ウチの姉ちゃんと幼馴染、何とは言わんがデカい 作:himahy
「んぅ〜…良い風だぁ。」
珍しく補習授業部の補佐としての仕事もなく、学校の授業も何か分からんが休みという事で無くなり……丁度朝飯を食べていなかったので、朝飯を食べに来ていた。
アッツい日差しが差し込むこの地域はアビドス砂漠……そうです、現在廃校寸前と言われているアビドス高等学校の周辺にある場所です───アッツ!?
「影に当たってるベンチがこんなに熱いは馬鹿だろクソ野郎っ!!」
ベンチに八つ当たりしたところで、何故今回俺がアビドスを訪れたのかを言わなければならないな……"柴崎ラーメン"って聞いた事あるかな?あそこのラーメンには良く美少女4人が───ゲブンゲフン、ラーメンが美味しいらしくて
朝飯レポート2級検定を取った俺からすれば、ラーメンが美味しい店など行かない理由が無いのだ…本当はナギサさんも連れ来たかったけど、何だか忙しいらしい。
「ここがアビドス砂漠かぁ〜テーマパークに来たみたいでワクワクするな〜」
やっぱ1人で飯食うときはこのセリフが必要っしょ、それにタイトルにも「朝飯の流儀」って描かれてるし、このセリフがなきゃ朝飯の流儀と言えるわけが無かろう。*1
と、そうこうしてる間に柴崎ラーメンに到着した……扉をガラガラと開けてみると、目の前に「いらっしゃいませ〜」と元気一杯な声を出す少女が現れ、ぶっちゃけ可愛いと思いました。
「何名様ですか?」
「はい、一名です」
「かしこまりました!一名様入りまーす!」
「はいよー!」
カウンターにいる店長と思われる人が芯のある声を出し、俺は1人用の席に案内された。
流れるままに席に案内されている最中、視界の端に数名の人物を確認できて、そちらの方へ視線を向けた
「……ッ…!?」
その時、俺の視線は席に座っている4人組ではなく、ナギサさんと同じ髪色をして、なおかつπがハナコなミカ姉ちゃん級にある人物に吸い付けられた。
デッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッカ
開口一番に出てきた言葉がそれだった、両〇宿儺レベルってああいう事なんですね
「あ、あの…お客様?せ、席はこちらですが…」
「ハッ…す、すいません。」
背後にいる店員さんの呼びかけでハッと我に帰ると、多少の笑みを浮かべながらカウンターに座った。
「いま…」
「うへ〜あの子、私たちというよりノノミちゃんの胸ガン見してたよね〜」
「あ、あら〜…」
「ん、ホシノ先輩と同じでおっぱい好き」
「シ ロ コ ち ゃ ん ?」
何か後ろから冷たい視線を感じるんだが、気のせいだろうか?……まさか、開口一番にキモがられるとかそんなことはないだろう。もしそうなら胸デカかった人ごめん。
横に立てられているメニューを手に取り、朝飯に軽そうな食べ物を探した。一番美味そうなのはニンニクマシマシラーメンだが、あえてここは一番安いと言われている"柴崎ラーメン"と、看板の名前と同じの物を注文した
「…お、お待たせしました、柴崎ラーメンです……。」
……おかしいな、さっき席に案内された子から冷ややかな視線で見られている様な気がする。あれ、俺またなんかしちゃいました?*2
「兄ちゃん見ない顔だねえ、どこから来たんだい?」
「……ん」
ラーメンを啜っている最中、一先ず仕事が落ち着いたのか、ケモ耳をした大将が話しかけて来て、箸の手を止めた。
「ぁ……えっと、トリニティから来まして…」
「へぇ、トリニティ!嬉しいねえ、そんな金持ちがこんな端くれの店まで来てくれるなんて!」
「!…トリニティ」
「確か、ヒフミちゃんが通ってる学園だったよね?……知り合いなのかな。」
そこ、さっきから俺に対して何か言ってるの聞こえてるよ?なになに悪口?
「いやいやストップ店長、そんなに端くれじゃないでしょ?……現に、「聖園家の落ちこぼれ」である僕に、料理を振る舞ってくれているので」
「いやいや…ちょっと人は増えたけど主な客は常連で…聖園家?」
あぁ、やっぱりトリニティ外の人はこんな反応するもんなのかな?……『聖園家』って言ったら、結構有名らしいし。
「!…今、聖園って……」
「ティーパーティの方、でしたよね…?」
「あー、はい…そこまで自慢する様な事じゃないけど、僕の名前は『聖園カナタ』って言いまして…多分、男子生徒って言ったらわかるかと…」
「ああ!そういや、ティーパーティーのお嬢様の1人には弟がいるって聞いたことあるな。その弟って兄ちゃんのことかい?」
「はい……ただ、姉が凄すぎて僕が掠れるんですがね…。」
「はははっ!大きな家も色々大変みたいだな!まあ、今は気にすんな!ここに来てくれた人を皆腹一杯にするのが俺の仕事だからな!」
「……」
ちょ待て待て待て、大将ええやつすぎへんか?……この渋い声でラーメン屋の店長とか言う属性追加されたら、誰もが振り向いちゃう漢になっちゃうじゃないか
「……いただきま」
ズズッ
カナタがその麺を啜った瞬間、脳内にイナズマのごとく電撃が走った
うめぇ……………
激安ラーメンとか言っておきながら然程の苦味がない…かと言って、汁で味を誤魔化してるとかそう言うわけでもない…何より、店長の人柄の良さと愛情がこもっている!!
これだけで100点中200点を差し上げられる、今からミカ姉ちゃんとかナギサさん連れて来て食べさせようかな?……あの2人、多分ラーメンとか食べた事ないだろうし。
スマホを取り出して、ポタポタと文字を打つ
『来て』
『は?』
『アビドスにある柴崎ラーメン来て』
『無理、忙しい。』
『そこを何とか』
『あっそ、じゃあ激務中のナギちゃんにでも頼めば?』
『ごめんなさい』
来てもらう事は絶望的だが、とりあえずはお持ち帰りで頼む事にしよう…2人の反応、地味に楽しみな俺がいる
最後まで冷ややかな視線を向けられていたバイトちゃんに会計を頼み、俺は柴崎ラーメンのお持ち帰りを手に持って店を出た。
ミカ「ずるっ……んっ!?…お、落としちゃった」
カナタ「げっ、何やってんだよ姉ちゃん!?…貸して、ラーメンはこうやって吸って…」
ナギサ「!?……あ、あつ…」
カナタ「な、ナギサさぁん!?」
ミカ「対応の違いがひどすぎるじゃんね!」