ウチの姉ちゃんと幼馴染、何とは言わんがデカい 作:himahy
お待たせいたしましたぁぁ!!……ごめんちゃい♡でも別にええやろ?僕の小説を見てくれる人は他に比べて少ないんやから
「……はぁ…」
自身以外誰もいない事を確認し、深く溜め息を吐く。ティーパーティのホストとされる立場にある人間"桐藤ナギサ"、午後のティータイムを楽しむが如く、華麗な手つきでティーカップにミルクティーを注いだ。
ミルクティーの入れ方は先にミルクを入れ、後に紅茶を入れる事で味を甘々しか変換できることができる。
そして一口、甘々しくも苦く感じる味を堪能した。
「……カナタ」
ポツリと、現在現在補習授業部に入り浸っているであろう『弟』の名前を小さな声で呟いた。
ふと横に置いているカバンから出したのは、幼い頃に取った幼馴染と彼との写真……辛くなった時はこれを見る、"この頃に戻りたい"と、写真を見る度に思い浮かぶ。
最初は、絶対にあり得ないと思っていた…あんなにも真っ直ぐなあの子が、私の殺害を目論む"裏切り者"の候補に入る1人だなんて。
だけど、セイアさんが殺されてしまった現状……もし2年間も接点が無かったあの子が、何かしらの出来事で私の事を恨んでいるのだとしたら?
あの子は昔から酷い境遇を受けて来た……それに比べて、基本的に良い境遇に置かれていた私やミカさんを、心のどこかで恨んでいる可能性だって捨てきれない。
もう私だって子供ではない、"ティーパーティのホスト"だ、友人だろうが何だろうか、切り伏せる覚悟をしなければいけない
なのに
────どうしてか…裏切り者だと怪しんでいるはずなのに、私はあの子の事を想う箇所が幾つもある
最近はあの子と話しているうちに、"好き"と言う感情が『弟』として向ける感情ではなく、もっと別の何かなのではないか?……そんな考えが脳裏をよぎる様になった。
小さい頃から酷い境遇に遭って来たというのに、世界に絶望する事なんて無く、社会に出てからも決して怯む事無く困難に立ち向かって、時には精一杯楽しんで、時には休んで……。
何よりも、桐藤家で多少の礼儀を教わったと言え、外の人間との関わり方を知らずに怯えていた私の手を一番に引いてくれたのは……ミカさんではなく、貴方でしたね。
『大きくなったら、僕はナギサお姉ちゃんみたいな人になりたいんだ…それで、僕と……』
─────カナタ
あの日言ってくれた言葉を、約束を、忘れてしまいましたか?……私はあの日以降、ずっと忘れていません。
「…っ……ごめん、なさい……こんな……ごめんなさい……カナタ……っ」
聞こえるわけないでしょう……貴方の目指している"ティーパーティのホスト"としての桐藤ナギサは、こんなにも惨めで、情けなく独りで涙を流す人物なのですよ。
───えぇ、そうです……忘れていないだけで、今更"実現する"なんて、そんなお伽話の様な物は…この世界にありませんから。
私があんな事をしたと知ってしまえば…あの子は、私にこれ以上ないと言えるほどの憎悪を抱くでしょうから。
ぐっどもーにんぐみなさま、昨日ワイルドハントにある小説家の小説を読んでいたらいつの間にか寝落ちしていた聖園カナタです、恋愛小説パワーって恐ろしい。
そして流れのままに時計を見れば、なんと本来の時間より10分も授業に遅刻してしまい、マッハで用意を済まして教室に向かっています
─────最高速度でぶち抜いたる!!なんて冗談も言っている場合ではないんだなぁ!!
「あ!……おはようございます、カナタ君!」
「ん…おはよう、カナタ」
「ふふっ、おはようございます」
「…お、おはよう…」
「……遅れちゃってごめん、みんな。」
補習授業部のみんなは何気なく迎えてくれているのだが、補佐として遅刻はまぁまぁまずいことをやっており、挨拶よりも先に口には謝罪が出た。
だがそこは優しき心を持つ補習授業部、快く俺の遅刻を許してくれた、普通に優しくて泣きそうになっちゃった。
「それよりとカナタ君!こちらを見てください!」
「…ん?これは?」
「私達が自分たちで行った模擬試験の結果です、きっと驚くと思います!」
「……どれどれぇ…」
眠たい瞼を擦りながら解答用紙の封筒を開封し、中身に目を通した。
ハナコ・8点
アズサ・58点
コハル・49点
ヒフミ・64点
「……お…おぉ!!!」
先程まであぐらをかいて寝ぼけていたのにも関わらず、その結果を見た瞬間、眠気が一気に弾け飛んだ様な感覚がした。
「……紙一重の差だった」
「はい!今回は本当に紙一重でした!アズサちゃん、すっごく惜しかったです!」
「良い調子です、アズサさん」
「いいや、これはカナタやヒフミの教え方が良かっただけ、流石は私の弟だ。」
「うん、そうだね」
ごめんなさいミカ姉ちゃんとナギサさん、もう限界なので諦めますね───今日から僕の名前は白州カナタです、よろしくお願いします!
「………」
───あらあら、それとあちらに回答用紙を両手に持ちながら"褒めて"と言いたげな表情でチラチラと見つめてくる変態が1人、素直じゃないなぁもぉ〜〜
「コハルも。よく頑張りました」
「!!……そ、そうでしょ!?…当然よ!なんたって私はエリートなんだから!」
「はい、ナチュラルエリートと言っても結構違和感あります。」
「ふふっ、そうで───アンタ良い加減にしなさいよ!!」
顔を赤らめてポコポコと叩いてくるコハル、こんな腕力で本当に正義実現委員会の部員をやっていけるのかが心配になってくる、今度から付いて行ってあげようかな。
と言うかコハルの猫目、どうやってできてるんだろうか?
ちなみに、ハナコについては特に言及はしない様にした。
暫くの間補習授業部でワイワイとしていた時、俺はある違和感に気付いた、あれ?先生は?まさかあの人も遅刻では?
「そういえば、今日は珍しく先生が居ませんが、どこに行ったんでしょう…?」
「……確かに、まさか何か襲撃が?」
だけど、それは俺以外の人たちも同じだった。
"ごめんねみんな、遅れちゃった"
その時、扉がガラガラと音を立てて開いたと思えば、噂をすれば幽霊の様に現れると言われる先生が居た、あの噂マジだったんだな。
そして先生にも今か今かと待ち侘びた模試の事を伝えると、当然ながら点数UPを喜んでくれた様で、ますます補習授業部の気合が増した様な気がした。
「うぅ…うーん…!」
「ん……コハル、どうかしました?」
「あ、カナタ?……ごめん、ちょっと教えて」
「はいはい、どれですか?」
……今考えてみれば、最初に比べればコハルも俺を快く頼ってくれる様になった物だ……お、よくよくみればコハル証明途中まで出来てるぞ、完璧ではないがまぁまぁな出来だ。
最初の頃のコハルは、自分の学力を地下鉄から山ほどの距離まで見上げていたぐらいな硬い子だったからな…そう思えば、乏しくも成長した物だ。
「……ん?」
「あら、どなたかいらっしゃたのでしょうか?」
「こんな合宿所に、何か用が…?」
合宿所のインターホンが鳴り、全員が音のした方に目を向けた。
「もしかしたら危ない人かもしれないので、みんなは下がってください」
「カナタ、侵入者なら私に任せておけ」
「……え?」
「し、失礼いたします…」
あれそういや、この声最近見たアニメで動物が"ワ、ワァ…"って絶望しながら言ってる人と似てる様な……まぁ良いとして、静かに開けよう。
「きゃぁっ!?」
「ん!?…な、何だ!?」
ドアノブに手を掛けた瞬間、一つの悲鳴と共に爆発音が聞こえて来た。
「ブービートラップ、誰かの侵入を感知したら作動する様になっている」
「あ、アズサちゃん?」
「────何やってんだアズサァァァァ!!!」
これには流石の俺もビックラポン、どこぞの団長が出しそうな声を発してしまった……ってこんなことしてる場合じゃない、外の人は大丈夫か!?
「こ、これは一体…?あ、こっちにも…!?」
あ、これやばいやつだ、とりあえず叫ぶ準備だけしとこ。
「きゃぁぁぁぁっ!?」
「逃げても無駄だ、先を予測して罠を置いてある」
「アズサちゃん!?」
「何やってんだアズサァァァァァァ!!!」
扉を思いっきりこじ開けると、急いで合宿所の入り口まで突っ走り、煙が舞う中で声の主が無事かを確認した。
「だ、大丈夫ですか!?」
「ゲホッ、ゲホッ…!、き、今日も平和と、安寧ゲホッゲホッ!…が、貴方と共にゲホッゲホッ!」
「まずは自分の安静を確保してください!」
って、あれ?よくよく服装を見てみれば、これはあのトリニティで有名なpi〇〇〇の〇〇画像ランキング上位入ってそうなあの組織では?。
「あら?マリーちゃんじゃありませんか?」
「あ、は、ハナコさん……」
「…ん?」
あれ、この喋り様……なるほど、この2人知り合いだったわけね。
誤解が解けた後、マリーさんを補習授業部の教室に向かい入れた。マリーさんには先程の件もあって申し訳ない気持ちだった、おいこらお前だぞアズサ。
「はいこれ、水」
「あ…ありがとうございます」
こくこくと水を飲み干すと、彼女は一息を吐いた
「本当に申し訳ございませんでした、ウチのアズサがあんな事を…」
「アズサちゃん……」
「ごめん、てっきり敵襲かと…」
ヒフミも含めて、俺たちは3人でペコリと頭を下げた、なんで俺が謝ってんだよ普通先生だろ。
「え、ええっと…?」
「と、ところで…どうしてシスターフッドの方がここに?」
「あ、それはその…」
そしてマリーさんの話を聞いていると、こんな山奥にある合宿所に来たのは知り合いのハナコ目当てでは無く、アズサと俺に向けて用事がある様だった────え、俺?
とは疑問に思ったが、今は黙って話を聞くことにしていた。
「先にアズサさんの方から話させていただきますね、実は、先日アズサさんが助けてくださった生徒の方から、感謝をお伝えしたいとのことでして。諸事情ありまして、こうして代わりに」
「…?」
「感謝……?」
"感謝されることなど何もない"と、アズサは首を傾げた。
「クラスメイトの方々から、いじめを受けてしまっていた方がいらっしゃいまして……その日もどうやら、突然として建物の裏側に呼び出されてしまったのだと。」
「そ、そんなことが……!?」
「い、いじめっ…!?」
「…まぁ、聞かない話ではありませんね。みなさん狡猾に、それに陰湿な形で行うせいで、あまり表に出にくいのですが」
「……」
いじめなんて、今時の可愛い女子がやっているか?…なんて言われる時があるが、実はトリニティでも性格や成績をバカにする連中が大勢居るらしくて、その度に「バカだな…」と思っている。
だが話の概要からして、今回はアズサがヒーローの様だ。
「そうして呼び出されてしまった日……そこを偶然通り過ぎたアズサさんが、彼女を助けてくださったのことで。」
「……おぉ」
アズサの偉業を聞いて、感嘆の声を上げてしまった。
「そ、そうなんだ…?」
「……そういえば、そんなこともあったな。ただ、数に物を言わせて弱い対象を虐げる行為が目障りだっただけだ」
────と、ここまで聞けばアズサナイスグッジョブ案件だったのですが…この後が問題、一応言うとアズサは悪くないが、アズサが成敗した奴らが正義実現委員会に連絡して、それなりの規模の戦闘に発展したそうだ。
正義実現委員会に入っているコハルも「それってあの時の!?」と言っていたので、まぁまぁな規模だったのだろう。
「別に、特別感謝されることはしてない。結局私も捕まったわけだし。」
「後半は特に関係ないと思いますけど……。」
「それにあの事態は気の毒だけど、いつまでも虐げられてるだけじゃダメ、それがたとえ虚しいことであっても、抵抗し続けることを止めるべきじゃない。」
「……そうかもしれませんね、はい、あの方にもそう伝えておきます。」
その直後、アズサの顔を見たマリーが顔に微笑みを残した。
「アズサさんは、暴力を信奉する氷の魔女……だなんて噂がありましたが、噂は噂ですね。」
「……」
と、頼むからここで玄関へGO BACKしてくださいお願いします。
「では、お次に…聖園カナタさんへ、一通の封筒を頂いています。」
「あ、やっぱり俺行っちゃうんですか?って、ん?封筒?」
封筒って、もしかして何か俺やらかした?……いや、最近の事を見てもそんなことはないはずなんだけどなぁ………。
「宛名は聖園カナタさん…送り主は」
そう言った時、マリーさんが俺に一つの封筒を差し出して来た。
「正義実現委員会、羽川ハスミさんです。」
「…!?」
「えっ……え!?…は、ハスミ副委員長が!?」
「………」
「え、ハスミ副委員長?…なんで俺なんかに……………ぁ」
"ハスミ先輩と何かあったか?"と過去の出来事を遡っていた時、俺はある一つの出来事を思い出した。
「…もしかして…俺が。」
「ハスミ先輩とガチバトルした時の話?」
「……はい」
重々しく、マリーさんは口を開いた。
ブルアカ周年来ましたね、皆様どうでしたか?僕は天上天下唯我独尊でした