NARUTO 〜渦巻く団扇の物語〜   作:セイヴァー

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どうもおはこんばんにちわ。

お待たせしました、投稿主のセイヴァーです。

最近めっきり暖かくなって、昼間にいたっては天気のいい日は夏かって位に暑く感じるときがあります。
また、その分夜は涼しくなりました。

皆さん、気温の急激な変化による体調の変化には十分気をつけてください。

それでは本編へどうぞ(^O^)/





前回までのあらすじ


湯の国からの忍務の帰りの道中、負傷しながらも逃走する雪泉とそれを追う雲隠れの暗部と二尾の人柱力二位ユギトに遭遇するヒスイ達ウツシ班一行。

事情を聴くべく彼女を保護し、ヒスイ達に治療と護衛を命じ、口寄せ動物と共に応戦するウツシ。

無茶かと思われたが雷遁チャクラモードも使い1人善戦するウツシ。
しかし雲側もユギトが尾獣化の状態1へと変貌。状況を一変させる。

一方ウツシの予想外の強さに驚愕するヒスイ。そんな彼等に降りかかる影が⋯⋯。

この戦いの行く末は如何(いか)に!?









イメージOP:アニメ ジャングリラ・フロンティアより
       【Danger Danger】


迫る雲の脅威! ヒスイ絶対絶命の危機!!   という名の第7話

 

 

 

 

 ウツシ「クソっ!(これはまずいな!!)」

 

 ユギト「ほらほら!さっきまでの威勢はどうした!!」

 

 ウツシ「ぐっ!」

 

 湖の水面上で戦うウツシとユギト。現在2人の戦いはユギトの優勢に傾いていた。

 戦闘が開始した当初はウツシと彼が口寄せした巨狼との連携、そして2人(1人と1匹)の雷遁チャクラモードによる高速攻撃でウツシが優位に立っていた。

 

 しかし、ウツシの予想以上の力に攻められないでいたユギトは形勢を変え、また勝負を一気に決める為に尾獣 二尾の力を解放し尾獣化。

 ユギトの身体が朱いチャクラに覆われ、ウツシは一気に上がったユギトのチャクラの量や内包された力、そして大幅に向上した身体能力による攻撃に押され防戦一方になる。

 

 当初ウツシは、口寄せした巨狼と連携して対応していたがユギトが起こした水飛沫で視界から消えた一瞬の隙を突かれ、巨狼は顎から頭部への重い蹴りの一撃をもらい脳震盪を起こしたのか倒れた後にそのまま口寄せが解除されてしまった。

 

 ユギト「いい加減に消えてくれると助かるのだがな?」

 

 ウツシ「そう、ぐっ!(ガッ)言う訳っ(キンッ)にも、行かないな!?(ガキンッ)」

 

 ユギト「雷影様と同じ雷遁チャクラモードを使えるのは驚いたが、本人と比べるとやはり遅いし脆いな!」

 

 ウツシの攻撃も雷遁チャクラモードでかろうじて相手のスピードに反応して──

 

 ウツシ「雷遁・若雷掌(じゃくらいしょう)!!

 

 

 致命傷を避けながら隙を見て忍術や体術で攻撃を加えるが⋯⋯

 

 

 ユギトの身体に纏う朱いチャクラの衣で防がれ現在のウツシにはユギトに対する有効打が無かった。

 

 形勢は一気にユギト側へと逆転していた。

 

 さらには⋯⋯⋯

 

 ウツシ「くっ!(チラリ)」

 

 ウツシは尾獣チャクラを纏うユギトと応戦しながら目線を一瞬ヒスイ達の方へと向ける。

 

 ユギト「どうした?ガキ共の事がそんなに心配か?」

 

 ウツシが視線を向けた先。そこには数は減っているがアヤメとレヴィを守りながら3()()()()()()()()()と交戦するウツシの口寄せ動物達と、土の壁で分断され雪泉と共に4()()()()()()()()()と交戦するヒスイの姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 ────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 レヴィ「いや~、見事に分断されたッスね〜。」

 

 レヴィは頭の後ろで手を組んで土遁で出来た壁を見上げながら言う。

 

 アヤ「感心してる場合?早く2人と合流しないと。」

 

 レヴィ「その意見には賛成ッスけど⋯⋯⋯。」

 

 アヤの意見を支持しながら、レヴィは顔をクルッと後ろに振り返らせ髪から除く左目を向ける。

 

 レヴィ「あいつらの相手をしないといけないみたいッスよ?」

 

 レヴィが視線を向けた先には、多少手傷を負っているが口寄せ動物達の包囲を抜け忍具を構えながらこちらに向かって来る3人の雲隠れ暗部とそれを追いかける口寄せ動物達だった。

 

 アヤ「⋯里に帰るまでが忍務とは、よく言ったものね。」チャキ

 

 レヴィ「同感ッス。」チャキ

 

 2人は軽口をたたきながらも覚悟を決め忍具を取り出す。

 

 

 

 

 

 

 ────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 ヒスイ「くっ!(まずいな。分断された!!)」

 

 腕の中に雪泉を抱きかかえながら内心ひとりごちる。

 

 雲隠れの増援の奇襲を咄嗟に雪泉をかかえながら回避したヒスイ達。

 しかし、そばにいたウツシが口寄せした怪鳥が倒され、さらには暗部の1人が発動した土遁の術でアヤメ・レヴィと分断されてしまい、2人は他の口寄せ動物達と共に増援の暗部達の後にある土遁の壁の向こう側で元々いた3人の暗部達と交戦に入ってしまう。

 

 ヒスイ「雪泉、大丈夫か?」

 

 ヒスイは視線を暗部達に向けたまま腕に抱いたままの雪泉に安否を確かめる。

 

 雪泉「⋯⋯!?だ、大丈夫です。問題ありませんわ。///」

 

 雪泉は頬を少し赤く染めてヒスイの顔を見てボーッとしていたが、彼の問いかけにどもりながら答える。

 

 ヒスイ「おい、どうした?と言うか顔が赤い⋯⋯。」

 

 雪泉「気にしないでください!」

 

 ヒスイ「うおっ!?」

 

 雪泉はヒスイを押し退けながら立ち上がる。

 

 ヒスイ「なんだよ、ったく。さて、どうするか⋯⋯っ!」

 

 押し退けられて尻もちをついたヒスイも立ち上がる。

 

 そこへ⋯⋯⋯。

 

 雲暗部「火遁・火龍炎弾!

 

 雲暗部「水遁・水牙弾!

 

 雲暗部「土遁・土龍弾!

 

 雲暗部「風遁・大突破!

 

 情け容赦なく雲隠れの暗部4人から術が飛んでくる。

 

 3人の暗部からは、龍の如く迫って来る炎、圧縮回転が掛けられた水の塊、龍の頭を象る土の砲弾が其々吐き出され、残った1人から発されたチャクラで圧縮された風圧の突風が3人の術の威力や速さを強化してヒスイと雪泉に襲いかかる。

 

 ヒスイ「ヤバっ!?(間に合うか!?)」

 

 雪泉「⋯⋯⋯っ!」ザザッ

 

 ヒスイは急いで印を結び術を発動しようとするが、その前に雪泉が前に出て右手を前に伸ばして術を発動する。

 

 雪泉「沸遁・輻射波動(ふくしゃはどう)の術!!

 

 雪泉の前に伸ばされた掌から紅いチャクラの波が広範囲に拡散・放出され迫りくる敵の術を全て防ぎきった。

 

 ヒスイ「⋯すげぇな。」

 

 ヒスイは呆然としながら心の声をこぼす。

 

 雪泉「このくらい当然よ。其れより貴方、火遁出せるかしら?」

 

 雪泉は先程までのお嬢様然とした雰囲気や口調はそのままだがどこかフランク──と言うよりか自然な感じに問いかけてくる。

 しかしその視線にヒスイは、どこか嗜虐的な感情が含まれている様に思った。

 

 ヒスイ「お前、やっぱりキャラ作ってたのか。昨日みたいな気持ち悪い作り顔よりそっちの自然体の方がいいと思うぞ?」

 

 ヒスイの言葉に雪泉は顔を少し赤くしながら叫ぶ。

 

 雪泉「こちらにも事情があるのよ!其れより火遁よ。出来るでしょ?」

 

 ヒスイ「そりゃ、出来るが⋯⋯。」

 

 雪泉「なら一番火力が高いのをお願いするわ。写輪眼があるならチャクラ比率も合わせられるでしょ?」

 

 ヒスイ「当然。」

 

 雪泉「なら合わせて⋯⋯っ!来るわよ!」

 

 2人に向かって4人の暗部が其々忍具を抜きながら迫って来る。

 

 雪泉「行くわよ!」 ヒスイ「ああ!」

 

 雪泉はチャクラを練りながら印を結び、ヒスイもチャクラを練り、写輪眼で雪泉のチャクラとチャクラ比率を合わせながら印を結び同時に術を放つ。

 

 

 雪泉「氷遁・氷天壁穿(ひょうてんへきが)!!

 

 

 ヒスイ「火遁・火焔烈破(かえんれっぱ)の術!!

 

 

 雪泉の足元から圧倒的な質量の氷が、ヒスイの口から広範囲に広がる炎の波が敵に向かって放たれる。

 

 雲暗部達「「「「!!??」」」」

 

 迫り来る氷壁と業炎に堪らず回避する暗部達⋯⋯⋯

 

 雲暗部「ぎゃあっ!?」

 

 がしかし、1人が避けきれずに2人の術に飲み込まれる。

 そして⋯⋯⋯

 

 

 

ドガ─────────────ン!!!

 

 

 雪泉が出した氷壁で急激に冷やされた空気が、ヒスイが放った炎の波により熱膨張を起こし爆発。

 術に飲み込まれた暗部は文字通り吹き飛び、他の3人も水蒸気爆発の衝撃で左右に大きく離れる。

 

 水蒸気が晴れると爆発地点には術に飲まれた暗部の肉片の一部のみが落ちていた。

 

 雪泉「まずは1人ね。」

 

 ヒスイ「だが次からはそう簡単にはいかないぞ。」

 

 雪泉(写輪眼が有るとはいえ、ここまで私のチャクラと完璧に合わせることができるなんて⋯⋯!!)

 

 ヒスイ(⋯⋯沸遁に氷遁⋯⋯血継限界が2つも。彼女が雲隠れに狙われる理由としては十分過ぎるな。)

 

 2人は敵の次の行動に警戒しながら、内心で互いに互いの力量を警戒しあっていた。

 

 ヒスイ(それにしても今の爆発、それに水蒸気⋯⋯⋯そうだ!)

 

 ヒスイは思案し何かを思いつくと雪泉に問いかける。

 

 ヒスイ「なぁ、今の氷壁もっと強く出せるか?」

 

 ヒスイの問いに雪泉は怪訝な表情を浮かべる。

 

 雪泉「出せはするけど、残りチャクラが少ないからあまり使いたくは⋯⋯。」

 

 ヒスイ「あいつらを殲滅出来る手を思いついたんだ。今さっき協力したんだからお前も手を貸してくれ。狙いは──────。」

 

 雪泉「⋯⋯⋯ハァッ、分かった、受けるわ。私は何をすれば?」

 

 雪泉はため息を吐きながらも了承する。

 

 ヒスイ「悪いな。なら────」

 

 

 

 

 

 

 雲暗部「やらせるか!これ以上!!」

 

 雲暗部「これ以上失態を演じる事は出来ん!!」

 

 雲暗部「情報を得ることが出来れば、最悪死体でも構わん!!」

 

 雲暗部の3人が強い殺気を放ちながら再び迫って来る。

 

 ヒスイ「足止めは俺がやる!影分身の術!!

 

 雪泉「1人は此方で受け持つわ!!溶遁・溶怪分身(ようかいぶんしん)の術!

 

 ヒスイと雪泉は各々自身の分身を2人出現させ分身達は暗部達に攻撃を仕掛ける。

 

 ヒスイ(溶遁まで!?血継限界の万国びっくりショーかよ!?)

 

 ヒスイは雪泉が先の沸遁、氷遁に加えて溶遁の計3つの血継限界を使える事に驚きながら印を結ぶ。

 

 雪泉「氷遁・氷天壁穿(ひょうてんへきが)!!

 

 

 ヒスイ「火遁・火焔烈破(かえんれっぱ)の術!!

 

 2人は先程と同じ術を雲暗部達⋯⋯⋯ではなく雲暗部が分断の為に出した土遁の壁に放つ。

 

 すると────

 

 雪泉「フッ、その程度?」

 

 雪泉が突如小馬鹿にしたように鼻で笑いながら術の出力を上げて──

 

 ヒスイ「(イラッ)なめるな!!」

 

 ヒスイも鼻で笑われた事にムカつきながら同じく術の出力を上げ炎の波を強くする。

 

 分身を倒した暗部達が向かってくるがもう遅い。

 

 

 ヒスイ・雪泉「「膨冷熱波(ぼうれいねっぱ)の術!!」」

 

 

ドッッッッッガ─────────────ン!!!ガラガラガラ

 

 アヤ「何っ!?」

 

 レヴィ「うわっ!」

 

 ウツシ「なんだ!?」

 

 ユギト「!」

 

 

 再び、しかし先程よりも大きな爆発が起き熱膨張により壁が崩壊し大きな穴が空く。

 さらに、発生した多量の水蒸気が辺り一面を覆い空いた穴を通じて口寄せ動物達と協力して暗部を3人を倒したアヤとレヴィも水蒸気の霧に包まれる。

 

 ヒスイ「じゃっ、行ってくる。」シュバッ ジリジリ

 

 雪泉「せめて、返答を聞いてからにしてよ。水遁・霧隠れの術。」

 

 ヒスイは雪泉の返答を待たずに霧の中を飛んでいった。その身体に電光を纏わせて。

 

 雪泉もヒスイの事前の指示通り霧隠れの術を発動させ、辺り一面の視界をさらに悪くしていく。

 

 雲暗部「くっ、これでは何も見えん。」

 

 雲暗部「どうだ?感知できるか?」

 

 雲暗部「今やってる、少し待て。」

 

 雲暗部の3人は1カ所に集まり感知タイプの暗部が2人の場所を探っていた。

 

 雲暗部「いたぞ!⋯⋯ん?」

 

 雲暗部「どうした?」

 

 雲暗部「元々のターゲットの女はいたが、男の方がいない。一体何処⋯⋯」ザクザクッ ドサッ

 

 雲暗部「「!!??」」

 

 突如感知タイプの雲暗部の側頭部に複数のクナイが襲いかかり絶命する。

 

 雲暗部「クソっ!感知役がやられた!!」

 

 雲暗部「この視界の悪い中どうやってピンポイントに⋯!!」

 

 ヒスイ(やはり視界不良でも相手を目視で感知できる写輪眼は便利だな。)

 

 ヒスイは写輪眼を発動しながら内心で策がうまくいったことに安堵する。

 

 ヒスイ(感知タイプの基本的な感知方法はわかりやすく言えばレーダーだ。感知タイプの忍がチャクラを電波のように飛ばし、その反応で位置情報を特定している。船のレーダーみたく一方向から周囲をぐるっと回るか、全方位同時かは個人差があるからそこは賭けだったが⋯⋯。)

 

 ヒスイは視界の悪い中、暗部達を中心に高速で移動しながら口角を上げる。

 

 ヒスイ(写輪眼はチャクラを色で見分ける。術者からチャクラがレーダーのように出ているのが丸見えだったのもあって、感知タイプだとすぐに分かった。)

 

 ヒスイはチャクラ刀構えながら暗部達に突っ込んでいく。

 

 雲暗部「くっ!」ガキンッ

 

 ヒスイ「ちっ!」ジリジリ

 

 雲暗部「なっ!?」

 

 ヒスイは雲暗部の1人に攻撃を仕掛けるがもう1人に防がれた為、反撃を受ける前に即座に離脱する。

 

 雲暗部「た、助かりました。」

 

 雲暗部「気をつけろ!あの小僧は危険だ!」

 

 雲暗部「やはり今のは!」

 

 雲暗部「あぁ。あの小僧、雷影様と同じ雷遁チャクラモードを使っていやがった!!」

 

 そう。ヒスイは、ウツシが雷遁チャクラモードを使っているのを写輪眼で視て()()()()コピーしたのだ。

 

 ヒスイ(さて、相手にとって視界が悪いこの状況。早く全員倒してレヴィ達と合流しないと!)チャキ

 

 ヒスイはチャクラ刀を構えて霧の中を進みながら再び攻撃を仕掛ける。

 

 

 ────────────────────────

 

 ウツシ「どうやらそちらにとって向こうの状況は芳しくないようだね⋯⋯。」

 

 ユギト「チッ、あいつら⋯⋯!」

 

 ウツシはヒスイ達の力に身体中に小さな傷を無数に作りながらも笑みを浮かべ、ユギトはヒスイ達を仕留められずあろう事か倒される暗部達の不甲斐無さに舌打ちをする。

 

 ユギト(⋯⋯いや、私も人のことは言えないか。第1形態とはいえ尾獣化を使って尚目の前の男1人仕留められていないのだからな。)

 

 ユギトは自身も同類だと思考を落ち着かせながら自分を戒め、ウツシと対峙しながら視線を離れた戦場。そのうちの霧が立ち込める中、電光が走る戦場に向ける。

 

 ユギト(それにしても、あのうちはの少年⋯⋯いやあの忍頭の報告だと性はうずまきだったな。あの歳で雷遁チャクラモードを使えるとはな。恐らくは写輪眼でこの(ウツシ)からコピーしたのだろうが、まだ動きに拙さが見えるとはいえ大した才能だ。)

 

 ユギトはヒスイの才能を内心で称賛するとともに、その将来の脅威度を再認識する。

 

 ユギト「(あの少年がこのまま成長したら、後の雲隠れの大きな脅威になる。殺すなら⋯⋯⋯)今っ!!」

 

 ユギトは水面を跳躍してその場を離脱するとそのままヒスイの元へと向かっていく。

 

 ウツシ「!?っ待て!!」

 

 ウツシは慌ててユギトを追いかける。

 

 すると、ユギトに纏う尾獣チャクラの尻尾の部分がひとりでに動き出し後から追いかけてくるウツシに向かって伸び迫る。

 

 ウツシ「何っ!?」

 

 ウツシは驚愕してチャクラの動きに反応できず、尾獣チャクラがウツシの片脚に伸び絡みつきそのまま水面へと叩きつけた。

 

 ウツシ「ぐぁっ!!」

 

 水面へと叩きつけたウツシを無視してユギトはそのまま直進し、印を結び術を発動する。

 

 ユギト「火遁・ねずみ毛玉の術!

 ユギトは口から火のついた毛玉を吹き出し、毛玉がネズミを象った姿に変化し夥しい数の青い火の玉が高速で放たれた。

 

 ────────────────────────

 

 

 ヒスイ「ぐぅぅっ!!」

 

 雲暗部「くっ!」

 

 視界の悪い中ヒスイは雲暗部の1人を蹴り飛ばし、チャクラ刀でもう1人と鍔迫り合いをしていた。

 

 雷遁チャクラモードのブーストもあり、もう少しでクナイごと切伏せることができる。

 

 その時

 

 

 ウツシ「逃げろ!ヒスイ!!

 

 

 ウツシの叫び声が聞こえ、一瞬意識を向けて力が緩んだ隙に雲暗部は切れかけのクナイでチャクラ刀を弾きその場を離脱する。

 

 その直後⋯⋯。

 

 

ドカ!ドカ!ドカ────ン!

 

 ヒスイ「うわっ!?」

 

 ヒスイの周囲を夥しい数の青い火の玉が襲い爆発。それによりヒスイの周囲の霧が晴れてしまう。

 

 ヒスイは青い火の玉が来た方向に目を向けると、ユギトが高速ですぐ近くにまで接近しているのが目に入った。

 

 ヒスイ「クソっ!」

 

 ヒスイは慌ててその場から後退しようとする。

 

 

 

 

 

 その時⋯⋯⋯

 

 

 

 

 

 ヒスイ「ぐぅっ!?があぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?

 

レヴィ「ヒスイさん!?大丈夫ッスか!?」

 

 

 突如としてヒスイの雷遁チャクラモードが解除され身体中に激痛が走り、まだ晴れてない霧の中からのレヴィの呼びかけを掻き消すほどの叫びを上げながらヒスイは膝を付く。

 

 ヒスイ(なんで!?雷遁チャクラモードは⋯⋯ちゃんとコピー出来ていたはずだ!?)

 

 ヒスイは全身の激痛の原因が分からず、あまりの痛みに写輪眼までもが解除され、激痛に耐えながら脳内で疑問を浮かべる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは、ある種当然の結果である。

 

 ヒスイがウツシからコピーした雷遁チャクラモード。

 

 この術は、元々は現四代目雷影・エーの代名詞であり、雲隠れ伝統の術の基礎を成し、高密度の雷遁のチャクラを全身に纏い、身体機能を爆発的に強化し、活性化された筋力で繰り出す攻撃は圧倒的なパワーを誇り、雷遁チャクラで強化された肉体はあらゆる攻撃を通さない鉄壁の鎧となる攻防一体の()()()────そう体術なのだ。

 

 

 

 写輪眼は、血継限界や秘伝忍術以外の「忍術・体術・幻術を視認するだけで見抜き跳ね返す」とされる。

 

 瞳術の中でも特に動体視力に優れ、観察・見切りに秀でた性能を持ち、またその洞察力で見切った敵の術をコピーして自分の術にする事が出来るのが最大の特徴とされる。

 

 しかし、忍術・体術・幻術の中で体術だけは話が少し違ってくる。

 

 基本的に印を結ぶ必要がある忍術・幻術と違い体術は体の動きそのものであり、必要なのはチャクラを練る事くらいだ。

 

 印を結ぶ必要もなく、発動条件が複雑な忍術や幻術に比べると、術の構造は至って明快で肉体の反射速度と反応速度が物を言う。

 

 故に写輪眼で高速で動く相手のスピードを見切ることが出来ても、身体が反応できなければ意味が無い。

 

 以下は原作でも中忍試験前のリーとサスケの手合わせでのリーが言っていたセリフだ。

 

 

 リー『たとえ君の写輪眼で僕の動きを見切ることが出来ても、君の身体は僕の体術に反応出来るスピードを備えていない。』*1

 

 

 今ヒスイの身体に起きている事の原因の理屈としては今の説明と一緒だ。

 

 雷遁チャクラモードは、体術に忍術的技法を加えた合せ技で前述したように、高密度の雷遁のチャクラを全身に纏い、身体機能を爆発的に強化され、超活性化された筋力で攻撃を繰り出す。

 

 ヒスイはウツシが使った()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()チャクラ出力で発動された術をそのままコピー・使用したのだ。

 

 ウツシの様に、鍛えられた肉体で術を使用したのならいざ知らず、まだ成長途中の未成熟な身体で使用すればこうなるのは自明の理である。

 

 ヒスイが写輪眼で術を完璧にコピーしても、ヒスイの身体は術に耐えられるだけの強さを備えていないのだ。

 

 

 

 土台(才能)はある。

 

 

 素材(チャクラ適正)も良い。

 

 

 しかし骨組み(耐えうる身体)が出来ていない。

 

 

 この事態はひとえにヒスイが未熟であるが故に起きた当然の帰結である。

 

 

 

 レヴィ「っ!」ダッ

 

 アヤ「レヴィ!?」

 

 ユギト「もらったぁ!!」

 

 好機と捉えたユギトは両手の指から爪を伸ばしながらヒスイに迫り、レヴィは何かを感じ取ったのかまだ晴れてない霧の中を駆け出していく。

 

 

 ヒスイ「くっ!」

 

 

 ヒスイは痛みで動けない身体を無理矢理動かしながら来るであろう痛みに防御体勢を取りながら反射的に目を瞑ってしまう。

 

 

 ドスッ

 

 

 しかし、幾ら待ってもヒスイが思っていた様な痛みは襲ってこなかった。

 

 

 ピチャン

 

 

 するとヒスイの頬に何か液体のような物が付着し、正体を確かめる為に瞼を上げると────

 

 ヒスイ「⋯⋯⋯ぁ?」

 

 ヒスイは視界に入った光景を理解できず頭の中が真っ白になった。

 

 

 ユギト「チィッ!」

 

 

 レヴィ「⋯⋯ガハッ!!」

 

 ヒスイをかばうようにユギトの前に立ちふさがり、血を吐き出しながら左胸を貫かれているレヴィという目の前の光景を、ヒスイは理解できなかった。

 

 レヴィ「ぁ⋯⋯大⋯⋯丈夫⋯⋯ッスか?⋯ヒ⋯⋯スイ⋯⋯さ⋯⋯。」

 

 ユギト「余計な邪魔を!!」

 

 ユギトはレヴィの左胸を貫く自身の右腕を引き抜き突き飛ばす。

 

 レヴィ「ゴハッ!?」ドサッ

 

 引き抜かれた勢いでレヴィは背中から、膝を付くヒスイにもたれ掛かる様に倒れる。

 

 ヒスイ「⋯⋯レ⋯ヴィ?」

 

 敵が目の前のにいるのに、呆然としながら自身にもたれ掛かる様に倒れたレヴィの顔を覗くヒスイ。

 

 眼帯で隠されていない方の彼女の瞳は既に閉じられており、胸の傷も素人でも分かるほどの致命傷で、ヒスイの手は彼女の傷から流れた夥しい赤い血で彩られていた。

 

 ユギト「邪魔が入ったが、これで終わりだっ!!」

 

 ヒスイ「⋯⋯ぁっ?」

 

 ユギトは伸ばした爪で呆然としたままのヒスイに向けて突きを放つ。

 

 ヒスイは自身の命を消し去る攻撃をただ見つめていた。

 

 迫り来る凶爪の攻撃。

 

 ユギトの背後、遠くから何か言いながら向かってくるウツシ先生。

 

 ヒスイは自身の視界を通してスローモーションで映る光景を、()()()()()()()()()()()()()()()()()で見ながら頭のなかで後悔の思考と走馬灯がよぎる。

 

 

 

 

 

 ウツシ『援護は付けるが、君が中心となって守ってくれ。』

 

 

 

──守れていないじゃないか──

 

 

 

 ヒスイ『将来の目標は、亡き師のように里の為仲間の為に皆を守れる強い忍になることだ!』

 

 

 

──弱いままじゃないか!──

 

 

 

 シスイ『ヒスイ……強く生きろ……里のために……仲間のためにな⋯⋯達者でな。』

 

 

 

──あの時から!!──

 

 

 

 幼⋯⋯???『おっ⋯⋯⋯⋯たら皆⋯⋯⋯⋯立⋯⋯忍⋯⋯なっ⋯⋯!』

 

 

 

 

 

 

 

──力がいる──

 

 

 

──誰もが恐れ慄く!──

 

 

──1人で皆を守れる(敵を滅ぼす)力が!!──

 

 

 

 

 

 

 

 目前にまで迫るユギトの攻撃。

 

 それを見つめるヒスイの瞳に解除された写輪眼が再び現れる。

 

 その瞳に写る巴模様が廻り二つ巴から三つ巴に変化、更に廻り続けてその瞳に写る模様はまるで万華鏡の様に変容した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドガ─────────────ン!!!

 

 

─なんでこんな事になった?─

 

 ヒスイの身体から膨大なチャクラが放出され、周囲に強烈な風が発生。また、放出されたチャクラでヒスイに追撃を加えようとしたユギトが吹き飛ばされる。

 

 

 ユギト「ぐあぁっ!?」

 

 雲暗部「ユギト様っ!?」  

 

 雲暗部「くっ、この禍々しいチャクラは一体!?」 

 

 

 ヒスイから放出されたチャクラが、勢いをそのままに安定していき────

 

 

─俺が弱いからか?─

 

 

 安定したチャクラが収束し、骨のような形を作る。

 

 ウツシ「ヒスイ!?」

 

 アヤ「⋯ヒスイ?」

 

 雪泉「あれは⋯⋯。」

 

 

─後悔することはたくさんあるけど─

 

 

 次々と骨の形のチャクラが形成され、()()の骨の鎧のような形をかたどっていく。

 

 ヒスイ(⋯⋯今は)

 

──目の前の敵共を!!──

 

 ヒスイ「殺ス!!!!

 

 

 

須佐能乎!!!!

 

 

おぉぉぉぉォォォォォォォォォォォォォォォォ────────────!!!!!!!!!!!!

 

 死神のような顔*2をした須佐能乎が安定すると同時にその口から雄叫びを上げる。

 

 

 今ここに、輪り廻る力の欠片が覚醒した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 続く

 

*1
アニメ 波の国編 第22話より   波の国の話終わってるのに波の国編とはこれ如何に?

*2
須佐能乎第二段階 屍鬼封尽の死神のような顔





本話のご読了ありがとうございます。

ジンオウガよ⋯⋯ナレ死させて済まない。(死んでないけど)恨むならウツシ先生とお前の良き戦闘シーンを思い描けなかった俺を恨んでくれ。(;_;)

そして、雪泉の言葉遣いが難しい。
原作より性格を変えて2面性のあるキャラ風にしたとはいえ、お嬢様(っぽい)言葉遣いってこれであってるのでしょうか?違和感があったら感想ついでに指摘して頂ければ幸いです。(可能な限り)訂正出来れば訂正します。(._.)



さて、本話の投稿遅れまして申し訳ありません。

本話の感知タイプや写輪眼の考察やオリジナル忍術の元ネタ探し、ラストに登場したヒスイの万華鏡写輪眼の模様の作成及び選定、次話以降に登場するヒスイの万華鏡写輪眼の瞳力の元ネタ探しと添削等などしておりまして大分遅れてしまいました事をお詫びします。m(_ _;)m

特に万華鏡写輪眼の模様は画像生成AIで作成しているのですが有料な上に中々いいと思う模様が出来なくてかなり時間がかかりました。

能力もこれだ!と思ったら、いややっぱり⋯、みたいな感じで中々決まりませんでしたました。(見切り発車で始めた弊害ですね。まぁ、設定考えるのは楽しかったですが⋯。)

しかしその分、個人的には納得のいく出来になりましたので是非楽しみにしてください。(^o^)

そして遂に開眼するヒスイの万華鏡写輪眼。ここまで来るのに長かったこと長かったこと。いや~プロローグの冒頭からここまで繋げるのに、すぐ描けるだろうと甘い考えをしていた約2ヶ月前の自分を殴りたい(# ゚Д゚)

毎日投稿してる投稿者様方の事を本当に尊敬しますわ。

最後に、原作見てれば簡単に予想される本作における雪泉の血縁者。
この章で登場させる(予定)ですので、名前はここでは言いませんがあえて言うなら⋯⋯

























本作において彼女は未婚ではありません!!


婚期の遅れはありませんし、していません!!


婚活に成功して⋯(・∀・)⊂ガシッ


エッ(;・∀・)⊂(⁠●⁠_⁠_⁠●⁠)ダマレコロスゾ?





























それでは生暖かい目で次話をお待ちくださいね。(◉⁠‿⁠◉)つ( ゚∀゚)・∵. グハッ




 〔術説明〕
 雷遁・若雷掌(じゃくらいしょう)(オリジナル忍術)
 会得難易度:C
 元ネタ:ストライク・ザ・ブラッドの姫柊雪菜が使った呪式戦闘術(元の名前は若雷(わかいかずち))+HUNTER×HUNTERのキルアの念能力の技の1つの雷掌(イズツシ)

 掌底(と言うより掌)からの弱めの雷を相手に流し込み身体の動きを麻痺させる。

 効果範囲はかなり狭く、近距離戦向けの体術に絡めて使う術。

 個人差や込められたチャクラ量にもよるが、まともに食らえば動けなくなる⋯⋯⋯が、今回は相手のユギトが尾獣チャクラに覆われていて尾獣チャクラに防がれた為に不発に終わる。


 沸遁・輻射波動(ふくしゃはどう)の術(オリジナル忍術)
 会得難易度:A
 元ネタ:コードギアスシリーズのKMF(ナイトメアフレーム)紅蓮(ぐれん)系統の輻射波動機構

 掌から高周波のチャクラを放出し、範囲内のチャクラに反応してチャクラの結合を沸騰(と言うより高速で振動)させて崩壊させる術。

 掌から放出・拡散させて防御に使ったり、近距離で拡散させれば当たりどころにもよるが、当たった部位のチャクラ細胞を沸騰させ、細胞組織を崩壊・壊死させる。

 元ネタよろしく人体に触れて直接流し込めば全身の細胞を沸騰させほぼ確実に殺す事が出き、柱間細胞と言う核兵器レベルの万能チート細胞でも直接流し込めば殺せる⋯⋯⋯可能性がある。
(柱間細胞と聞いただけで何故か 無理じゃね? って思うのはなんだろ?)

 攻防一体で使える万能な術だが、射程範囲が狭く遠距離の相手には効果がほとんど無い近〜中距離向けの術。


 氷遁・氷天壁穿(ひょうてんへきが)(オリジナル忍術)
 会得難易度:A
 元ネタ:僕のヒーローアカデミアの轟焦凍(とどろきしょうと)の必殺技の1つ穿天氷壁(がてんひょうへき)

 圧倒的な質量の氷で広範囲を一気に凍らせる術。主に敵の制圧・捕縛するのに使われるがそのまま壁として防御に使ったり、鋭利に形態変化させて攻撃に使うなど応用も広いがその分チャクラ消費量が多い。

 尚、雪泉はヒスイ達と合流する前にユギト達と戦闘して負傷もしていた為万全の状態ではあらず、チャクラもある程度使っていたが万全の状態なら少なくとも後4〜5回は発動できる。


 火遁・火焔烈破(かえんれっぱ)の術
 会得難易度:B
 
 ゲーム『NARUTO X BORUTO ナルティメットストームコネクションズ』に登場するオリジナルキャラクター 【うちはナナシ】 が使用する火遁の術。

 高度な火属性のチャクラを激しい炎の波として前方に放ち、広範囲の敵を巻き込みながら焼き尽くす強力な術。

 
 溶遁・溶怪分身(ようかいぶんしん)の術(オリジナル忍術)
 会得難易度:B(水分身はC)

 材料に同体積の溶解液を使う以外は基本的に水分身の術と同じである。
 水分身と違い周囲の水だけではなく自身のチャクラを混ぜ込んで溶解液で作る為水分身より会得難易度は高い。水分身と違い本体と同レベルの強さがあり、倒される際に強酸性の溶解液が撒き散らされる。


 膨冷熱波(ぼうれいねっぱ)の術(オリジナル合体忍術)
 会得難易度:S
 元ネタ:僕のヒーローアカデミアの轟焦凍(とどろきしょうと)の必殺技の1つ膨冷熱波(ぼうれいねっぱ)

 熱膨張の原理を応用した合体忍術。
 氷遁で冷やされた空気が火遁によって急激に温められ膨張し水蒸気爆発をを引き起こし相手の身体を文字通り吹き飛ばす絶大な威力を持つ。
 互いのチャクラ比率が狂うと爆発が起きず失敗する。

 尚、この術の直前に行われた雪泉の煽りから始まった会話はナルスト4のマダラと柱間の合体奥義の台詞のオマージュのつもりです。

 ヒスイ万華鏡写輪眼
 模様:
【挿絵表示】


 皆さんご存知うちは一族が親しい者の死(正確には其れに近いレベルの強い精神的負荷)によって開眼する瞳術。


 ヒスイ須佐能乎
 色:灰色 
 姿:屍鬼封尽の死神のような様相をした鬼のような外観

 ヒスイが己の無力感に絶望し、力を求めて開眼した万華鏡写輪眼の能力の1つ。

 その他の万華鏡写輪眼の能力や須佐能乎の固有武器などは次話にお待ちくださいませ。m(_ _)m


イメージED:アニメ 銀魂より
      【修羅】 

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