったんだ今の」
「円堂…心臓だ」
「へ?」
「心臓辺りに手を当てただろ?恐らくアレが原因だ」
「心臓…そうか、心臓か!心臓からエネルギーを溜めれば…いてて」
「体も限界だろう?今日はコレで終わりだ」
「…はい」
練習はお開きとなり、俺達は体育館の布団で寝た。
アニメ見返しながら書いてますが、やっぱりいいよねイナイレのアニメは。
次回もよろしくおねがいします。