ウチの姉ちゃんと幼馴染、何とは言わんがデカい   作:himahy

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初詣をやると言ったな?……あれは嘘だ


と言うわけでは無く近々投稿しますので、これでどうかお許しください


いつも通り駄文注意


姉が4人に増えました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何、着いてきてんだよ」

 

 

 

「ぇ…ぇっと……。」

 

 

 

……視界の端に見える背後にいる黒服のピンク髪の少女に、強い言葉を掛けた……当然だ『着いてくるな』と言ったはずなのに、コイツはノコノコと俺に着いて来た。

 

 

「……俺の事、笑いに来たのか?」

 

「ち、ちがっ」

 

 

 

 

 

拳を強く握りしめ、口に力を込めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「黙れ!邪魔なんだよ!とっとと失せろ!!」

 

 

 

 

「っ……!!」

 

何か伝えようとしてくれるのを遮り、更に大きい声で怒鳴りつけた、コイツは何を想い着いてきたのだろうか?………ますます、理解不能の領域になる。

黒を基調とした正義実現委員会の象徴とも言われる服をギュッと握りしめ、少女は何かを弱々しく呟いていた。

 

 

 

まぁ、そんな事今の俺には関係ないがな

 

 

 

 

 

 

 

『……これを見ているという事は、無事に到着された様ですね。』

 

 

 

どうして。

 

 

『ふふっ……恨みの声が聞こえてきますね。まぁこれは録画映像なので、リアルタイムには聞こえないのですが……』

 

 

 

 

どうして俺を……俺の生徒達を裏切ったんだ?

 

 

 

 

そんなに俺が、みんなの事が信用できなかったのか?……小さい頃からミカ姉ちゃんと俺とナギサさんで一緒に居て、"カナタ"って呼んでくれるまで仲良くなったと思ったのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信じてたのに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嘘つき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせしました!ではそろそろ始めましょうか?」

 

「は〜い♡」

 

「うん。」

 

「うぅ……全部見られた…もうダメ」

 

「……う〜い……」

 

小鳥が囀り鳴く教室の中、俺は教卓に寝そべって生徒達の様子を見ていた、そうですついさっき補習授業部の皆んなに見守られながら起きた聖園カナタです……

 

気分転換の深いため息を吐くと、先生が模擬試験用紙と書かれた紙を教卓の前に置き、ヒフミ達が話している内容を真摯に聞いていた……先生ってマジで先生なんだなって思った。

 

「カナタ……大丈夫?」

 

「………んん」

 

そう思った矢先、目の前に白髪の少女が目線を合わせ、声をかけてきた

 

「あぁ、アズサさん……はい、寝落ちしちゃったみたいで」

 

 

 

「そうか…それならよかった……だけど、もし何か問題があったらすぐに"お姉ちゃん"に言ってくれ、速やかに対処する。」

 

 

「ん……わかりました、ありがとうございます」

 

 

そう言い残すと、アズサは席に戻った。

 

 

ふっ「何か問題があったらすぐにお姉ちゃんに言って」だって?……アンタは俺の姉かっての、まぁ。こういうのも生徒からのエールって事で受け取っておいた方がいいのだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?

 

 

 

ごめん待って、今"お姉ちゃん"って言った?

 

 

えっと、お姉ちゃんって言うとあのSister?それとも良く「どけ!私はお姉ちゃんだぞ!」って言うあのお姉ちゃん?いや、どっちも同じ意味のお姉ちゃんか……ん……んん????

 

 

何度考えてもまるで意味が分からない。しかし唯一理解できる事は、ついさっき俺の元に来たアズサは確かに"お姉ちゃん"と言ったのだ、俺の記憶が間違っていなければ、あの5文字で形成されている

 

 

 

まさかとは思うが、お姉ちゃんと変な事を言うまでに、アズサは勉強追い詰められているのか?……そう言う可能性も拭いきれない

 

 

 

と言うわけで、今日一日中アズサの行動を観察する事にした……仮に、この事をミカ姉ちゃんとかナギサさんに聞かれたら、どうなったか知ったもんじゃ無いからな。

 

 

 

 

そうこうしている間にヒフミ達が模擬試験を開始して、俺はぐったりとしながら見守る事にした。

 

試験内容は本来と同じく60分、ヒフミ達が集めたのは一部の回答用紙、問題を見ている限り合格点となる60点くらい、余裕そうに見えてくる。

 

 

 

ハナコ・4点(不合格)

アズサ・39点(不合格)

コハル・15点(不合格)

ヒフミ・68点(合格)

 

 

「……ふむ」

 

「これが今の私たちの現実です……このままだと、試験の先に明るい未来はありません。」

 

「ここから後一週間!みんなで60点を越える為には、残りの時間を最大限有効活用して行かなければなりません!」

 

やはり、補習授業部の統率を取るのはヒフミが一番か……先生から話を聞いた限り、補習に入った理由はアレだけど、成績も平均でいい子らしい。

 

「そこで!コハルちゃんとアズサちゃんがどちらも一年生試験用紙ですので…私とハナコちゃんとカナタ君で、お二人の勉強内容をお手伝いします!」

 

「ハナコちゃん、最近何かあったのか知りませんが……一年生の時は高得点だったんですよね!」

 

「あら……?えっと…まぁ、そうですね」

 

「じ、実はその…ハナコちゃんの答案を見つけてしまいまして、それでハナコちゃんの方について後ほど、今の状態になってしまった原因を模索しましょう!」

 

「………」

 

 

ピクリと、俺は眉を動かした

 

恐らく前にいる人達は気付いていないだろうが、話しかけられたハナコの表情が明らかに気落ちしていくのを、俺は決して見逃さなかった。

 

やはりと言うべきか、そうでも無いか……ハナコの答案を見つけたところ、何か奇妙なところが複数箇所見つかった、これでも、俺は死ぬほど努力してトリニティに入った1人だ、その程度の変化を見逃すわけがない。

 

今日の授業が終わったら、アイツに直接聞いてみるべきか?いや、何か闇を抱えているかもしれない……安直に聞くのは合理的ではないな。

 

「なので頑張りましょう!きっと、頑張ればどうにか合格できるはずです!」

 

「……うん、了解した、指示に従う」

 

「わ、わかった……」

 

「ヒフミちゃん、凄いですね…昨晩だけでこんなに準備を………」

 

「いえ、これは昨晩カナタ君と先生が手伝ってくれて」

 

「なるほど、お二人が……そう考えれば、今日カナタ君が教卓で寝ていたのにも納得が行きます♡」

 

"大した事はしてないよ、ヒフミ達が頑張ったおかげ"

 

「………」

 

……もしかしたら、俺がこうやったって言えば褒めてもらえないかな。いや、流石にこんな事普通にやったらみんなできるはずだ、思っちゃダメだ。

 

 

「それだけではありません!何とご褒美も用意しました!」

 

「……ん?ご褒美」

 

「はい!……カナタ君も見ていてくださいね!」

 

自信たっぷりな表情でガサゴソとカバンを漁った直後、出てきたのは大きいのもあれば小さいのもある、多種多様な人形だった。

 

「こちらです!良い成績を出せた方には、この「モモフレンズ」のグッズをプレゼントします!」

 

「モモフレンズ……?」

 

「…何それ?」

 

「……っっ!!」

 

その場にいる全員が耳と目を疑ったであろう……もちろん俺もだ、まずどうやってあの小さいカバンからこんなデカい人形を出した、ヒフミのカバンは○次元ポケットなのか?

 

いやそこは気にしないとして……何だ、高熱を出した時に夢に出てきそうなクソキモ人形は?

 

「あれ……?さ、最近流行りの、あのモモフレンズですよ……?もしかして、ご存知ないのですか!?」

 

「私は何も……カナタ君は?」

 

「すいません、僕も知らなくて……」

 

「な、何この変なの……豚?それともカバ……?」

 

 

「ち、違いますよ!ペロロ様は鳥ですよ、鳥!」

 

え、鳥?もしかしてこの白いメガネ掛けてるクソバードみたいなキモい人形がもしかしてペロロ様?え、こんな奴に様付ける必要あるの?……最近の若い子は分からないな。

 

「目が怖い、それに名前もなんか卑劣だし……私は要らない」

 

「今回ばかりは、僕もコハルに賛成ですかね…」

 

まぁ、ぶっちゃけみんなそうだろ……ヒフミには申し訳ないけど、流石にこの人形は好きになれないかもしれん、変人の俺に無理って拒否られるの結構やべぇぞ、この人形作った会社の社長呼んだこいや。

 

 

「……か」

 

 

アズサが目を光らせて人形を愛おしそうに見ていたのが視界に入り、少しだけ嫌な予感がした……いや、流石のアズサでもこんな

 

 

「可愛い……!!!」

 

 

ダニィ!?!?

 

「!!?」

 

「!?」

 

「あら……?」

 

 

ちょちょちょちょちょちょ待て待て待て待て待て待て待て待て!!!!!

 

 

 

「か、可愛いすぎる……!何だこれは、この丸くてフワフワした生物は……!」

 

「この目、表情が読めない……何を考えているのか全く分からない!」

 

果たして、それが可愛いって言えるポイントなのか俺には理解できない

 

「あ、アズサちゃん……?」

 

ほらみろ、さっきまでシリアスオーラ発してたハナコも今では"なぁにいってんだぁ!?"状態だぞ

 

 

「流石はアズサちゃん!ペロロ様の可愛さに気付いてくれたんですね!そうです!そう言うところが可愛いんです」

 

ちょちょちょちょちょ待て待て待て待て待て待て待て!!!!*1

 

「こ、こっちは……この長いイモリ……いや、キリン?何だか首に巻いたら暖かそうだな……!」

 

「それはウェーブキャットさんです!いつもウェーブして踊っている猫なのですが、仰る通りネックピローのグッズが…」

 

「!…な、なるほど…!」

 

 

「「「 "………………" 」」」

 

わちゃわちゃと、まるで親友同士の会話の様にモモフレンズの人形について熱く語り出す2人とは裏腹に、先生を含めた俺達はヒフミの解説話に一ミリたりともついて行けず、○の光閉店する時の音楽が脳内で再生されていた。

 

その後、何やかんやアズサの勉強へのモチベーションが爆上がりして、外野に居た俺たちは"何が何だか理解できなかったけど勉強のモチベーション上がったならまぁいいか"と言う結論に至った。

 

そうして授業と勉強のパターンで繰り返し行っていると、いつの間にか外はすっかり暗くなって、ヒフミ達はそれぞれ補習時間を有効活用していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

この調子なら補佐として、もし生徒達に分からない所があったら、気軽に教えるだけでよかったんだが……。

 

 

 

 

 

「!……ヒフミさんではありません!カナタ君!」

 

 

 

 

どうやら、そうにも行かないそうだ。

 

 

 

ドン!っと机を大きく叩き教室中に大声を響かせた……「ヒフミさんじゃないなら何なのか」そう疑問を出そうとした時、先程のアズサの言葉が浮かび上がんで来て、何が来るのかを何となく察した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒフミお姉ちゃんです!!」

 

 

 

「…………」

 

 

 

うん、何かそんな気はしてたよ?そんな真面目な表情でこんな事言われるって、アズサの発言も照らし合わせて"アレ"しかないだろと思っていたんだが、当たってしまったかミカ姉ちゃーん!ナギサさーん!姉が4人に増えました!!しかも悲しい事に存在しない記憶です!!

 

マジで何で今日だけで姉が2人も増えるんだよ、漫画の展開かよ(そもそも漫画でもこんな展開ねえよ)*2

 

「それは聞き捨てならないな、ヒフミ」

 

刹那、モモフレンズを可愛らしそうに見ていたアズサが割り込んで、更に頭を痛くさせる

 

「よく聞いてくれヒフミ、カナタは私の弟だ、小さい頃から私の事を"お姉ちゃん"って呼んでいる、血の繋がった正真正銘の姉弟だ」

 

「ち、違いますよアズサちゃん!カナタ君は私の弟で、どこに行く時も何かをする時も、いつも隣にはお姉ちゃんが居なきゃダメな子なんです!」

 

「……ヒフミにこんな事は言いたくないけれど、私は幼い頃からカナタを抱き着いて寝ている、だから私の勝ちだ」

 

「で、ですから違います!!カナタ君は寝る時だって私と一緒に寝てるんです!それでモモフレンズについていっぱい………」

 

 

「……」

 

何か熱い議論みたいになってるけど、やってる事架空の弟に対して架空の姉2人が何か抗議してるだけだからね?絵面だけ見たらやってる事とんでもないのよ……。

 

「……っ」

 

 

2人が言い争っている合間を見て、俺はこっそりと教室を抜け出し、少しお手洗いに行っていた

 

 

 

 

 

 

みんなが勉強を頑張っている最中、俺は呑気に1人でトイレ休憩を済ませていた……ふっふっふ、トイレの中でぼっちで見るネットは最高だぜ!ごめんねヒフミ達、こんな補佐

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………ゲホッ……ハッ…ゲホッ…!!

 

 

 

 

目の前にある鏡を見れば、口を押さえてる手は黒色に染まって、顔は白と青が混じった様だった………顔にも何かと痛覚が走り、ずっと吐き気が止まらなかった。

 

 

 

 

舌には上手くは言えない鉄の味が広がり、ゴロゴロと喉が唸っていた

 

 

だけど、こんなところで止まっているわけには行かない、みんなが待ってる

 

 

 

 

 

早く……早く、行かなきゃ

 

 

目眩が止まらず、ひたすら壁沿いに歩いた。

 

実を言えば、これはトリニティに入学して以降に出てくる日もあれば出てこない日もある、気まぐれの様な症状だ……でも、この程度で病院に行きたくないし、ミカ姉ちゃんやナギサさんにでも言えば、吐血してるからって拒絶されるかもしれない……それだけは、避けたい。

 

 

 

 

 

 

俺と言う存在を否定しない人物が、あの2人しかいないから。

あの2人に嫌われちゃったら、俺と言う存在が分からなくなってしまう。

 

 

 

 

「……っ……!!…ぅっ……」

 

 

口の中に溜まっていた血を無理矢理飲み込み、そのせいで少し咳き込む事はあったものの、目眩を感じながら補習授業部の教室に歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
の二乗

*2
教えはどうなってんだ教えは!

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