英雄症候群に治す治崎君っ!   作:シュガーマン

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今日は2300文字!誰か!誰か褒めて!


今日という毎日のうちの1日

「何してる治崎。飯だ。」

 

「ん……親父?」

 

「寝てたのか?そんなところで寝ると体を痛めるぞ。」

 

俺は椅子に座ったまま寝てしまっていたようで、時計を見ると短い針は7を指していた。

腰が痛い。伸びをしながら腰をさする。もう2度と同じ失敗は繰り返さんぞ……!

 

「すぐに行く。」

 

飯に呼びにきてくれた親父にそう伝え、椅子から立ちあがる。

そしてドアノブに手をかけて「治崎さん!」

 

「っっ!!!……ここにいたのかエリ。」

「すっごくびっくりしてましたね。エヘヘ」

 

どうやら部屋の隅に隠れていたようだ。電気も消していたせいで気づかなかった。

 

「お、驚いてなんてないさ。さぁエリもご飯を食べに行こう。」

 

「まぁそういう事にしてあげます!」

 

来たばかりの頃よりかなり性格が外交的になってきたな。

いい傾向だ。昔のトラウマなんて忘れてしまって新しい生活を始めてほしいものだ。

 

俺はエリの手を取って今度こそドアを開けて、飯を食べに向かった。

 

______________

 

次の日、学校に行くと上鳴達が教室でこんな話をしていた。

 

「林間合宿でさ、川で泳ぐ時間とかあるっぽいんよ。だからさ、夏休みにA組全員で水着買いに行かね?!」

「わぁぁぁーー!行こぉぉぉー!!!」

 

なんだこの熱気は。

涼しさを求めて窓の方を見ると、そこには同じように涼しさを求めていたらしい障子がいた。

 

「お前もこの熱気に当てられたか?」

「あぁ……暑い。」

 

障子と会話を続ける。

 

「何があったんだ?」

「多分お前が聞こえていた通りだ。夏休みにクラス全員で水着を買いに行こう、というやつだ。」

「なるほど……いいかもな。遊びに行ける時間なんて学年が上がるたびに減っていくだろうし。まぁクラス全員、と言ってもあいつは来ないだろうが。」

 

「あぁ?!なんだテメー!」

 

爆豪の方を見ると一瞬で目が合って怒鳴られてしまった。なんで気づいたんだ。

 

「治崎、お前は行くのか?」

 

「いや、今回は遠慮しておく。妹と遊んでやらねばならん。」

 

エリが1人で寂しそうにしているのを想像しながら買い物を楽しめるはずがない。

小さな女の子を泣かせる奴なんてクソ野郎だ。

 

「お前……なんというか……いや、家族と仲が良いことは悪いことじゃない。……うん。」

 

「どうした?」

 

「いや。何でもない。というか妹がいたんだな。」

 

「そういえば妹の話を聞かせてくれる約束をしていたな!君の妹はどんな子なんだい?」

 

飯田がビシッと鳴りそうなほど手をカクカクさせながらこちらを指差し聞いてきた。

 

「俺の妹、と言っても血は繋がってないんだがな。名前は「血の繋がっていない妹?!そこんとこ詳しく」

……分解。」

 

峰田の頭についたモギモギを一つ分解しながら話を進める。

 

「妹の名前はエリ。治崎エリだ。一応、俺の親父の孫に当たる。俺は親父に孤児院から拾ってもらったんだ。だから血の繋がりがない。」

 

「確か君の言う親父、というのはヤクザの組長さんなんだろう?」

 

「よく覚えてるな飯田。」

 

「あの日の事は忘れないさ。」

 

「あ、だから体育祭の時ヤクザどうこうって言ってたんだー……」

 

芦戸が体育祭の時の事を思い出して納得している。

俺はヤクザという言葉を聞いて俺の手を揉み始めた峰田の頭のモギモギをもう一つ分解しながら話を続ける。

 

「エリは親父の娘の子供でな。だが……親は個性事故で死んでしまった。」

 

エリが引き起こした個性事故で父親が死に、更に死んだのは父親だけで母親には捨てられた、なんて詳しく説明するつもりはない。

エリの事をある程度説明しておけば、俺が飯田兄のように死んでしまってもエリの事を誰かが世話してくれるだろう。まぁ死ぬ気なんてさらさらないが。

 

「そっか……個性事故で……」

 

いつのまにか全員が俺の話を聞いていた。こんな全員に聞かれなくてもいいんだけどな……

 

「今は立ち直ってくれて元気に遊んでいる。俺の可愛い妹だ。」

 

「……家族は大切にしろよ。治崎。」

「そうだぞ。治崎君。」

 

轟と飯田が俺にそう話した。轟はなんでこんな神妙な顔になっているんだ?

 

「お前ら、今何分だと?!………これからHRを始める。」

 

相澤先生が教室に入ってきたので全員自分の席に戻り静かになった。

こいつらならエリにも優しくしてくれるだろう。

 

______________

 

今日の1日の授業が終わり、俺は1人で下校をしていた。

エリが寂しくなって泣く前に早く帰ってやらないとな。

 

「〜〜大丈夫かい?う〜ん。足を擦りむいてしまったようだ。うんうん。泣くのを我慢出来て偉いね。」

 

声が聞こえてきた。この声を聞くに子どもが怪我をしたようだ。外では個性を使えないがただの一市民として何が出来る事があるだろう。

声の方を見るとそこには長身の男と涙目のエリがいた。

長身の男はエリの頭に触れようとしている。

 

「何をしてるんだ?!」

 

何だこの嫌悪感は。

 

「っ。いやぁ何も。この子は膝を擦りむいたのに必死に涙を堪えていたからね。頭を撫でてあげようと思ったんだが……すまない。君から見ると不審者のように見えてしまったかもね。」

 

申し訳ない。この男はエリの事を心配していて、害意がない事を知っていたのについ怒鳴ってしまった。

 

「急に怒鳴ってしまってすみません。俺はこの子の兄です。」

 

「あぁ。なるほど。すみませんね他人の家族に。」

 

「ちっ、治崎さんっ。私、泣いてっないです!」

 

思いっきり泣いている。俺が来た事で涙のダムが決壊してしまったようだ。

 

「エリ、おんぶしてやろう。おいで。」

 

「っ。はい。」

 

長身の男はエリの膝から出ていた血をハンカチで拭き取り、もう一枚のハンカチを膝に巻いた。

 

「ほら、お兄ちゃんにおんぶしてもらいなさい。」

 

男に背中を押されエリはこちらにきた。

 

「それでは。エリ、肩に掴まって。」

「それじゃあ、また。」

 

俺は感じた嫌悪感に疑問を抱きながらエリをおんぶして家に帰った。

 

 

 

______________

 

 

 

 

「……変装×変声。結構いいね。持ち主に感謝しなきゃ。あぁ、もういないか。」

 

 

 

 

 




本編とは何の関係もないですが、ヒロアカURというゲームで明日新しいバトルスタイルの治崎が出ます。治崎ファンとしてちょー楽しみ。
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