スタート。その声と同時に空に浮かんだハチマキがこっちに向かってきた!
「治崎君!尾白君!あと…えっと……覚悟ー!」
名前覚えてやれよ!(ブーメラン)
というかこれ葉隠か。全裸で騎馬組んでるのか…それでいいのか女子高生。
ヒーロー志望とはいえ覚悟決まりすぎだろ。
下にいる青山と甲田と耳郎がすっごいドギマギしてるぞ。
そりゃ同性でも全裸のやつが上に乗ってたらドギマギするよなぁ…
「おい心操!治崎!どうする?!逃げるか、それとも攻めるか!」
「…攻めあるのみだ。心操!まずはそのままいけ!」
「分かった!」
頼むぞ、心操。
[…高校生にもなって服も着れないのかヒーロー科は!]
「個性の関係でだよー!……」
よし、かかった!
下の3人は気づかずそのまま近づいてきた。
「今だよ!葉隠さん!…葉隠さん?!」
「葉隠!…ハチマキ取らないの?!」
「もらうぞ。」
心操が動きの止まった葉隠からハチマキを奪った。
「逃げるぞ!尾白!」
「あぁ!」
俺達は葉隠達から離れて次の獲物を探す。
葉隠に耳郎と青山が話しかけているが葉隠は応答しない。だが解除条件は軽い衝撃を受ける事だからすぐに解けるだろう。
それを教える事はしないがな。
『おっと!物間チームが爆豪チームからハチマキを奪ったと同時に治崎チームも二つ目のハチマキを手にしたぞ!』
「物間って誰だ?」
「尾白でも知らないのか。」
「治崎は俺の事なんだと思ってるんだ…だけど…物間ってやつは今爆豪のハチマキも持ってるんだろ。」
「…だからなんだよ?」
「分かるぞ尾白。次は物間を狙おう、という事だろう?!」
「ヒーロー科は血の気の多い奴しかいないのかよ。」
尾白は全速力で物間のもとに走る。いやこいつ速いな。日常生活でも四足歩行の方がいいんじゃないか?
「尾白!お前物間の顔知らないのにどうやって探す気だ?!」
「爆豪がキレてる相手が物間だろ?」
「お前頭いいな。」
「っ!!」
『おっと治崎チーム!ハチマキを一つ峰田チームに取られたぞ!』
ヒモのような何かが心操の頭からハチマキを掠め取っていった!
しかし!峰田は周りに見当たらない!
どこだ峰田チームは?!峰田だけならまだしも騎馬そのものが見当たらない、いるのは障子だけ…
いやなんで障子は1人で突っ立ってる?
「障子の手でオイラ達を完全に隠してもらい、オイラのもぎもぎで足を止めて梅雨ちゃんの舌で
ハチマキを奪う…最強の騎馬とはオイラ達の事だー!」
「峰田…もう少しスポーツマンシップをだな…」
「峰田ちゃん、酷いわよ。」
「2人とも協力してくれてるクセに?!」
「おい!取り返すぞ2人とも!」
尾白はそう言って爆豪の方から方向転換し、障子の方を警戒した。
「心操。頼んだ。」
[そんな事をして卑怯だとは思わないのか?!]
心操が話しかけた瞬間、急に障子達は黙ってしまった。
「まさか…」
[おい!なぜ無視するんだ?!]
返事の代わりに梅雨ちゃんの舌が伸びてきて、心操をまた狙う。今度はなんとか身を捩ってかわす事が出来たが…
ジリ貧だな。おそらく心操の個性がバレたのだろう。葉隠との一戦を見ていたな…?
治崎は障子達に聞かれないように声を小さくし心操に話しかけた。障子も複製腕で耳を出していないから
おそらく聞こえないだろう。
「おい。あれをするが覚悟はいいな?声を合わせるのに何度か段階を踏まなきゃならん。
梅雨ちゃんの舌を避けながら少しだけ声を出してくれ。それを踏まえて俺が調整するから。」
「あれって、ペルソナの事だよな…覚悟出来てない、って言ってもするだろお前…だが。頼んだぞ。治崎。」
再び舌がとんできた。尾白に小刻みに動いてもらう事で舌をかわしつづける。
「っ!」
悪い心操。痛いだろうが我慢してくれよ。
「あー」
もう少し高くか。
舌をかわす。
「っ!…」
「あー」
もう少しなめらかに。
かわす。かわす。
「あー」
よし。完璧だ。
「心操。いけ。ペルソナコード<蛙吹>」
[障子ちゃん!今よ!]
「もう話していいのか!蛙…吹……」
心操が口を隠しながら個性を使い、障子を洗脳した!
「障子!なんで洗脳されてるんだ!というかもう話して大丈夫なのかよ?!」
「峰田ちゃん!今の私の声じゃないわ!」
「え?どういう事だ?!」
理屈は簡単だ。心操の喉を分解、修復し、声帯を変える。
梅雨ちゃんの声になるまで調整しないといけないから心操は今喉が猛烈に痛いだろう。
痛覚を無くしても良かったんだが心操が怖がったからな。
障子の洗脳が解ける前に決着をつけなきゃ負けだ。だが軽い衝撃で洗脳は解けるから時間はかけられない。
だから。
「悪く思うなよお前ら!心操!」
「俺が言うのも何だけどお前ヒーローよりヴィランの方が向いてるよ!」
まだ梅雨ちゃんの声だから俺って話してるのすごい違和感だな。
[障子、ハチマキを奪え!]
複製腕で峰田と梅雨ちゃんの2人を捕らえ、ハチマキをそのまま奪う。
「ひでぇぞお前ら!こんな触手プレイなんて「峰田ちゃんうるさい。」
[ハチマキをこっちに投げろ、そしてそのまま時間切れまで2人を拘束してろ。]
投げられたハチマキをキャッチしたあと俺達はまたその場から離れた。
絶対文句言われるし…
『残り2分!どいつらが最後まで残るんだYO!』
「声はそのままでいいか心操。」
「あぁ。このままの方が警戒されづらいだろうしな。あと戻す時また痛いし。」
「声が可愛いからちょっと緊張するんだけど!」
「尾白ちゃん、うるさいわよ。」
「そ!れ!や!め!て!」
残り2分。
俺達は爆豪の方へと向かう!