S級妖怪・乱童(幽遊白書より)   作:ロマンGO

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 四聖獣の5人目麒麟(きりん)との戦いで右腕を負傷した飛影、戸愚呂を撃退するため2発の霊丸をその身に受けて全身骨折した桑原。


そのけがが完治しないまま暗黒武術会へと招待される乱童チーム。


蔵馬と飛影は順当に勝ち星を上げついには六遊怪チームから是流(ぜる)が登場する。


黒龍波を使えない飛影では勝ち目はないと判断したチームリーダー乱童は自らが是流と戦う事を宣言し…


第3話:容量(メモリ)の書き換え!?乱童のパワーアップ術!

 

総合戦績

 

総合戦績:左が乱童チーム、右が六遊怪チーム

 

1:蔵馬〇ー×鈴駒(りんく)

 

 

2:蔵馬(欠場)×ー〇呂屠(ろと)

 

 

3:飛影〇ー×呂屠(死亡)

 

 

4:飛影(欠場)×ー〇是流(ぜる)

 

 

二勝二敗

 

 

 

第5回戦 乱童VS是流

 

 

蔵馬「是流に対して自信満々で出陣していった!?」

 

 

 

蔵馬「まさか乱童…君は黒龍波を模倣して見せるつもりなのか?」

 

 

飛影「なに!?」

 

 

 

乱童「まさか」

 

乱童「その気になれば覚えられるとは思いますが…容量(メモリ)の無駄使いもいいところですよ」

 

 

 

乱童「燃費が悪すぎるし…なにより反動が大きすぎる」

 

 

 

乱童「まぁでも的を射てないわけじゃないですよ。僕は炎の妖気であいつを倒すつもりですから」

 

 

飛影「炎の妖気だと!?」

 

 

飛影「ならなおさら…黒龍波以外の技であの是流を倒せるものか」

 

 

 

 

是流「炎の妖気か…面白い」

 

 

是流「このオレに対して炎で挑んでくるとはな…!」

 

 

 

是流「はぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

是流「くらえ!魔炎妖光弾!」(技名はゲームより拝借)

 

 

 

乱童「ならばこちらは…火掌発破拳(かしょうはっぱけん)!!」

 

 

乱童が見せた炎の霊撃は幻海の弟子選考会で桑原に対して使った技だった。

 

 

 

是流「なんだその遅くて小さな炎は!?オレにとってはもはや火の粉同然だ!」

 

 

 

乱童「ええ。残念ですがこれが今使える僕の炎の霊撃のなかで最高のものです」※

 

※霊撃:連載当時のナムコ版ゲーム版用語。妖気だろうが霊気だろうが必殺技は霊撃と呼ばれるのでこのSSでも霊撃で統一するものとする。

 

 

ズゴゴゴゴ…

 

 

是流の炎が乱童の炎を飲み込み乱童に技が直撃する。

 

 

 

乱童「ぐわあああああああっ!!」

 

 

 

飛影「ち…やはり無謀だ…あんな炎で是流に勝とうだなんて…」

 

 

 

 

是流「どうだ…これが猿真似と本家炎使いとの実力の差だ」

 

 

 

 

乱童「くくくく…」

 

 

乱童「あーはっはっは!わかっていましたよそんな事…」

 

 

乱童「ボクの炎では君を倒せない。ですが…僕にとっての試練としてキミを炎で倒さなければ気が済まない」

 

 

 

是流「なんだと?」

 

 

 

乱童「ぜる…りんく…ろと…君たちの名前で思い出しましたよ…人間界のRPGと呼ばれるゲームをね」

 

 

 

乱童「それに例えて言うのならさしずめ僕の使う炎はメラやファイアといった初級魔法止まり…」

 

 

乱童「対して君が使うのはメラゾーマやファイガといった上位魔法というところでしょうか…」

 

 

 

乱童「もちろん中位魔法…メラミやファイラに該当する炎使い麒麟(きりん)という者もいましたが…」

 

 

 

乱童「ボクが彼の技を盗む前に飛影君が消し炭にしてしまいましたね…いわば中位魔法を習得する機会を消失…いえ「焼失」したのですよ」

 

 

 

乱童「だから僕はメラやファイアに相当する初級魔法で上位魔法使いの君に勝たなくてはいけないんですよ」

 

 

 

是流「なぜそんなことをわざわざ口にはさむ?負けたときの言い訳か?」

 

 

 

 

是流「遠慮なく他の技も使って良いんだぞ?それでもオレには勝てんがな」

 

 

 

乱童「いえ、炎だけでお相手しますよ」

 

 

乱童「それこそゲームで例えるなら僕にとっての炎の霊撃の熟練度稼ぎのため…にもね」

 

 

 

 

是流「舐めた真似を…!」

 

 

 

 

乱童「さぁて…普通の火掌発破拳ではキミの炎に勝てないことはわかりました…」

 

 

乱童「ならば…ここは1発の火掌発破拳に妖力を出来る限り込めてみましょうか」

 

 

 

ゴウッ!

 

 

乱童が片手を上げると巨大な炎の球を作り出した。

 

 

 

 

是流「ほう…」

 

 

 

乱童「これが僕があつかえる炎でキミの上位魔法に唯一届きそうな技です」

 

 

乱童「名付けて…火球発破拳(かきゅうはっぱけん)!」

 

 

 

ドゴゴオオオオ!

 

 

乱童の放った火球が是流を直撃する。

 

 

 

是流「たしかにさっきよりは素晴らしい…威力もオレがさっき放った炎に届きうるものがある」

 

 

 

是流「だが…」

 

 

 

是流「はぁっ!」

 

 

 

 

是流が妖気を込めると一瞬で自分にまとわりついていた火球をかきけした。

 

 

 

是流「お前はオレの操る炎を上級魔法とたとえていたな…」

 

 

是流「だとするならば…その上級魔法こそオレの基本的な技なんだよ…」

 

 

 

乱童「なに…?」

 

 

 

是流「どんなに力を抑えても上級魔法並みの威力が出せるオレと全力でなくてはそれにおいつけないお前!」

 

 

 

是流「そしてオレが少し力をこめるだけでオレの炎は上級魔法すらも超えるという事だ!」

 

 

 

是流「くらえ!魔炎流星塵(まえんりゅうせいじん)!!」

 

 

 

是流はその発言通り乱童が全力をこめてやっと1発出せた程度の上級威力の炎を何発も流星群として放つ魔炎流星塵(まえんりゅうせいじん)をくりだした!

 

 

 

乱童「ぐ…ぐわあああああああああっ!!」

 

 

 

 

乱童「あ…あ…」しゅうう…

 

 

 

 

是流「そして何より…猿真似のお前と生まれ持っての炎使いのオレとの決定的な差…それは…」

 

 

 

是流「炎に対する耐性が…お前には全く無いということだ!!」

 

 

 

バギィッ

 

 

是流は足に炎をまとって乱童のあごにクリーンヒットさせる。

 

 

 

 

乱童「ぶべっ…!」

 

 

 

 

是流「オレを炎で殺したいのなら…少なくともオレの炎の3倍は強くないと無理だ!」

 

 

 

炎で手足を強化しながらラッシュを乱童に叩き込む是流

 

 

 

しかし、とどめの直前でその手が止まる。

 

 

 

是流「さぁ、もう茶番は終わりだ…貴様本来の力を見せてこい!」

 

 

 

是流「霊光波動拳はどうした?お前はなんのために浦飯を倒して幻海の弟子になったんだ?」

 

 

 

 

乱童「いえ…それでも僕は炎を使うのをやめませんよ…」

 

 

 

ゴウッ

 

 

乱童の掌に炎が集まる。

 

 

今度は巨大な火球ではなく、小さな火掌発破拳が無数に浮かんでいた。

 

 

乱童「量より質では君には勝てなさそうだ…」

 

 

 

乱童「であるなら…ここからは質より量で行かせてもらいますよ」

 

 

 

乱童「火掌連気弾(かしょうれんきだん)!!」

 

 

 

ズガガガガガガガガッ!!

 

 

 

乱童は小さな炎をマシンガンのように手から放って是流に当てていく。

 

 

 

是流「なんだこれは…最初の炎よりもさらに威力が低い…!」

 

 

是流「こんなもの…避けるまでもない!みそこなったぞ乱童!」

 

 

 

乱童「さぁ…果たしてそうかな?」

 

 

是流「たしかに命中率は高いものがある…だが一撃の威力はオレの方が数倍上!」

 

 

 

是流「こんな攻撃をいくら当ててもダメージレースでオレに勝てると思っていたのか!!」

 

 

 

ドゴオーン

 

 

ドゴォーン

 

 

 

 

お互いの炎の妖気がぶつかりあう…そして…

 

 

 

乱童「はぁっ…!はぁっ…!はぁっ…!」

 

 

是流「浅知恵もここまでだ…いまとどめを刺してやる…」

 

 

 

 

しゅううう‥‥

 

 

是流「なに…!?」

 

 

 

是流「バカな…オレの炎が…オレの炎が消えていく…!?」

 

 

 

是流「新しく炎を作り出せん!?い…一体どうなっている!?」

 

 

 

乱童「くくくくくく‥‥」

 

 

 

乱童「あーはっはっは!」

 

 

 

 

 

 

乱童「是流くん…あなたの強さは確かに本物ですよ…」

 

 

 

乱童「きっといままでの対戦相手も大して時間をかけずに1発2発でスミクズにしてきたのでしょう…」

 

 

 

 

乱童「ここまでの長期戦を演じたのは…おそらく初めてと言える…違いますか?」

 

 

是流「た…たしかに長期戦には慣れてないのは否定しないが…なぜ…」

 

 

是流「それとオレの炎が出せないことと何の関係が…!?」

 

 

 

乱童「理由その1:ダメージの蓄積に無頓着だった」

 

 

乱童「君は僕の火掌連気弾を甘く見て…その身体で受けすぎた…」

 

 

 

乱童「たしかにダメージ自体はごくごく小さいもの…だがそれゆえに…」

 

 

乱童「徐々に積み重なり…そして山となったダメージ総量に君自身が気づいていなかった」

 

 

 

乱童「理由その2:燃費の悪さ」

 

 

乱童「僕の使う炎を下級魔法と…君が使う炎を上級魔法と例えました」

 

 

 

乱童「そしてこれはゲームなどでは下級魔法の方が上級魔法よりも消費MPが低く設定されている物です。一部の例外を除いて全般的にね」

 

 

 

乱童「MPとは僕らで言う所の妖力値…同じ時間お互いに下級魔法と上級魔法を打ち合えばどちらが先に妖力が尽きるかは明白ですよね?」

 

 

 

乱童「威力が高いということはそれだけ消費妖力も高いという事ですよ」

 

 

 

 

是流「ぐ…」

 

 

乱童「理由その3はフィジカルの違い」

 

 

乱童「君が炎の耐性にすぐれているように…ボク自身も他のどの妖怪にも負けないであろう身体的特徴を一つ備えている」

 

 

 

乱童「それこそがMP…僕たちにとって妖力値と呼ばれる数値だ」

 

 

乱童「99個も技を盗んだ関係上…色々な技をためしたいから、いくら妖力があっても足りる事はないんでね…」

 

 

 

乱童「妖力だけは徹底的に鍛えたつもりです。だからこそ君との技の打ち合いに生き残ったのですよ」

 

 

 

 

※ちなみに妖力=妖怪にとってのMP 妖気=妖怪にとっての純粋な強さ としてこのSSでは解釈しています。

 

 

 

 

是流「おのれ…ならば…基礎体術だけでお前を倒して見せる…!」

 

 

 

是流「うわあああああああ!」

 

 

バキッ

 

 

 

 

乱童「ダメですね…それでは」

 

乱童「今のパンチにはまったく霊的攻撃力…いや妖的攻撃力が残っていない」

 

 

 

乱童「かつて浦飯幽助くんに言ったセリフですが…そのまま言わせてもらいます」

 

 

 

乱童「妖気や霊気と物理的な力が一体化した霊撃パンチでないと僕は倒せませんよ」

 

 

 

是流「だがそれはお前とて同じだろう…お前の炎の妖気ではオレは倒せんぞ…」

 

 

 

是流「それとも発言を撤回して他の技でオレを殺すか…?好きにしろ」

 

 

 

乱童「いえ…宣言通りキミは炎の妖気で倒します」

 

 

 

乱童「ただその前に…「忘れる」ことをしなければなりませんのでお待ちを…」

 

 

 

 

是流「忘れる…?なんのことだ?」

 

 

 

 

乱童「僕は自分にとって相性の悪い技を習得してそれに時間や労力を費やしてしまう事を「容量(メモリ)の無駄使い」と表現しているんですよ」

 

 

 

 

乱童「ですがそんな「無駄使い」してしまった容量も一度「消去」「忘却」してもっと有用な新しい技を覚えれば「容量(メモリ)の書き換え」と表現することもできます」

 

 

 

乱童「忘れる技はもちろん…火掌発破拳…そして新しく覚えるのは…」

 

 

 

是流「ま…まさか…」

 

 

 

乱童「もちろん君の炎だ。これでボクも中級魔法を飛び越えて上位魔法の使い手になる訳だからね」

 

 

 

乱童「とどめだ!食らえ!魔炎流星塵(まえんりゅうせいじん)!!」

 

 

 

 

ズゴゴゴゴゴゴ!

 

 

さきほど是流が見せた最大の必殺技を完璧に再現して見せる乱童。

 

 

 

是流「そんな…バカな…」

 

 

是流「オレの技が…俺自身を焼き尽くすなんて…そんなことが…」

 

 

 

 

是流「ぐわあああああああああっ!!!」

 

 

 

 

しゅうううう…(黒焦げになって絶命する是流)

 

 

 

 

乱童「飛影君の黒龍波もいいですが…やはりボクにはこっちの方が使いやすいや」

 

 

乱童「なにより攻撃の反動が無いというのが大きい。是流の炎…間違いなく盗ませてもらいましたよ」

 

 

 

 

乱童〇ー是流×

 

 

 

乱童チーム三勝二敗

 

 

 

 

蔵馬「乱童…やはりすさまじい奴だ…」

 

桑原「ああ…本当に宣言通り炎だけで是流のやつを倒しやがった…」

 

 

 

イマジン&ガオウ(漢字変換がめんどいのでこれで)

 

「殺しが楽しめるっていうから来たんだ!俺たちはもう降りるぜ!」

 

 

 

 

バキッ

 

ドカッ(イマジン&ガオウ死亡)

 

 

 

 

酎(ちゅう)「うーい、ひっく‥‥」

 

 

 

酎「おーい審判の姉ちゃん、不慮の事故で2人が死んだ。この場合どうなるんだ?」

 

 

 

 

小兎「えっと…」

 

 

小兎「この試合は勝ち抜き&勝ち数方式でありますから…」

 

小兎「したがって呂屠(ろと)選手が死亡した時点で補欠である酎選手の参加は認められます」

 

 

 

小兎「ただし…本来戦うはずだったイマジン選手とガオウ選手が死亡したとなると…」

 

 

 

小兎「勝ち抜き戦なので次に戦うはずだった乱童選手に勝ち点2が追加されます」

 

 

 

酎「おうそれでもかまわねぇ。オレは闘えればそれでいいのよ」

 

 

酎「オレが残り全員をぶっとばせば延長戦に持ち込めるんだろ?」

 

 

 

小兎「ええ、その通りです」

 

 

小兎「というわけでー乱童選手に勝ち点2ポイント追加-」

 

 

 

乱童「ちょっと待った!」

 

 

小兎「え?」

 

 

 

乱童「こっちはまだボクが続投するかどうか…完全に決めてませんよ」

 

 

 

乱童「勝ち点2が無償で追加されるというのなら…桑原君にあげてください」

 

 

桑原「なに!?」

 

 

 

小兎「しかしそれでは乱童選手はイマジン&ガオウ選手に対して欠場扱いになってしまい…六遊怪チームの勝ち点が1追加されてしまいます」

 

 

乱童「構いませんよそれで…」

 

 

 

乱童「僕は次の試合は欠場。続くイマジン&ガオウ選手との試合は桑原君の勝ち」

 

 

乱童「桑原君は全身骨折してるから次の酎選手との試合に欠場。最後は幽助くんと酎選手との一騎打ち」

 

 

 

乱童「そういう流れで進めてください」

 

 

 

幽助「なに…!?」

 

 

桑原「なんだってー!?」

 

 

飛影「乱童…!?何を考えている…!?」

 

 

蔵馬「いや…なるほど…そういうことか…」

 

 

 

 

乱童(蔵馬だけは僕の意図に気づいたか…まぁいい)

 

 

 

乱童(ここは僕が欠場した方が確実に勝てる…バカ2人にはわからないだろうけどな…)

 

 

 

 

是流を倒して流れに乗っていたと思われた乱童がまさかの欠場!

 

はたして彼の狙いは…そして意図とは…!?

 

 

 

 

 【続く】

 

 

 

 

 

 

 

 

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