英雄症候群に治す治崎君っ!   作:シュガーマン

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心操は第二種目で味方を洗脳しなかったのでA組からの印象が割と良かったので
個性について言いふらされたりしなかった…というのがえこなち時空での背景です。


心操 <オリジン>

『それ人にかけていいやつ?!酸を操るA組芦戸!対するはなんでも作っちゃう問題児治崎!

作るか!溶かすか!勝つのはどっちだYO!』

 

「かけていい酸だよ!」

「かけていいのとかあるのか…?」

 

俺の出番が来た。飯田と発目とかいうサポート科が俺達の前に戦ったらしいがその時俺は控え室にいたから見る事ができなかった。

飯田がかなり疲弊していたし、激戦だったのだろう。発目がほぼ無傷だった事だけ気になるが…

 

「何ぼーっとしてるの?もう始まってるよ!!」

「っ!」

 

発目の事を考えている間にミッドナイトが合図をしていたようだ。気づかなかったッ!

芦戸は俺に酸をかけようとしてきたが、それを土の壁で防御する。

 

「まだまだ!」

「ちっ!」

 

酸の量が多くて防御しきれない!壁が溶かされた隙に芦戸が接近戦を仕掛けてきた!

 

「治崎って近距離で戦う事ないから近づかれるときついでしょ!」

「…」

 

俺は芦戸の回し蹴りを掴み、そのまま投げた。

 

「うわっ!」

「ちっ、耐えるか。」

 

芦戸はなんとか舞台の縁を掴んで耐える。

 

「なんでそんな戦い慣れてんの?!」

「ヤクザだからな。」

「へっ?!」

 

 

芦戸が言葉に驚いた隙に治崎は姿勢を低くして接近する!

芦戸はまた投げられぬよう身構えた!だが!

治崎はそのまま芦戸の足元の舞台だけを分解した!

 

「あいた。って、あれ?!」

 

「芦戸さん!場外よ!」

 

「治崎〜!ヤクザってなんだよ〜っ!」

「秘密だ。」

 

一応ヤクザは指定敵団体だからな。

さっきはつい口が滑ってしまったがあまり言わない方がいいだろう。

 

 

治崎と芦戸はぶつくさ言い合いながら舞台から出て行った。

 

「なんだよあいつらいちゃつくなやコラ…!」

「おい峰田はあれがいちゃついてるように見えんのかよ…」

 

_______________________

 

<心操視点>

 

「八百万さん!場外!」

 

黒影(ダークシャドウ)の連撃で八百万は抵抗もできずに負けた。

次はオレの番か…この『洗脳』でどこまでやれるだろうか。

 

今までお前の個性じゃヒーローになれない、と言われてきた。

確かにその通りだと思う。

オレだって他の誰かの個性が洗脳ならまず悪用する事を考える。

仕方ないと思ってたんだ。ずっと。

誰かに認められなくたってヒーローになれるんだから他人の評価は気にしないように生きてきた。

それでもヴィランみたいだ、なんて言われた日は眠れなくなる。

 

『誰かに必要とされる事なんてオレには一生ないと思ってた。』

 

雄英のヒーロー科をダメ元で受験したがやっぱり落ちた。

絶対無理だと思って受けたからショックはうけない、と思ってたけど…

結果が帰ってきた日は人知れず泣いた。

仕方ないだろ。まだ試験を対人でするならやりようはあったかもしれない。

だが実際はロボット。個性を使う事すらできなかった。

他の受験者を洗脳してもポイントはその受験者のものになる。

オレは何もできなかった。

だから…

 

誰かに必要とされる事なんてオレには一生ないと思ってたッ!

 

<面白い個性だ。協力してやる。>

 

かなり上から目線な言葉だ。だが…オレははじめて他人に必要とされた。

 

【「心操。頼んだ。」「心操。いけ。ペルソナコード<蛙吹>」】

【「頼んだぞ、心操。」「よくやった!心操」】

 

 

ヒーロー科は…あんなやつばっかなのか?

人の心に土足で入ってくるやつばっかなのか?

 

そんなの…入れば分かるよな。

オレは自分が言った言葉を頭の中で反復する。

 

『体育祭のリザルト次第で編入を考えてもらえる』

 

…絶対勝つ。

 

 

 

 

『誰よりも漢!漢の中の漢!A組切島!対するは唯一の普通科!心操!』

 

「よろしくな、心操!熱い試合にしようぜ!」

 

[っ…]「…ふっ。あぁ。よろしく。」

 

「用意!はじめ!」

 

_______________________

 

観客席から俺は切島と心操の戦いを見ていた。

 

「なぁ、お前ら。切島に黙っててくれたのか?」

「もちろん。治崎のお願いだしな。」

「腹立つから言いたかったけどねー!」

 

障子と葉隠のチームはそれぞれ心操の個性を黙っててくれるみたいだ。

これなら勝ち筋はある。

 

「用意!はじめ!」

 

「うりゃあぁぁ!」

 

切島ははじまりと同時に心操に接近している。

なるほど、速攻勝負を仕掛けるのか。いい策だ。だがな…心操は甘くないぞ。

 

「ふっ!」

「なんだ?!」

 

心操は舞台が今までの戦いで削れてできた破片を切島に投げつける。

 

切島は気にせず攻めようとしたが…違和感を感じた。

 

(心操の奴なんでこんな事を??硬化してる俺に当てても意味は…いや待てよ。

俺はこいつの個性を多分第二種目の最後でくらった。

あん時俺は急に意識が遠のいたんだ。

その場にいたB組のやつに聞いたが誰もそんな個性持ってなかった。

なら…あいつの個性は条件を満たせば意識を飛ばせる…みたいな個性か?!

あん時も俺が気づいていないうちに何かをぶつけられてたんだとしたら…!

これに当たっちゃいけねェ!)

 

「ちっ!あぶねェ!」

「クソッバレたか!」

 

いいフェイクだ。切島が何も考えずにつっこんで来てたら危なかったが。

切島もUSJの時の経験で考えるようになったか。

 

「なんで切島のやつ石をあんな大袈裟に避けてんだ?」

「確かに…なんでだろ?」

 

 

「ペッ!」

「うわっ!」

 

『心操のやつ石だけじゃなく唾も飛ばしやがった!挑発してんのかYO!』

 

「ペッ![そろそろ当たれよ!]」

「当たんねぇよ……」

 

『なんだ!急に切島が立ち止まったぁ!』

 

決めたか。先に唾を吐いていたから、観戦してるやつもあいつの個性を勘違いするだろう。

それも見越して先に唾を吐いていたんだとしたら…策士だな。

 

[場外に行け。]

「……」

 

『どうしちまったんだ!切島が場外に歩いていくぞー!』

 

 

「切島ー!何してんだよー!」

「漢気どうした〜ッ!」

 

峰田や芦戸の応援も届かず切島は場外に出た。

 

_______________________

<心操視点>

 

「切島君!場外!」

 

「おい。切島。…てい。」

「…っ?俺は…」

「もう終わってるぜ。」

「えぇ!クソッ負けちまったのか…心操お前つえぇな!」

「……ヒーロー科はみんなこうなのかよ…」

 

 

これがオレの…ヒーローへの第一歩だ。

 

 

 

 




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