ONE PEACE for DROID 作:noob_ Riot
海賊達とのひと悶着が終わった後、海賊達は一ヵ所に集めて全員ふんじばった。ただまぁロープとなるものは年月立ちすぎて皆無、しかたなく自身の腕をロープに変化させてふんじばった。自分の身体、道具として使う場合結構な量の金属を変化させて使おうとすると変化させた部位がなくなるらしい。
10人以上の海賊の腕をしばって、全員まとめて縛った結果自分の片腕分の金属のほとんどを使った。身体のパーツは分解、分離が出来るのはナイフを取り出した時に何となくわかったけど、あまりに量が多いとこうなるのか。そのせいで自分はいま片腕状態である。隻腕の重音テト……悪くはないな!
「さて、この者達はどうする?」
「どうしようか?現状気絶してるみたいだけど。」
そういえば人の声が聞こえて反対側まで直行してたから気づいたけど、ここよくみたら先に港があった。とはいえこの場所の荒れ具合もすっさまじいな。港のような構造だけど、ヒビ割れ、瓦礫、苔むした建物の跡地……古代遺跡か何かかな?そんな朽ち果てた港に停泊している木造の海賊船。何度見ても時代錯誤におもえるなぁ……。何気に自分の人間時代にこんな木製の船が航海しているのを見たことないな。まぁそもそも金属で出来た戦艦とかクルーザー、客船が基本だったあの時代に木造船の需要はないだろうけど。
「せっかくだし、中をみてみるか?」
「ふむ。中を調べれば今の時代がどのような変革がなされたのか分かればいいが。」
「あ、それも調べないとね。僕達がどれだけ時代遅れか理解しとかないと。」
そういうことで、二人して探索することにした。ロープを結んで作った梯子を上り、中に入ると…結構いろんなものがある。樽に木箱、砲弾が詰まった箱に大砲のセット。船尾側の部屋にはいれば船長室かな?下にも行けそうだし、まあまあ広いな。その割に船員10人ちょいって少ないな。
「まぁまぁ広いねぇ。ぱっと見いいモノはなさげかな?」
「木箱の中も特に気になるモノは無かった。樽の中は……酒か?」
「流石に甲板だとぱっと見気になるモノはなさげかな?じゃあ分かれて探索しようか。」
「承知した。」
ササっと探索を終えて私は船長室、盤岳は甲板下へ通ずる階段を下っていった。船長の自室はカギがかかってないので堂々とお邪魔しまーす♪……おぉ、結構豪華な装飾ある~。赤と金色が目立つタペストリーの様な布が壁に飾ってあるし、机の上の調度品とかもかなり精巧な作りのものが多い。サイドの棚には無数の本がずらりと収まってて、デデンと広げられた机上の地図?いや、この場合海図っていうんだっけ。そこには事細やかに詳細な島や海の絵が記されてて、一つだけ赤×が付けられてた。
「(このバツ印を目指して来たのか?……とすると、ここには何かが隠されてる?)」
他にめぼしいモノは……ちっちゃい箱の中に入ってた水色の水晶玉の様なモノぐらいか?なんだコレ、方位磁石の様だけど、方角が書かれてないぞ?針の先端、紅い部分はこの島を指してる。いや……その方角だと北でもないぞ?自分がアンドロイドだからこそわかる。方角がどちらかとかは計算しなくてもシステムにそもそも組み込まれてるからわかるからこそ謎だ。
「でもわざわざこんな箱にしまって置くほど重要なモノだし、別の使い道があるのかな?」
「あとは本だね。これがいっち番重要だし!では早速……ん?んん?」
凄い色々書かれてるけど基本は英語だ……と思ったらホントに所々日本語が混じってる。なんだこの文、謎解きなのか?でも基本的には英語で書かれてるから理解はできる。昔の自分英語が公用語じゃなかったけど…機械のおかげで内容理解できるのホント助かる。
「「海賊時代」「海軍」……こっちは考古学?「
何て考え事しながら読み進めてたら知らない内に1時間たってた。ハッとして気づいたころには1時間で20冊くらい読み進め、内容を読み解こうと見比べたりしてた。機械だからこそ速読した様な感じで、理解してるけど満足感が有るわけじゃ無いな。内容の理解も進んでないし。
「戻ったぞ。ふむ、勉学の最中か?」
「あらおかえり。そうだねぇ、勉強中…けどさーっぱり!妙な当て字の日本語だったり、意味が分からない英単語だったりで全然進まないや!そっちはどう?」
「こちらは下の部屋に財宝があった
「そっかぁ…お?」
会話しながら読み進めてたら気になるものが目に入った。何々~……「悪魔の実について」?盤岳にも手招きして読んだら、興味津々で覗いてきた。
『悪魔の実とかいう貴重なモンを手に入れた!あのゴミ海賊共、弱えぇ癖にいいもんもってやがったな。こりゃ運がいい』
『とはいえ悪魔の実…どんな能力が得られるか分かったもんじゃねぇから、安易に食いたいとは思わねぇな。悪魔の実の詳細が載ってる図鑑なんてのもあるが、探してみるのも手か?』
なんだコレ。「悪魔の実について」って書いてる癖に詳しい内容書かれてないやんけ!けどこんなの書いてたってことは、最初からあんな銃弾ぶっぱできる人間じゃあないってことか。それにしても、超能力が手に入る木の実かぁ……「悪魔の実」とか書かれてるし、絶対食べたくないなぁ……。絶対デメリットの方が大きいでしょ。
「先ほどの摩訶不思議な力はこの実由来であったか。」
「ちなみにだけど……聞いたことは――」
「無いな。」「デスヨネー」
しゃあなし。いま調べられるのはこれぐらいだ。この貴重な書物たちは全て回収させてもらうことにしよう。途中盤岳が「吾輩が物取りとはな――」ってボソッと呟いた時が怖かった。凄い悪い事させた様な気がするからやめてくれ…いやまあ実際悪い事にはなるんだけども、相手海賊だからね?まああと財宝もかっぱらったからかな?悪人の所に置いておくよりはいいんじゃないって言ったら、無言で頷いたし……もしやこっちが小言の原因か?(汗)
とまあそんなこんなでアイテム収集は終了し、夜になった。海賊達はまだ気を失ったままだったので、義体で作ったロープを解除し、船内にあったロープで再度縛り直した。今回は木の幹に巻き付くようにしておいた。それで、今日はこのまま休むことにした。
盤岳は「久々の外界だ。夜風を浴び瞑想するのも一興か。」と近場の大き目の石に座り瞑想している。おそらく遠まわしに「海賊の監視は任せろ」って言ってくれてたと思う。
それで僕は何をしているのかというと、小高い山が有ったのでそこまで飛び、島の夜景を眺めていた。樹々がなく岩肌むき出しの小さい山の先端にちょこんと座り、一面に広がる広大な海と星空を眺めていた。
「昔だとここまで綺麗に星を眺める事なんてできなかったんだろうなぁ。」
過去の町の明かりで掻き消えた星々の明かりは、今では煌々と輝いて見える。高解像度のカメラのような性能をした僕の瞳のおかげでもあるのだろうが、それでも美しい。まるでコンサートを彩るライトの様……なんか干渉に浸っているなぁ。
「……~♪~~♫」
おっと、つい鼻歌が漏れてしまった。自分で歌っておきながら、自分の声に惚れそうになる。
何百を超える電子の歌姫達が生まれた中で何故
「曲に関しては……作曲の才能は無かったかなぁ僕、なんか本能が「やめとけ」って警鐘慣らしてる(汗)」
「なら曲は偉大なる先駆者様方のを謳わせてもらおう。coverって奴だね、うん。」
僕が歌ってる曲はもちろん、ミクや他歌声合成ソフトの人達のも歌わせてもらおう!どの曲も素晴らしい物だからね、僕だけしか知らず消えていくなんてさせてなるものか!」
早速声と歌の調子を確認しようと思った時、脳内CPUが私の記憶とは別の記録が保存されている媒体を繋いでくれた。
瞬間、僕の眼前にものすごいスピードで流れていく幾つもの曲のリスト。そしていくつもの合成音声のリスト……いやまてまて、長すぎじゃないか!?かれこれ2分くらい光速で瞳に映るリストの列が下に流れていくんだけど!?てか合成音声のリストもすごいな!?僕出身の「UTAU」だけで総数3,000超えたぞ!?そっか海外勢もいるからそりゃふえるか……いやまだ出てくるん!?
ようやく落ち着いた……。やばすぎじゃない?これ「VOCALOID」や「CeVIO」、「UTAU」だけじゃなくて「VOICEVOX」・「VOICEROID」などの読み上げ系、「Synthesizer_V」や「A.I.VOICE」AI使った系も全部僕の中にデータとして入ってるから……うわ、7,000超人分の電子ボイスが収録されてる……。曲に関しては……55,000曲以上……?馬鹿じゃないの?(誉め言葉)
「なにこれ、肉体がキメラだから声は自由って事?んな滅茶苦茶な……ってまてまて。「Synthesizer_V」があるって事は…AI版の僕の声にできるって事!?」
さっきまでの自分は電子音声強めの「UTAU」版の声だった。人工音声丸出し感あるこの声も大好きだけど、会話が大変になりそうだから「Synthesizer_V」版の声だったら、違和感覚えられず会話できるかも?とりあえず、あ~あ~と声の調子を確認する感じで声出ししつつ、変えられるか試してみる。
「あ~あ~……うっうん…あっあー、あーーー ―――」
「あー、あーーー あめんぼあかいなあいうえお……おぉ~…まぁだ調声甘いか?」
こんな感じで声を調声していく。何度も声出ししつつ、喉の機構を変えていく。キメラの様な僕ならではのやり方だ。
「あーあー…よし、こんなもんかな♪」
機械っぽさは残しつつ、人らしさがあるボイス。これがAIで調整してくれるんだから時代は進化したんだなぁ~……いや、そんな時代も終わっちゃったけど。まあいいや、これで歌えば人が歌ってる様に見えるでしょ。手元にマイクが無いから、生成してっ…と。
何歌おうか、今一番歌いたい曲、歌いたい曲……星空……そうだ!
「さて、何気に初めての歌唱だ。いくぞ、
意気込みは十分、気合もばっちり、僕はゆっくり息を吸った ――