ウチの姉ちゃんと幼馴染、何とは言わんがデカい   作:himahy

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ふと書き溜めていたものを思い出したので公開します、受験終わったらまた報告致します


聖園カナタ・過去編(1)

 

 

 

 

聖園家には、一つの言い伝えがある。

 

『聖園家には、才能を有する人間以外産まれない、才能を有しない人間は軽薄に扱われるべきだ』と

 

才能豊富な人間のみ産まれる聖園家にて、その言い伝えはまるで崇拝している様に信じられ、才能の何一つも取り柄がない者が産まれた場合、必ず疎遠に扱うようにとされている。

 

 

だけど、この一家が生まれて何年としたとして、聖園家には"落ちこぼれ"と言えるほどの人間が産まれることは無く、聖園家で産まれ育った人間は何か一つ突出した才能を持ち、歴史に名を刻むほど大きな功績を残していった。

 

 

そしていつぞやか、その教えが本当だと信じられる様になって、歴史に名前を残す程の才能持つ人間が産まれる事が

『普通』と言われる様になった。

 

 

 

 

 

 

誰も気付かなかった、いいや。気付けなかったんだ

 

 

 

 

 

 

 

───それが、普通なんかじゃないことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く…貴方と言う物は!」

 

 

 

 

「……っ……ぅぅ」

 

 

母親に薄暗い倉庫に強い力で放り投げられ、地面と衝突した背中や肘に悶える様な痛みを感じた。

 

 

『ここまで貴方が生かされているのは、この世界が作った温情ありきの話です、本来貴方の様な物は聖園家にとって不必要、末代までの恥と称されるべきなのです。』

 

 

 

20XX年、聖園家には何の才能も無い人間が産まれた。

 

 

その人間の名前は"聖園カナタ"、初の男性だ。当初の聖園家は記録から見て女性しか産まれていなかった為、初の男性というのは周囲の目から見ても期待度が高まった

 

しかし、蓋を開けてみれば同時期に育った"姉"とは真逆の才能、顔、身体や力の強さ。極め付けには羽も何もかも取り柄が無いと言う"駄作"。

 

 

 

 

 

『しかし、それを許さないのがこの世界の『法律』と言うもの……無闇に処分して仕舞えば、私達にまで被害が及ぶのです、理不尽な話でしょう?貴方の様なゴミをゴミ箱に捨てたとして、世間は私達を批判するでしょうから。』

 

 

 

切り捨てるかの如く、母さんはそう言った。

 

 

 

 

 

 

『ぅっ…ぇぇ…!』

  

 

 

 

『……!』

 

 

しかし、腹や各部分を蹴られた痛みに耐えられず、数日感何も食っていないからか、水だけを吐き出してしまった

 

 

 

 

 

……なんて……なんて!

 

 

 

 

 

母様は拳に力を込めると、僕の頬を「ゴキッ」と音がするまで殴り、上品なヒールで僕の顔を何度も蹴った。

 

 

 

 

「ガッ!?…………ァ……!!」

 

 

 

何週間も着替えていないボロボロな服の根っこを掴まれると、次の瞬間には倉庫の鉄棒に背中が直撃し、母さんは僕のお腹や後頭部に何度も蹴りを加えた。

 

 

 

 

───なんて汚らしいっ!!

 

 

 

 

 

……っ…ぅ…ぅぅ……ぁ…ぅ

 

 

 

 

 

蹴られる度に、胸の中心で何かが崩れる様な音が聞こえる。

 

 

 

 

 

 

『何か……何か、言うことがあるとは思わないのですかっ!?』

 

 

 

『………っ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

……ごめんな……ごめん、なさ……

 

 

 

 

 

 

いつの間にか瞳からは何か得体の知れない物が溢れ、"許してほしい"そう叫ぶ様に、必死に冷たい地面に手と頭を突いて懇願をした。

 

 

"ごめんなさい"母様から教えられた、これだけは発してと良いと許可をもらった言葉、それ以外を使えば罵声を浴びせられたり殴られたりする中で、唯一無二の救いの言葉。

 

 

 

 

 

「うわっ……あそこ、またやってる」

 

 

 

「え、どれどれ?……うわ、ホントだ!…って、アレって最近産まれたゴミの聖園カナタでしょ?ミカちゃんとは違うあの……」

 

 

「…凄いよね、ミカちゃんはあんなにも可愛くて才能があるのに、あのゴミは空っぽなんだよ?」

 

 

 

『……っ……!』

 

 

 

 

"聖園ミカ"

 

 

出会った事はないが、僕の姉という立場に入る人間、僕とは違って才能もあって、力も強くて、頭も良くて、幅広い知識を持つ"天才"と言われた少女だそうだ。

 

だけど、今はもうどうでも良い。

 

 

 

 

『全く、本当に本当に…!!…これはまた、お父様に報告をしなければ!』

 

 

 

『……っ!?』

 

 

 

『お父様』と言うワードが聞こえた時、僕は咄嗟にお母様の脚にしがみつき、必死に赦しの言葉を探した。

 

この事をお父様に報告をされれば、僕はきっと以前された様に肌や顔を高温な物で焼かれてしまう。

 

 

『ぃゃっ…いゃぁぁ!!…おね、がい……おねがい、し……』

 

 

必死に懇願する僕を他所に、お母様は冷たい視線を送っていた。

 

 

 

 

『………本当に…どうして、貴方の様な物が産まれたのでしょう。』

 

 

 

『………!』

 

 

 

 

 

 

 

 

─────ドゴッ!!!!

 

 

 

 

『ぁぅっ……!あ、ぁ……』

 

 

 

 

振り解かれる様に、僕は再度お腹を蹴られた。

 

 

 

『穢らわしい、本当に穢らわしい……やはり、貴方はミカとは違う。』

 

 

 

『………ぅっ……』

 

 

 

 

『それでは、"罰"を受けたら、また戻ってきなさい。』

 

 

 

 

 

バタンと、無慈悲に倉庫の部屋が閉められた。

 

 

 

 





多分本編と合わせてか気分で更新しますネット、しょーとすとーりーと同じになるのはちょっぴりきにないでネット
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