【爆アド】生まれた直後から最強悪霊と脳内バトルしてたら魔力量が測定可能域を超えてました〜悪憑の子の謙虚な覇道〜   作:広路なゆる

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54.ソース

 リーゼはぺこりと頭を下げると、唇を一度、結び、そして質問する。

 

「界さんは……どうやって…………どうやってドウマ様を落としたのですか?」

 

「へ……?」【……~~】

 

(……落とすとは一体?)

 

「え、えーと……どういうこと?」

 

「あの……だから、私はローレライと……えーとその……」

 

 首をかしげる界に、リーゼもおずおずと困った様子だ。

 

(あっ、つまりリーゼさんの持つ精霊ローレライにも意思があって……)

 

「仲良くなりたい……ってこと?」

 

「っ……! ……えーと……まぁ、はい……」

 

 リーゼは少し恥ずかしいのか俯き気味に頷く。

 

「そ、そういうことだね……」

 

(うーむ、リーゼさんの目的がわかったのはいいんだけど……)

 

「リーゼさん、僕とドウマも仲が良いかと言われると……うーん……」

 

「そ、そうなのですか?」

 

【…………】

 

「うーん……、さっきも言った通りドウマは僕にとって師匠みたいな存在で、敢えて言うなら、僕の方が一方的に、尊敬しているというか……」

 

【……~~、だ、だからお前なぁ……!】

 

(ん……? しばらく黙っていると思ったら、急にどうした……?)

 

 などと、界が考えている一方で、

 

「そ、そっか……。師匠、尊敬……それに、一方的に……か……」

 

 リーゼは界の言葉をしっかりと受け止めていた。

 

「私にはない考え方だった……かも……」

 

「お……?」

 

「ありがとう……私、もう少し真摯にローレライに向き合ってみるね」

 

 そう言って、リーゼは目を細めて微笑む。

 

(……)

 

 界は初めて見るリーゼの顔に、少しだけハッとする。

 

【おい、小僧……なんなら儂様がそのローレライという奴をビビらせてやろうか?】

 

(「ちょっ……!」)

 

【儂様の闇の魔力を見れば、そやつも……】

 

(「ありがとう、ドウマ。でも……多分、いらないよ……」)

 

【……そうか。そうだな】

 

(「あぁ……」)

 

「それじゃあ、界さん、また……修行がんばろうね!」

 

「あ、うん……」

 

 リーゼはどこか足取り軽く、部屋に戻っていった。

 

【時に……田介よ……】

 

(「ん……? なに……」)

 

【儂様も……】

 

(ん……?)

 

【儂様も……意外と……田介を……そ、そ……】

 

(「そ……?」)

 

【そ、そ…………ソースという現代の調味料は結構、美味であるな!】

 

(「はい……? ま、まぁ……おいしいとは思うけど……」)

 

【目玉焼きに、ソース……これは目から鱗であった! あははははは!】

 

(「まぁ、そうだね……」)

 

(なぜ急にそんな話を……)

 

(「よくわからんが、僕は訓練の続きをするからね!」)

 

【あ、うん……】

 

 そうして、界は訓練を再開する。

 

【…………尊敬……してる】

 

 ドウマが何かをぼそりと呟く。

 

「…………ん?」

 

(へ……? ソンケイ? …………尊敬? ………………へぇえええ!?)

 

 ◇

 

 翌日以降も、ヨハン、リーゼとの訓練はしばらく続いていた。

 

 特に、リーゼは以前に比べ、なんとなく顔付きが変わり、とても真剣に訓練に打ち込んでいるように見えた。

 

 そんなある日のこと。

 

 訓練中に、ヨハンのスマートフォンが鳴った。

 

 それ自体はたまにあることで、珍しくもない。

 

 ヨハンは、皆に軽く詫びつつ、着信を受ける。

 

 だが、その日のヨハンの様子は明らかにおかしかった。

 

「ヨハンくん、どうしたのじゃ?」

 

 電話を切ったヨハンにじいじが尋ねる。

 

 普段、冷静なヨハンが明らかに狼狽えた様子で答える。

 

「た、大変です! 爺さんが……うちの爺さんが……倒れたみたいで……」

 

 

 

 




ここまでお読みいただきありがとうございます。

また、一点、お知らせがあります。

本作のコミカライズが1/14(水)から始まります!

しかも、媒体はマガポケです!

マガポケ。
正直、凄く憧れていたので、私自身、めちゃくちゃ嬉しいです。
そして、漫画を担当される田崎辰先生がほんっとうにすごいです。神と言って差支えないです。

漫画と小説の表現の差異で、一点、小説とは違うところがあるのですが、これはこれで良きなんです。
ぜひお楽しみに!
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